<憑依>初詣の悲劇2026(前編)

今年もやってきた”初詣”ー

彼にとって、その日は初詣のための日ではないー。
”わらしべ憑依”を楽しむ日だー。

今年もついに、彼にとっての一大イベントの日がやってきた…。

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里中 俊夫(さとなか としお)ー
彼は、1年に1度訪れる”初詣”の日ー。
1月1日を心待ちにしていたー。

「やるかー」
机の上に並べた餅を見つめながら、
意を決したようにそう言葉を口にする俊夫。

彼は、餅を食べると幽体離脱する特殊な体質の持ち主。
そして、幽体離脱をしたあとは他人の身体に憑依することができる、
そんな能力を持つ男だ。

その彼は毎年”わらしべ憑依”なる遊びを楽しんでいる。

毎年、近所の神社に初詣に来ている人々の中から
”俊夫が”最もブスだと思う相手に憑依ー、
そこから少しずつ”俊夫目線で”より良い身体に憑依していき、
最後には”今年の一番”を決定するという遊びだー。

今年の一番を決定後、俊夫は毎年その身体で、
”オフ会”とでも言いたげに、憑依したままその身体を堪能し、
開放するー

そんな、1月1日を送っているー。

今年も、早速餅を口に運んだ俊夫は、
幽体離脱をすると、これまでのことを思い出し始めるー。

2022年には間違えて男の娘に憑依してしまいー、
2023年は事故でおじさんに憑依してしまったー。
2024年は女子大生に憑依して楽しみ、
そして去年、2025年は女子高生の由美(ゆみ)に憑依して楽しんだー。

そんなことを考えつつ”いつもの神社”にやってきた
俊夫は”そういやー”…と、心の中で
この神社の所有者の娘・美琴(みこと)のことを思い出すー。

”じゃあ、来年は絶対に憑依して下さいよー?”

美琴とは、数年前に出会ったー。
この神社の持ち主の娘とやらで、毎年年末年始には巫女として
この神社の手伝いをしている子だー。

かなり可愛い感じの子で、
去年も”最後に”憑依する子に選ぼうかと思っていたものの
結局”さらに好みの子”を見つけたことでその子を”2025年のベスト”にして、
憑依は来年にお預けと言うことになったー。

「ーー今年も絶対、俺のこと探してるんだろうなー」
そう思いつつ、神社の中にいた太った女子大生に憑依するー。

「まずは、ブスからー」
俊夫は”俊夫から見て”一番目についた”ブス”な子に憑依を終えると
そう呟くー

憑依される側からしてみれば、ブス呼ばわりされた上に
身体を好き勝手されるのだからたまったものではないー。

が、そんなことお構いなしに、俊夫はいつものように
”わらしべ憑依”をスタートさせるー。

「へへへへー絶妙なブスだぜ」
ニヤニヤしながら、憑依した女子大生の顔を触り出す俊夫ー。

周囲から見れば、
突然、自分のことをブスと笑いながら
顔をベタベタと触り出した”ヤバい子”にしか見えないー。

「ーねぇ、何あれー?」
ポニーテールの子が、俊夫に憑依された女子大生のほうを見て
あざ笑うような視線を向けるー。

すると、隣にいたもう一人の子は
「ーあんまり見ちゃだめでしょ」と、諭すかのように
そう言葉を口にしたー。

「ーーー」
その会話が聞こえていた俊夫は、
女子大生の身体のまま「へぇ…可愛いじゃんー」と、ニヤリと笑みを浮かべるー。

がーーーー

「ークククーーだが、まだだーー
 まだあいつらには憑依しないー。

 ”わらしべ憑依”は、ブスから順番に憑依していく遊びだからなー」

俊夫は、憑依している女子大生の身体でそう言葉を口にすると、
かなり可愛い部類の二人組を見つめながら
ニヤリと笑みを浮かべるー。

「ーねぇねぇ、あの子、こっち見てない?」
ロングヘアーの子の方がそう言葉を口にすると、
ポニーテールの子は笑いながら、
「あははーもしそうだとしたらキモッ」と、
そう言葉を口にして立ち去っていくー。

不安そうな表情を浮かべながら
ロングヘアーの子も、そのまま神社の奥の方に向かって行くのを見て、
女子大生に憑依している俊夫は”いいねぇー…その不安そうな顔”と、
内心でそう言葉を口にしたー。

「ーと…、まぁ、
 お前たちに憑依するのは、”あと何人か”の身体を経由してからだけどな」

そう言葉を口にすると、俊夫は早速、女子大生の身体で
移動を開始するー。

そしてー、
”次”の身体として狙いを定めたのはー…

「ーーーお、”次”はあの女でいいかー」
ニヤリと笑うー。

相手は、中年夫婦の妻のほうー。
40代ぐらいに見えるものの、
それでも、”俊夫”からしてみれば
今、憑依している彼にとっては”ブス”な女子大生より
ワンランク上に見えたー。

