憑依VS憑依の激闘が始まる…
(※対決モノリクエストにお応えした作品デス)
憑依暗殺部隊…
暗殺対象の周囲の女性に憑依し、秘密裏に
主に悪人を処理する特殊部隊。
憑依暗殺部隊の過去作品はこちらからどうぞ!
総合医療連盟…
医療用憑依薬を開発し、その利権で人々の
身体を弄び、2071年の世界を牛耳る医療組織。
未来の医療の過去作品はこちらからどうぞ!
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「---未来…ですか?」
憑依暗殺部隊のリーダー・アルファは
上層部の男の言葉に耳を疑った。
「あぁ…今から50年以上先の未来…
我々の世界とは別世界の
2071年の世界から、依頼が入った」
上層部の男は、真顔で言う。
「--未来からの依頼…
しかし、どのように」
アルファが言うと、上層部の男は
深く詮索するな、という趣旨の咳をして、
アルファの方を見た。
「きみたちの意識を一時的に別次元に飛ばすための
機能を装置に取り付けておいた。
それを使い、
別次元の2071年へと飛びー
対象の暗殺を決行して欲しいー」
上層部の男は、そこまで言うと
アルファの返事を待たずに、
スクリーンに対象を映し出した。
「”総合医療連盟”-
2071年の世界を
憑依薬で牛耳る邪悪な老人たちだー。
その5人の暗殺が、今回の任務ー」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
アルファは、部下のベータ、ガンマの2人と合流すると言った。
「今回の暗殺対象はーー
未来人だ」
アルファの言葉に
ベータは「はぁ!?」と大声を上げたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2071年ー
大都市の空中に浮かぶスクリーンに
”総合医療連盟”のロゴが映し出されるー
「総合医療連盟は、
人類の未来を創造しますー」
スクリーンに、綺麗な女性が現れて、
企業のキャッチコピーは理念を語る
「医療用憑依薬は、人類の未来の扉を開く
大切な一歩です。
医師が、患者さんに憑依し、
その体調を自ら体感することで、
医療は飛躍的な進歩を遂げました
説明の難しかった症状を医師自身が体感し、
さらには、注射や手術など、医師が憑依した状態で
肩代わりすることもできるのです
人類の未来は、医療の発展の先にある。
我々、総合医療連盟は、
これからも、人類の未来をー
皆様といっしょに、切り開いていきたいと思いますー」
♪~~~
総合医療連盟のメロディと共に
ロゴマークが表示されるー
総合医療連盟の本社ー
今日は、高校生たちが、社会科見学に訪れていたー
医療連盟のオフィスでは、様々な人物が
働いているー
目を輝かせる高校生たちー
しかしー
高校生のうち3人が、列を外れて
”立ち入り禁止”の注意書きが貼られた廊下の方に
入って行くー
「---くっそ~
この時代にはツインテールはいないのか?」
ロングヘアーの少女が呟く。
「--知りませんよ、そんなこと~」
眼鏡女子が呟く。
「いいから、行くぞ」
ショートへアーの整った顔立ちの少女が呟く。
「--まさか本当に、別次元の世界に
来れてしまうとはなー」
ショートへアーの少女…
に憑依したアルファはそう呟いた。
ぴぴっ。
「あっれぇ~?」
セーラー服姿の女子高生が笑う。
”侵入者”が3名ー
「ふふ…どうしたの?」
チャイナドレスの美女がほほ笑むと、
OL風の女性が答える。
「---社会科見学のガキのうちの3人が、
立ち入り禁止の区域に入ったようね」
OLの言葉に
ランドセルを背負った少女が無邪気に笑う
「えへへへ~!ただの迷子かな~?
それとも~」
メイド服の女性が微笑みながら立ち上がる
「わたしが、ご案内してきますわー」
その言葉に、
チャイナドレス美女は頷いた。
彼女たち5人はー
総合医療連盟を牛耳る5人の老人”トップ5”に憑依されて
弄ばれている体ー
総合医療連盟の表の顔は、医療の進歩ー、人々に寄り添う組織ー
しかしー
裏ではトップ5が独占している憑依薬による、
世界の支配ー
今では政界も、憑依薬に怯えて、彼らの言いなりなのだー。
莫大な利権を得て、
裏で世界を操るー
それが、総合医療連盟の真の姿ー
「我々にとって、都合の悪い存在ならー
消えてもらうまで」
チャイナドレス美女は足を組んで微笑む。
「--Dr友崎のようにな」
かつて、自分たちが消した医師のことを
思い出しながら、チャイナドレス美女は微笑んだー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「美佐子…奈央…明美ちゃんか…」
ロングヘアーの奈央(ベータ)が呟く。
「好きですねぇ」
明美(ガンマ)が呟く。
「当たり前だろ!どんな時でも、
憑依した体をしゃぶりつくすのは
憑依人の礼儀だぜ」
奈央(ベータ)が言うー
「--!」
美佐子(アルファ)が手をあげて、
他の2人に止まるように促すー
「ようこそいらっしゃいました」
メイド服の怪しげな美少女が微笑む。
「---社会科見学中の学生さんですよね~?
