<憑依>彼女の豹変に耐えられたら100万円~retry~(前編)

謎の番組
”彼女の豹変に耐えられたら100万円”ー

そんな番組の収録に
挑戦しようとするカップルが再び現れたー。

※「彼女の豹変に耐えられたら100万円」の続編デス!
前作を知らなくても(たぶん)大丈夫なように作ってありますが
前作を知っているとより楽しめるかもデス!

前作を読む場合はこちらからどうぞ~!☆

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”彼女の豹変に耐えられたら100万円”

そんな、謎の番組が存在するー。

”参加型の番組”で一般の視聴者から選ばれた応募者が
”彼女の豹変”に30分耐えきることができたら
100万円がそのカップルに進呈されるー、という
参加型の番組だー

表向きには地方のローカルテレビ番組の制作となっているものの、
”これから放送開始になる番組”らしく、
その詳細の情報は少ないー。

ーーーが、
それはあくまでも”表向き”の話ー

実際には、”彼女の豹変に耐えられたら100万円”とは
とあるAV撮影のための企画であり、
そのようなテレビ番組は存在していないー

そしてーーー
”彼女の豹変”とはー
収録に訪れたカップルの男女のうちの彼女の方が
”憑依”されることによるものー。

彼氏側には番組の演出ということで伝えるものの、
”憑依された彼女を前に”30分も耐えられる人間は
これまでにはいなかったー。

前回ー
1ヵ月前に収録した
大学生カップルも、結局時間すれすれで
彼女の咲奈(さな)が首筋にナイフを突きつけた際に
耐えられなくなって彼氏はギブアップをしたー。

結果ー、
”彼女の豹変に耐えられたら100万円”を企画していた
ティーエステレビを名乗る謎の団体は、
”彼女の豹変に耐えられなかった無様な彼氏”を映した
AVの撮影に成功し、
さらには憑依した咲奈の身体をそのまま奪いー、
咲奈の身体を使って、さらに金を稼ぐー、という
何重もの利益を上げていたー。

そしてー
あれから1ヵ月ー。

ティーエステレビを名乗る謎の団体は、
再び”新たな身体”を手に入れるべく
”彼女の豹変に耐えられたら100万円”の
参加者を募集し始めるのだったー。

「ーーへへへへ スタッフは多い方がいいからなぁ」
1ヵ月前に何も知らずに
”彼女の豹変に耐えられたら100万円”に参加し、
身体を奪われてしまった咲奈が、
小悪魔のような衣装を身に着けたまま、ニヤニヤと笑うー。

「もうその身体にもすっかり慣れたご様子でー」
番組MCを務める梶川(かじかわ)という男が笑いながら言うと、
「へへへ…もうすっかりエロまみれの女になっちまったからな」と
咲奈は笑みを浮かべたー。

少し前にスタッフを増員したこの団体は、
また”女の身体”を補充しようと、
”彼女の豹変に耐えられたら100万円”の企画に
参加する参加者を募集していたー

この咲奈カップルのように、
何も知らずにやってきたカップルの女の身体を奪いー
自分たちのものにするー。

「ーー応募者が集まったら”会長”に写真を見せて
 決めてもらうんだぞー」

咲奈はそれだけ言うと、MC役も務める梶川が「かしこまりました」と
丁寧に頭を下げたー。

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そんなー
”悪夢”を知らずに今回も
”ごく普通のバラエティ番組の撮影”だと信じ、
やってきたのはー
大学生のカップルだったー。

前回ー
”身体を奪われた”咲奈たちとちょうど同じぐらいの
年齢だー。

大人しそうな彼氏と、優しそうな雰囲気の彼女ー。

「ーーお待ちしておりましたー
 ティーエステレビの梶川と申します」

蝶ネクタイの胡散臭そうな風貌で、
姿を現した梶川ー。

いつも通り、彼は”バカなカップル”を、丁寧な口調で
案内していくー

「よろしくお願いしますー」
大人しそうな男子大学生、溝口 俊也(みぞぐち しゅんや)が
頭を下げるー。

”クククーいかにも大人しそうな子だなー
 こいつはすぐに折れそうだー
 まぁー、あんまりすぐに折れられても、映像的には
 盛り上がらないのだがー”

梶川はそんなことを思いながら彼女の方を見るー

一方の彼女は穏やかで優しそうなー
”頼れるお姉さん”みたいな感じの女子大生ー。

西野 亜優(にしの あゆ)を見つめながら、
”この身体は、会長も喜びそうだなー”と、笑みを浮かべながら
「ではー、それぞれ準備に移りましょうー。
 彼氏さんと彼女さんはそれぞれ別室にー」と案内を始めたー

