<短編> 失われたあの笑顔

乗っ取って好き放題やっていたことが、
ばれてしまったーーー。

憑依されていた幼馴染はその時ーーー。

※続きを読むからどうぞ!

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「酷いよ・・・」

目の前に居る
幼馴染の女子高生、
峰村 梓(みねむら あずさ)が涙ぐんだ表情でこちらを見る。

「---ご、、、ごめん」
俺はただ謝るしかできなかった。

俺はーー
彼女のことが好きだった。
心から。

どんどん可愛くなっていく彼女がー。

そして俺は”禁忌”に手を染めた。
幽体離脱して人間に憑依できる注射器を
とあるサイトで手に入れたのだ。

だがーその薬には欠点があった。
2時間ごとに、注射しないと、憑依がとけてしまうのだ。

俺は今日の朝、梓に憑依した。
そして学校で好き放題やった。
真面目な梓とは思えない悪態をついたり、
不良生徒を誘惑して、淫らな行為をしたり、
女子トイレで自分の体を弄繰り回したり…

そして、ちょうど両親が旅行で不在の今日、
梓の体で俺の部屋を訪れ遊ぼうと思っていた。

調子にのって、
梓の恥ずかしい姿をカメラに収めて、
帰りに梓のお金で買った服で
ファッションショーを楽しんだりもした。

…が、調子にのるあまり忘れてしまったのだ。
2時間後との憑依薬の注射を。

「---うっ…わたし、どうすればいいの…
 もう、、、恥ずかしいよ…」

梓は大粒の涙を流している。

「博之が私の体で何してたかーー
 みんな分かってるんだからねーー。」

涙ぐんだ目で梓は俺を見た。

ーーあの憑依薬、、
憑依されてる間の記憶も残るのかーーー。

ミニスカートに網タイツ姿の梓が
俺をにらむ

「最低ーーー
 本当に最低ーーー!

 ずっと大切な幼馴染だと思ってたのにーーー。」

彼女は泣き止むことなく、なき続けているー。

「ごめんーーそんなつもりじゃ」
俺は、、どうしていいか分からなくなった。
梓に、どうあやまれば良いのかーーー

「近寄らないで!触らないで!」

梓がけがわらしいものを見る目で俺を見た

「---ごめん。何でもするから!
 本当に、本当に、悪かった」

俺は土下座した。

ただ、ひたすらにーーー

「私のことーー。
 そういう目でしか見てなかったんだよねーー。

 うっ……最低だよ…本当に…

 酷いよ!どうしてくれるの!
 学校であんなことさせて!!

 みんなに私、なんていえばいいの!」

梓は泣き叫んだ。

ーーー返す言葉も無い。

心がえぐられるような思いだーーー。

本当にーーー

「ねぇ!どうすればいいの!!!
 教えてよ!博之!!

 皆の前でスカートめくったり、
 誘惑したりして…

 もう私、学校行けないよ・・・

 うぅぅ…ひどい・・・本当にひどい・・・」

梓はその場でうずくまって
声をあげて泣き出してしまった。

俺の心が痛む。

違うんだーー
梓を傷つけたいんじゃなかったんだーーー

俺はーーー

俺はただ、、

いや…
自分の欲のために俺は梓を…

「ごめん…
 ごめん…
 みんなにも俺が説明するから…」

そう言い、梓に触れようとすると、
梓が俺を乱暴に振り払った

「触らないで!この変態!

 私にこんな格好させて!!!
 
 何なの本当に!
 変態!変態!二度と近寄らないで!

 いやらしい目で私を見ないで!」

梓は普段は心優しい穏やかな子だー。

俺とも仲良く話していた。

けれどもうーー

「ごめん。俺は最低だ・・・

 本当に…本当に」

俺の目から涙が溢れた。

自分が悪いのは分かっている。。

軽い気持ちだった

「馬鹿!何でアンタが泣いてるの!?

 私、絶対アンタのこと許さないから!」

そう言うと梓は俺から隠れて、
高校の制服に着替えなおして言った

「最低!2度と私に話しかけないで!

 本当に気持ち悪い!
 変態!

 絶対許さないから!」

そう言うと梓は泣きながら、
俺の部屋から立ち去った。

「・・・ごめん」

部屋には、梓を乗っ取って購入させた服が
散乱していた。

ーーー翌日。

学校に梓の姿があった。

だが、彼女は、その日以降、塞ぎこむようになってしまった。

俺が、色々と憑依してやってしまったからだろうーー。

そしてーーー
数週間ほどして、梓は高校を辞めてしまった。

周囲からの白い目ーー
不良生徒たちからの行為強要ー

最後に彼女にあった日、
梓は俺をにらんで言った

「アンタに人生を壊された…
 私、絶対にアンタを許さないからーーー」

と。。

ーーーー梓の笑顔を思い出す。

俺は、、一時の欲望に負けて
本当に大切なものを失ってしまった。

もう、あの笑顔はーーー
永遠に取り戻せないーーー

おわり

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コメント

勢いで書きました。
憑依されたあとを書いてみたくて…(笑)

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