トイレに悪霊が潜んでいたー。
トイレにやってきた女子に憑依し、
下品に誘惑する…!
※リクエスト作品デス
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ーーーわたしは、何故ここにいるの?
その理由は分からない。
けれどー
わたしは、ここにいる。
恐らく、わたしは幽霊なのだろう。
でも、地縛霊ってやつみたいで
わたしは自由に行動することができない。
しかもー
わたしのいる場所は…
「なんでトイレなのおおおおおおおおおお!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
わたしは、トイレから出られない。
トイレの地縛霊みたい。
トイレの入り口付近まで移動することはできても、
その外に出ることはできない。
なんでだろう…
しかも、よりによってトイレ。
最悪…
はぁぁ…
今日もわたしは、トイレの出入り口から
外を歩く人々を見つめることしかできない。
時々、男の子が通ると、
なんだかよくわからないけど、ゾクゾクする。
誘惑してみたいって、そんな風に思ってしまうー
なんでだろうー?
特に、高校生以下の男の子をみると
もう、たまらない…
でも、トイレの前を横切る男の子たちは
わたしがどんなに見つめても、
どんなにアピールをしても
気付いてくれることはない。
わたしはここにいるのに、
あの子たちは、わたしに気づいてくれないー。
そんな風にわたしが思っていたらー…
トイレにやってきた女子高生にーーー
入っちゃった…。
「---ええ…?」
鏡を見ながら困惑する女子高生ー
わたしは、
この子に憑依してしまったー。
こんなことできるんだぁ…と
思いながら久しぶりにわたしは
生身の身体の感覚を味わったー
「あぁぁ…わたしよりおっぱいでかいかも…」
女子高生の身体でわたしは呟くー
”わたしより?”
ふと、わたしは思う。
自分の胸のサイズなんてわからないー
生きていたころの記憶かな…?
「あ…」
ふと、トイレの外を歩く男子生徒たちの姿が
目に入るー。
「--そうだ!」
わたしはあることを思いついた。
身体があれば、あの子たちに
気付いてもらうことができるー。
わたしは乗っ取った女子高生の身体を使って
トイレの外に向かって叫んだー。
「お~~~い!」
公園のトイレかな?
外が見えるトイレでよかった。
男子高校生3人組がこっちを見る。
「え…あれ?摩耶(まや)じゃね?」
「ほんとだ」
男子生徒たちがわたしのことを…
いえ、この身体のことを摩耶と呼んだ。
「うん!そうそう!ちょっとこっちに来て~!」
わたしは手を振った。
男の子とーー
いちゃいちゃしたい。
男の子に抱き着きたいー
何故だか分からないけれど
そんな気持ちに支配されている。
とにかく、ゾクゾクするー
「--い、いや、そこ女子トイレじゃん!」
距離を開けたまま男子生徒の一人が叫ぶ。
「いいから来て~!」
わたしは叫ぶー
も~全く!
わたしは、反応の悪い男の子にイライラしてきた。
もういいや。
こうなったら
「あぁぁああああああ…」
わたしは叫ぶー。
この子の身体でお漏らしをしてみせたー
「--お、、おい!」
「え、、マジ…?」
男の子たちが戸惑っている。
ほらほら、こっちに来なさい
わたしはニヤニヤしながら
男の子たちがこっちに
やってくるのを待つー
「ほら、来てくれないから、わたし、
漏らしちゃった~!
ちょっと手伝って~」
わたしは叫ぶー
ほら、女の子の身体、触らせてあげるから
こっちに来なさいー
わたしはゾクゾクしながら
男の子たちが近づいてくるのを待ったー
けれどー
彼らは来てくれなかった。
「い、、いこうぜ」
目をそらすようにして立ち去ってしまう男子たち。
「あ!ちょっと待って!」
わたしの叫びもむなしく、
男子たちは立ち去ったー。
ええぇぇえええ…
可愛い子が誘っているのに、
どうして…?
思わずがっかりしてしまう。
久しぶりに男の子と遊びたかったのにー。
無駄な放尿をしてしまって
トイレが臭くなるー。
次に掃除の人が来るまで
わたしのいるトイレは臭いまま。
ふと、鏡を見ると
この女の子の皮膚が
少し灰色になっていたー
「あれ…?」
さっきまで普通の色だったのに
なんだか”変色”している。
いったい何が怒ったのだろうー。
少し不安に思いながら、
わたしはこの子から抜け出したー。
漏らしちゃってるけど…
まぁ、、仕方ないよね。
しばらくすると、倒れていた子が
目を覚ますー。
「あ…あれ、わたし…?」
わたしの姿は見えていない。
灰色っぽくなっていた皮膚は
元に色に戻りつつあるー
キョロキョロしたあとに、
あれ?トイレ済んだんだっけ…?って、あぁ!?と
悲鳴をあげながら
彼女はその場から立ち去って行ったー。
・・・・・・・・・・・・
うーん…
わたしは、雨の中、トイレの中から
外を見つめる。
わたしは、外の世界に出ることができない。
たぶん、わたしはここで死んだ地縛霊なのだろう。
だから、外に出られないんだ。
そうとしか思えない。
やたらと、男の子に飢えているのは、
生きているころのわたしが、男の子が
好きだった…
と、いうことなのかもしれない。
生きているときの記憶がないから
なんとも言えないけれど…
「---はぁ…」
おっとりとした感じの女の人が入ってくるー
「--」
わたしは、トイレの外を見る。
若い中学生ぐらいの男の子が外にいるー
「---あ!」
わたしは思わず顔を赤らめた。
あの子と、遊びたいー
わたし自身も、男の子を誘惑して
遊びたい理由は、正直よくわからない。
死ぬ前に、何かそう思うようなことが
あったのかもしれないー
わたしはおっとりとした女の人に憑依したー
「うくっ…!?」
びくんと震えるー
そして、身体の感覚が伝わってくるー
「やっぱり、生きている身体っていいなぁ」
眼鏡をかけた女の人の顔を鏡で確認しながら
わたしはトイレの中で嬉しそうに身体を動かすー
わたしは、どうしてこのトイレの幽霊になってしまったのだろう。
どうして、この中から出ることができないのだろうー
「--ね~え!そこの僕~!」
トイレの中からわたしは叫ぶ。
「一緒に遊びましょ~?」
わたしは、この女の人が着ている服を
少しいやらしくめくったりして、
その男の子を誘惑した。
男の子が困り果てた様子でこちらを見る。
「ほら~♡ わたしと遊び放題よ~?」
わたしはなおも男の子を誘惑するー
身体がゾクゾクしているー
早くきみと遊びたいー
ほら、こっちに来て…
中学生ぐらいの男の子がこっちにやってくるー
そう!
