<入れ替わり>未来からやってきた僕は彼女になっていたZERO・後編~つながり~(完)

「3年後の未来からやってきた”僕”は”彼女”の身体になっていたー」

”3年後の僕”が、未来からやって来るまでを描くー
”ZERO”の物語ー!
本編へとつながる「後編」!

※「未来からやってきた僕は彼女になっていた」の重大なネタバレを含みます!
  必ず①、②、③、ZERO前編をお読みになってからお楽しみください!


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「---うん!もう大丈夫!」
紀香(重康)が微笑むー

父の幸雄が安堵の表情を浮かべるー

「--その男子が、今度何かしてきたら、遠慮なく言うんだぞ。
 僕が、絶対に追い払うから」

幸雄の言葉に、紀香(重康)は、
「ありがとお父さん」と嬉しそうに微笑んだー

”ククク…お人よしのバカがー”

紀香の父親・幸雄は、とても”お人よし”という感じの父親だー。
騙そうと思えば、すぐに騙せるー。

実際に紀香になった重康のことを微塵も疑いもせず、
重康になった紀香を
「わたしは紀香なの!」と叫ぶ、ヤバい同級生だと勘違いしているー

「--くくくくく…バカな”お父さん”だぜ」
自分の部屋に戻った紀香(重康)は勝ち誇った笑みを浮かべたー

タイミングを見計らって
一人暮らしを始めたい、と打ち明けてみようー

紀香の身体をゲットした以上ー
ここにいる必要はないー

一人暮らしを始めたらーーー

重康は、紀香の身体で色々シテしまう”無限の可能性”を
頭の中に思い浮かべて嬉しそうな笑みを浮かべた。

だがーーーー
重康の”完全勝利”の大きな”障壁”となる存在が、
その日、現れたのだー。

最近は重康になってしまった紀香が姿を現すこともなく
”諦めたか”
”自殺したか”
などと、笑みを浮かべていたー

しかしー

「---紀香ちゃん、久しぶり」

大学帰りー
背後から男に声を掛けられたー

紀香(重康)が振り返るー

見知らぬ男ー

「----(誰だ?)」
紀香(重康)は紀香の記憶の中から必死に
この男の記憶を探ろうとするー。

紀香と入れ替わった際に紀香の記憶が、
これまでの”人生”が全て流れ込んできたー

とはいえ…、
そのすべてを把握しきれていない可能性はあるー。

「---(いや、この女の記憶にこんなやつの記憶はない)」
紀香(重康)は表情を歪めてー
”不審者か。”と判断するー

「あ、、あの、どちら様ですか?」
紀香(重康)が言うと、
男は答えたー

「--…忘れちゃったのかい?小さいころによく遊んだ…
 最後に会ったのは3年前だったのか?

 おかしいなぁ…いつも栗本おじさんって、喜んで
 声をかけてくれるのにー」

男の言葉に、紀香(重康)は一瞬表情を歪めたー

そしてー

「あ、、あぁ…ごめんなさい!雰囲気が変わっていたので…!
 栗本おじさん!もちろん、覚えてますよ!」
紀香(重康)は慌ててそう答えたー

しかしー

「-----ふぅ」
男はため息をつくと、警察手帳を手に
「はじめまして」
と、呟いたー

「--片倉…義和…」
紀香(重康)は、ハッとしたー。

”試された”
すぐに、そう感じたー

「--入れ替わり…半信半疑だったがー」
片倉刑事はそう呟くと、紀香(重康)を見つめたー

「君はー勝山 紀香ちゃんじゃ、ないな?」

片倉刑事の言葉にー
紀香(重康)は表情を歪めたー

”こ、、こいつ…”

「な、、何のことですかぁ~?」
紀香(重康)はほほ笑むー。

無駄だー
記憶を全て手にしているー。
今更、何をしても、無駄だー

紀香と入れ替わる前に、
”重康”としておかしな行動や、
伏線とも言える行動を先にしておいたー。

誰も、入れ替わりなど信じやしないー

この片倉という刑事が、信じたところでーーー

「----…」
重康(紀香)が姿を現すー。

「--そ、、そ、、その人、わたしのストーカーです!」
紀香(重康)が叫ぶと、
片倉刑事は首を振ったー

「--俺の目は、ごまかせんぞ」
とー。

年配の刑事だが、
凄みがあったー

何故ー?
なんでこの刑事は、こんなに、僕のことを疑うんだー?