「じゃあまた後で!
 どんな風に”豹変”するのか分からないけど、
 わたしの大変身に驚かないでね!」

亜優はそんな風に笑いながら梶川に案内されて、
別室の方に向かって行くー

「ーーん」
俊也は苦笑いしながらそれだけ返事をすると、
俊也は亜優とは別室の案内された部屋で待機をするー

”準備に30分程度かかりますので、
 こちらの控室でお待ちください”

そうアナウンスが入り、用意されたお菓子や飲み物を飲んだり、
本を読みながら俊也はその時をじっと待ち続けるー。

この間にー
”亜優”は憑依されてしまっているー。

しかし、そんなことは夢にも思わない俊也は
立ち上がると、
やってきたバニーガール姿の女が、説明を始めたー

その女はー
前にこの”番組”の餌食となって身体を奪われた女子大生・咲奈なのだが、
咲奈と面識のない俊也は、当然そんなこと知る由もなくー
説明を聞くー。

「ーーでは、本番前にルールを説明させていただきます」
咲奈が甘い笑みを浮かべながら、そう言葉を口にするー。

「--これから、スタジオで”豹変した亜優さん”と会っていただきますー。
 その亜優さんの豹変に、あなたが30分耐えきることができたら
 見事、100万円を獲得することができますー」

憑依された咲奈がそう説明すると、
小さな携帯式のボタンを手に、それを俊也に手渡すー

「これは…?」
俊也が首を傾げながら言うと、
「ーー”耐えられない”と思った時に押すボタンです」
と、咲奈が微笑むー。

かつてー
咲奈の彼氏・節史(せつじ)もギリギリのところで
このボタンを押してしまい、ギブアップしたー。

咲奈はその時の光景を思い出しながら
不気味な笑みを浮かべるー。

「僕がこのボタンを押さなければ100万円ってことですね?」
俊也が確認の言葉を口にするー

「はいー」
咲奈は満面の笑みを浮かべながらもー
”お前みたいに弱そうなやつなんか、5分持つかどうかー”と
心の中でほくそ笑むー

「ーー念のため確認したいんですけどー」
俊也が口を開くー

「ーこのボタンをスタッフの皆さんが無理やり僕に
 押させたりすることはーないですよねー?

 例えばーー
 さっきのMCの人が僕の腕を無理やり掴んで
 このスイッチを押させたりとかー」

俊也のそんな質問に
咲奈は思わず笑ってしまうー

「いや、失礼ー」
咲奈はそれだけ言うとすぐに営業スマイルを浮かべながら
「安心してくださいー。そんなことはありませんのでー」
と、笑みを浮かべたー。

”そんな心配しなくてもー
 お前はすぐにギブアップさー”

咲奈は心の中でそう思いながらニヤリと笑みを浮かべたー。

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”皆様、お待たせいたしました!
 これより、”彼女の豹変に耐えられたら100万円”を
 スタートいたします。”

スタジオに入るとー
大勢のスタッフや観客に囲まれー
いかにも”バラエティ番組の撮影スタジオ”というような感じの
華々しい光景が広がるー。」

”挑戦者はーーー
 大学生・溝口 俊也さん!
 彼女の豹変に耐えきり、見事
 100万円をゲットすることができるのでしょうか~?”

MCの梶川が高らかに宣言するー

”観客”たちは一般人のように見えるが
ティーエステレビと繋がりのある”裏社会”の人間たちで、
多額の”入場料”を払い、
”憑依された彼女と戸惑う彼氏のショー”を見に来ているー。

「ーーーーー」
俊也が、スタジオの反対側の入り口のほうを見つめるー。

恐らく、亜優はあちら側から出てくるのだろうー。

少し不安そうな表情を浮かべる俊也ー。

スタジオの奥に戻った咲奈は、そんな俊也の様子も
モニター越しに見つめているー

「クククーこの女の彼氏の時よりもー
 歯ごたえが無さそうなやつだなー
 数分で終わりそうだぜー」

咲奈がそう呟くと、待機している他のスタッフたちも
ゲラゲラと笑うー。

「ーーークククー…そろそろ出番だな」
咲奈の背後に立っているのはー
”既に憑依されてしまった”亜優ー。

咲奈の時と同じように、別室に案内されてすぐ、
亜優は憑依されてしまったー。

「ーはははは 大学生なのにセーラー服着て
 ツインテールなんてー
 お前の趣味丸出しだなぁ」

咲奈がそう言うと、
亜優は「うるせぇ」と、笑うー。

普段、大人のお姉さんみたいな感じの女子大生である亜優はー
憑依されてすっかり別人のようになってしまっているー

「ーーーへへへへ こ~んな格好にこんな髪型ー
 たまんねぇだろ?」

亜優の言葉に、咲奈はニヤニヤと笑うと、
亜優が笑みを浮かべたー

「そういや、お前ーあの時30分ギリギリかかってたよな?」
亜優の言葉に、咲奈は「こいつの彼氏、なかなかギブアップしなかったからな」と、
咲奈自身を指さしながら笑うー。

