<憑依>幽霊部員

その学校には都市伝説があった。

それは、
”部活中の女子が豹変する”という噂ー。

その噂は都市伝説か、
それともー?

※リクエスト作品デス

---------------—

「--ねぇねぇ知ってる~?
 例の噂!」

今年入学したばかりの
1年生のオカルト好き女子生徒が友達に向かって言う。

「--なにそれ?」
生真面目そうな友達が首をかしげると、
ニヤニヤしながら女子生徒は言った。

「ほら!部活の”幽霊部員”の話!」

笑いながら言う女子生徒ー。
それを聞いて友達もようやく反応する。

「あぁ~…でもあれ、ただの都市伝説でしょ?」

”幽霊部員”
この学校には幽霊部員がいて、
部活中にその幽霊に取りつかれて
好き放題させられてしまう、という話だ。

「え~?でも、うちの部活の先輩が、
 本当にその幽霊に取りつかれたことあるって
 言ってたよ!」

オカルト好きの女子生徒が笑う。

「-ーえ~?そんなことあるわけないよ~!」
生真面目そうな友達はすぐさまそう反論した。

そんなこと、あるわけがない。

「なんかね、去年、部活中に必死に
 練習してたはずなのに、
 気づいたらトイレにいて、
 しかも、エッチなことし終わったあとだったんだって!」

オカルト好きな女子生徒の言葉に
生真面目な友人は首を振った。

「ないない、ありえないよ、そんなはなし~!」

笑う2人。

この学校には
”幽霊部員”の噂が染みついていて
この学校に通う生徒たちは
ほとんどが、その噂を知っていた。

だがー
”噂”が”真実”であることを知るものは少ない。

”幽霊部員”は実在するー。

40年前ー
この学校でとある事故が起きたことを
知るものは、少ない。
学校側が問題にならないように
上手く手回ししたのか、
それとも何か別の理由があるのか。

いずれにせよ、この”事故”は
あまり話題になっていないー。

その事故とはー
当時のバスケットボール部の
部活動中に、
バスケットボールが
頭に強く当たってしまい、
男子生徒が死亡したー、
という事故だ。

そして、その部員は
今も、”ここ”に存在している-

”幽霊部員”としてー

「------…」
普段、彼は女子バスケ部や
女子バレー部の活動を眺めたり
他の、主に女子が中心となって
活躍する部活を眺めたりして
日々を過ごしていた。

地縛霊になってしまったのか、
この学校から出ることはできない。
成仏することもできない。

ただ、それはそれで
名実ともに幽霊部員になってしまった彼は、
そのことを受け入れていた。
誰のことも、恨んではいない。
スポーツの最中にボールの
当たり所が悪くて、という事故は
時折起きるものだし、
相手も狙って自分の頭に
ボールをつぶけたわけではないー

だからー
彼は人を恨んだりはしていなかった。

ずっと、40年前に自分が
男子高校生だったときの姿のまま
この学校で部活動を眺める日々。

何故だか昼間の明るい時間帯は眠たくなってしまうので、
彼が生徒たちを見ることができるのは、
遅くまでやっている部活動の子たちだけだったー

一見すると”無害”な
幽霊部員ー

しかし、
彼も、”男”だったー。

ちょうどエッチなことや女子に
興味が出てきた年頃に、彼は死んだ。

そのせいかー
彼は女子が中心の部活ばかりを
眺めていた。

そしてー
”時折発散しないと”
ムラムラが爆発して
悪霊になってしまいそうー
そんな恐怖が彼の中にあった。

そこで彼は
数か月に一度だけ、
女子部員たちに憑依して
遊びまくることにしている。

女子たちには悪いが
ムラムラを溜めこむと
自分が悪い幽霊になって、
暴走してしまいそうな気がしたー

だから、
自分が欲求不満になったことを
感じると、彼は女子部員たちに
憑依して”発散”するのだー。

・・・・・・・・・・

”彼”は女子バスケ部の活動を見つめていたー

”むふふ…いい感じだな”
汗を流す女子たちはエロい。

そんな風に思いながら
彼は練習を見つめる。

普段はそんな風には思わない。

汗を流す女子がエロいと感じるのは
彼自身が欲求不満になってきている証拠だ。

”そろそろ発散するか”
彼はそう呟いた。

「---ちょっと練習しててね」
女子バスケ部の部長・花美(はなみ)が
練習から抜けて、体育館から外に出る。

トイレだろうか。

”ちょうどいいや”
彼はそう呟くと、花美のあとをつけるようにして
浮遊する。

当然、彼は幽霊だから
誰もその存在には気づかない。

「--ふ~」
水道で顔を洗う花美。

汗に濡れた顔や髪が
幽霊の彼を興奮させた。

”もう我慢できない…!
 お邪魔します~”

