友達をからかってやろうと、
友達のお母さんと入れ替わった
小学生の男子。
しかし…?
--------------------—
とある学校ー。
2学期を迎えた5年生の
教室では、男子児童の
久保田 充(くぼた みつる)が、
友達の方を見つめていた。
「--あいつ、いっつも真面目だよな~」
ボソッと呟く充。
充の友達の一人、
同じく5年生の影村 幾多郎(かげむら きたろう)は、
いつも真面目で、超がつくほどの優等生ー。
何でもできるし、
先生に怒られているのも見たことがない。
「---幾多郎でも、家でも
お母さんに甘えたりしてるのかな…?」
充は、そんなことを
ぼんやり考えながら、その日を過ごしていたー。
下校中ー
幾多郎と雑談しながら下校している充。
「そういやさ、お前、家ではどんな感じなんだ?」
充がふと尋ねる。
幾多郎は、友達を絶対に家に呼ばない。
他の友達の家になら来るし、
外で遊ぶことはするのだが、
幾多郎は、家に絶対に、誰もあげないのだー。
「---え?ぼ、僕の家?」
幾多郎が少しぎょっとした感じで答える。
「---そう。2年生の頃からの付き合いなのに
一度も幾多郎んち、いったことないから気になってさ」
そう言うと、幾多郎は苦笑いしながら
露骨に話を逸らした。
いつも別れる道にやってきて、
幾多郎と充は別れる。
歩きながら充は思うー
”やっぱ、なんかあるよなぁ、あの反応は…”
ちょっと、興味がわいてきたー。
その夜ー
充は変な夢を見た。
幾多郎のことばかり気にしていたからだろうか。
とにかく、変な夢を見てしまった。
その夢とはー
”充が、幾多郎のお母さんと身体を入れ替えて
自分が幾多郎のお母さんになってしまう”と
いう夢だった。
「----なんだ、変な夢だったなぁ」
そうは思いながらも、
充はドキドキしていたー
幾多郎のお母さんは、まだ比較的若く、
とてもきれいなお母さんだ。
授業参観や学校行事の際に
実際に話をしたこともある。
40代で、小太りな自分のお母さんとは
全然違うー
そうも思ったものだー。
「やべぇ…なんか…ダメだ」
幾多郎のお母さんのことが
頭から離れなくなってしまう充。
”入れ替わり”
なんて夢を見てしまったんだ、と
苦笑いしながら、
充は学校に向かうー。
その最中ー
充は、信じられないものを目にした。
通学路にある公園のベンチに
”銀色”の液体が置いてあったのだ。
”入れ替わり”大きくそう書かれている。
「は?」
思わず、その怪しいペットボトルに入った
銀色の液体を見つめる充。
入れ替わりの夢を見た直後に
入れ替わりのペットボトルー
「いやいや、これはさすがに毒だろ」
銀色の液体なんて
見たことがない。
さすがにー
「-----…」
だが、夢で、幾多郎の母親と入れ替わる場面を
目撃していた充は、
なんとなくその液体が気になってしまい
頭から離れなくなってしまったー。
もしかしたら、幾多郎のお母さんとー…
・・・・・・・・・・・・・・・・
3日後ー
ちょうど今日はとある学校行事の日だった。
運動会ー。
幾多郎の両親も、毎年のように
運動会を見に来ていることは
知っていたー。
昼休みー。
充は慌てて弁当を食べ終えると、
教室を飛び出し、
幾多郎の母・真綾(まあや)を探した。
「---あ…!幾多郎のお母さん」!」
ようやく真綾を見つけた充は
嬉しそうに叫んだ。
充はーー
”アレ”を隠し持ちながら幾多郎の母親と
雑談を始める。
”アレ”とは
入れ替わりと書かれた銀色の液体入りの
ペットボトルだー。
飲んで、
相手と目を合わせて
念じよー
そう説明が書かれていた。
誰かのイタズラに違いないー
そう思いながらも充は、
幾多郎の秘密と、幾多郎の母親になった夢が
忘れられず、
ついに入れ替わりを実行しようと
してしまっていたー
「--じゃあ、午後も頑張ってね」
真綾が微笑みながら
立ち去ろうとするー。
充は勇気を振り絞って叫んだ。
「あのー」
「--なぁに?」
呼ばれた真綾が振り返る。
充はすかさず、
真綾の目をじっと凝視したー。
真綾と入れ替わるー。
そのためだけにー。
そしてー
「---ん…あら…?」
真綾がふらふらとした始めた。
「---あれ…」
充も同じくふらふらし始める。
やっぱり毒だったのか…?
