暗殺部隊”白き華”の面々に憑依して
対象の暗殺を続ける憑依暗殺部隊。
憑依暗殺部隊の任務の行方は?
そして、彼女たちの運命は…?
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「---ぶっしゃぁ~!」
きもっしーの着ぐるみの中身の男が、
サユリに襲い掛かった。
「うふふ・・・」
服を脱ぎ捨てていたサユリは、
自分の脱ぎ捨てた服を
きもっしーに投げつけた。
そして…
その間に、サユリが武器としていた
拘束タイツでを、きもっしーの首に巻きつける。
「なっしぃぃぃぃぃぃ…」
苦しみのあまり悲鳴をあげるきもっしー。
「--わたし、あなたが着ぐるみを脱ぐのを待ってたの!」
裸の状態で、サユリが微笑む。
「---なっ…なっし?」
意味が理解できずに、きもっしーは首を傾げる。
「--着ぐるみの上からじゃ、
こうやって、絞めることができないでしょ?」
サユリの言葉に、きもっしーは自分が自ら着ぐるみを
脱いだことをはじめて後悔した。
だが、もう、遅いー。
「ぶっしゃああああああああ~~~!」
断末魔をあげて、きもっしーは倒れた。
「---ふふ…お仕事完了~!」
サユリが可愛らしくピースすると、
憑依しているガンマは呟いた。
「でも…この子…」
サユリがそう呟くと、
背後から声がした。
「サユリ…!その格好は…!」
サユリの仲間で、暗殺部隊”白き華”のリーダー、
ヒカリだった。
アルファはいち早くヒカリから抜け出していたため
ヒカリは意識を取り戻していた。
「---あ、面倒くさそうな展開…」
サユリの体でそう呟くと、ガンマは、そのまま
サユリの体から抜け出した。
抜け出したガンマは下を見つめる。
倒れたサユリを抱きかかえるヒカリ。
「---へぇ・・・面白いものが見れましたよ」
ガンマはそう呟くと、意味深な笑みを浮かべて
その場を立ち去った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おらぁっ!」
ジョイアンが、ホタルの顔面を殴りつける。
ホタルは血を流しながら微笑んで
仕込み刃をジョイアンに投げつける。
ジョイアンは笑いながらそれを避ける。
二人は、快感を味わいながらも
隙を見て、相手を始末しようと考えていた。
「うふふふふ・・・やるじゃない」
血を口から流しながら笑うホタル。
ジョイアンも何度か殴られのか
顔面に打撲を作っている。
「-くくく…イカレタ女は大好きだぜ」
ジョイアンが笑う。
「--ふふふ…わたしもイカレた暗殺対象は
だ~いすき!
特に、そいつの喉元に刃を突き立てる瞬間は
もう最高っ!ゾクゾクする」
ホタルが興奮した様子で言うと、
ホタルもジョイアンも興奮しきったような
狂ったような笑い方で笑い始めた。
(ちょっと!わたしの身体でなんてことしてんのよ!)
心の中でホタルの意識が叫ぶ。
(いいじゃねぇか…今は、俺の身体なんだしよ!)
ベータが言うと、ホタルがキーキーと喚きだす。
(だいたい私の顔、ボロボロじゃない!
わたしを助けてくれるなら、早くジョイアンとかいうヤツを
始末してよ!)
ホタルが叫ぶ。
(ま…そろそろ終わらせるさ)
ベータが言った。
そして、一つつけ加えた。
(でも・・・一つだけ勘違いしてるな・・・。
俺は、別にお前みたいな女のために憑依してるんじゃねぇ。
自分のためにやってるんだ)
ベータが少し強い口調でそう言うと、ホタルは黙り込んだ。
「---うふふ・・・そろそろ終わりにしよっか・・・♡」
ホタルは微笑んだ。
「--へへっ・・・ビッチ女のくせに生意気だ!」
ジョイアンが叫ぶ。
しかしー。
その瞬間にホタルの姿は消えていた。
「---あ?どこ行った?」
ジョイアンがキョロキョロするー。
そしてーー。
「こっちだよっ♪」
背後から現れたホタルに、ジョイアンは押し倒された
「うげぇっ!」
ホタルは、ジョイアンの顔面を押さえつけて、
強烈なキスをお見舞いした。
「うふふふふ・・・わたしをもっと興奮させてよ・・・!」
ホタルに憑依しているベータは、
快感を楽しみながら相手を暗殺する。
ジョイアンを使って、体中の興奮を味わうホタル。
「んんっ・・・♡ はぁぁっ♡
やっぱりいい・・・♡ この体も・・・最高・・・ あぁんっ♡」
(ちょっと!変な声出させないでよ!ケダモノ!変態!)
