今年も、”初詣”の時がやってきたー…。
男にとっては毎年一度のお楽しみー。
お正月を感じるための
最高の娯楽ー
”わらしべ憑依”を楽しむ日ー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーへへ」
里中 俊夫(さとなか としお)は、
笑みを浮かべながら、今年も”1月1日”を
迎えていたー。
「ーへへー今年はどんな”身体”が見つかるかー…
楽しみだぜ」
彼はー、
”餅を食べると幽体離脱する”
そんな、特殊な体質の持ち主ー。
以前、餅を食べている際に、喉に詰まらせて
死にかけた経験をきっかけに
そのような力を手に入れたのだー。
そして彼は毎年、”わらしべ憑依”なる遊びを楽しんでいるー。
餅を食べて、幽体離脱した状態で
毎年行きつけのおなじみの神社に向かい、
俊夫自身から見て”一番ブスだと思った女”に憑依ー。
そこから”わらしべ憑依”はスタートするー。
そして、乗っ取った身体で神社を徘徊し、
”ワンランク上”の身体を見つけたらその身体に乗り移り、
最終的に”今年の一番”を決定するという憑依遊びー。
そんな彼は、
”わらしべ憑依”で、2022年男の娘に気付かず憑依してしまい、
2023年には間違えておじさんに憑依してしまい、酷い目に遭ったー。
が、去年…
2024年は女子大生に憑依し、
最高の1日を楽しむことができたー。
”2年連続ー…いい身体を手に入れるぜー!”
俊夫は、そう言葉を口にすると、早速餅を食べて神社へと向かったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーーーー」
俊夫が毎年”憑依遊び”をしている神社の持ち主である父を持つ娘・美琴(みこと)は、
今年も巫女として神社の手伝いをしていたー。
美琴は、2022年に俊夫に憑依されて、
憑依の快感に目覚めー、
昨年の2024年には俊夫に憑依されている人間を見つけ出し、
自ら”わたしに憑依して下さい”と、そう言い放ったー。
が、俊夫は”もっと可愛い子”を見つけて約束を破ったため、
美琴は憑依されず、そのまま放置されていたー。
そのことを根に持っていた美琴は
”今年も来るんでしょー…?”と、心の中で呟きながら
神社の参拝客の方を見つめるー。
「ーーーもっともっと可愛くなったわたしに、
絶対に憑依して貰うからー」
昨年よりもさらにおしゃれに、可愛くなった美琴ー。
そんな美琴は、”幽霊さん”と呼ぶ、俊夫が
今年も来ていないかどうか、目を光らせるのだったー
そんなことも知らずー、
俊夫は早速”最初の身体”に憑依したー。
「ーうぉぉぉ…なんか、化け物みたいな顔だなー」
いきなり失礼なことを口走る俊夫ー。
他人の身体を乗っ取っておきながら
その身体で自分を化け物呼ばわりとは
とても失礼すぎるー。
しかし、俊夫はそんなことお構いなしで
乗っ取った女の身体で”わらしべ憑依”をスタートするー
「ーあれ?あのブス、どこに行ったの?」
「ーーーさぁ?」
同じぐらいの年齢の子たちが、そんな会話をしているのが
聞こえるー。
”ーーおやおや、コイツの友達かー?
いやー、コイツ、いじめられてるのかもしれねぇなー”
俊夫は、憑依した女の身体でそんなことを思っていると、
「ーせっかく”連れてきてやった”のに、姿を消すとかマジであり得ないんだけどー」と、
三人の女子のうちの一人が、不満をあらわにしたー。
「ーなるほどなるほどー…
そういう関係かー。
この子、俺が抜けたあと、大変なことになりそうだなぁ」
俊夫は、女の声でそう言葉を口にすると、
「ーま、俺にとっては”わらしべ憑依”が最優先だからなー
悪いなー」と、そう言葉を口にしたー。
その三人に見つからないように、神社の奥の方に進むと、
40代ぐらいの女が、スマホをいじりながら寄りかかっているのが見えたー。
「ーウッー…年齢に似合わぬ厚化粧ー」
最初に憑依した女の身体で、俊夫はそう言葉を口にすると、
”まぁ、でも、”こいつのワンランク上”だなー”と、次の憑依対象を決めるー。
背後から、その女に声を掛けると、
「えっ?なに?」と、不機嫌そうにスマホをいじっていた40代のぐらいの女が
振り返るー。
「ー次はお前に決めたぜー」
最初に憑依した女の身体でそう呟くと、俊夫は有無を言わさずキスをするー。
”へへへーブスとおばさんのキスだぜー”
俊夫はそんなことを思いつつ、
40代の女の身体に移動すると、
「ーっ…ーって、なんだこれー」と、女がいじってたスマホを見つめるー。
「ーーーあ~~~…ホスト通いかー」
