134万アクセス記念!「二人は友達」

憑依空間が134万アクセスに到達しました!
ありがとうございます!

今回は、しあのすラビット様との合作で作ったゲーム、
「二人は友達」の私が担当したシナリオ部分に
加筆した小説版を公開します~!

ゲームはふりーむでダウンロードできますよ!

-------------------------–

「あんた、うざいのよ!」

廊下に、気の強そうな女子の声が響き渡る。

「---ご…ごめん…」
気の弱そうな女子生徒が、怯えた様子で、
気の強そうな女子に謝っている。

「---見てるだけでムカつくんだけど?
 消えてくんない?」

気の強そうな女子生徒が、その子を
睨みながら、きつい言葉を浴びせていく。

その背後に立っていた2人の女子生徒が
「やめなよ紀子~」と
笑いながら、言い放つ。

明らかに「やめなよ」と心から思っていない言い方だ。

「---先生に気に入られてるからっていい気にならないことね!」

気の強い女子生徒ー
山田 紀子は、お嬢様育ちでワガママな女子生徒だった。
自分が何でも一番にならないと気が済まないー

しかしー
気の弱そうな女子生徒、
真上 美奈(まがみ みな)は、
成績優秀で、先生たちからも気にいられていた。

そんな美奈を逆恨みし、
紀子はいじめを繰り返していた。

「--ちょっと、やめなさいよ!」

廊下に別の女子生徒の声が響き渡るー。

そこにいたのはー
面倒見の良さそうな女子生徒・森松 里香(もりまつ りか)

いじめられている美奈の幼馴染だ。
彼女は生徒会の書記を務めていて、
臆病な美奈とは違い、
正義感の強い女子生徒だった。

ポニーテールが良く似合う彼女。

「---ちっ…行くわよ!」

”弱いものいじめ”をする度胸しかない紀子は、
里香の登場に、不満を抱きながらも、
友達二人を連れて立ち去って行った。

「--大丈夫?ああいうのにはガツンと言ってやらなくちゃ」
里香が言うと、
美奈は「うん…そうだよね…」と悲しそうに微笑む。

「いつも、ありがとう…」
美奈が言うと、
里香は「わたしたち、幼馴染でしょ?当然じゃない!」と
笑いながら答えたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あ~むかつく!」
イジメっ子の紀子が、怒りをにじませながら廊下を歩いている。

里香とやり合うのは上策ではないー。

けれど、
どうにかしてやりたい気持ちもあったー

「ねぇ…」

紀子の友達の一人が呟く。

「--もしも、、幼馴染の里香にも裏切られたら、
 あの女、どんな顔するかなぁ?」

友人の言葉に、紀子は笑う。

「無理でしょ。里香が、私たちに協力するなんて
 あり得ないじゃない?」

そう言うと、紀子の友人はにやりと笑った。

「---ううん…あるんだよ…一つだけ方法が」

そう言って、
友達は、不気味な液体を取り出したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日の昼休み。

里香は、空き教室に呼び出されていたー

そこには、いじめっ子の紀子の姿ー。

「--何よ?」
里香が空き教室に入るなり、声をあげると、
紀子は笑った。

「あんたにもさ、アイツを苛めるの、
 手伝ってほしいのー」

紀子が言うと、
里香は「はぁ?」と声をあげる。

「ふざけないで!私が美奈をいじめるなんて
 絶対にありえない!」

叫ぶ里香を見ながら、
紀子は微笑んだー

「--嫌でも、手伝ってこらうことになるわ」

そう言うと、紀子は里香に近づいて、突然キスをしたー。

「ひっ…!?ひぐっ…!?」
驚く里香ー

倒れる紀子ー。
そしてーー

里香はにやりと微笑んだ。

「ふふふふ…今日からわたしも、美奈のこと
 いじめっちゃおっと♪」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

