<憑依>性人式③~真相~(完)

成人式中に憑依されて
暴走した梨咲ー

憑依から解放された梨咲はー…?

--------------------–

「う…」

トイレで、ナース服姿の梨咲が目を覚ますー。

何か、とても恐ろしいことが起きていた気がするー

そんな風に思いながら
梨咲は自分の足を見つめるー。
ナース服…
そうだー
みんなに見てもらって、ゾクゾクしてー

「うふ…♡」
梨咲はほほ笑んだ。

まだ身体がゾクゾクしているー

そうだー
わたしは、成人式で、みんなに
このエッチな姿を披露したんだったー

梨咲はくすくすと笑うー

そうだー
何も怖いことなんてないー

梨咲は服装を少し整えると
ノーパンノーブラの状態で、
トイレの外に出たー

いつもは感じないスースーした感じを
感じながら梨咲は廊下を歩く。

「ふふ…♡」
ナース服姿の梨咲を驚いた様子で
見つめる周囲の人間たちー

梨咲は、自分がブラもパンツも身に着けていない
状態で、見られていることに興奮して
顔を赤らめたー。

憑依から解放された梨咲ー
けれど、梨咲はもう、今までの梨咲では
なくなってしまっていたー

見られることに興奮しながら、
梨咲は成人式の会場に戻ることもせずに、
そのまま市民会館から飛び出しー
ナース服姿のまま、堂々と街を歩いたー

見られることに喜びと興奮を感じながらー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

成人式は続いていたー

小峯市長の話が終わるー。

そしてー
居眠りしていた市民会館の館長・鳴宮が目を覚ますー

「くくく…」
鳴宮が笑うー。

鳴宮は眠っていたわけではないー。
”他人に憑依していたため”
抜け殻になっていたのだー

話を終えた小峯市長のほうを見つめる鳴宮ー。

”くくく…今年も恥をかいただろ?”

鳴宮は内心でそう呟いたー。

小峯市長は自己中な人間だー
この市民会館にもいろいろ、無茶な注文をしてくるー
その恨みを晴らすために、成人式の場で、
新成人に憑依しては暴れさせて、
小峯市長を困らせていたー

それにー
鳴宮館長は”新成人”にも恨みがあったー
自分には、学生時代の友達が少なく、
若いころの成人式では孤立していたー
参加したものの、誰からも声をかけられず、
鳴宮は、一人、周囲を逆恨みしたー
”お前たちだけ楽しそうにしやがってー”と。

彼はー
毎年、成人式の最中に新成人に憑依してはー
滅茶苦茶にやりたい放題をしているー

「-さて…」
鳴宮館長は笑みを浮かべるー

梨咲の友人・栄恵ー。
さっき、梨咲に憑依している最中に
突っかかってきた女だ。

鳴宮館長は
”生意気なやつだ”と小声で呟くと
再び居眠りの姿勢に入った。

栄恵に、憑依するためにー

・・・・・・・・・・・・・・

「ね、、姉さん?」

ナース服で帰宅した姉・梨咲を見て
弟の和義は目を疑った。

「--んふふふ~
 みんなに私の可愛さ、見せつけてきちゃった♪」
ご機嫌そうに言う梨咲ー

出かけるときは着物姿だったはずだし、
綺麗に整えられた髪は
乱れているー

「え…な、、何をしてきたの?」
和義が唖然として言う。

「なにって?みんなの前で
 エッチしてやったの!
 んふふふ…
 みんな目を丸くしてわたしのほうを見ててさ~
 興奮しちゃった!」

梨咲が嬉しそうに言う。

「は…?な、、何言ってんだよ…?」
和義は唖然とするー。

そして、少し考えると和義は笑う。

「姉さんにしちゃ、珍しいよな~
 そういう冗談言うの」

とー。

姉の梨咲が、
成人式でエッチするなんてありえないー。

そう思った。

だがー
「---」
和義は、”なんで姉さんがナース服なんて着てるんだ?”と
疑問に思うー。

「---冗談?」
梨咲が不快そうに言う。

「冗談なわけないでしょ?
 みんなの前でオナニーして
 見せつけてやったのよ!

