ある日ー
3年後の未来から「僕」がやってきたー。
けれど、3年後の僕は、何故か彼女の晴美になっていたー。
--------------------
大学生の勝山 幸雄(かつやま ゆきお)は
同じ大学に通う彼女の狭霧 晴美(さぎり はるみ)と
充実した大学生活を送っていたー。
「でもまさか、僕がこんな風に誰かの彼氏になるなんて
想像もしてなかったなぁ…」
苦笑いする幸雄。
幸雄は、大人しいタイプの男子で、
”草食系”ともいわれるような、そんなタイプだ。
高校卒業まで、告白した回数も、告白された回数も0回ー
このまま自分は、彼女なしでずっと生きていくものだと
考えていたし、
特に下心が強いほうでもない幸雄は、
そのことを深く気にしてもいなかったー。
彼女ができないならできないで、別にいいか。ぐらいの
考えだったー。
だがー
大学に入って、小・中学時代に一緒だった
幼馴染・狭霧 晴美と再会してー
運命は変わったー
まさかの晴美からの告白で、幸雄は
混乱しながらもOKを出し、
こうして付き合いが始まったのだったー
付き合い始めてから1年ー
二人の関係は良好だー。
「---最初はホント、罰ゲームかドッキリだと思ってたし」
幸雄の言葉に、晴美は「そんなぁ~」と笑う。
「-わたしがそんなことするように見える?」
晴美の言葉に、
幸雄は晴美の目を見てから
少し考える仕草をしてー
「---ちょっとだけ」
と、笑ったー
晴美が「え~~~!」と、幸雄をぽかぽかと叩く。
と、いうのも晴美は小さいころから
人を驚かせたり、そういう”ドッキリ”が好きで
幸雄もよく餌食になっていたのだ。
明るく優しい優等生タイプだけれども
そういうお茶目な一面もある少女、それが晴美だったー。
高校に入ってから別々の学校に進学、
特に連絡を取ることもなくなっていたけれど
大学で再会して、今に至る。
中学時代⇒大学時代と、高校時代がすっぽり
抜けていて、その間に、女の子から、女性に変わった
晴美を見てドキッとしてしまったけれど
中身は変わっていなかったー
今もこうー
ドッキリ好きだー。
「---幸雄に告白したのは、罰ゲームでもドッキリでもないよ」
晴美が笑いながら言うー。
「--単純に、好きだから告白したんだよ」
晴美が微笑みながら幸雄を見るー
幸雄が思わず顔を赤くするー
「あ、赤くなった!」
笑う晴美ー
「--や、、や、、やっぱり揶揄ってるじゃないか!」
幸雄はムキになってそう叫んだー
・・・・・・・・・・・・・・・・
幸せな日々が続くー
だが、
そんなある日ー。
「--あの」
大学から帰る途中ー
突然背後から声を掛けられたー
声をかけてきたのはー
サングラスを掛けた女ー。
いかにも、怪しい感じだー。
「---…え、、ぼ、僕ですか?」
幸雄がそう言うと、
女は頷いたー。
「--ちょっと、いいですか?」
女の言葉に、
幸雄は警戒心をあらわにするー。
「---え、、、え、、な、、何ですか?」
とー。
当然の反応と言える。
いきなり知らないサングラスの女から
声を掛けられて「はい!」なんてついていく
男子大学生がいたら、その方が問題だろう。
「---とても大事な話が」
女が言う。
「---……」
幸雄は女のほうを見つめるー。
サングラスに黒髪ー、
スタイルの良い身体ー、
ジャケットを羽織り、スタイルの良さが
引き立つジーンズを履いているー
「----…ごめんなさい」
幸雄は、瞬時の判断で、そう呟いたー
”やっぱ怪しい”
そう判断したのだ。
「-僕、急いでるんで」
幸雄は、そう言って立ち去ろうとするー。
しかしー
「-そう言うと思った」
と、女が呟くと、幸雄の肩を掴みー
次の瞬間ーーーー
プスッ!