放課後。

呼び出された美奈は、
怯えながら空き教室にやってきた。

そこにはー

いつものイジメっ子二人の姿ー。

リーダー格の紀子の姿はない。

「--あんたさ~!今日もうざかったよね~!」
紀子の友達の一人が言う。

「ご…ごめん…」
反射的に謝ってしまう美奈。

そして、いつものように二人の陰険な女子生徒は
美奈を罵倒し始めた。

美奈は信じていたー
また、里香が助けに来てくれるとー

そしてー

ガラっ

空き教室の扉が開いた。

そこには、里香の姿。

「---やめなさいよ!あんたたち!」
里香がいつものように、いじめっ子たちに声をかけるー

「り…里香ちゃん…!」
目に涙を浮かべながら美奈は少しだけ笑顔を見せた。

里香は、小さい頃から、ずっと自分を、守ってくれているー。
そんな里香の存在は、美奈にとってかけがえのないものだったー。

「--で、、でも、、コイツうざくない?」
いじめっ子の一人が里香に言う。

里香はその言葉を聞いて、
叫んだ

「美奈はわたしの大切な幼馴染よ!」

とー

そしてー
美奈の方を見て笑ったー

「でも、確かに、ウザいよね…ふふふ」

里香がいつも見せないような邪悪な笑みー

「---え…」
美奈は驚いて声をあげる。

「----そうだ!私も仲間に入れてくれるかしら?」
里香が笑いながらいじめっ子二人に声をかけると、
いじめっ子二人はニヤニヤしながら頷いた。

「---え、、り、里香ちゃん…?」
信じられないというような様子で声をあげる美奈。

そんな美奈の方に近づいていき、里香は
美奈に強烈なビンタを喰らわせた。

「---うざい」

里香が憎しみの言葉を呟く

「うざい!うざい!うざい!うざい!」
何度も、何度も美奈にビンタを喰らわせる里香。

そんな里香に、美奈は泣きながら叫んだ。

「--り、、里香ちゃん…ど、、どうして…!
 あ、、あの子たちに、何か、、されたの?」

美奈がそう言うと、里香は微笑んだ

「ふふふ、わたしは正気だよ~
 どこからどうみても、里香でしょ~
 うふっ…」

「そ…そんな…」

美奈の表情が絶望色に染まる。

そんな美奈に近づき、里香は言った。

「---申し訳ございませんでした
 里香御姉様っていってごらん?」

里香は脅すような口調で言う。

「い…いや……やめて…」
泣きじゃくる美奈。

「いいから言えよ!」
里香が叫ぶ。

「---い…いや……里香…お願い…やめて」
泣きじゃくる美奈を乱暴に叩いて、
里香は言う。

「申し訳ございませんでした、里香お姉さま…
 って言いなさい」

何度も謝罪を強要する里香。

美奈は泣きながら言った。

「も、、、申し訳…ございませんでした…
 里香お姉さま…」

やっとの思いで言葉を絞り出す。

そしてー

「---あはははははは!」
笑う里香。

さらに美奈に言う。

「--私の足をお舐めなさい!
 なんて…
 きゃはははははははは!」

いじめっ子二人と一緒になって笑う里香。

美奈は否定の言葉を口にする。
しかしー里香はそれを許さなかった。

「いいから舐めろってんだろ」

里香の言葉に脅されて
泣きながら里香の足を舐める美奈。

そしてー
里香はそんな美奈にキスをした。

「---ん~~~
 うざいけど、可愛いよねあんた」

そう言いながら嫌がる美奈を押さえつけて
里香は、唇を重ねる。

「や、、、やめ…やめて!!やめてぇ!」
叫ぶ美奈を無視して、
里香は舌を絡めさせた

「んっ? あっ? あぁぁ? んっ? んんぅ?」
里香は興奮しながらクチュクチュと音を
立てながら、美奈の舌を堪能している。

「あぁぁ…わたし、興奮しちゃった…
 あははは…?」

そう言いながら美奈を押し倒して服を
脱がせようとする美奈

「--親友のわたしに
 全部捧げるのよ…うふふふふ」

「いや!やめて!!!やめてよ!」

泣き叫ぶ美奈の悲鳴はかき消されて
里香の笑い声が教室に響き渡った。

「いやあああああああああ!」
服を乱したままの美奈は泣き叫びながら
空き教室から立ち去ってしまった。

「---ふふふふふふふ!
 あははははははっ!
 幼馴染のキズナ、ぶち壊してやったわ!
 あはははは!
 あはははははははははは~」

大声で笑い続ける里香と
その友人二人ー

そしてー

「あははははははh…」
里香は笑いながら突然

糸が切れたかのように気絶した。

空き教室の隅っこに隠れていた紀子が立ち上がる。

「くくく…幼馴染のキズナ、これで、ズタズタねー」

倒れたままの里香を見つめて、紀子は笑ったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

里香は、昨日、自分がさせられてしまったことを
おぼろげに覚えていた。

身体を乗っ取られていたとはいえ、
自分は美奈にとんでもないことをしてしまった。