彼はそう呟くと、
自分の身体を花美に重ねた。

「---ひぇう…!?」
顔を洗っている最中だった花美が
ビクンとして変な声を出す。

そのまま立ち尽くす花美。

水道の水は流れっ放し。

少しすると、花美は
「えへへへへ…」とニヤニヤし始めて
そのまま水道を止めるのも
忘れて、近くにあった女子トイレに飛び込んだ。

「えへへへへへへへ…♡」
完全に欲求不満な感じの花美は
ニヤニヤしながらトイレに入ると
自分の体操着のニオイを嗅いで
笑みを浮かべた。

「んひひひひ…くさいけどいい匂い…
 女の子のにおいだぁ」

さっきまで凛とした表情だった
花美が顔をふにゃふにゃに歪めて笑う。

頼れる部長である花美が
こんな表情をしながら
トイレにいるなんて
体育館で練習している女子部員たちは
想いもしないだろう。

「--はぁ…はぁ…♡
 もう我慢できない…」

花美は獣のような表情で
自分の両胸をわし掴みにすると
下品な笑いを浮かべながら
狂ったように胸を揉み始めた。

「んへぇぇぇ…おっぱいぃぃぃ♡」

欲求不満になっていた幽霊に
突き動かされて、荒い息をしながら
身体をあちこち触る。
ついには、その場に体操着を脱ぎ捨てて、
トイレの個室の方に向かうと、
だらしなく便座に座って、
手でアソコを触り始めた。

「んへぇぇぇ♡」
乱れきった部長が、だらしない笑みを浮かべる。

花美はトイレの個室の扉を閉めることも
忘れてニヤニヤ涎を垂らしながら
身体をビクンビクンさせて
身体中から色々な液体を垂れ流しにしていたー

彼女を慕う部員たちが見たら
絶句するような光景ー

その時だったー

「---は、、花美ちゃん…?」

花美のクラスメイトで、
剣道部の副部長を務める女子生徒・結衣子(ゆいこ)が
たまたまトイレにやってきて、
花美の乱れきった姿を見てしまった。

「ふへっ♡ やべ、えへへ…ドアしめてなかったぁ~♡」
花美がふにゃふにゃしながら言うと、
”この子に迷惑かけちゃうしな”と花美に
憑依している幽霊は花美の身体から飛び出した。

「んひぃっ!?」
花美の身体がビクンと震えて
そのまま便座の上で眠ったようにして気を失う。

「ちょ、、ちょっと、はな…ぁ!?」
剣道部副部長の結衣子がビクンと震えた。

「えへへへ…
 まだ発散したりないなぁ~」

結衣子はニヤニヤしながら
意識を失っている花美の身体を触り、
キスをしたり、胸を揉んだりを繰り返した。

やがて、それに飽きたのか
結衣子はゆっくりとトイレから外に出る。

憑依できた喜びで尿意も忘れて
用を済ませずにトイレから
外に出た結衣子は、
剣道部の活動場所へと戻った。

「あ、先輩!お帰りなさい!」
後輩の部員が言う。

「ふふふ…」
結衣子は愛想笑いを浮かべると
剣道部の部員たちを物色し始めた。

そしてー

「ちょっと、いいかしら」
結衣子はニヤニヤしながら
可愛らしい後輩を呼び出すと
剣道部が練習しているホールから外に出た。

ホールから出て
後輩と二人になった結衣子は
ニヤニヤとしながら
剣道着に身を包む
後輩の身体を触りだした

「きゃっ!?せ、先輩?
 い、いきなりどうしたんですか?」

結衣子はいやらしい目つきで
後輩を見つめると

「ふふふ…剣道はね、
 精神を鍛えることも大事なのよ?

 んふ、、ふふふふふ♡」

と、興奮した様子で呟いた。

後輩の髪を触り、
うなじの部分のニオイを
嗅ぎ始める結衣子。

「んっん~♡」

結衣子は顔を真っ赤にしながら
ニヤニヤしている。

「せ、先輩!」
後輩の女子が少し困った様子で
声を荒げる。

「いいじゃない、女同士なんだし?
 ね? むふふふ…」

普段の頼りがいのある結衣子の姿は
そこにはなく、
奇妙な笑みを浮かべながら
興奮している結衣子の姿がそこにはあった。

「い、、いや…やめて下さい…!」

後輩女子が嘆願するようにして言う。

それでも結衣子は止まらない。
無理矢理後輩にキスをすると
涎を垂らしながら、舌をからめさせようとしたー。

「いやっ!やめて!」
後輩が結衣子を突き飛ばす。

「ぐぇっ!」
結衣子はその衝撃で壁にぶつかると、
悲鳴をあげた。

「--す、すみません…で、でも、そういうのは
 困るので!」
後輩女子はそう言うと、
部活の練習中のホールに戻ってしまった。

「んもぉ~…つまらなぁ~い」
結衣子はそう言うと、笑みを浮かべたまま
その場に倒れるのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最終下校時刻が近づいているー

