<憑依>体越し2020②~欲望の1年のはじまり~(完)

1年に1回、身体を乗り換える男ー

彼は、今年も当然身体を乗り換えたー
小さな子から、今度は、アイドルにー。

欲望に狂う1年間を、
目標に掲げてー。

————————

2020年から、2021年ー

「--違う!この子は!」
慶介が叫ぶー

2018年、彼女の梨花が憑依されて、
散々使われた挙句、
梨花は、2019年の夏に、自ら命を絶ってしまったー

1年間、憑依されていたショックに耐えきれなかったのだー

「--もう、だめ…
わたしは悪い女なの…」

梨花の悲しそうな顔が忘れられないー
結局、梨花は立ち直ることができないまま、
命を絶ったー。

「違うんだ!待ってくれ!」
慶介は叫ぶー

せっかくー
せっかく、やつを見つけたのにー!

慶介は今ー
”2020年”に、男が使っていた身体・咲が
意識を失っている現場にいるー。

咲が直前に「きゃあああああああああ」とわざと叫んだことによりー
慶介は
”咲を襲っていた男”として、周囲の通行人に通報されている

「違うんだ!この子は、男に憑依されていて、
聞いてくれ!頼む!」

”誰も信じてくれるわけがない”

でもー
憑依は現実に存在するんだー。

「---!」
慶介は、咲が落としたスマホで流れているテレビ番組を見るー

「--”年越しの瞬間に、この番組を見てたってことはー?”」
慶介がそう思った直後、警察が駆けつけてきたー。

”波野さん!”
慶介は、警察に連行される前に、波野和彦に連絡をメッセージを送ったー

番組名を告げるー。
”あの番組の出演者に、あいつが憑依してるかもしれません”
とー。

波野和彦ー
2019年に”男”に憑依されていた女性・若菜の夫だった人物ー
憑依された若菜は豹変、家庭は崩壊ー
結局、離婚することになり、
2018年に彼女が憑依されてしまった慶介と出会ったことで、
慶介と共に”男”を探している人物ー。

その、和彦に、慶介は全てを託したー。

女の子を襲ったとして、警察に連行される慶介ー。

「波野さん…頼む…あいつを、、止めてくれ」
慶介は祈るようにして、そう呟いたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--んっ…んっ…はぁぁぁ…あぁ…♡」
涎を垂らしながらー
スタジオのトイレで、エッチをしていたのはー
アイドルのあかりー。

現役女子高生とは思えない
抜群のスタイルの持ち主ー
それでいて、清純派などと言われるぐらいに
礼儀正しく、心優しいあかりをー

”男”は2021年の身体に選んだー

「んっ…あぁぁ…たまんない…久しぶりの感覚…♡」
あかりは、アイドルの衣装を乱しながら、
トイレでぽたぽたと液体を垂らしているー

「えへへへ…えへへへ…ぐっしょり…えへへへへへ」
嬉しそうにさらに激しくアソコを刺激していくあかりー
便座がギシギシと音を立てているのもおかまいなしに
あかりは激しく行為にいそしむー。

”男”は、2020年ー
小さな子に憑依していたことにより
あまりこういう楽しみ方はできなかったー

だから、男は決めたー
今年1年は、あかりの身体で、狂ったようにエッチに溺れようとー

「ひひひひひひっ♡ ふふ、ははははははははっ♡」
あかりは狂った笑い声をあげながら、トイレで激しくイキ続けたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「----わたし…病気なの…?」

数日後ー
去年、男に憑依されていた咲が目を覚ましたー

咲は、2020年のことを何も覚えていないー

「--咲…だいじょうぶ…もう、大丈夫だよ」
何が起きたのかは分からないー
けれどー
咲は戻って来たー
両親はそう確信して、咲を優しく抱きしめたー。

1年は失われてしまったけれどー
また、家族はきっとやり直せるー。

父親が咲の頭を撫でるー。

病室から出た父親は
壁を怒りの形相で殴りつけたー

「--三本 慶介ー」
慶介の名を呟くー

咲を連れ去ってー
咲に乱暴しようとした挙句逮捕された
若い男だー。

1年間、咲を好き放題していたのは”そいつ”だー。

咲の父は、そう思っていたー。

”誤解”-

慶介は、自分たちと同じ、”被害者”
2018年に大切な存在を奪われた被害者だー

だがー
咲の父は勘違いしてしまったー

「--俺はお前を絶対に許さないからな」
咲の連れ去りの犯人として、誤認逮捕された慶介ー。

しかし、世間は、”憑依”など信じないー
慶介はそのまま服役することになってしまいー
しかも、咲の父から”恨まれる”ことになってしまったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「-----ん」
街を歩いていたあかりは、
ある人物を見かけたー