「早速憑依するかー」
ニヤニヤしながら、女子大生の身体のまま
その中年夫婦に近付いて行くと、
背後から、妻の方の肩を叩いたー。

「ーーあら?どちら様ー?」
突然、肩を叩かれて困惑した表情を浮かべる妻ー。

そんな様子を見て、
「恵子(けいこ)ーどうかしたのか?」と、
夫の方も振り返るー。

がー、それと同時に、
俊夫は女子大生の身体のまま”恵子”と呼ばれた女にキスをしたー

よろっ、とよろめいて
”今年の最初の身体”として憑依されていた女子大生が
倒れることなく正気を取り戻すー。

「ーーき、君っ!いきなり恵子に何をするんだ!」
”2番目”の身体に選ばれてしまった恵子の夫が、
今まで俊夫に憑依されていた女子大生に向かって声を上げるー。

が、憑依されている間の記憶が無い彼女は
「え……?」と困惑した表情を浮かべたままー。

そんな様子を見て、恵子に憑依した俊夫は
少しニヤニヤしながら
「まぁまぁ、そんなに怒ったら可哀想じゃない」と、
そう言葉を口にするー。

「ーーえ…あ、あ…あぁーーただー」
恵子の夫は、まさか自分の妻が憑依されてしまったなどとは
夢にも思わずにそう言葉を口にすると、
「ーーほら、あんな子放っておいて行きましょ」と、
憑依された恵子に促されて、そのまま移動を始めたー。

「~~~~~~~~」
恵子の夫が何やら喋っているのを無視して、
恵子に憑依した俊夫は”わらしべ憑依”のターゲットを探していくー。

そしてーー

”ーお、あの三人組のうちの一人、いいなー。
 見た感じ、社会人になりたてってところか”

内心でそんなことを考えつつ、恵子はゆっくりと
三人組の一人に向かって行くー。

”地味”ではあるものの、
地味に可愛いー。そんな感じだー。

わらしべ憑依の”途中”にはふさわしい身体だー。

「け、恵子ー?!?」
さっきからニヤニヤしながら周囲を見渡していた挙句ー、
突然、夫の言葉を無視して歩き出した恵子に対して戸惑うー。

が、恵子はお構いなしに、
ちょうどいいタイミングで3人組のうちの
”ターゲットの子”が、トイレに向かうために他の2人と別れたのを見て
ニヤッとしながら、女子トイレに入っていくー。

「ーーーあのー」
背後から声を掛ける恵子ー。

「ーーえ…?あ、はいー」
次の憑依対象に決めた野枝(のえ)という子が振り返るー。

名前はさっき、他の2人が呼んでいたため、
既に把握済みだー。

振り返った野枝に対して、
恵子は「ーわたし、今、”わらしべ憑依”って言うのやってるのー」と、
そう言葉を口にすると、
そのまま野枝にキスをしたー。

驚いて、抵抗しようとする野枝ー。
がー、既に時遅く、
野枝が、恵子を振り払った時には
俊夫は野枝に憑依を終えていたー。

振り払われて、そのままトイレに倒れ込んでしまう恵子ー。

「あ~あ…」
野枝に憑依を終えた俊夫は、笑みを浮かべながら
トイレに倒れてしまった恵子を見つめると、
そのままトイレの外に立ち去っていくー。

元々、トイレを済ませるつもりだった野枝の身体は
それなりに我慢の限界に近付いている感じであったものの、
俊夫はお構いなしに移動していくー。

どうせ、”すぐに”次の身体に憑依するのだし、
仮に漏らしてしまったとしても、そんなことはどうでもいいー

”わらしべ憑依”を楽しむ俊夫は、
憑依した身体をそのまま乗っ取り続けることはしないー。
”今年の1番”に選ばれない限りは数分程度で解放することが
ほとんどだし、今年の1番に選ばれても
今日中か明日には解放するー。

憑依した身体の人生を積極的に壊すこともしないし、
命を奪うこともしないー。

ただー…
”守ること”もしないー。

わざと漏らしたりはしないものの、
”漏れてしまったら仕方ないー”

それがー…
わらしべ憑依を楽しむ男・俊夫の考え方だー。

「ーーさ~て…さっきのコイツの友達の一人が、
 コイツより”ちょっと”可愛い感じの子だったよなー」
ニヤニヤしながら、俊夫は奪った野枝の身体で、
さっきの子たちが待っているであろう場所へと向かって行くー。

その途中でー
野枝に憑依している俊夫は、
”巫女服”の女とすれ違ったー。

「ー!」
野枝の身体でギクッとした表情を浮かべる俊夫ー。

この神社で、巫女服の女と言えばー、
そう、この神社の主の娘である美琴ー。
俊夫のことを”幽霊”だと思っていて、
毎年のように、俊夫に憑依してほしいと、
そう迫って来る不思議な女だー。