ホタルの意識が叫ぶ。
しかし、ベータはそれを無視した。
「んんっ♡ あぁああああああんっ♡」
ホタルは大声で叫びながら、
仕込み刃を用意した。
ジョイアンがそれに気づく。
しかしーーー。
ジョイアンの身体は動かなかった。
ホタルが、奥歯に仕込んでいたしびれ薬を、
キスした時に、ジョイアンに流し込んでいた。
「----!!」
驚いてジョイアンが目を見開く。
その直後、喉元に鋭い痛みが走り、
ジョイアンの意識は途切れた。
「---任務っ 完了!!」
嬉しそうに笑うホタル。
「---ホ・・・ホタル!」
部屋に、リーダーのヒカリと、怯えた様子のサユリが
入ってきた。
「--あ、、あんた・・・憑依暗殺部隊ね!」
笑みを浮かべるホタルに向かって叫ぶヒカリ。
「--ふふ・・・だったらどうなのよ?」
挑発的に言うホタル。
「--こ、、これはわたしたちの任務よ!
余計な横槍を・・・!」
ヒカリが言うと、ホタルはヒカリに近づいて行って、
ヒカリを壁に叩きつけた。
そして、ヒカリのアゴをつかんで、
ヒカリを睨みつける。
「--お前たちだけじゃ、
返り討ちに遭ってやられてただろうがよ。あ?」
ホタルの言葉に、ヒカリは何も反論が出来ない。
「---暗殺は遊び半分でやるものじゃねぇ。
よく覚えとけ」
そう言うと、ホタルは急にふっと、力が抜けて
その場に倒れた。
「---」
ヒカリが倒れたホタルを見つめる。
そして、唇を噛みしめた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
後日。
上層部の男に憑依暗殺部隊と、白き華の
メンバーが呼び出された。
「--ご苦労だったな」
上層部の男が言うと、
白き華のリーダー、ヒカリが「はい」と答えた。
だが、浮かない顔をしている。
アルファたちは、
白き華のメンバーの武器で、暗殺を実行した。
だから、憑依暗殺部隊が、白き華に憑依して
代わりに任務を達成したことは、
当人たちしか知らない。
「--では、また別任務は後日連絡する」
そう言うと、上層部の男は部屋から立ち去ろうとした。
去り際にー
一言だけ呟いた。
「---やはり、まだ”半人前”だな」
白き華のリーダー、ヒカリに呟くようにして言った
上層部の男。
アルファたちの方を見ると、
少しだけ微笑んで、部屋を後にした。
彼はー、
”実力主義者”
使えない舞台は切り捨てるとのうわさもある。
「--では、我々もこれで」
アルファがそう言って立ち去ろうとすると、
ヒカリがアルファを見て、黙って会釈した。
「---あ、、、あの、、、」
ホタルがベータを呼び止める。
「---ん?」
ベータがホタルの方を見て不思議そうな顔をする。
「そ、、、その・・・助けてくれて、ありがとう」
ホタルが顔を赤くしながら言うと、
ベータは少しだけ笑って言った。
「--お前を助けるためじゃねぇって言っただろ。
それと・・・お前のツンデレは、別に可愛くないな」
ベータはそう言うと、笑いながら部屋を後にした。
「・・・ひ、、人がお礼を言ってるのに!バカ!!!ケダモノ!」
ホタルは叫びながらも、どこか嬉しそうだった。
「----ありがとうございました」
眼鏡女子のサユリが礼儀正しく頭を下げる。
「いえ、問題ありませんよ。
持ちつ持たれつってことで」
ガンマはそう返事をすると、
すれ違いざまにサユリに耳打ちした。
「---”記憶”みましたよーーー」
そう言われたサユリは、
表情を変えたー。
ガンマはそれだけ言うと、ほほ笑んで、アルファたちの方に
歩いて行った。
「-----チッ」
サユリは誰にも聞こえないように舌打ちして、
ガンマの後姿を、恐ろしい目つきで睨みつけたー。
残された白き華のリーダー、
ヒカリは呟いた。
「--この屈辱は、忘れないからー」
と。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「---ご苦労だった」
アルファが言うと、ベータとガンマはうなずいた。
「--」
アルファは少しだけ目を細めた。
白き華に居たあの女ーーー。
「----」
アルファは、白き華に居た少女の一人について
思案したがー、
”それは、その時対処すればいい”と考え、
自分たちの部屋へと戻って行った・・・。
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後日、闇組織の幹部3人が、
ホテルで変死体となって発見されたー
”表向き”には、
組織間の抗争として”処理”されるのだったー。
おわり
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コメント
ツイッターでこの話を宣伝するときは
憑依暗〇部隊と書いています^^
理由は・・・凍結が怖いので(笑)
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