 超興奮するでしょ?」

梨咲が笑いながら言う。

「ね…姉さん…」
和義は、正直、引いたー。

嘘だと思いたいー
成人式の最中に姉さんが
そんな奇行をするはずがー

「な…、、ど、どうしたの?」
母親も梨咲に気づいて
戸惑いの声をあげる。

「どうしたって?
 わたし、性人になったの。ふふふ♡
 これから、もっともっと、エッチなことしまくってやるの!」

嬉しそうに言うと、梨咲はそのまま
2階にある自分の部屋へと上がっていくー。

「----…成人になったら
 エッチって…」

梨咲の言う”性人”を”成人”と捉えた
和義は、困惑する。

「--どうしちゃったの…?梨咲」
母親もただ困惑することしかできなかったー

部屋に戻った梨咲は
妖しく微笑む。

「……わたし…」
一瞬、真顔になると梨咲は呟くー

見られることは喜びー
エッチに勝る快感なんてないー

けどー

”何かがおかしい気がする”

梨咲は考えるー
成人式に行く前の自分を思い出すー。

全ての記憶はちゃんと残っているしー
梨咲は、梨咲自身だ。

けれどー

”欲望に身を委ねなさい”
”欲望に身を委ねなさい”

頭に欲望に身を任せるように、と
脳からの指令が送られてくるー

そんな感じがしたー

「--ふ…ふふ…そうよね…
 エッチ…もっとエッチしたい♡」

そしてー
ほどなくして、梨咲の部屋から喘ぎ声が
聞こえてきたー

弟の和義は、梨咲の突然の豹変に恐怖し、
声をかけにいくこともできずー
夜まで姉の喘ぎ声を断続的に
聞くことになってしまったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

次の日になってもー
その次の日になってもー
梨咲がもとに戻ることはなかったー

梨咲は突然、これまで、趣味にかけていたお金を
過激な服を集めるのに使いだしたー

落ち着いた服装をごみ袋にまとめて放り投げて
梨咲は家の中でも外でも
過激な服装をするようになったー

毎晩のように喘ぎ声が聞こえてきてー
大学では次々と男を誘惑しては
一緒に寝たり、エッチをしたりしているー

「--んふふふふ~♡」

この日もー
セーラー服姿の梨咲が、
知らない男と抱き合いながら帰宅したー

女子大生の梨咲は、
セーラー服なんて、着ないー
少なくとも、成人式に行くまでは
そんな趣味はなかったー

「--姉さん…!どうしちゃったんだよ!最近!」
和義がたまらず叫ぶー

成人式の日から、明らかに様子がおかしい。

「うっさいわね!あんたは黙ってなさい!」
梨咲が叫ぶ。

そして、男のほうを見て
甘い声を出すと、
梨咲はそのまま男を部屋に連れ込みー
男と共にファッションショーを楽しんだー

見られる快感を感じて
ゾクゾクしながらー

しばらくすると、梨咲は大学にもいかなくなり、
夜に派手な化粧をして出かけるようになったー

夜の仕事を始めたらしいー

弟の和義は、”成人式の日”に何かあったのではないか、と
思うようになったー

成人式に出かける前と
成人式に出かけたあとー
明らかに姉の様子が変わったからだ。

和義は意を決して
成人式が行われた市民会館に向かったー

そして、関係者に話を聞くことができたー

あの日、
奇行に走った新成人が5人いたのだというー

女性3人と男性2人ー。
このうち、男性は2人組で、
だらだらと進む成人の最中に「ふぁっく!」と叫んで
退出したのだという
和義は、この男性二人は、よくいる
普通の迷惑行為だと考えたー。
なぜなら、調べた感じではその二人はもともと地元で
走行不良で話題になっていたからだー。