「ーーーあっ!」
”まだわらしべ憑依の途中なんだから気付くなよー?”と
内心でそんなことを思いつつ、
こっそりと通り過ぎた俊夫ー。

が、通り過ぎると同時に、
巫女服の女は、そう言葉を口にしたー。

「ーギクゥ」
紗枝に憑依している俊夫は、そう言葉を口にすると、
そのまま恐る恐る振り返るー。

がー、そこにいた巫女服の女は、
「ーーえっ…、あ!すみませんー」と、
申し訳なさそうな表情を浮かべて、
紗枝に憑依している俊夫のほうを見返していたー。

ー”美琴”ではなかったー。
ただ単に巫女服を着ているだけの別の女だー。

「ーわたし、よく独り言を言うのでー
 驚かせちゃったならごめんなさいー」

その巫女服の女ー・コスプレ大好きなOL・美也子(みやこ)が
そう言葉を口にするー。

「ーー…はぁ…なんだよ紛らわしいなー」
紗枝の身体で、そう言葉を口にする俊夫ー。

しかも、”わらしべ憑依”において
今年のベストの身体に選んでもいいと思うぐらいに可愛い美琴とは違い、
それなりに可愛さを感じはしつつも、そこまでではない、
微妙な顔立ちの女だー。

「す、すみませんー」
巫女服のOL・美也子がそう言葉を口にするー。

紗枝に憑依している俊夫が”紛らわしい”と言ったのは
別の意味ー…
毎年絡んでくるこの神社の巫女・美琴に声を掛けられたのかと
そう勘違いしたためであったものの、
そんな事情を知るはずもない美也子は
申し訳なさそうに頭を下げるー。

「ーーいや、まぁ、別にいいけどさー」
妙にがさつな動きの紗枝がそう呟くと、
巫女服のOL・美也子は少しだけ戸惑いながら
「えっ…?」と、紗枝の行動にさらに驚きの表情を浮かべるー。

紗枝が突然、足元に水滴を垂らし始めたのだー。

「ーーえっ…?あぁーー」
紗枝に憑依している俊夫は、
少しだけ笑うと、
「”コイツ”トイレを済ませようとしている時に”移動”したからー
 漏れちまった」と、まるで他人事のように
そう言葉を口にするー。

「えっ…えっ…?だ、大丈夫ですかー?」
目の前で堂々と漏らしている紗枝を見て、
心配そうにそう言葉を口にすると、
紗枝に憑依している俊夫はニヤッと笑ってからー、
「こいつの友達を”次”にするつもりだったけど、
 お前もちょうどいい感じだから、お前でいいやー」と、
そう指を指しながら、
そのまま、巫女服姿のOL・美也子にキスをするー。

「ーー!?!?!?!?」
突然、自分より年下の子にキスをされたことに驚いた
表情を浮かべる美也子ー。

しかし、驚きと同時にすぐに意識ははじけ飛んで、
美也子は俊夫に憑依されてしまうー。

「ーーえっ… あ…あれ…?」
一方、俊夫に憑依されていた紗枝は正気を取り戻して
自分の記憶が数分ながらも飛んでいることー、
そして何より自分が”お漏らし”してしまっているという状態に
心底困惑したような表情を浮かべるー。

「ーーふふふー
 早くそれ、どうにかした方がいいんじゃないー?」
新しく憑依した美也子の身体で、狼狽える紗枝にそう言葉を口にすると、
俊夫は移動し始めるー。

「ーへへへへー
 この巫女服の女もまあまあいいけどー
 でもやっぱ、あの巫女よりは劣るよなー」

昨年、約束した通り
この神社の主の娘である美琴を”今年のベスト”にしてやろうと
そんなことを考えつつ、美也子の身体で移動し始める俊夫ー。

「ーーケッ、今年はアイツも俺のこと見つけられないみたいだなー」
そう思った美也子は”俺の方から挨拶してやるかー”と、
そう言葉を口にしつつ、恐らく今年も親の手伝いをしているであろう
美琴を探して、ゆっくりと歩き始めたー。

<後編>へ続く

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コメント

年末年始は体越し…
そして、年明け後は「初詣の悲劇」が、
最近は定番になりましたネ~!!
(数年前から年末に12月32日も増えましたケド…)

今年の憑依遊びがどんな結末になるかは、
来週のお楽しみデス★!
(※毎週土曜日の作品のみ、予約投稿している都合上、
 続きは来週になります~!!)

「初詣の悲劇」目次

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憑依<初詣の悲劇>

コメント

  1. TSマニア より:

    初詣に巫女のコスプレは紛らわしいですネ笑

    美琴とどんな展開になるのか楽しみデス!★!☆

    餅を食べると幽体離脱できる体質羨ましいのデス☆\(^o^)/☆笑

    • 無名 より:

      感想ありがとうございます~!!★

      TSマニア様も修行次第で
      幽体離脱できるように…!?★

      • TSマニア より:

        幽体離脱したら…早速… 

        無名さんのカラダに乗り移りますネ☆\(^o^)/☆笑

        無名さんのお部屋で姿見の前で1人フッションショーして無名さんの美脚とお尻を満足するまでお触りしたいのデス(^_-)☆笑