”幽霊部員”は、
最後の身体を探す。

だいぶ欲求不満も解消できた。

”お、いたいた”

そう思いながら
幽霊部員は、演劇部の部室に入った。

演劇部部長の円佳(まどか)が
最後まで部室に残り、
部室を片づけていたー

”おじゃましま~す”

「そろそろ帰ろうかなぁ…時間もおぅぇはぁ!?」

言葉の途中で憑依したため、
円佳がとんでもない声を出すと、
円佳はニヤリと微笑んだ。

「まだまだ帰るには早いよぉ~」
円佳は片づけていた手を
とめると微笑む。

演劇部の衣装の数々を見つめる円佳。

「ふふふ…さぁ、わたしの
 ファッションショーのはじまりはじまりー!」

円佳は一人でそう言うと、
躊躇なく制服を脱ぎ捨てて
演劇用の衣装に着替えはじめた。

アイドルのような衣装を身に着けて
部室にあった姿見の前で
ポーズを決める円佳。

「イェイ☆」
可愛らしいポーズをとってみせる円佳。

「んふふふふ~」
ご機嫌な円佳はさらに別の衣装を
次々と身に着けて行く。

魔女のような衣装
メイド服ー
騎士のような衣装ー
セーラー服。

何の演劇をしているのかは
分からないけれど
色々な衣装があった。

そしてー。

「--んぇっ…水着まであるぅ~」
円佳は涎を垂らしながら
水着を身に着ける。

「んへへへへへへ~♡」
ニヤニヤしながら自分の胸を触る円佳。

水着姿の円佳を見ながら
”幽霊部員”は興奮していた。

当然、乗っ取られている円佳の身体も
幽霊部員の意思に従って
興奮して、水着が濡れはじめている。

「ンフフフフっ♡」
円佳は笑いながら股を開いて、
水着の中に手を突っ込み始める。

「ぐへへへへへ…♡」
汚らしい笑みを浮かべる円佳。

そのときー

「~~忘れ物しちゃったぁ~!」
演劇部の別の部員が部室に
駆け込んできた。

部室には水着姿で
自分の身体を触りながら
汚らしい笑みを浮かべている円佳の姿。

「えっ…」

「あっ…」

円佳とその部員は、目が合ってしまい、
二人とも気まずい表情を浮かべるのだった…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ふ~」

翌日ー。
”幽霊部員”は穏やかな
笑みを浮かべていた。

欲求不満から解放された
幽霊部員は、
何もすることなく、
女子部員たちの部活動を
ただただ見つめている。

何も、悪さをする気配もない。

”頑張ってるな~”

そんな風に思いながら
”幽霊部員”は今日も練習風景をひとり、
見つめるのだったー

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

リクエストを元にした作品でした~!

原文は、

> まさに幽霊部で他の女子部活部員のカラダに憑依していく
。今日は女子バスケ部、ついで剣道部のカラダに憑依。
(もちろん、他にも魅力的な女子がいる部活がいれば追加で)

というものでした!

少しでもお楽しみ頂けていれば嬉しいデス!
お読み下さりありがとうございましたー!

PR
小説

コメント

  1. より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    幽霊部員と言うネタ的な感じでリクエスト。
    成り行きとは言え女子バレーから女子剣道部の娘に乗り換えるのは良かったです。無名さんが書かれる憑依の瞬間やこう言う乗り換える様も個人的には好きだったりするんで
    ちなみに自分も幽霊部員でした。どの「幽霊」かは想像に任せますよ…ククク
    さて次も火曜更新ですね。何か火曜日はずっと俺の(憑依)ターンって感じがしちゃいます。この元ネタ?アニメは知らないけど、有名なセリフっぽくてこれだけ覚えてます笑

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    無様>
    ずっと無様のターン!ですネ☆
    楽しめていただけて何よりデス~☆!

    また来週も楽しみにしていてくださいネ!

  3. チラ より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    幽霊の匂いフェチエロいですね!ありがとうございます

  4. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    チラ様>

    コメントありがとうございます~☆!
    楽しんで頂けて何よりデス~!