「へぇ…あいつ、確か2017年の時のー」
あかりは笑うー。

2017年の時の”入れ物”
女子大生の優亜(ゆあ)と、
彼氏だった歩武(あゆむ)が一緒に街中を歩いていたー

優亜はーーー
”男”が憑依してから歩武に告白したー

つまりー
2018年、正気を取り戻した優亜は、そもそも歩武と付き合った記憶すら
なかったのだー

だが、あれから3年ー
2021年の現在ー
また1から優亜との絆を作り上げて
今、ああして仲良くしているということかー。

あかりは、そんな光景を遠目から見つめながらー

”来年は、”2回戦”に初挑戦するのも面白いかもな”
と、笑みを浮かべたー

2017年に乗っ取った女子大生・優亜ー
それを”2022年の身体”にするのも面白いかもーー
しれないー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

帰宅したあかりは、エッチな下着姿になって、
激しく身体を動かしていたー

エッチー
エッチー
また、エッチー

あかりの身体で激しくエッチを繰り返すー

「うぁぁあ…♡ あかり、、おかしくなっちゃうよぉぉぉぉ♡」
大声で喘ぐあかりー

当然、両親にも聞こえているかもしれないー

だがー
そんなことはどうでもいいー

あかりの身体はー
2021年のあかりは、俺のものだー

「--はっ♡ ふふ♡ あっ♡
淫乱アイドルあかりでぇ~す♡♡」

激しく興奮しながら、あかりが、顔を真っ赤にして、
嬉しそうに身体を動かしているー

そうだー
イッテー
イッテーーー
イキまくってやるーーー

あかりの身体がえび反りのようになって、
気持ちよさそうなー
あかりとは思えないような表情を浮かべているー

淫らな格好のまま燃え尽きるあかりー

「ふ~~~♡ ふ~~~♡」

あかりは笑うー

マネージャーを誘惑してー
テレビ局のおじさんを誘惑してー
いいや、そこらの街のおっさんを誘惑するのも面白いかもしれないー

これだけ可愛いあかりの身体があればー
何だってできるー

「えへへへ、あかり、1年持つのかなぁ~♡」
不気味な笑みを浮かべるあかりー

明日はサイン会だー。
サイン会の直前にも、トイレでヤるつもりでいるー

手をあえてちょっと濡らしておくのも面白いかもしれないー
あかりは、そう思いながら不気味な笑みを浮かべるー

毎年ー
どの”入れ物”もお気に入りだが、
今年のあかりは、特に可愛さにおいては、超がつくほど優秀だー
さすがは人気アイドルー

そしてー
その人気アイドルですら、自分はいとも簡単に
”手に入れる”ことが出来る。
こうして、簡単に自分のものにすることが出来るのだー

「--くへへへ…興奮してきたぁ!」
あかりは、再び立ち上がると、乱れ切った格好のまま
今度は自分の机の角で、激しい角オナを始めるのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー
あかりはトイレでヤッたあとに
サイン会に臨むー

