憑依薬を使って
学校に百合の花を咲かせた卓也たち。
けれどー
卓也が百合の花畑に誘った学は、
卓也の先に進もうとしていた…。
※”ゆりゆり”最新作デス!
過去作品はカテゴリにまとめてあるので、
そちらから見て下さいネ~
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憑依薬を手に入れた卓也(たくや)は、
クラスメイトに憑依して、
記憶を調整して、百合の花を咲かせた。
卓也の言う百合とは、綺麗な花々のことではない。
女の子同士のエッチとか、
そういうやつだ。
卓也は、友人でもある学(まなぶ)に
”百合ってエロいよな”と話を持ちかけ、
当初は否定的だった学を百合の世界へと
引きずりこんだ。
卓也が、学に憑依薬を渡して、
学と共に女子と女性教師に憑依、
二人で実際にゆりゆりを楽しんだのだった。
・・・・・・・・・・・・
ある日の屋上ー
「卓也、お前たしか、妹いたよな?」
学の思わぬ言葉に、屋上から立ち去ろうとしていた卓也は
足を止めた。
「学…お、お前…」
卓也は動揺しながら振り返った。
卓也には妹がいるー
現在中学3年のとても可愛い妹だ。
卓也は、そんな妹を溺愛していた。
妹・美香(みか)は誰よりもかわいい。
景色を見つめていた学が振り返る。
「卓也…お前言ったよな?」
学は笑っている。
「理性なんてつまらない牢獄から抜け出そうぜ!
牢屋の鍵は開いている。
扉の先には、無数に咲き誇る百合の花!
それでもお前は牢屋に籠るのか? …って」
学は卓也に前に言われた言葉を
一言も間違えずに言う。
「--ま、、待て、俺の妹には手を出すな」
卓也が少し慌てた様子で言う。
美香に手を出されたら、
卓也はそれこそ発狂してしまう。
「--”妹”ってエロいよな」
学が狂気的な笑みを浮かべて言う。
「---な…」
卓也は言葉を失った
「卓也、俺は牢獄の先の花畑の
そのもっと先に辿り着いたぜ」
学が微笑む。
「---卓也、お前は今、どこにいる」
学の言葉に、卓也が唖然とした表情で言う
「な、、なんだと?」
学は笑った。
「卓也、お前はまだ、理性という牢獄から
抜け出しきれずに、いつでも牢獄に戻れる場所で
ウロウロしてるんじゃないか?」
卓也はそんな学の言葉を遮る。
「お、、俺の妹には手を出すな!」
とー。
「--なぁ、卓也」
学は卓也の肩に手を置いた。
「もう一度言うぞ。
”妹”ってエロいよなー」
そして、学は続けた。
「”妹”と”百合”
エロとエロの掛け算だ。
答えは何だと思う?」
学にも妹がいるー
学は自分たちの妹に憑依して
百合百合しようと考えていたー
「---え、、、えろえろ…」
卓也が学に気圧されてそう呟いた。
「そう。正解だ」
学がそう言って笑うと、
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴ったー
学はニヤニヤしながら屋上から立ち去って行くー
「俺の妹と、お前の妹に憑依して
百合百合したら楽しいだろうなぁ…」
学がブツブツ一人で呟きながら
歩き去っていく。
「---ま、、、学…」
卓也は、放心状態でしばらく動けなくなってしまったー。
卓也は学が、自分よりはるか先に
行ってしまったことに気付く。
「お…お、、俺は…」
一人残された屋上で、卓也は震えた。
自分の肉親に手を出すなんてことは
考えたことがなかった。
それを、学はやってのけようとしている。
「--だ、だめだだめだだめだ!」
卓也は首を振った。
「美香はだめだ!」
卓也の額からは、
汗が流れ出ていたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それからは、学と距離感が生まれてしまった。
卓也からしてみれば、
学を百合の花畑に誘ったのは自分だという
負い目もあったから
強く何かを言うことはできない。
学に何かを言っても、
卓也が以前言ったことばを引用されてしまい
丸め込まれてしまう。
「くそっ!」
卓也は呟く。
せっかく学校に百合の花を咲かせたのに
今や妹・美香に手を出されることに
怯えてしまって
何もできない状態になってしまっている。
学が卓也の方に向かって歩いてきた。
「-!」
卓也が驚いていると
学は呟いた。
「明日…お前の妹で
百合の花を咲かせよう」
学が微笑んでいる。
「--ば、バカ!お前!
