<女体化>僕はあなたに女になってほしい②~困惑~

①にもどる!

一人暮らしデビュー初日。

男子大学生の彼は、突如として
隣人から”女になってほしい”と、
女体化薬を飲まされてしまうー。

狂気の隣人の手により、女にされてしまった彼の運命は…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「くそっー…
 ど、どうすればいいんだー…」
女体化した洋介は、
お風呂場で自分の身体を確認しながら、
改めて”女体化”してしまったことを悟るー。

その身体は、完全に”女”になっていて、
どうすることも出来ない状態ー。

この状態では外でどんなに”俺は男だ”と
叫んだところで信じて貰えるはずもないー。

胸の膨らみは完全に女だし、
アソコには男であることを示すものもないー。

そもそも、肌も骨格も顔も声も、
何もかもが”女”になってしまっているー。

「~~~~くそっ…」
女体化した洋介は、女体化した際に
長く伸びてしまった綺麗な黒髪を見つめるー。

髪はバッサリと切ればいいー。
ただ、それ以外の部分はどうすればいいー?

顔は全くの別人状態だし、
この状態で、”俺は洋介だ”も無理があるー。

「ーー……」
女体化した洋介はしばらく考え込んで
「やっぱり、元に戻してもらうしかないー」と、
そのまま自分の部屋を飛び出して、
隣人の卓夫の部屋のインターホンを鳴らすー。

「ーー俺を、俺を元に戻せ!」
女体化した洋介がそう叫ぶと、
卓夫はインターホン越しに笑いながら返事をしたー。

”そんなに可愛いのに、元に戻る必要がどこにあるんだ?”
とー。

その上で
”さっきも言ったけどー、男に戻すような薬はないー。
 ず~っと、可愛い可愛いその姿で生きていくんだー”と、
笑いながらそう言葉を口にする卓夫ー。

「ふ、ふ…ふざけるな!さっきも言っただろ!!
 俺には大学もあるし、バイトもあるし、
 性別がこんな風に変わってる状況じゃ困るんだよ!!」

女体化した洋介が必死に叫ぶー。

「こんな姿で、どうやって大学に行けばいいんだ!?
 どうやってバイトに行けばいいんだ!?
 俺はどうやって生きて行けばいいんだ!?

 ーとにかく、元に戻せ!」

入居初日から、アパートでこんな騒動を起こしたくはなかったー。

けれどー、もう、そうは言っていられない状況だ。

隣人ー、204号室の卓夫に対して
怒りをぶつける洋介ー。

が、卓夫はケラケラと笑いながら
”怒った顔も可愛いなぁー
 あなたを女にしてよかったー ふひひひひ”と、
そう言葉を口にしたー。

「ーふざけるなよ!!俺を、元に戻せ!!」
女体化した洋介は必死にそう叫ぶー。

がーー…
大声を出していたせいで、洋介のいる205号室の
”反対側の隣人”ー、206号室の住人も
顔を出して困惑した表情を浮かべていたー。

確か、中西 梓(なかにし あずさ)だっただろうかー。
少し年上のお姉さんだー。

「ーーど…どうかしましたかー?
困惑した表情を浮かべる梓ー。

女体化した洋介は「え…あ、い、いやー…」と
そう言葉を口にすると、
206号室の隣人・梓は困惑した表情を浮かべながら
「ーもう時間も遅いですからー」と、
それだけ言葉を口にするー。

「ーす、すみません」
女体化した洋介は、申し訳なさそうに
206号室の隣人・梓に対して謝罪の言葉を口にすると、
204号室ー…卓夫の部屋の扉のほうを見つめながら
歯軋りをするー。