こっちは立ち入り禁止区間になっているんですけど、
迷子ですか~?」
メイド服の女性ー
総合医療連盟の老人い憑依された少女は
笑いながら、そう呟いた。
彼女は太もものところにナイフをまきつけている。
”この小娘たち…
どうしてここに?”
メイド服の美少女は内心で考えるー。
総合医療連盟に仇名すつもりならー
ここで消えてもらうー
「---」
目の前にいる3人の少女を見つめる
メイド服の美少女ー
しかしー
直後ー
そのうちのショートへアーの少女が
プロの目つきで、銃を取り出すと、
そのまま発砲したー
「---!?!?!?」
メイド服の美少女は、避ける間もなくーー
頭に風穴をあけられて倒れたー
「--行くぞ」
美佐子(アルファ)が冷徹に呟く。
少女の身体なのに、プロの風格が漂うー
「--メイドさんに憑依ねぇ、いい趣味してるぜ」
奈央(ベータ)が言うと、
明美(ガンマ)が苦笑いしながら後に続いた。
・・・・・・・・・・・・・
「あ~あ」
OL服の女性が呟く。
モニターで、
メイド服の美少女が撃たれて倒れる場面を見た
OL風の女性は確信する
「あのJK3人、わしらに刃向うつもりのようじゃのお」
OL風女性が、本性を露わにして呟く。
「--消しておしまい」
チャイナドレス美女が、冷徹に呟いたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
銃声が響き渡るー
アルファたち3人の前に、
セーラー服を着た少女が姿を現していたー
彼女はマシンガンのようなものを持って
笑いながら発砲している。
「へっ!じいさんたち、
カワイイ子に憑依してるじゃねぇか!」
ロングヘアーの奈央(ベータ)がそう言いながら笑う。
「--でも…」
眼鏡女子の明美(ガンマ)が軽い身のこなしで
あっという間に、セーラー服女子に近づくと、
ワイヤーを取り出して、セーラー服女子を締め付けたー
「--我々プロの敵ではありませんね?」
にっこりとほほ笑む明美(ガンマ)
セーラー服少女は、そのままあっという間に始末されたー
「--あと3人だ」
美佐子(アルファ)が言う。
「---…」
美佐子(アルファ)は氷のような冷たい視線で時計を見る。
「我々がこの世界に居られる時間は限られている。
あまり時間をかけている余裕はない。
3方向に分かれて残りのやつらを探そう」
美佐子(アルファ)の言葉に、
明美(ガンマ)と奈央(ベータ)は頷いた。
3方向に分かれていく憑依暗殺部隊ー
その様子をモニターで見ていた
チャイナドレス美女は微笑む。
「---くくく…こういう戯れも、悪くはないわー」
可愛らしい顔に、邪悪な笑みを浮かべて、
彼女は微笑んだー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
総合医療連盟本部の施設内を進む奈央(ベータ)。
ロングの髪の毛が、ふさふさと触れるたびに
ベータは興奮していた。
「あぁ~未来の女でひとりエッチってのも
してみてぇなぁ
くふふ」
奈央(ベータ)が笑みを浮かべていると、
背後からOL風の女が姿を現した。
「あら…あなたもなかなかエッチね」
OL風の女は笑う。
奈央(ベータ)もにやりと微笑む。
「--総合医療連盟とやらのじいさんか…。
じいさんのくせして、女に憑依して
おたのしみとは、なかなかやるじゃないか」
奈央(ベータ)が言うと、
OL風の女はにっこりと笑う。
「---ねぇ…ちょっと楽しまない?」
OL風の女は、奈央(ベータ)に近づくと、
甘い声で囁いた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
明美(ガンマ)が立ち止まるー
背後から、ランドセルを背負った少女が姿を現す。
「ーー子供?」
明美(ガンマ)そう呟いたが、
すぐ”総合医療連盟”の老人であろうと気が付いて、
言い放つー
「総合医療連盟…ですね?」
明美(ガンマ)が理知的に言うと、
ランドセル少女は飛び跳ねながら笑った
「ぴんぽ~ん!