妹はダメだ!」
卓也が叫ぶ。
周囲のクラスメイトが学と卓也の方を見る。
「--ゆ~りゆりゆり…」
学が呟き始めた。
「--!?」
卓也は学の方を見る。
「忘れたのか?卓也が前に歌ってた
ゆりゆりダンスだ」
卓也は、学の方を見ながら呟く。
「--ま、待て…落ち着け。
分かった。
百合のエロさは、俺が一番良く知っている。
百合の花を咲かせたくてたまらない
お前の気持ちも分かる。
だから、少し落ち着け」
卓也の言葉に、
学はゆりゆりダンスを歌うのをやめた。
「--…俺が最高の百合をお前に見せてやる。
牛乳10本分は出せる最高の百合だ。
理性という牢獄のそのもっと先、
エロではじけ飛ぶ、最高の百合を見せてやるぜ」
卓也のその言葉に、
学は笑みを浮かべた。
「--だから、俺の妹には手を出すな。いいな」
卓也はそれだけ言うと、
学の側から立ち去った。
(アイツ…百合の花畑の深淵まで進みやがった…)
卓也は歩きながら思う。
なんとか、学を納得させるような百合の
花を咲かせなくてはならない。
妹に手出しをされないために、なんとかしなくてはならない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
土曜日。
卓也は、学校では見せないような
妹を溺愛する兄モードで
妹と雑談していた。
妹・美香はとても可愛い
卓也のことを美香も
「おにいちゃん!」と呼んで慕っている。
「--おにいちゃん、さっすが~!」
勉強を教えてもらった美香が嬉しそうに言う。
卓也はデレデレしながら
「そ、そうでもねぇよ」と呟く。
♪~
「あん?」
家のインターホンが鳴った。
両親は外出中だから、
卓也が出るしかない。
「はい」
卓也が愛想悪く応答すると、
そこにはクラスメイトの明美の姿があった。
明美は、学の幼馴染で、
卓也が最初に憑依して百合の世界に
引きずり込んだ女子生徒だ。
卓也に憑依されたあと、
すっかり百合好きに染められてしまった明美は
連日、クラスメイトの詩織とベタベタくっついている。
周囲は明美が豹変してしまったと噂しているぐらいだ。
「---明美…?」
卓也は一瞬違和感を感じる。
憑依から解放したあとは
特に明美と接点はない。
なぜその明美が家に来たのだろうか。
「--ちょっと、お話があって」
明美が言う。
少し前より
エッチな感じの女子になってしまった明美が微笑む。
「…今開ける」
卓也はそれだけ言うと、
玄関の扉を開けた。
「話って?」
卓也が玄関から顔を出して言うと、
明美が突然、家の中に強引に入り始めた。
「---!?!?」
卓也は驚いて振り返る。
「な、、おい!勝手に人の家に…!」
卓也が叫ぶ。
明美は妹の美香がいる部屋を
一直線に目指している。
「百合の花畑を咲かせようぜ~卓也!」
振り返った明美が笑う。
「ま、、まさか…学!」
卓也は驚く。
妹同士の百合ー。
そんなことも言っていたから
てっきり学が来るとすれば
学の妹の身体で来るかと思っていた。
だがー
違った。
学はクラスメイトで幼馴染の明美に
憑依して、家に乗り込んできたのだった。
「---こんにちは~!」
明美が、卓也の妹・美香のいる部屋をあける。
「--え?」
美香が驚く。
美香と明美は面識がない。
「---ま、、待て!おい!やめろ!」
卓也が慌てて明美の方に駆け寄る。
「--百合ってエロいよな」
明美が言う。
「--お前が教えてくれた世界だぞ?
卓也。」
明美の低い声―。
学は怒っているのだろうか。
「ま、待ってくれ!」
卓也は思わずその場で土下座をする。
「お、おれの妹だけはやめてくれ!
大切な妹なんだ!」
その言葉に、明美は溜息をついて、
土下座している卓也の肩に手を置いた。
「--だいじょうぶ。
大事なものを奪われて
ゆりゆりさせられちゃうのって
なかなか興奮するぜ?
お前も味わってみろよ」
明美はニヤニヤ笑みを浮かべている。
「ま…学…」
卓也は恐怖した。
幼馴染の明美は、学にとって
大事な幼馴染であり、
もうすぐ恋人…ぐらいの関係だった。
その明美に憑依してゆりゆり
してしまった…
もしかしたら学は怒っているのかもしれない。
復讐しようとしているのかもしれない。
「ま、、待ってくれ!俺が悪かった」
卓也は叫ぶ。
「---?」
明美は首をかしげている。
「--あ、、明美ちゃんのこと勝手に
百合の花にして悪かった…!
あ、、謝る!だから、妹だけは…!」
卓也は鼻水を垂らしながら叫んだ。
妹のことになると、
卓也はどうしてもこうなってしまう。
「お兄ちゃん…?何が起きてるの?