「ーはっ…バカ言えー
 お前のことだからー
 どうせギリギリまでいたぶってたんだろ?」

亜優の言葉に、咲奈は「へへ…まぁな」と胸を揉みながら答えるー。

そんな咲奈に対して亜優はー
亜優に憑依した男はニヤリと笑みを浮かべたー

「ー俺は容赦しねぇぜー
 とっととこの身体でオナりてぇからなー
 3分で決着をつけてやるぜ」

亜優の言葉に、咲奈は「おいおいおいー3分じゃオーディエンスどもが
欲求不満のまま帰ることになるぞ?」と、笑うー。

「ー知るかよー。
 俺は容赦しない男だからなー」

憑依された亜優はそこまで言うと時計を見て
「さて、そろそろ俺もスタジオに行かなくちゃな」と、
スカートを触りながら嬉しそうに笑みを浮かべたー

咲奈に憑依した男と、
今回、亜優に憑依した男は
この団体の”同期”にあたる二人ー。

今回は”豹変に耐えられたら100万円”を再び開催したのはー
咲奈に憑依した男を見て、”お前だけずるいなぁ”と、この男が
言い出したからだー。

ティーエステレビとしても”女に憑依したスタッフ”を増やすことは
利益になるー

そこで、”会長”がゴーサインを出し、
今回、何度目かのこの企画が実現したのだったー

「それではお待たせいたしましたー」
スタジオではMCの梶川が大げさなリアクションを交えながら
高らかに宣言するー。

「”豹変”した彼女を前に挑戦者は30分、耐えきれるのか~!?」
梶川の宣言と共に反対側の扉が開きー、
ツインテールにセーラー服姿の亜優が笑みを浮かべながら
スタジオに入って来るー

「ーふふふ…どう?似合う?」
亜優は笑みを浮かべると、「ーま、まぁ…うんー」と
少し恥ずかしそうにしている俊也のほうを見つめるー

”クククーあんまモテないんだろうなー 
 一撃で仕留めてやるぜ”

亜優は心の中でそう思うと、
そのまま俊也の方に近付いて行って、身体を密着させたー

「ー俊也~♡ このボタン、押してほしいな♡」
甘い声を出す亜優ー。

「ーえ…ぼ、ボタンをー?」
俊也がそう返事をすると、亜優は頷くー。

「ーーボタンを押してくれたら、いくらでもエッチなことさせてあげる」
わざと胸を当てながら、囁くようにして呟く亜優ー。

「ーーえ、え、えっちなことー…」
俊也が顔を真っ赤にするー
亜優は「そ!」とだけ言うと、その場で俊也にキスをして見せたー

顔がトマトのように赤くなる俊也ー

「だから、そのボタン、押しちゃって!」
ギブアップのボタンを押すように強要する亜優ー。

顔を真っ赤にする俊也ー。

だがー

「ーーそれじゃ、100万円手に入らないから、押さないよ」と
俊也は顔を赤らめたまま答えたー

「ーは?」
”一撃”で終わりにしようとしていた亜優に憑依した男は、
予想外の返事に不機嫌そうに呟くー

「ー押したら、100万円手に入らないじゃん!」

その言葉に、
亜優は一気に不快感を露わにして、爪をガリガリと齧り始めたー

<後編>へ続く

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コメント

2年ぶり以上の「彼女の豹変に耐えられたら~」の新作デス~!

前と同じような結末になってしまうのか、
それとも今回は別の結末を迎えるのか、
続きは来週になってしまいますが、ぜひ楽しんでくださいネ~!

コメント

  1. ムッシュ より:

    この話の憑依は、「記憶を読めるタイプ」?
    前作は一切描写がないからわかりづらいけど、一応彼氏を騙さなきゃいけないし?、
    逆に「豹変に30分我慢」というルールを設け本人しか知らない情報を質問する余裕を奪ってるようにも?

    • 無名 より:

      コメントありがとうございます~!

      どうせ豹変するつもりなので、記憶を読んだりはしてないですネ~!
      二人の普段のやり取りを、スタジオ到着後の会話などから
      読み取っているぐらいデス~!

      突然の豹変と時間制限による焦り、一応番組の収録という名目で
      細かい個人情報までペラペラしゃべらせていいのかどうか?という疑問が
      質問できない理由ですネ~!