135万アクセス記念短編!「そらとぶパンケーキモンスター」

憑依空間が135万アクセスに到達しました!
いつもご声援ありがとうございます!

今回の記念短編は、フォロワー様の
くよよん様(@kamisirokuyou)が作ったラインスタンプ
”そらとぶパンケーキモンスター”の短編小説を作ってみました!
※知らない方には、分からないかもしれません!ごめんなさい!

※TSF要素はほぼ0です。ご注意ください!

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ホットケーキやパンケーキを作るときに、
人々は、フライパンを振って、
ひっくり返そうとするー

しかしー
人間は愚かだ。

ドヤ顔でパンケーキを作りながらー
ひっくり返す際に失敗して、
パンケーキを地面に落としてしまう。

地面に落ちたパンケーキは、
”食べてもらうことすら”できないまま
ゴミ箱へと捨てられていくのだ

自分が何のために生まれ、
何のために廃棄されていくのか分からないままー。

そんなパンケーキたちにも自我があった。
パンケーキには、パンケーキなりのプライドがある。

それはー
”人々に美味しく食べてもらう”というプライドだ。

がー
それすらも、食べてもらうことすらもできなかった
パンケーキたちは、やがて怨念となり、
思念体となって集まるー。

そうして生まれたのが、
”そらとぶパンケーキモンスター”だった。

0000.png
(※ 画・くよよん様)

食べてもらおうとしていたのに
食べてもらえなかったパンケーキたちの
怨念が集まったこのモンスターは、
凶暴だった。

”ドヤ顔でフライパンを振り、パンケーキを落としたおばさん”

”こんなまずいパンケーキが食えるかぁ、と
 ちゃぶ台返ししたおっさん”

”焦がしてしまって、ヘラヘラ笑いながらパンケーキを
 ゴミ箱に捨てたニート”

皆、それぞれ
自分が捨てられた時の記憶を抱いており、
人間を憎んでいた。

パンケーキモンスターは、
人間の口に入り込み、胃袋の中で
悪さをしようと考えていた。

自分たちを粗末に扱った報いをー。

けれどー

パンケーキモンスターの中には
”優しい記憶”も交じっていた。

必死に料理をする小さな少女。
お母さんに作り方を聞きながら、
パンケーキを慣れない手つきで作っている。

そんな少女が、フライパンを振った際に、
パンケーキは、哀れにも地面に落ちてしまった。

人間は愚かだー
パンケーキを食べようと作って、
それに失敗すれば、
笑いながらそれを廃棄する。

そうだろう。
人間には代わりのパンケーキなどいくらでもいる。

でもー
落されて捨てられるパンケーキにとっては、
それが最初で最後のチャンスなのだ。

「--ごめんなさい」
フライパンからパンケーキを落とした少女が
泣きながら言う。

「パンケーキさん…ごめんなさい」

”食べ物を粗末にするな”

そう両親から教えられていた少女は
落してしまったパンケーキに向かって
涙をこぼしながら謝っていた。

そしてー
少女は堕ちたパンケーキを食べようとするー

しかし、それを母親が制止した。

泣きじゃくる少女に、
母親は「瑠菜の気持ちは、パンケーキさんにも伝わってるから大丈夫」と諭した。

パンケーキは、そのままゴミ袋に入れられて、
処分された、

ゴミ袋に入る直前、
少女は今一度「ごめんなさい」と呟いていたー

人間は愚かだー。

けれど、そう思いながらも
食べてもらうことのできなかったパンケーキの集合体である
「そらとぶパンケーキモンスター」は
人間を襲ったりすることはしなかった。

最初は胃袋に憑依して悪さをしようと思っていた。

けれどー
”優しい人たちもいる”

あの、少女のように。

だからー
そらとぶパンケーキモンスターは
何もしなかった。

パンケーキを落としてしまって泣いていた少女も
今や高校生になっていたー

そらとぶパンケーキモンスターはそんな少女の家の
様子を久々に見に来ていた。

ちょうど、少女がパンケーキを焼いている。
あの時とは違うー
上手な手つきで。

美味しそうなパンケーキが出来上がり、
弟と一緒にそれを食べる少女を見て、
そらとぶパンケーキモンスターは満足そうに
また別の場所へと飛び立っていった…

おわり

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コメント

135万アクセスありがとうございます!
まだまだ頑張ります!

パンケーキモンスターのお話は、
くよよん様がツイートしていた裏設定(?)を
もとに考えました!
(※御許可を頂いています!

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