「-!?」
何かを打ち込まれて、
”まずい”と思った時には、
幸雄は眠りについてしまったー
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「---------!!!」
幸雄がガバッと、飛び起きて
周囲を見渡すー。
知らない場所ー。
廃墟のような建物の一室ー。
「----おはよう」
女が呟くー。
「---な、、な、、なんなんですか!?」
幸雄は叫びながら立ち上がるー
いきなり拉致されたー
そう思った幸雄は、近くに置かれていたスマホを
手にして、”警察を呼びますよ!”と叫ぶー。
「---ははははははははっ」
女は笑ったー
「な、なにがおかしいんだ!」
幸雄は叫ぶー。
「--やっぱ、そういう反応だよなぁ、って思ってさ」
女はそう言うと、
サングラスを外したー
「---えっ」
幸雄は、サングラスを外した女を見て、
唖然とするー
ちょっと大人っぽい気がするがー
紛れもなく、彼女の晴美だったー。
晴美は「--こうでもしないと、ゆっくり話ができないと思ってさ」と、
呟きながら、近くのイスに座ったー。
「---え、、は、、晴美…?」
幸雄はまだ戸惑っているー
確かに晴美なのだが、なんだか、ちょっと違和感があるー。
「-ーーー大事な話があるんだー。
”3年前の、僕”にー」
晴美の姿をした女はそう呟いたー
「は???え????」
幸雄は混乱するー。
「--僕は3年後の未来から来た勝山 幸雄ー
つまり、君自身だー」
とー。
「--!?!?!?!?!?!?」
幸雄は、目をぱちぱちさせながら、
女のほうを見るー。
「---------え」
幸雄は、困り果てた様子でそう呟くと、
少ししてから、口を開いたー
「--3年後の僕…って、え……
え…???で、、でも晴美…だよね?」
幸雄はそう呟きながら、
ハッとしたー
”あ、いつもの晴美のドッキリか”
とー。
「---あ、、あははははは!
晴美ってばついに、こんな手の込んだドッキリまで、
ほ、ホント~にびっくりしたよ!あはははははは!」
幸雄が笑うと、
晴美の姿をした自称3年後の幸雄は笑ったー
「あはははははは!3年前の僕なら、確かにそう思うよな」
そう笑うと、
彼女は言ったー
「信じられないと思うケド、
僕は”3年後の未来”から来たんだー
そして、身体は、君の言う通り、晴美のものー。
3年後の晴美のものだー。」
「は…????ま、、ますます意味が分からない」
幸雄が言うと、
未来の晴美は首を振ったー
「--3年後ー、僕と晴美は入れ替わってしまうんだー。」
そう、呟きながらー
「は…???ひ?????へ??????????」
幸雄の頭を上には、大量の「?」が浮かび上がっていたー
「ーーどうか、助けてほしいー。
運命を変えられるのは、3年前の僕ー。
君しか、いないんだ」
未来の晴美(幸雄)は、そう呟くと、頭を下げたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数十分後ー。
誕生日やら、幸雄しか知らない秘密やら、
色々な話を未来の晴美が口にしたために、
幸雄はようやく、目の前にいる晴美が、未来の晴美の身体であり、
中身が未来の幸雄であることを信じたー。
「に、してもーー
3年後の晴美も、綺麗だなぁ…
ますます綺麗になってる気がする」
幸雄が言うと、
未来の晴美の姿をした未来の幸雄は
「うんうん!その気持ちわかるわかる」と、笑顔で呟いたー。
「--3年後も、うまくやってる?」
幸雄が言うと、
未来の晴美(幸雄)は、「もちろん」と頷いたー。
そして、ペットボトルのお茶を幸雄に差し出すと、
再びイスに座ったー。
「ーーーそれで、本題なんだけど」
未来の晴美(幸雄)が真剣な表情で呟くー。