わたし、知らないおじいちゃんに乗っ取られちゃってるのぉ~!
えへへへへへへへ~!」
ぴょんぴょん飛び跳ねながら笑う少女。
「--うへへへへへへへ~~!
おじいちゃん、興奮してきちゃったぁ~!
ひょぉ!~」
ランドセルから爆弾を取り出して、
少女は微笑んだー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バン!
総合医療連盟本部の、最上階にある部屋の扉が
乱暴に開かれた。
スカートを乱しながら入ってきたのは
美佐子(アルファ)だったー。
「---ふふ」
チャイナドレス美女は椅子に座って足を組みながら
余裕の表情で、美佐子(アルファ)を出迎えた。
「--ようこそ」
チャイナドレス美女が笑う。
「--総合医療連盟トップ5の一人だな?」
美佐子(アルファ)が
女子高生には不釣り合いな銃を構えながら
チャイナドレス美女の方を見つめる。
「えぇ…そうよ」
チャイナドレス美女が立ち上がる。
「わしの名は…”零”-。
総合医療連盟トップ5を支配するものじゃよ…
ぐひひ」
美女に不釣り合いな笑みを浮かべて言うー。
「---」
美佐子(アルファ)は返事をせずに、
そのまま銃をチャイナドレス美女に向ける。
「---憑依ってのはいいものよね。
知ってる?
この女、何事にも控えめで大人しい子だったの。
恥ずかしがり屋で、奥手な子ー
でも…
憑依されて、
こんな風に色っぽい格好をして、
自信に満ち溢れた表情で、
色気を振りまいてる。」
チャイナドレス美女が腰に手を当てて
モデルのようなポーズをとる。
「奥手で恥ずかしがり屋の女が、
憑依薬にかかれば、この通りよ」
得意気に、自信に満ち溢れた表情で言う。
「---眠れ…永遠に」
美佐子(アルファ)は、問答無用で、
毒入りの銃弾を放った。
しかしー
チャイナドレス美女は身軽な動きでそれを回避した。
「わしを舐めてもらっちゃ困るなぁ~!
運動音痴のこの子だって、
わしの手にかかればこんなもんよ」
独特な構えの格闘術を披露する
チャイナドレス美女。
太ももが丸見えの状態で、彼女は笑う。
「--チッ」
美佐子(アルファ)も、それに応戦する構えを取るー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あぁああああっ♡」
「はぁ…はぁ…♡」
お互いの身体をしゃぶりつくした二人の女性が
放心状態になっている。
奈央(ベータ)と
総合医療連盟のOLの女性…
「あ、、、あんたも、、なかなか…エッチじゃない♡」
OL風女性はそう言いながら、胸のあたりに
隠していた小刀を密かに用意する
「はぁ♡ はぁ♡ はぁ♡」
スカートと長い黒髪を乱した奈央(ベータ)が微笑む。
そしてー
「---でも、ここでおわか-」
OL風女性が小刀で襲い掛かろうとしたその時ー
それよりも早く奈央(ベータ)が
小型の刃物をOL風女性に突き立てた。
「---かっ…!」
表情を歪めるOL風女性ー
「--エロでは互角でもー
暗殺では俺の方が上だったな」
苦しむOL風女性の結末を見届けることすらせず、
奈央(ベータ)は颯爽と立ち去ったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「--いた~い!おにいちゃん!離して~!」
ランドセルを背負った少女が叫ぶ。
明美(ガンマ)が、
ワイヤーで、総合医療連盟の首筋を捕えることに
成功していたー
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!やめて~~~!」
ランドセル少女が、兄に助けを求める少女かのように叫ぶ。
「---クス」
少女は口元に笑みを浮かべる。
”こんなに小さな子…攻撃するのはためらわれるだろう?
おまえが一瞬力をゆるめたその時…
それが、お前の最後じゃ”
しかしー
「---そんな猿芝居で、
躊躇するようじゃ、暗殺者は務まりませんよ」
明美(ガンマ)はにっこりとほほ笑んだ。
「---な、、なんじゃと!」
ランドセル少女は思わず声をあげた。
そして、明美(ガンマ)は
冷徹な笑みを浮かべると、
そのまま、ランドセル少女にトドメをさしたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「どう?最高でしょ?