しかし、これ以上どうすることもできないー。
女体化した洋介は「くそっ!」と、今一度不満そうに
呟くと、やむを得ず、そのまま自分の部屋の方へと
戻っていくー。

「ーー最悪だー…どうすりゃいいんだよー」
女体化した状態のまま、
自分の部屋の中に戻って来た洋介は、
泣きそうになりながらそう言葉を口にするー。

普段、涙を流すことなど、無いと言ってもいい
洋介であるものの、
女体化したことで涙腺にも影響が生じたのだろうかー

目から自然と涙が溢れ出してしまうー。

がー、そうは言ってもこのままずっと
涙を流し続けているわけには行かないー。
どうにかしなくてはならないー。

そんな風に思いながら、
女体化した洋介は、気を取り直して
スマホを手にするー。

「ーーーーー」
スマホを手に、洋介は両親や彼女である菜々との
メッセージのやり取りを見つめるー。

「ーーーーー」
菜々や、両親に相談しようかどうか、
一瞬、迷ってしまう洋介ー。

しかしー…
”女体化した”などという、あまりにも非現実的なことを
信じてもらうことなどできるだろうかー。

仮に信じてもらうことができたとしても、
隣人の卓夫は完全にイカれているー。

親や彼女ー、大事な人を巻き込みたくない、という
そんな思いも当然あったー。

「ーだめだー…母さんも父さんも、菜々も巻き込めないー」
女体化した洋介は悲しそうにそう言葉を口にすると、
どうすることも出来ないまま大きく息を吐き出したー。

「ーとりあえずー…一晩寝れば元に戻るかもしれないしー」
女体化した洋介は、全く根拠はないけれど、
そんな”希望”に縋ってしまうー。

”ひとまず寝よう”ー
そんなことを考えながら、寝る準備を始める洋介ー。

とにかく、こんな恐ろしい事態からー…
現実から目を背けたかったー。

そう思いつつ、寝る前にとトイレに向かう洋介ー。

が、そこで洋介は立ち止まるー

「ーーって…女でトイレって…どうすりゃいいんだー?」
そう言葉を口にするー。

もちろん、”想像”はつくー。
ただ、女のトイレを見学などしたことないし、
”女としてのトイレの仕方”をわざわざ教わるような機会はないー。

彼女の菜々のトイレを見たり、教わったりすることも当然ないからー、
”話として”しか、頭の中に知識はないー。

「~~~~~…」
戸惑いながらも、座って済ませるだとか、
そういう頭の中のイメージから、トイレを済ませようとする
女体化した洋介ー。

散々、苦戦した挙句何とかトイレを済ませると
「なんかー…色々違ってきついなー」と、
苦痛そうな表情を浮かべるー。

もちろん、”女”の身体になって
ドキドキすることはないわけではないー。

ただ、それ以上に、
”女になってしまった状態でどうすれば良いのか”という不安ー、
頭のおかしな隣人がいるという不安ー、
元に戻れるかどうかという不安ー、
色々な不安から押しつぶされそうな気持ちに
なってしまっているのもまた事実だったー。

「ー寝ようー」
女体化した洋介はそれだけ言葉を口にすると、
今日、引っ越してきてとりあえずセットしただけの状態の
ベッドに潜り込むー。

ベッドに面する背中の感触もー、
首筋に触れる髪の感触もー、
寝っ転がっていても感じる胸の存在感もー、
何もかもが睡眠を妨害する要素となって襲い掛かって来るー。

「ーーくそっ…ーーー」
なかなか眠ることも出来ない状況に戸惑いを覚えながらも、
ようやく眠気がやってきて、女体化した洋介は
そのまま”一人暮らし初日”をー、
そして”女としての生活の初日”をー、
終えるのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーー!」

翌朝ー。
目を覚ました洋介は早速自分の身体を確認するー。

しかしー…
そこには、昨夜”女体化”したままの
自分の身体があったー。

「ーーマジかよ」
女体化した洋介は、心底悲しそうにそう言葉を口にすると、
”女”になった自分の身体を”信じられない”という表情で
見つめるー。

そして、アパートの大家に相談してみることを決断すると
グッと拳を握りしめて
「俺は、あんな変態野郎には負けないー」と、静かに呟いたー。

がー、その時だったー。

♪~~~

部屋のインターホンが鳴るー。
それと同時に、”イヤな予感”がするー。

それもそのはずー、
”また”隣人の卓夫が何かを仕掛けて来る可能性があると、
そう思ったからだー。

しかし、居留守を使おうとしてもあの男のことだー。
洋介が家にいることぐらい把握していだろうしー、
洋介が居留守を使えば、余計に逆上するような
行動を見せることは、嫌でも予想できるー。

「ーーーそれにー、”昨日は悪かったそろそろ戻してやるよ”って
 可能性もあるしなー」
女体化した洋介がそう言葉を口にしながら、
インターホンの方に向かうー。

一晩明けた今日、あの男が洋介を元に戻しに
やってきた、という可能性も完全に0ということではないー。

で、あればなおさら逃げるわけにはいかなかったー。

そう思いつつ、インターホンを確認するー。
が、画面には誰も映っていないー。

「ー?」
”どういうつもりだー?”

女体化した洋介は可愛い顔には似合わない
不愉快そうな表情を浮かべると、
面倒臭そうに「はいー?」と、そう返事をしたー。

卓夫がピンポンダッシュでもしたのだろうかー。
それともー?