「3年後に、こうなってしまう”未来”を変えるために、
どうか、力を貸してほしい」
未来の晴美(幸雄)の言葉に、
幸雄は「…どういうこと?」と聞き返す。
「----僕と晴美は、3年後も変わらず仲良しなんだけどさ、、
”ある事件”が起きるんだ」
未来の晴美(幸雄)が真剣な表情で言う。
「--事件?」
幸雄の言葉に
未来の晴美(幸雄)は頷くー
「ストーカーだよ」
とー。
「ストーカー?ぼ、僕、3年後はストーカーに!?」
幸雄が叫ぶと、
未来の晴美(幸雄)は「ちがーう!話をちゃんと聞いて!」と声をあげた。
ストーカーは、”大学の近所に住む”片倉”という中年男”なのだと言うー。
「片倉?」
幸雄が首を傾げるー
「--あぁ、僕も3年前は知らなかった。
僕とも、晴美とも、全く関係のない男さ」
未来の晴美(幸雄)がうなずくー
3年後の晴美の姿で、自分のような口調で
喋られると、どうしても気になってしまうー。
幸雄が顔を赤くしていると
未来の晴美(幸雄)は「話を続けていいかな…?」と苦笑いした。
「あ、う、うん」
幸雄がそう言うと、
未来の晴美(幸雄)は話を続けた。
「---大学の近所に住む片倉って男がさ、
晴美にストーカーするようになるんだー
それでーーー
初めて晴美とその男が出会うのがーーー」
未来の晴美(幸雄)の言葉に、
幸雄は、頷いた。
何を言おうとしたのか、分かったのだー
「---今なんだね」
幸雄は言う。
「--さすが僕」
指を鳴らす未来の晴美(幸雄)。
「正確に言うと、来週、大学でお祭りがあるだろ?
その時なんだけどさ」
未来の晴美(幸雄)が言う。
確かに来週、大学では文化祭のようなお祭りがある。
そこに片倉という男がやってくる、というのだろうか。
「--それを、阻止するために、この時代に来た…ってことだね?」
幸雄が言うと、
未来の晴美(幸雄)は頷いたー。
「そうー。さすが僕」
未来の晴美(幸雄)は状況を説明するー
来週の大学祭をきっかけに、片倉という中年男が、
晴美に付きまとうようになるー。
そして3年間の間、それは続きー
”事件”は起きるー
「僕もそいつに何度も何度も注意してたんだけどさ、
次第にエスカレートしていってー」
未来の晴美は言う。
ある日ー
エスカレートした片倉がナイフを持って
帰宅中の晴美と幸雄を襲ったのだとー。
そして、二人で逃げる最中に階段から転落ー
結果、晴美と幸雄は入れ替わってしまったのだとー。
「--そっか…それで、そっちの晴美は…?」
幸雄が言うと、
未来の晴美(幸雄)は呟くー。
「---ん…、3年後の世界で、入院中だよ。
ま…僕の身体だけど」
と、未来の晴美(幸雄)が答えたー
暗い表情ー表情から察するに、重症なのかもしれないー。
「--でも、入れ替わったことをあいつは知らないー
だから、僕はこの身体で片倉から逃げながらー
そしてこの時代に来たんだ」
未来の晴美(幸雄)はそう言うと、
「未来を変えるためにー」と、付け加えたー。
「--3年後にタイムスリップできるようになってるなんて、驚きだなぁ」
幸雄が言うと、
未来の晴美(幸雄)は「はは、まぁ、そうだよね、僕は特別だよ」と、笑ったー。
そして、未来の晴美(幸雄)は、静かに笑みを浮かべると、
「---僕に力を貸してくれるかい?」と、穏やかな声で言ったー
「---うん。もちろんだよ。未来の、僕ー」
”晴美になった未来の僕って、晴美の身体で何かしちゃったりしてるのかなぁ”
などと、変なことを考えながらも、
幸雄は、未来の晴美(幸雄)と握手を交わしたー
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
未来からやってきた自分が彼女の身体になっていた!?
続きはまた明日デス~!

コメント