<MC>破滅のUSB

「人間の記憶を読み書きできる」

そんな恐ろしいUSBメモリを手に入れた男は…!?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

男子大学生の湯本 節史(ゆもと せつじ)は、
高校生の妹・香帆(かほ)から嫌われていたー

「ーーも~~!うるさい!変態!」
香帆が怒りの形相で節史の部屋の扉を開き、
そう叫ぶと、うんざりとした様子で立ち去っていくー。

「ーーーーー」
だが、節史はそんな妹の言葉に耳を傾ける様子も見せなかったー。

彼が妹に嫌われているのには、理由があったー。

節史は、筋金入りの変態なのだー。

毎日のようにAVを大音量で流し、
隣にある妹・香帆の部屋に喘ぎ声が聞こえてきたりするし、
人を「二次元のキャラクター」や「AVの登場人物」と
比べるような発言をすることも多く、
大学でも嫌われていたー。

「ーーーは~~~エロエロだぁ」
節史は満足そうにAVを見終えると、
そのまま美少女フィギュアを下から見つめて、
スカートの中身を堪能したー。

「うへへへへ…」
彼は、二次元にも三次元に対しても
下心満載で、
両親も”どうして節史はこんな風に…”と
あきれ果てているー。

下心満載な人間にも色々なタイプがいるー。
しかし、節史の場合は”周りに迷惑をかけるタイプ”であり、
家族も、大学の仲間たちも、困り果てていたー。

一方の妹・香帆はとてもまじめな性格で、
高校でもトップクラスの成績を誇り、
兄・節史との差は際立つばかりだったー。

そんな、ある日ー。

「ーーなんだ、これは…?」
部屋でネットサーフィンをしていた節史の目に
あるものが止まったー。

それはー

”人間対応のUSBメモリ”
だったー。

「ーははは、意味わかんねー!」
そう呟きながらも、節史はそのUSBメモリの商品説明を見つめるー。

「ーーー………」

USBメモリは、通常パソコンやUSB対応機器に
差し込んでデータを保存したり、逆にデータをパソコン側に
移したり、あるいは保存されたデータをパソコン上で
確認したりできるもので、
当たり前のことではあるものの
”人間”には対応していないー。

”このUSBメモリは、人間の記憶を直接読み書きすることができます”

そう、書かれているー。

「ーー何言ってんだこいつ」
Hなサイトを見ていた際に出ていた広告から飛んだサイトで、
そんな奇妙なUSBメモリと出会った節史ー。

しかし、節史は、呆れた様子でスマホを机の上に置くと、
妹の香帆が1階に向かう音を確認して、
笑みを浮かべたー。

「うへへへへ…」
妹・香帆の部屋に忍び込む節史ー。

そしてーーー
香帆の部屋に入った節史は、
ニヤニヤしながら、香帆の私物を見つめたー。

節史は、妹のことすら、イヤらしい目で見つめていたー。

妹の部屋に入った節史は、
妹の私物を勝手に触り、ニヤニヤしながら、
しまいには

「あ~~~、香帆にフェラしてもらいてぇな~!」
などと言いながら、香帆の部屋の中で
一人、エッチなことをし始めるー。

香帆にされている”妄想”をしながら、
ニヤニヤする節史ー。
節史は、小さいころから”エッチな妄想”をすることが大好きで、
その妄想力は、もはや”仙人”の領域に達していると言ってもよかったー

”お兄ちゃんのこれ、わたしがおっきくしてあげるー”
妄想の中の香帆が笑うー。

「うへへへへ…香帆…」
だらしない笑みを浮かべる節史ー。

しかし、そんな節史の”妄想タイム”を破壊する声が聞こえたー。

「ーちょっと!!!!!!!!」
香帆が部屋に戻ってきたのだー

「うぉ!?香帆!?」
叫ぶ節史ー。

「ーいい加減にして。この変態。」
香帆は呆れた様子でそう呟くと、
「ーーほんと、キモイからわたしの部屋に入らないで!」
と、節史に目も合わせずにそう呟いたー。

「うへへへへ…香帆だって、エッチな気持に
 なることぐらいあるだろ?
 人類、皆変態なんだぜ?
 人生一度きりだ、本能を開放しろよ!」

節史の言葉に、
香帆は「ーーキモイ!消えて!」と、怒りの形相で叫ぶー。

「ーー俺は法律を守る変態だぜ!キモイなんて失礼じゃないのか~?」
ニヤニヤしながら言う節史ー

「キモイものはキモイの!
 髪の毛の先端から、足元まで、上から下まで全部キモイ!
 朝から晩まで24時間年中無休でキモイ!」

キモイキモイ言われて節史は「チッ」と舌打ちをすると、
「ーーつまんねー妹だぜ!」と叫びながら
香帆の部屋を後にしたー。

一人残された香帆は「ほんと最悪…」とため息をつきながら、
隣の部屋から聞こえてくるAVか何かの大音量の喘ぎ声を
聞こえないようにするため、イヤホンをつけて
勉強をし始めたー。