気弱で大人しかったわたしが、
自分の美貌に自信を持って、
こうして、体術まで身に着けている!
憑依で乗っ取って豹変させる!
それが醍醐味よ!」
チャイナドレス美女が、武術で、
美佐子(アルファ)を攻撃していく。
「---くだらん」
美佐子(アルファ)は鼻で笑うと、
チャイナドレス美女を格闘術で押し倒した。
「--ぐえっ!」
チャイナドレス美女が悲鳴を上げる。
「--これがー」
美佐子(アルファ)が倒れたチャイナドレス美女に
銃を構える。
「--プロとの差だー」
総合医療連盟は、暗殺者ではないー。
一方の憑依暗殺部隊は、暗殺者ー。
その差が、出たー
「---くふふふふふふふふ」
チャイナドレス美女は微笑んでいる。
中にいる老人は思うー
”我々は身体が死のうとも、いくらでも”補充”できるー
倒された4人も、新しい身体を今頃はゲットして
ここに向かっているだろう。
身体は、いくらでもある…いくらでもな”
ドン!
美佐子(アルファ)が銃を放った。
「---!!」
チャイナドレス美女は自分の真横を見る。
そこには、穴が開いていた。
「くだらん」
美佐子(アルファ)は、チャイナドレス美女の頭のすぐ横の
床を撃つと、そのまま背を向けた。
「--もう気が済んだだろう?
茶番は終わりだ」
美佐子(アルファ)はそれだけ言うと、
ベータとガンマに無線連絡を入れて
”撤収”を指示したー。
「--暗殺任務は、達成しなくていいのかしら?」
立ち上がったチャイナドレス美女がほほ笑む。
「---老人のお遊びに付き合うのは
もう十分だと言っている。
その意味は、お前が一番良く分かっているはずだ」
美佐子(アルファ)が鋭い目つきでそう言うと、
美佐子はそのまま倒れて、
アルファは離脱したー。
「-----くく…お見通しか」
チャイナドレス美女はにやりと微笑んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
元の世界ー。
「--そうですか。
ご期待に添えて何よりです。
しかし驚きました。
未来のー
しかし、別次元から連絡があるなんて」
憑依暗殺部隊の上層部の男が言うー。
”なに…我々の技術力なら
別次元の過去にこうして連絡をすることも
たやすいのですよ。”
チャイナドレス美女の声が電話越しにするー。
憑依暗殺部隊がいる現代の世界ー
そして、総合医療連盟が存在する未来の別次元が
電話で話をしていた。
”では、我々はこれでー”
電話が切れたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2071年ー
チャイナドレス美女は微笑むー
「刺激的な戦いだったわー」
興奮した様子で呟く彼女ー
ワインを飲みながら、
窓の外に広がる夜景を見つめるー。
世界を憑依薬で支配し、
暇を持て余した総合医療連盟の老人たちは
”ヒマつぶし”に、
特殊な技術で別次元に連絡を入れて、
”憑依暗殺部隊に自分たちを暗殺するように”
依頼したー。
暗殺者たちと戦ってー
スリルを味わいたかったー
ただ、それだけの理由でー。
身体はいくらでもあるー
死んだら、交換すればいいー
チャイナドレス美女が振り返ると、
4人の女性が微笑んでいたー
憑依暗殺部隊に倒された4人はー
また新たな女性に憑依してー
こうして目の前に立っているー
「---ふふふ…」
チャイナドレス美女は、満足そうに微笑んで
ワインを口にしたー
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
対決モノリクエストにお応えして書いてみました!
1話で書いたので、駆け足ですが
こんな感じになりました~!
(だらだら続けるのもどうかな~…ということで…!)
また機会があれば挑戦してみたいと思います!
コメント
SECRET: 0
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暗殺と言っても体を乗り換えたらそれまででは…?
と思っていたら、そういうことでしたか!
遊びで別次元に干渉とは技術の無駄遣い…w
SECRET: 0
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> 暗殺と言っても体を乗り換えたらそれまででは…?
> と思っていたら、そういうことでしたか!
> 遊びで別次元に干渉とは技術の無駄遣い…w
コメントありがとうございます~!
暗殺部隊の上層部と医療連盟側だけが
知っていた事実…ですネ~