美奈の心の傷は、消えないだろうー。

昇降口で、里香は美奈と鉢合わせになった。

「み…美奈…昨日は・・・」
里香はすぐに謝ろうとした。

変に言い訳するよりも、
まず、謝ること。

それが、里香の出した答えだった。

しかしー

「--わたしに話しかけないで!」
美奈は、目に涙を浮かべていた。

「里香のことは、信じていたのに…」
美奈の涙が床に零れ落ちる。

「信じてたのに…酷い…酷いよ…」
泣きじゃくる美奈に、里香はどう言葉を
かけて良いのか分からずに
困惑する。

“憑依されていた?”

そんなこと言って、美奈は信じてくれるのだろうか。
かえって、逆に美奈を怒らせてしまうのではないか。

「---本当に…ごめんね」
里香が美奈に手を触れようとすると
美奈は「触らないで!」と叫んで、そのまま立ち去ってしまった。

「---美奈…
 ごめん…ごめんね…」
里香はその場で一人、泣き崩れたー。

その日もー
次の日もー

次第に、美奈と里香の距離は離れていった。

そしてー

美奈へのいじめは終わらず、
美奈はやがて不登校になってしまった。

里香はー
憑依されて美奈に乱暴をしたことが
噂として広まってしまい
クラスで孤立してしまった。

やがてー
里香は逃げるようにして、別の高校に転校してしまったー

里香と美奈ー
二人のキズナは、永遠に断ち切られてしまった。

そう、
永遠にー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

しあのすラビット様の合作ゲーム向けに
作ったお話です!
せっかくなので、後日談を少しだけ追加してみました!
ゲーム版も、ぜひお楽しみ下さいネ!

PR
小説

コメント

  1. 飛龍 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    させられた事を覚えていると大分ゲーム版の方とも印象が変わりますね~。
    物悲しさを感じるエンドになっています

  2. 匿名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    リクエストしましたが、投稿箇所を間違えてしまいました。<憑依>あなたが犯罪者②~わたしがやりました~(完)2018年1月28日の記事にコメントしてしまいましたのでお手数をおかけしますがご覧になって下さい。

  3. より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    せっかくなのでガチでコメ
    最近は暴力はもちろん暴言イジメも問題だから何とかしないといけませんね。
    実は自分も暴言でいじめられ…だからたまにこうして非公開コメしちゃいます。その反動で憑依にすごく興味を持ったのもあるけど

    あとまたで申し訳ないですがリクエストを…すでに書かれたジャンルみたいな作品があれば続編って形でも良いです。
    アイドルに次々に憑依していく。
    以下の要素込みで
    ・表向きはきちんとアイドルを演じ、裏で(例えば、楽屋やプライベートなど)憑依していく。
    ・高度な憑依術。
    1憑依した娘の記憶を読むことはもちろん、普段と変わり無く振る舞える。よって例えば、憑依する奴がダンス出来なくても憑依した娘がダンスがとても上手かったら上手に踊れる。逆もしかりで例えば、憑依する奴が賢ければ憑依した娘が平均レベルでも賢く振る舞える。
    グダグダ書いたが要するに、憑依する奴+憑依した娘の能力が最大限発揮出来る
    2憑依したまま、カラダの主導権を敢えて全て譲り渡して様子を見る事も可能。
    3一度憑依した娘からいったん離れ再度憑依する際、前と違って抵抗されずすんなり憑依出来る。
    4記憶操作も可能。これは最初述べた通り、表舞台での影響が出ないようにするためでもある。また上書きする前、つまり憑依する前の状態に戻すことももちろん出来る。
    5複数憑依なども可能。ただし初めからいきなりは流石に難しいので、徐々に出来る感じ。

    …個人的に設定に凝りまくったりするのは、それだけ自分が憑依に対し執着が強いからかも笑

  4. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > リクエストしましたが、投稿箇所を間違えてしまいました。<憑依>あなたが犯罪者②~わたしがやりました~(完)2018年1月28日の記事にコメントしてしまいましたのでお手数をおかけしますがご覧になって下さい。

    ありがとうございます~!
    リクエスト受け取りしました~!
    書くまでに時間がかかりますが(リクエストの量の都合デス…!)
    気長にお待ちくださいネ!