一方ー
部屋に戻った節史は、先ほどのUSBメモリを見つめていたー。

”人間の記憶を読み書きー”

「待てよ…?
 これを使えば、俺の記憶を…香帆に書き込めたりしてな…?
 うへへへへ」

そう呟いた節史は、先ほどまで自分があざ笑っていたUSBメモリを
”注文”したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1週間後ー

その”USBメモリ”が到着したー。

半信半疑ながらも、
そのUSBメモリに同封されていた説明書の通り、
口に咥えて、自分の記憶を念じてみるー。

”いやいやいや、こんなんで俺の記憶が保存できるわけねぇだろ”

そう突っ込みながらも、
自分の下心や、エッチなこと、
エッチなことに対する考え方、そういったものを
頭の中で強く念じていくー。

「これでいいのか?」
あきれ果てながら、口からUSBメモリの先端部分を外し、
ティッシュで少しふき取ると、
それをパソコンに差し込んでみるー。

するとー

「ーー!?!?!?!?」

新品のはずのUSBメモリに
ファイルが表示されたー。

パソコンで開くことのできないファイルだったが、
”SETUZI”と書かれたファイルがいくつも表示されているー。

「マジかー?」
そう思ったが、”いや、購入者の名前をつけたファイルを
適当に事前に保存してただけだろ”と、節史はすぐに
冷静になるー。

試しにもう一度口に咥えて、
今度はあらゆる記憶を思い浮かべてみるー。

そして、もう一度パソコンにセットしてみるとーー
そこに表示されていたファイルが”増えた”

「ーーな…!」
節史は驚くー。

”さっきパソコンで表示したときよりもファイルが増えている”
それはつまり、
今、節史が口に咥えた時に、このUSBに節史の記憶が
書き込まれたことを意味するー。

「ーーー」
説明書をもう一度見つめる節史ー。

小さなUSBの端子部分の反対側には小さなボタンのようなものが見えるー。

普通のUSBには存在しないボタンだー。
記憶のコピー・切り取り・書き込み…
色々なボタンがあるー。

今、使ったのはコピー。
節史の記憶をUSBにコピーしたー。

そしてーー

「待てよ…」
笑みを浮かべた節史は、そのまま自分の部屋から飛び出したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーちょっと!?!?」
スマホをいじっていた妹の香帆が
怒りの形相で振り返るー