紀香(重康)は戸惑うー

重康(紀香)は、「わたしの身体、返して…?」と呟くー。

「-----チッ」
紀香(重康)は、その場で叫んだー

「きゃ~~~~~~~~~~~~~!!!!!」

と、わざとらしくー

周囲の通行人たちが
”男ふたりに絡まれている女子大生”と勘違いしてー
騒ぎ出すー

「----」
片倉刑事は、その状況を判断するとー
紀香(重康)のほうを見たー

「--俺は必ず、お前をその身体から引きずりだしてやるー」
とー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

片倉刑事と重康(紀香)は、
重康の家で話し合いをしていたー

「-さっきのようなことをされちゃうと、
 今の世の中、すぐ注目されちまうからな…」
片倉刑事はそう言うと、スマホで、
ネットの情報を見つめていたー

既にー
”男ふたりが女子大生乱暴しようとしてたんだけど?”だとか
ツイッターに書き込みがされているー。

「-----あの」
重康(紀香)が呟くー

「ん?」
片倉刑事が優しく重康(紀香)のほうを見てほほ笑むと、
片倉刑事は、少しだけ寂しそうにつぶやいたー。

「--信じて、あげられなかったんだー」
とー。

写真を見せて来る片倉刑事ー。

23年前ー
片倉刑事には娘が生まれたー。

だが、娘が16歳の時、
とある問題を起こして、
悪いのが、娘だと思い込んでしまった片倉刑事は、
娘を責めてしまったー

その結果ー
娘は、自殺してしまったー

”真実”に気づいたときには、もう遅かったのだとー。

「だからー」
片倉刑事は言う。

「君のことは、信じてあげたかったー
 
 それにー
 君の眼はー
 身体は男でも、あの時の娘に
 よく似ていたんだー

 ”誰にも信じてもらえない中、
 どうにかして信じてもらいたい”っていうー
 
 そういう目をしてた」

片倉刑事はそこまで言うと、
「安心しなさい。君のことは必ず助ける」と、
優しく重康(紀香)に向かって微笑んだー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それからも、片倉刑事は事件を調べたー
紀香(重康)は、戸惑いながらも、
さらに”地盤固め”をしていたー。

自分が紀香だと、不自然に思われないようにー。

「--くく、、紀香ちゃんは、もう、僕のものなんだよー
 いいや、僕が紀香ちゃんなんだよ」

どうせー
紀香と片倉刑事が必死ここうが、
無駄なんだー

紀香(重康)は笑うー

紀香の身体ー
紀香としての記憶ー
そして、入れ替わる前に、しておいた数々の”怪しい行動”-

今更あがいても、どうにもならないー
入れ替わりを証明する方法はないー

「味方したければ、味方するがいいさー
 でもーー
 無駄だよ」

紀香(重康)はほほ笑むー
片倉刑事ひとりが、重康(紀香)に力を貸しても、無駄ー

”頭のおかしい男子大学生”と
”頭のおかしい刑事”の
タッグが完成するだけだー。

「ははは!女の身体ってすげぇな…!
 いざとなったら、それを武器にもできるんだからなぁ!」
紀香(重康)が凶悪な笑みを浮かべるー

しかしーーーーー

その翌日、事態は急変したー
紀香の家にー
重康(紀香)と重康の父親ー
そして片倉刑事がやってきたのだー。

「---くっ…」
紀香(重康)は表情を歪めるー。

この世には”裏”があるー
決して表には出てこない”裏”がー

父の所属する”総合医療連盟”もそうだー。
入れ替わり薬を、そこから手に入れた重康ー

しかしー
その父と接触した片倉刑事は、
父から”入れ替わり薬の存在”を証明してもらったー

「---重康…その子の身体を返しなさい」
重康の父が言うー。

「--お前…僕の娘を…!」
紀香の父親、幸雄が叫ぶー。

「---観念しなさい。」
片倉刑事が言ったー。

”入れ替わりは、証明されたー”
とー。

「--わたしの身体を、返して!」
重康(紀香)が叫ぶー

「--くっ…く、、、、く…」
紀香(重康)は鬼のような形相で
重康(紀香)、幸雄、重康の父、片倉刑事を見つめたー

片倉刑事以外は、誰も入れ替わりを信じなかったー
片倉刑事さえいなければーー
誰もー
誰も、入れ替わりにたどり着くことはなかったはずー

重康の父親も、
既に重康とは、疎遠状態でー
重康から接触しようと思わなければ
”息子”になんてまるで興味がなかったためー
重康(紀香)が何か言っても、信じなかっただろうー

片倉刑事が上手くやったに違いないー

「うあああああああああああああああああ!!!
 僕は、、僕は、、、負けてなんかない!」
紀香(重康)は部屋の鞄を投げ付けると、窓から外に出て、
そのまま逃走を始めたー