そして、残りの女性3人はー
梨咲を含む3人で、
3人とも、明らかに途中で豹変しー
エッチな行動に走ったのだというー。

3人とも、成人式後も
人が変わったように、
おかしくなってしまったのだというー。

その3人の中には
姉の梨咲と仲良くしていた栄恵も
含まれているー。

「---いったい…どういうことなんだ」
関係者から話を聞き終えた和義は唖然とするー

「--おや」
背後から声がした。

和義が振り返ると、
そこには成人式が行われていた市民会館の館長・
鳴宮の姿があった。

「---どうかしたのかな?」
鳴宮が言うと、
和義は、「成人式の日のことを調べていて」と呟いた。

「--成人式のことを?」
鳴宮が首をかしげる。

「---俺の姉さんが、成人式に参加してから
 様子がおかしくなっちゃったんです。
 何か、あったのかなって」

和義の言葉に、鳴宮は考える仕草をした後に答えた。

「---君のお姉さんの名前は…?」
鳴宮が言うと、
和義は、”まさか目の前にいる人間が元凶だとも知らずに”
梨咲です、と答えた。

「梨咲」
鳴宮は呟く。

”こいつ…憑依して、ナース服姿にしてやった
 あの女の弟か。面倒だな”

鳴宮は少し間をおいてから答えた。

「わかった…私も何か分かったら連絡するよ」
鳴宮はやさしそうな笑みを浮かべると、
そのまま立ち去って行った。

・・・・・・・・・・・・・・

和義は帰宅したー

姉の梨咲は、今日も男を連れ込んで部屋で
エッチをしているー。

梨咲は、そんな姉じゃなかったー

「--姉さん…いったいどうしちゃったんだー」

翌日ー

梨咲が派手な格好で出かけていくー
ミニスカート姿で、胸元を強調した梨咲は、
まるで別人のように見えたー。

その時だったー。

市民会館の館長・鳴宮から
”大事な話がある”と連絡が入ったー

和義は姉の梨咲に関する話だと知ると、
鳴宮から指定された場所へと向かったー。

「---どうしてこんな場所に?」
鳴宮に呼び出された場所は、
今はもう使われていない廃病院だった。

こんな場所に呼び出されるなんて…?と
違和感と強い不安を覚えながらも
「姉さんのためだ」と、和義は奥に向かうー

「あぁ…♡ んっ♡ あっ♡ あぁ♡」

奥から女の声が聞こえてくるー

「…?」
和義が不安そうにのぞき込むとーーーー

そこには、
顔を真っ赤にして気持ちよさそうに喘ぐ
ナース服姿の姉・梨咲がいたー

「ね、、姉さん!?」
和義が驚くー

そして、その背後にはーー
梨咲のお尻に向かって何かをしていた
鳴宮が立っていたー

「---!?!?」
和義が驚く。

気持ちよさそうにうっとりした表情の梨咲を
突き飛ばすと、鳴宮が笑いながら言った。

「君の姉さんはーー
 私が憑依して、性人にしてやったんだー。

 成人式の日、わたしはこの女と、
 ほかの女たちに憑依して好き放題やってやったー」

鳴宮の言葉に、和義は「憑依…?」と言葉を詰まらせる。

「そう。そして憑依から抜け出すときに
 ちょっと刺激を与えてやって思考を塗りつぶしてやったんだよー

 今じゃー
 君の姉さんは性欲の虜だー」

鳴宮がそう言いながらあそこを露出すると、
梨咲は「あぁあああ…♡」とうめきながら
迷わずそれを口に咥えた。

「--どうだ?」
鳴宮は、梨咲の頭を掴んで、
まるでモノのように扱うと、
歪んだ笑みを浮かべた梨咲の頬を
舐めながら
「この女はおれのおもちゃだ」
と呟いたー

「--ね、、姉さん」
和義は、髪を引っ張られても
へらへら笑っている梨咲を見て
怒りがわいてきたー

「姉さんを離せ!」
叫ぶ和義ー

しかしー

「君をここに呼んだのはー」

鳴宮が笑うー

「---きみに憑依して性人にしてあげるためだーーーー」

「--!!」

その直後、
鳴宮が倒れてー
和義の意識は途切れたー

和義はーー
姉の梨咲と散々エッチをしー
そして、解放されたー

姉と同じように、思考を塗りつぶされてー。

・・・・・・・・・・・・・・

そして翌年ー

また成人式の日がやってきたー

「---毎年、変なことする子いるみたいだけど、
 信じられないよね~」

友達と談笑しながら会場にやってくる新成人。

そんな新成人を見つめながら
館長の鳴宮は、静かにほほ笑んだ。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

成人式の憑依モノでした~!

これから成人式に参加する皆様は
憑依にもご用心!かもですネ~笑

お読み下さりありがとうございました!!

PR
憑依<性人式>

コメント