兄の節史が、勝手に部屋に入ってきたからだー。

だが、節史はニヤニヤしながら近づいてくるとー
いきなり香帆の口にUSBメモリを無理やり加えさせたー

「え…ちょ、、、むぐっ、、な、、なによ!?」
香帆が叫ぶー

「ーー今からお前に、俺の記憶を書き込んでやるぜ」
節史が笑うー

「な、な、、何をいって…!?」
香帆が表情を歪めると同時にー
節史のHな記憶が、大量に流れ込んでくるー。

下心や、Hな分野に対する興味ー
そういったものまで、全てー

「あ…ぁ…」
節史が手を離すと、USBメモリが音を立てて床に落ちるー。

「ーーえ……うへ…へへへへへ…な、、何をしたの?
 って…わたし、よく見たらエロいじゃん」

香帆がニヤニヤしながら胸を触り始めるー。

「ーーーへへへ…マジかよ」
節史もニヤニヤするー

早速節史は香帆に向かって「俺にも触らせろよ」と、
手を伸ばそうとしたがー

パシン!と、手を振り払われてしまうー。

「ーー触らないでキモイ!
 わたしのおっぱいはわたしだけのもの!うへへへへへ」

香帆はそう言うと、その場に膝をついて、
夢中で自分の胸を揉み始めるー。

自分のスカートの中に手を突っ込んだりもし始めて
完全に”変態”と化しているー

節史の記憶や思考を”書き込んだ”ことによるものだろうー。

「--へへへ…」
その光景を見つめながら節史は「すげぇなこのUSB」と、
床に落ちたUSBを拾うー。

だがー
”節史のエロい記憶”を書き込んだだけではー
香帆も節史の同類になるだけで、
節史を”キモイ”と思う気持ちには変わりないようだー。

「ーーへへへ…なら…」
節史は、香帆のほうを見つめるー

「あぁぁぁ…やべぇぇぇ…♡」
笑みを浮かべながら、角オナを始めていた香帆ー。

節史は角オナを一度生で見て見たいー、と
そう思っていたー
その記憶も書き込まれた香帆は、自分の身体で
それを始めていたのだー

だがーー
節史はそんな香帆の頭を掴みー
無理やりUSBメモリを咥えさせたー

「んっ…」
香帆が、困惑した表情を浮かべるー

「ーーお前みたいな生意気な妹はいらないー
 俺に必要なのは、お前の身体だけだー。
 お前を俺にしてやるよ」

笑みを浮かべながら節史は”切り取り”ボタンを押しー
香帆の記憶を切り取ったー

香帆が「ぅぁ…」とうめいて、その場に膝をつくー。

そしてー
節史は、自分がそのUSBを咥えると、
自分のあらゆる記憶を念じるー。

さらには、自分の部屋のパソコンを使い、
”KAHO”と書かれたデータを全て削除するとー
慌てて香帆の部屋に戻りー
全ての保存されているデータ…

”SETUZI”を、香帆に書き込んだー

「ーーえへ…えへへへへへへ」
膝をついていた香帆が笑いだすー。

「ーーへへ…まさか妹のことを”俺”にしちまうなんてー
 さすが、俺!…変態すぎるぜ」
香帆が笑みを浮かべながら立ち上がるー

「ーーへへへ…お前は、”俺”か?」
節史が言うと、
香帆は「あぁ”俺”だよ」と、笑みを浮かべるー

同じ笑みを浮かべながら向かい合う兄と妹ー

やがてー

「ーじゃあ、俺がしてほしいこと分かるよな?」
と、節史が言うと、
香帆はニヤニヤしながら「この口で、気持ちよくしてほしいんだろ?」と
笑みを浮かべたー。

「ーーへへへ さすがは俺。じゃあ、さっそく脱ぐからフェラしてくれよ」
節史が言うー。

香帆は「ったく、俺も咥えられたい側なんだけどなぁ」と、笑いながら
「ってか、俺が俺のを口に入れるとか…ちょっと変な気分なんだけど」と、
イヤそうに呟いたー。

その日を境にー
香帆は豹変したー。

まるで節史そのもののような振る舞いをしー
家族も、高校の友達も、困惑したー

高校では、親友の胸を触り、ついには停学騒動まで起こしてしまうー。

「ーーへへ 停学になっちまった」
香帆が、兄・節史の部屋で笑うー。

「ーーははは ま、いいじゃねぇか」
そう言いながら、二人でエッチな動画を見ながら
ニヤニヤするー。

「ーーー俺の今したいこと、分かるよな?」
節史が、動画を見終えると笑いながら言うー。

「ーーあぁ。ほらよ」
黒いタイツに包まれた足を差し出す香帆ー

「ーーいっぱい触りたいんだろ?”お兄ちゃん”」
香帆はニヤニヤしながらそう呟くと、
節史は嬉しそうに、香帆のタイツに包まれた足を
触り始めー
やがて、ペロペロと舐め始めたー

それを見て、香帆はー
「ーーくくくく…俺ってば変態すぎるだろー」と、
笑みを浮かべるー。

兄の記憶を書き込まれて
完全に兄そのものになってしまった香帆はー
”身体”以外は、もはや香帆ではなくなってしまっていたー。

そして、それから数週間が経過したー。

「ーー香帆のやつ、完全に”俺”になってやがるー」

節史は嬉しそうにそう呟くー。

だがー
さらなる欲望が生まれたー

「でも、なんか、偉そうなんだよなー。
 俺は、俺一人でいいー。
 
 あいつには、誰が”ご主人様”なのか
 教える必要があるなー」

そう呟くと、節史はUSBメモリをパソコンに差し込んでー
説明書を読みながら、
”データを作って書き込む”という項目に注目するー。

パソコン上でデータを作り、それを人間に書き込むことが
できると言うのだー。

”お兄ちゃんはご主人様”
そう記したデータを作り、USBメモリの中に保存するー

あとはこれを香帆に植え付ければー

「ーー香帆は、完全に俺のものー 
 クククー」

節史は笑みを浮かべるー。

だがーーー
完全に節史そのものになっている香帆もまたー、
”同じこと”を考えていたー。

「あいつ、俺のことを下に見てやがるー。
 誰がご主人様なのか、教える必要があるなー」

香帆はそう呟くと、節史と同じUSBメモリを既に手に入れていてー
それに、節史を支配する言葉を書き込みー
不気味な笑みを浮かべたー

おわり

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コメント

1話完結の洗脳モノでした~!
1話完結がスケジュールの都合上、2日続きましたが
明日からはまた数話続きのお話デス~!

お読みくださりありがとうございました~!

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