ファンに「ちょっと濡れたまま」の手で握手をするー

ファンの一人が不思議そうな顔をしたあとに
真っ赤な顔をしたー

気づいたのだろうかー

ゾクゾクしながらあかりはサイン会を終えるー。

そしてー
マネージャーを誘惑したー

「--わたしと、あなただけのひ・み・つ♡」
あかりは甘い声を出してー
マネージャーを、悩殺してやったー

「--わたし、魅力的でしょ?」
あかりの挑発的な言葉に、マネージャーは完全に”犬”になったー

「--くくく…」
1年間で、どれだけヤリまくることができるだろうかー

1年間で、どれだけの男に抱かれることができるだろうかー

1年間で、妊娠してしまうだろうかー。

そんなことを想いながらー

あかりの身体で、性欲に溺れていくー。

「--ひひひっ、、、ひひひひひひひひっ♡」
帰宅してはエッチー
アイドル活動の傍らでエッチー

そんなことをしていれば、噂はどんどん広がっていくー。

お正月が明けるか明けないかぐらいの
タイミングでー
既に、メンバーのひとりから、あかりは
問い詰められていたー。

「---ねぇ、あかり、なんか変な噂が流れてるんだけど…?」
あかりを呼び出したメンバーが困惑した表情を浮かべているー。

「--変な噂って?」
あかりが笑みを浮かべたー
その笑みは清純派などと言われるあかりの笑みではなかったー

「--あんた……裏で…その…」
同じアイドルグループのメンバーの一人が、顔を赤らめながら言うー
あかりと同じ現役女子高生のかりん、というメンバーだ。

この子も年頃ー。
そりゃ、口にするのもアレだよな、と思いながら
あかりは笑みを浮かべたー

「--ふふ、これが答えよ」
あかりはそう言うと、かりんにキスをして
強引に押し倒しー
そのまま女同士のエッチを始めるのだったー

今年は欲望の1年だー。
どこまでー
エッチに溺れられるかー。

あかりはゾクゾクしながら、悲鳴をあげるかりんをトイレの個室に押し込んで
そこで無理やり激しい行為を始めたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--……どうして…」
2020年に憑依されていた咲は、3学期が始まってすぐー
絶望していたー

完全に”悪い子”の扱いになってしまっていたのだー

どうすることもできないほどのー
絶望。

「---……」
1年間の記憶が飛んでいるー
それだけでも咲にとっては大きな絶望ー。

「--うぅぅぅぅぅう…あぁああああ…」
咲は、すぐに不登校になってしまったー

そしてー

「うるさい!わたしの部屋に入って来ないでー!」
咲の精神は壊れてしまったー。

部屋で泣きじゃくりー
暴れてー
何もかもが、壊れてしまったー

”咲が元通りになった”と希望を抱いていた両親の希望も、
簡単に打ち砕かれたー

「---…許さない」
咲の父親は怒りの形相を浮かべるー

三本 慶介ー
あいつだー
咲への暴行で逮捕されたあの若者がー

咲をこんな目に遭わせたんだー。

咲の父の誤解と憎しみは膨れ上がりー
やがてーー

・・・・・・・・・

あかりは、夜の街を歩きながら微笑むー。

毎年異なる女体で過ごす1年ー。
たまらないー

通常ー
人間は”一人分”の人生しか味わうことができないー

だがー

「--俺は、何十人、何百人と人生を味わうことができるー」

人生とはー
”貴重品”だー。
一度捨てたら、それを拾うことはできないー。

だがー
彼にとっては違うー。

あかりは胸を揉みながら凶悪な笑みを浮かべるー
夜の街をわざと、色気の溢れる格好で歩きながらー
”遊べそうな男”から声が掛かるのを待つー。

「---俺にとって、人生はー」

そう、体越しを繰り返す彼にとってはー
人生とはー
”使い捨ての消耗品”なのだー

彼はこれからも、他人の人生をしゃぶりつくしー
消耗品として、1年で捨てていくー

多くの人間が傷つきー
家族や、大事な人の人生を壊しー
そして、更なる憎しみを、生み出すー。

彼の「体越し」は、来年も、再来年も、続いていくだろうー。

誰かが、どこかで、
彼を止めない限りー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

新年あけましておめでとうございます!

今年第1弾の小説は、「体越し②」でした!!

体越しは毎年の年末年始の恒例(?)ということで、
また今年の年末には「体越し2021」をお届けできるように頑張ります!!

今年も皆様に少しでもお楽しみいただけるように、頑張ります!
新年早々お読み下さりありがとうございました!!
(もちろん、後からお読み下さっている皆様も、ありがとうございます!!)

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憑依<体越し>

コメント

  1. 匿名 より:

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    やっぱり予想通り、咲ちゃんは壊れちゃいましたね。
    それに父親に酷い誤解された慶介の先行きが不穏すぎ。

  2. 無名 より:

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    コメントありがとうございます~!☆

    今後が不穏になってますネ~…!
    体越しは毎年年末年始のお話なので、
    また1年後になってしまいますが
    その時もぜひお楽しみください~☆!

  3. 龍禍 より:

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    咲ちゃんが憑依されて悪いことしてても、両親は優しく抱きしめてくれたんだね

    その家族愛に感動……。

  4. 無名 より:

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    コメントありがとうございます~!

    両親にとってはやっぱり大事な存在だったということですネ~!
    続きはまた1年後!デス!