40代の女の身体で、苦笑いしながらそう呟くと、
「ま、そんなことはどうでもいいー」と、
スマホを、倒れた最初の女の近くに捨てて、
そのまま歩き出すー。
「ん~~~…若い身体の次にこのぐらいの女の身体に憑依すると
やっぱ、動きが違うよなぁ…。
少しずつじゃなくて、一気に20年分以上老化するわけだから
感覚が違って当然かー」
そう呟きながら、今度は
眼鏡をかけた”地味な感じの子”を見つめるー。
地味ではあるが、決してブスではないー。
「次はあいつだなー」
そう呟くと、俊夫は”3人目”としてその女に
狙いを定めるー。
「あ、梨沙子(りさこ)~!お待たせ~!」
「ーー!」
ターゲットに近付こうとしたそのタイミングで、
その女子の”友達”らしき子が、近付いて来るー。
「うぉっ…上物…!」
ニヤニヤしながら、40代女の身体で興奮した様子を
浮かべる俊夫ー。
「ーーぐへへ…ありゃすげぇー…
今年の一番はアイツの身体かもなー」
下品な笑みを浮かべながら、物陰から
その二人を見つめていると、
”梨沙子”と呼ばれた方が、相手の子のことを
”由美(ゆみ)”と呼んだー。
「ーーへへ…由美ちゃんかー。
喜べー。お前は俺の”1番”候補だー」
そう言葉を口にしながら、俊夫は
40代の女の身体で、そのまま”次”のわらしべ憑依対象ー…
”梨沙子”の方へと向かっていくー。
彼の遊びは、
彼から見て”ブス”からスタートして、
彼から見て”美人”にどんどんランクアップしていくものー。
いきなり、美少女を見つけたからと言って
”途中の課程”を全てスキップして美少女に憑依するようなことはしないー。
あくまでも”順番”なのだー。
「ーーーーさて…とー…」
梨沙子と由美が分かれるのを待ちながら、
二人を尾行するー。
すると、”美少女”の由美の方が、
「あ、あそこにおみくじがあるよー!」と、
嬉しそうに走り出したー。
「ーよし!今がチャンス」
そう言葉を口にすると、40代女の身体で梨沙子に近付くと、
背後から、トントン、と肩を叩いて、
その場で梨沙子にキスをしたー。
「ーえっ…?!うっ…」
梨沙子がうめき声を上げるー。
俊夫が”今まで使っていた”40代女の身体がその場でよろめいて、
壁に寄りかかる形で座り込むー。
「ーーへへーやっぱ、若い身体の方がいいよなー」
梨沙子を乗っ取った俊夫は、
笑みを浮かべながら、梨沙子の”手”を確認するー。
「手は綺麗だけど、顔が地味なんだよなー。
まぁ、だからこそ”3番目”に憑依したんだけどなー」
梨沙子がブツブツと、そんな独り言を言っていると、
友達の由美が「梨沙子~?どうしたの?」と、
少し心配そうに戻って来たー。
「ーーん?あ、あぁーえっと、ちょっと急用を思い出して」
梨沙子を乗っ取った俊夫は”わらしべ憑依”を続けるために、
一旦由美から離れて単独で行動しようとするー。
がー、その時だったー。
突然、由美の背後から、別の女が
由美を押しのけるようにして姿を現したー
「ーーえっ…?」
梨沙子に憑依している俊夫が、困惑の声を出すと、
その女ー…この神社の持ち主の娘で、巫女として
父親を手伝っている美琴が姿を現したー。
「ーーーみ~つけたー」
美琴が、梨沙子に対してそう言うと、
そのままゆっくりと近づいて来るー。
「ーーえ…ーーー…」
梨沙子に憑依している俊夫は、
そう言葉を口にしながら、自分の記憶を辿るー。
”あー…こいつー…”
俊夫は、梨沙子の中で表情を歪めるー。
“「ーあなた、2年前にわたしに”憑依”した幽霊さんですよねー!?
覚えてますかー?
わたし、美琴(みこと)です!
この神社、わたしのお父さんの神社なんですけど、
ずっとずっと、あなたのことを探してたんです!」”
去年ー
そんなことを言われたことを思い出すー。
”「ーあの!また、わたしに憑依してください!」”
そうも言われたー。
俊夫に憑依されたことで、興奮したとか、
幽霊に憑依されることで霊感が上がる気がするとか、
そんなことを言っていたのを思い出すー。
「ーーねぇねぇねぇ、幽霊さんですよねー?」
巫女の美琴が、そう言いながら
梨沙子にぐいぐいと近づいて来るー。
「ーちょ、ちょっとー…な、何なんですかー?」
梨沙子と一緒にいた友達の由美ー…
俊夫が”今年の一番にしようか”とも思ってしまうぐらいに
可愛い雰囲気のその子が、不満そうに言葉を口にしたー。
友達の梨沙子が憑依されたことも、
この巫女のことも知らない由美からすれば、
”意味不明”な状況でしかないー。
が、そんな由美を無視して、美琴は
「ーなんで去年、わたしを放置したんですか?