そう思っていると、
インターホン越しに、やってきた人物が姿を現したー

がー、
その姿はー…
洋介が想像していた相手の姿ではなかったー。

「ーな…菜々!?」
女体化した洋介がそう叫ぶー。

そうー
家にやってきたのは、
隣人ー…204号室の卓夫ではなく、
昨日、メッセージのやり取りをした彼女・菜々だったー。

菜々には一人暮らしを始めることも伝えてあったし、
引っ越し先も伝えてあったー。

その菜々が、引っ越し翌日の今日ー、
遊びに来てしまったのだー。

インターホンの映像に最初、菜々の顔が映っていなかったのは、
たまたま持ってきたバッグの中身を確認するため
しゃがんでいたためで、別にイタズラでも何でもなかったー。

”ーーーう、嘘だろー…?”
彼女の菜々が遊びに来てくれたのは、嬉しいー。

ただー、今はタイミングが悪すぎるー。
女体化した状態をどう説明すればいいのか、
まだ気持ちの整理もついていないし、
信じて貰える保証もないー。

それにー…
隣人の卓夫が、”彼女が遊びに来た”ということに
気付いたら何か仕掛けて来る可能性もあるー。

菜々に、何か危害を加えて来る可能性も
十分にあるー。

そう思った洋介はゾッとしながら
すぐに「ーな、菜々ー。今はちょっとー…また連絡するから
今日はー」と、すぐにここから立ち去るように言葉を口にするー。

しかしー…それは
”余計に事態を悪化させる行為”でしかなかったー。

”ーーえ…?あ、あなた…誰ー?”
菜々は心底困惑したような声でそう言葉を口にするー。

「ーーーえっ…」
女体化した洋介も、そんな菜々の反応に
少し驚いたような表情を浮かべたものの、
”どうして”菜々が困惑したような反応を見せているのかを理解するー。

菜々からすればー…
引っ越し翌日の彼氏・洋介の部屋に遊びに来て
インターホンを鳴らしたら”女”の声が聞こえて来て、
しかも”今は都合が悪いから帰って欲しい”みたいなことを
言われたのだー。

混乱するのは無理もない話だし、
当然の話だー。

”ーーえ、えっとー、ど、どちら様ですかー?
 どうして、洋介の部屋にー?”

菜々は少し不愉快そうにしながらそう言葉を口にするー。

その言葉に、女体化した洋介は
「ーえ…い、いや、ちがっー」と、
慌ててそう叫ぶー。

きっと、引っ越し翌日に女を家にあげて
遊んでいるとか、そんな風に思われてしまったに違いないー。

背筋が凍る思いをしながら、
女体化した洋介がそう言葉を口にするとー、
菜々は”何が違うんですかー?洋介と、何してるんですかー?”と、
そう言葉を口にするー。

洋介には姉も妹もいないー。
それは、菜々も知っていて
”実は洋介の妹なんですー”と、
そう誤魔化すこともできないー。

「ーち、違う!お、落ち着いて聞いてくれ!
 お、俺なんだ!
 た、確かに女みたいな声ー
 いや…っていうか、女の声だけど、俺なんだ」

女体化した洋介はそう説明するー。

けれどー、菜々からすれば
”洋介の浮気相手が、洋介と相談してそう言い訳している”
ようにしか聞こえなかったー。

人間が女体化するなんて、普通はあり得ないし、
言い訳にしか聞こえないー。

”ーーふざけないで下さいー。洋介も中にいますよねー?”
菜々が不満そうにそう言葉を口にするー。

「ーい、いや、だ、だから俺がー」
女体化した洋介はそう言葉を口にすると、
隣人に女体化させられたことを説明し、
さらには、菜々との思い出ーー
洋介と菜々しか知らないようなことを次々と口にしたー。

けれどー…

”ーー最低ー…
 洋介、何でもあなたにペラペラ話してるんですねー”

菜々は、二人だけの思い出や個人情報を
洋介が”浮気相手の女”にペラペラと話しているのだと
勘違いしてしまうー。

「ーち、違うんだ!俺は本当に!」
女体化した洋介が叫ぶー。

がー、菜々は
”もういいですー。洋介とお幸せに”と、
それだけ言うと、ふん!と、そのまま不満そうに立ち去ってしまったー

「ーーそ、そんなー…」
洋介は呆然としながら部屋の中で座り込むー

「俺は、いったい…どうすればー…」
女体化したままの自分の身体を見つめながら、
洋介は改めて呆然とすることしかできなかったー。

③へ続く

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コメント

次回が最終回デス~!!

無理矢理女体化させられてしまった洋介くんの結末を
ぜひ見届けて下さいネ~!!

今日もありがとうございました~★!

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