そんな風に思う。
そしてそのまま充は一気に
気を失ってしまうのだったー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「う…」
充は目を覚ました。
よかった、生きてるー
そんな風に思ったー
「---あ…ぼ、僕…」
周囲の風景を見渡すと、
周囲には、幾多郎の母親である真綾と
話していた空き教室の風景が
広がっていたー
誰も入って来ないような場所だったからー
倒れていても
騒ぎになっていないようだったー
「おはよう…」
背後から男子の声がして、
充が振り返る。
すると、
そこにいたのはーー
「ひゃあああああああああああ!?
お、俺がもうひとり!?」
充は思わず叫んでしまった。
そしてー
叫んだ後に気付いた。
「ぎゃあああああああああああ!?
声が女の人の声に~~~!?!?!?」
再び叫ぶ充。
目の前にいたのはー
充ー。
そして自分はーー
「あーーー…」
充はふと我に返った。
そういえば、入れ替わり薬を飲んで、
入れ替わろうとしていたんだったー
この状況はー
充は確信した。
入れ替わり成功だと。
「--…これは、どういうことかしら」
目の前にいる充(真綾)が
女言葉で言う。
うえぇぇ…なんか気持ち悪い、
と思いながら真綾(充)はぎょっとした。
隠し持っていて、
入れ替わる直前にこっそり飲んだ
ペットボトルを倒れた時に落としてしまい、
先に目を覚ました充(真綾)に
”入れ替わり”と書かれたペットボトルを
見られてしまっていた。
「あ…!」
真綾(充)は、困ったな~という様子で
もじもじする。
もじもじしてみて、
「あ…ない!」と初めて気付く真綾(充)
男の子に大事な、アレがない。
「--え…えへ…」
真綾(充)は苦笑いする。
すると、充(真綾)はにっこりとほほ笑んだ。
「そうねぇ…
充くんは、
おねしょ癖があって、なかなかおねしょが
やめられない…
最後におねしょしたのは今年の春ー
この前の算数のテストは20点で、
実はこっそりゴミ箱に捨てたー
歯磨きは基本
お母さんの膝枕ー」
真綾(充)は青ざめた。
充が他人に知られたくないヒミツを
次々とペラペラしゃべる充(真綾)
「わーーーわーーーーー!」
真綾(充)は大声で叫んだ。
「ふふふ、充くんのひみつが
いっぱいね」
充(真綾)は微笑んだー。
「---え」
その言葉に真綾(充)は
不思議そうな表所うを浮かべる。
そんな反応を見て、充(真綾)は答えた。
「充くんの記憶を
思い出そうとすると全部思いだせるみたい。
多分、充くんも、わたしの記憶、
思い出そうとすれば分かるんじゃないかな?」
そう言う充(真綾)
「え、、、い、、いいの?」
真綾(充)が言うと、
充(真綾)は頷いた。
そしてー
真綾として記憶を思い出そうとしてみるとー
確かに、色々なことを思い出すことができたー
「わあ…」
真綾になった充は、
大人の女性としての記憶を探っていくー
「----!!!!」
直後、真綾(充)は顔を真っ赤にしたー。
真綾が夫と過ごす熱い夜の記憶を
見てしまった。
「ふふ…」
充(真綾)は、何を見られたのか気付いて
顔を真っ赤にした真綾(充)のほうをみて、微笑んだ。
「見ちゃったのね…?」
充(真綾)がにこにこと笑う。
少し意地悪な笑みを浮かべている。
「え~…え~…ええええ」
真綾(充)が、普段真綾が見せないようなほどに
顔を真っ赤にしながら慌てふためく。
そんなことをしているうちに
充になった真綾は、充の記憶を読み取った
「そっかそっか~…
幾多郎のひみつをね~?」