この人は…?」
卓也の妹を美香は
明らかに戸惑っていた。
「み、美香、心配するな…
こ、この…」
卓也がそう言いかけたところ、
明美は言葉を遮った。
「卓夫はなぁ、
学校で百合の花を咲かせて興奮してるんだぜ!」
男言葉でしゃべる明美。
「--…ゆ、百合?」
美香はさらに戸惑っている。
「-おい!やめろ!」
卓也が叫ぶ。
「そう。百合だ。
百合って言ってもただの花じゃないぞ。
女の子同士が咲かせる、百合の花だ!」
明美が大声で叫ぶ。
明美に憑依した学が興奮しているのか
明美の顔は真っ赤に染まっていた。
「学…お前!自分が百合の花畑から
飛び出そうとしているのが分かっているのか!?
花畑を渡れば、そこは三途の川だ。
超えてはならないラインがそこには…」
「--飛べよ」
卓也の言葉を、明美が遮った。
「-!?」
卓也は表情を歪める。
「三途の川なんて飛び越えろよ。
その先には百合の花畑…
いいや、百合の天国がある。
卓也、お前は恐怖を前にして
尻もちをつくのか?
俺は飛ぶぞ」
明美は真顔で言った。
「学…お、、、おまえ…」
卓也は震えた。
学はいかれてしまった。
自分が百合の世界に引き込んだまでは
良かった。
だが、学は卓也を飛び越えて
その先に行ってしまった…。
いや…
幼馴染の明美が憑依されて
百合好き女に変えられてしまったことが
やはりショックだったのかもしれない。
学はもともとこんなやつじゃ…
「--お邪魔しま~す!」
気付けば、明美が美香に抱き着いて
キスをしていた。
「お、おい!やめろ!」
卓也が叫ぶ。
「お、お兄ちゃん…たすけ…x…」
美香はそのままふらふらして
壁に激闘し、
明美は笑みを浮かべたまま
意識を失ってしまう。
「くふふ…」
美香が笑みを浮かべた。
「--お前!」
卓也は叫ぶ。
妹の美香が憑依されたことで
完全に焦っていた。
「卓也。早くしろよ」
「あ?」
妹の美香の乱暴な口調に
卓也は思わず声をあげる。
「そこに身体があるだろ?
憑依して、俺とゆりゆりしようぜ」
美香に憑依した学が言う。
「--お…お、、お前…
み、美香は、俺の妹だぞ!
お前、自分の妹に手を出されて
冷静にいられるのか!?」
卓也は焦りきった様子で叫ぶ。
最初、卓也が明美や詩織に憑依して
ゆりゆりした頃とは、完全に立場が
逆転してしまっているー。
学にも妹がいる。
卓也は「自分の妹に手を出される俺の気持ちが分かるか!」と叫んだ。
「--俺の妹?
あぁ、もう、この前ゆりゆりさせてやったぜ。
俺の母親と妹で百合の花を咲かせたんだ」
「ま…まなぶ…お、、おま…」
卓也は、恐怖を感じた。
学はやはり狂ってしまった。
いやー
もしかすると
明美に憑依したことを怒っているのかも…
「--早く憑依しろよ、卓也」
明美の方を見て、美香は顎で指示をする。
「お…お、、俺は…」
卓也はまだ震えている。
「お前も三途の川を飛び越えろよ!
たくや!!!!
でないと、街に出て
お前の妹で無差別に百合を咲かせるぞ!」
美香が大声で叫ぶ。
「ま…ま…く、、、くそっ…」
卓也はギリギリと歯を食いしばる。
そしてー
卓也は叫んだ。
「く、、くそっ!やってやる!」
卓也は明美に憑依する。
明美の身体がピクッと動く。
卓也が憑依した明美がゆっくりと目を覚ますと、
そこには、手を差し伸べる美香の姿があった。
「さぁ、卓也。いっしょに百合の天国にいこう」
にっこりとほほ笑む美香。
「----」
明美に憑依した卓也は
少し考えたあとに微笑んだ。
もう、戻れないー
百合の花畑の深淵に足を踏み入れた自分は、もう戻れない。
俺と学は一蓮托生…
明美に憑依した卓也は「あぁ…」と呟いた。
そしてー
明美と美香は抱き合って
百合の花を咲かせ始めるのだった…。
おわり
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コメント
ゆりゆり♪の新作でした~☆
またいつか続きがある…かもしれません!
お読み下さりありがとうございました!!
コメント
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とっても良かったです♪♪
憑依の瞬間の苦しみとその後の豹変はいつ見てもドキドキですねっ…!!
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> とっても良かったです♪♪
> 憑依の瞬間の苦しみとその後の豹変はいつ見てもドキドキですねっ…!!
ありがとうございます~☆
憑依の瞬間とそのあとの豹変~!
ゾクゾクですネ!!