放置プレイですか?」と、不満そうに呟くー
「い…い…いやー、そ、それはー」
梨沙子に憑依している俊夫は、困惑の表情を浮かべるー。
今、この場には”由美”もいるー。
正直、憑依のことはあまり話したくないー。
「ーーねぇねぇ、どうしてですかー?」
さらにぐいぐい顔を近づけて来る美琴ー
「ちょ…ちかっ…」
梨沙子の身体でそう言葉を口にしていると
やがて、梨沙子の友達・由美が、
不満そうに美琴の腕を掴んだー
「あの!!わたしの友達に何の用ですかー?
急に出てきて、失礼ですよ」
由美が、そう言い放つー。
すると、美琴は「ちょっと大事な話なんでー、
部外者は引っ込んでてくださいー」と、
それだけ言うと、そのまま梨沙子の方を見つめたー。
「ーーわたし、ず~っと、待ってたんですよ?
去年ー
ひょうーーー」
”あぁっくそっ!”
憑依のことを人前でペラペラ話すんじゃねぇ、と
俊夫はそう思いながら、やむを得ず、その場で
梨沙子の身体を使って美琴にキスをするー
「ーー!?!?!?!?!?」
親友の梨沙子が、いきなり巫女にキスをしたのを見て、
由美は戸惑うー。
「ーーーぁ」
すぐに、梨沙子はその場で意識を失って倒れ込むと、
美琴に憑依した俊夫は、
「ふ~~…セーフ」と、そう言葉を口にしたー。
「ーーえ…り、り、梨沙子ー?」
倒れ込んだ梨沙子を見て、友人の由美が戸惑いの表情を浮かべるー。
そんな、由美を無視して、
巫女服を見つめながら、
「ー俺のお楽しみのこと、ペラペラと人前で喋られちゃ、
流石に困るんだよなー」と、ニヤニヤしながら
そう呟くと、
近くの階段の手すりで”美琴”の顔を確認しながら、
「に、しても、この女ー、会うたびに可愛くなってるような
気がするなー…?」と、少し不思議そうに首を傾げるー。
「ーーそんなに俺に憑依されたいのか?」
美琴の身体のまま、少しだけ考えると、
「ーーと…まぁ…まだ”このランク”の身体に憑依する順番じゃないからな」と、
そう言葉を口にするー。
由美は、助けを呼びに立ち去ったようだー。
”ちょうどいい”と思いつつ、
美琴の身体で、倒れている梨沙子を無理やり仰向けにすると、
その梨沙子にキスをする美琴ー。
「ぅ…」
美琴がその場で意識を失い、梨沙子の身体に戻った俊夫は、
「さてさて…わらしべ憑依再開だぜー」
と、梨沙子の身体でそう言葉を口にしてから、
そのまま”年に1度のお楽しみ”を再開してー、歩き出すー。
「お!可愛いんだか、可愛くないんだか分からねぇ絶妙な感じの女を発見!」
梨沙子の身体でそう言葉を口にすると、
俊夫は迷わず、梨沙子の身体でその女に近付いてキスをするー。
倒れ込んだ梨沙子を無視して、
鼻歌を歌いながら、新たに憑依した女の身体で移動し始めると、
「ーーお母さん~!」と、子供が一人駆け寄って来たー。
「ごめんなー今の”俺”はママじゃないんだよ」
恐らく、この子の母親なのであろう身体でそう言葉を口にすると、
子供は混乱したような表情を浮かべるー。
それを無視して、俊夫は”次の憑依対象”を探すべくゆっくりと歩き始めたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーり、梨沙子はどこー!?」
梨沙子の友人・由美が助けを呼んで戻ってくると、
梨沙子の姿は消えていて、困惑の表情を浮かべたー。
その近くでは、俊夫に憑依されて意識を失っていた巫女の美琴も、
表情を歪めながら、周囲を見渡しているー。
「ーーー…えへー…”憑依”して貰えたみたいー」
美琴はそれだけ言葉を口にすると、
不気味な笑みを浮かべるー。
「ーーでもー、もっともっと、憑依してもらうんだからー」
美琴はそれだけ言葉を口にすると、
汚れた巫女服を払いながら”逃がさないー”と、
また、俊夫に憑依された女を探し求めて
神社内を歩き始めたー…
<後編>へ続く
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コメント
”初詣の悲劇”も、今年で4年目ですネ~!☆
去年から”予約投稿している曜日”(今は火曜日)の枠で
投稿しているので、
今年はちょうど大晦日が火曜日だったこともあり、
年始の火曜日が7日になってしまって、
もうお正月気分が薄れているタイミングになっちゃいました~笑
来週も続きがあるので、
もうすっかり普通の日々になっている頃ですが
お正月憑依を楽しんでくださいネ~!

コメント
俊夫と美琴がどうなるのか気になりますネ!
美琴はなにを…
今更ながら巫女だから美琴って名前にしたんですか(?_?)
正月気分は抜けてきましたが昨日も今日も明けおめLINEがまだ着てます笑
無名さんも今年も学生時代の先生と年賀状のやり取りしてますか(・_・?)
感想ありがとうございます~~!★
美琴ちゃんの名前の由来は…正解デス~笑
年賀状は、学校の先生の中には
まだしてる先生もいますよ~★!
友達はLINEとかいろいろで~★!