充(真綾)が笑いながら言う。
「---ギクッ!どうしてそれを!?」
真綾になった充は自分の目的まで
見透かされて驚く。
”そ、そうか、記憶を読み取れるんだった”
充は心の中でそのことを思い出す。
それにしても、恐ろしい適応能力だ。
入れ替わりを画策したのは自分なのに、
入れ替わった充のほうが混乱していて
入れ替えられた側の真綾のほうが
その状況を楽しんでいるかのよう。
「--ま、いっか。そういうことなら
しばらくこのまま生活しよう」
充(真綾)が笑う。
「えぇ!?いいの!?」
真綾(充)は思わず叫ぶ。
真綾に絶対怒られると思っていたのに
あっさり認められてしまったからだ。
「お、、俺、、幾多郎のお母さんとして
ちゃんと振る舞えるか分からないし、
変なこと、するかもだし…」
真綾(幾多郎)が焦りながら言うと、
充(真綾)は微笑んだ。
「心配いらないわよ」
とー。
何が心配いらないの?と思いながら
真綾になった充は、
”お互いに記憶を読み取ればなんとかなる”という
幾多郎の母親に従って
ふたりはそれぞれ入れ替わった身体で過ごすことにした。
昼休みが終わるー
「--やった!ひさびさの運動会だぜ~!」
充(真綾)がものすごくうれしそうに
クラスメイトたちの元に戻ってくる。
「---何そんなにはりきってるの?」
クラスメイトの女子が苦笑いする。
「へへへへへ!
もうこんな感覚、10年以上味わってないからな」
充になった真綾は
充の記憶を読み取りながら
充の口調を真似て
運動会の空気を大きく吸った。
「ふぅぅぅぅ~
あぁぁぁ…子供のニオイ」
充(真綾)は嬉しそうに微笑んだ。
・・・・・・・・・・・・・・
運動会が終わるー
一足先に帰宅していた真綾(充)は
記憶を読み取りながら、
真綾として過ごしていた。
「---うわわわわ…
なんでこんなに膨らんでるんだぁ…?」
真綾(充)は真綾の胸を見ながら呟く。
「---あぁ~なんか、ボール突っ込んでるみたいで
気持ちわるいなぁ~」
真綾(充)が苦笑いしながら胸をいじっている。
小学5年生の充は、まだエッチな気持ちが
芽生えているか、芽生えていないかぐらいの時期で、
真綾の胸を触っているのもエッチ目的というよりかは
純粋な好奇心からだった。
「--なんだぁ、思ったよりやわらかい~!」
気持ちよさそうな顔を浮かべる真綾(充)。
「--しかも、ここに何もないなんて変だなぁ」
真綾(充)は、男の子の象徴でもある
アレがあるはずの場所を触る。
だがー
そこには何もないー
「--ふぁぁ…女の人ってなんかすげぇ」
ニヤニヤしながら、今度は長い髪を
触りながら、真綾(充)は少し
興奮しはじめていたー
そこにー
「ま…ママ?」
幾多郎が帰ってきた。
母親である真綾が胸を触りながら
ニヤニヤしているのを見て
少しびっくりした様子だ。
「-おう!幾多郎!」
真綾(充)はクセでそう叫んでしまった。
「って、ちがーう!」
真綾(充)はそう叫ぶと、
何回か咳払いをして
喉の調整をしたー。
そして、
「あら幾多郎、おかえりなさい」
とにっこり微笑んだー
(お前のひみつ…探ってやるぜ!)
真綾の中にいる充はニヤリと微笑んだ。
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
リクエストによる入れ替わりデス~!
友達のお母さんと男子児童が入れ替わって
友達の秘密を探る、というリクエストですネ!
リクエストの原文は、明日のあとがきで
ご紹介しますネ!
明日は台風で停電しないことを祈りつつ…汗
皆様もお気をつけて~!
コメント