”くそっ!片倉…!あの刑事さえいなければー”
逃亡を続ける紀香(重康)-

「あいつさえいなければー」
紀香(重康)は戸惑うー。

紀香の身体を破滅させてやろうか?とも一瞬考えたー。
だが、そんなことをすれば、自分も破滅してしまうー

「くそっ!」
片倉刑事によって入れ替わりが証明されてしまいー
世間的にも”凶悪犯罪”として報じられているー

警察も本格的に動き出したー

「くそっ!くそっ!」
紀香(重康)は指名手配されてしまったー

「僕はーーー
 僕はどこで失敗したんだー」
爪をかじりながら、ボサボサになった髪のまま、怒りの形相で
考え込む紀香(重康)-

やがて、彼はとある研究施設に忍び込み、
そこに潜伏したー

「はぁっ…はぁっ」
紀香(重康)は、研究施設のシャワールームを勝手に使い、
身体を1週間以上ぶりに洗い流すとー
そのまま研究施設を徘徊したー

理由は分からないが、既に人の気配がないー。
この施設では何が起こったのだろうかー。

いや、そんなことは関係ないー

「--今の僕には、ちょうどいいアジトだー」
紀香(重康)は少しだけ余裕を取り戻すと、
溜まりに溜まったストレスを発散するため、
紀香の身体で狂ったようにエッチなことをし続けー
激しく喘ぎまくったー

そしてー

ついに彼は”出会って”しまったー

「--タイム…トラベルー?」

施設内には「タイムトラベル」と小型の装置がーー
転がっていたー

「--……」
唖然とした様子でそれを見つめる紀香(重康)-

ホワイトボードには
”近未来の調査”と書かれていたー。

この研究施設がほぼ無人なのはーー
ここの研究員たちは今、近未来の調査に行っているからー

なのだろうかー。

「--待てよ」
紀香(重康)は表情を歪めたー

片倉刑事のことは調べ尽くしたー。
25年前には、紀香の両親が通っていた大学の付近で
暮らしていたことも分かっているー

「---クク…ククククク」
紀香(重康)は笑うー。

「どうせ捕まるぐらいなら…
 ”チャレンジ”してみるかー」

表情を歪める紀香(重康)-。

紀香の姿は、母親の晴美が大学生の頃によく似ているー

計算高く、一方で、狂気を楽しむ性格の重康はー
”あること”を思いついたー

この装置でタイムトラベルしー
25年前の過去に戻るー。

「クク…クククク」
紀香(重康)は現実離れした恐ろしい計画を思いついてしまったー

25年前にタイムスリップしー
25年前の紀香の父親・幸雄に出会う。
その際に”自分は3年後の晴美”だと名乗ろうー。

いいやー
もっと面白い”シナリオ”にするかー。
そして”25年前の幸雄”に手伝ってもらえるようなシナリオにー。

片倉刑事を”未来のストーカー”という設定にし、
25年前の時代で始末してしまうー。

今の状況を変えるだけならー
過去に戻り片倉刑事を始末すればいいー

だがー
どうせタイムスリップするのならーーー

もっともっと、楽しみたいー

計算高いと同時にー
人生を”スリルあるゲーム”としても楽しむ狂気の一面を持つ重康はー

”計画”を完成させたー。

25年前の過去に戻りー
自分は”3年後の未来からやってきた幸雄”だと名乗るー

3年後ではー
片倉という男にストーカーをされて、
幸雄と晴美が逃走する最中に階段から転落ー。
幸雄と晴美は入れ替わってしまい、
自分は晴美の身体になってしまった3年後の幸雄だと、
そう、名乗ろうー。

入れ替わりとー
幸雄の身体になってしまって寝たきりになってしまったーー
という3年後の未来を阻止するために、
力を貸してほしいー、

25年前の紀香の父親・幸雄は、どういう反応をするだろうかー。

まさか、3年後の自分を名乗る娘が、
25年後の自分の娘が乗っ取られている姿なんて
夢にもー
思わないだろうなー。

「---ははははっ!はははははははっ!」
紀香(重康)は笑いながら、タイムスリップするための装置を起動したー

「僕は捕まらないー
 片倉刑事を始末してーーー
 僕はーー紀香を手に入れるー
 紀香の身体を、この手にー」

紀香(重康)は光に包まれたー

紀香(重康)が浮かべる凶悪な笑みー

さぁー
楽しい楽しいスリルを味わう時間だー。

いざ25年前へー。

おわり(本編①に続く)

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コメント

「未来からやってきた僕は彼女になっていた」の
前日談でした~!

未来からやってきた僕を名乗る男が、
未来からやってくるまでのお話ですネ~!

お読み下さりありがとうございました!!

入れ替わり<未来からやってきた僕は彼女になっていた>
憑依空間NEO

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