ほら、いっしょにあそぼ!
けれどー
その男の子は口を開いた。
「--母さん…何やってるんだよ」
とー。
「あ…え、、、お母さん?わたしが?」
わたしは戸惑うー
しまった!
トイレの外の少し離れた場所で
待ってたのは
この女の人のお母さんだったんだー
「--え…えと…」
「顔色、悪いケド」
そう言われて、わたしは慌てて鏡を見るー
乗っ取っているこのお母さんの顔が
灰色になってきているー
これはー
何を意味しているのか、わたしにもわからない。
憑依の副次的な作用か何かだろうか。
「--母さん…」
この女の人の息子と思われる
男の子が困り果てた表情を浮かべている。
「あ…も、、もう…いいわ、、ごめんね」
わたしはそう呟いてお母さんを解放したー
けどー
憑依から抜け出したはずみで、
トイレを我慢していたお母さんが
少し漏らしてしまったみたい。
正気を取り戻した時に、
戸惑った様子で
お母さんは立ち去って行ったー
それからもー
わたしはトイレの幽霊として
トイレに来る人を見つめ続けてー
時にトイレの利用者に憑依してはー
外を見つめていたー。
「-----…」
大雨の日ー
わたしは、トイレにやってきた女子高生に憑依して
ぼーっと、外を眺めていたー。
別に何をするわけでもない。
霊体として、トイレにいるよりも
こうして、生身の身体を乗っ取ってトイレにいたほうが
なんとなく落ち着く気がするー。
ただ、それだけのことー
「---あ~!すっごい雨!」
同級生だろうかー
公園のトイレに雨宿り目的と思われる
女子高生が駆け込んできた。
わたしは目をそらすー
もし知り合いだったら面倒くさいことになる。
鏡のほうを見て、髪を整えているふりをする。
だがー
後から入ってきた女子高生は特に
わたしを気にするそぶりを見せずに
そのまま個室へと入っていこうとするー
わたしはちらっとその子の顔を横目で見たー
「---美夜子?…」
わたしは、思わず口にしたー
「---!?!」
個室に入ろうとしていたその子が
驚いた様子で振り返す。
「え?」
「----!!!」
わたしは、その子の顔を見て
思い出したー。
わたしが死んだ理由をー。
そして、その子が誰なのかをー。
そうだったー。
わたしは、母親だったー。
息子と娘ーふたりの子供を
育てていた母親だった。
わたしは、小さいときから男の人が好きで
男癖が悪かったー
そんなわたしも結婚してから最初に生まれた
息子のことを特に可愛がって愛してきたー
息子がいればー、なんでも頑張ることができた。
男癖の悪さも治ったはずだった。
でもー
息子が大きくなっていくにつれて、
息子はわたしから離れて行ったー。
当たり前なのかもしれないー
けれど、わたしには耐えられなかった。
彼女を作って、
彼女と楽しそうにする息子を見て
わたしは、息子に迫ってしまったー
いけないことだとは分かっていたのに、
わたしは、息子をーーーーー
そしてー
わたしは夫に激しく叱られて、
夜の街に飛び出した。
手当たり次第男を誘ったー
でもー
もう相手にされなかった。
わたしには、もう若さがなかったからー。
そして、失意のうちにわたしは
この公園のトイレにたどり着いてー
ここで…
「み、、、美夜子…」
わたしは、すべてを思い出して、震えたー。
この女子高生はー美夜子の友達だろうか。
「え?」
美夜子がこっちを見る。
わたしが死んだとき、美夜子は中学3年生だった。
今は高校生のようだから
何年か、もう時がたってるってことかな…
「み、、、…」
”わたし、お母さんよ”と、この子の身体で
そう言いそうになったー
でもー
今更、わたしが名乗ってどうなる?
美夜子を困らせてしまうだけじゃないの?
わたしはーーー
言葉を詰まらせた。
そしてー
「---あ、うん、なんでもない」
わたしは乗っ取った女子高生のことも考えて
何も言わずに、そのまま鏡のほうを見つめたー
美夜子がトイレから立ち去っていくー
わたしは、泣きながら、美夜子が
トイレから出ていくのを見守ったー
もう、美夜子はこの公園のトイレに
来ないかもしれない。
夫と長男は、女子トイレには入ってこないはずだから
美夜子が来ないなら、もう家族とは会えないかもしれない。
でもー
それでも、わたしが美夜子に声をかけても
信じてもらえるとは思えないし、
仮に信じてもらったとしても、
どうすることもできないー
この子を解放してー
わたしは、決意したー
生きていた時のことなんて、
忘れようー
わたしは、トイレの幽霊なのだからー。
今をー
幽霊として、楽しく生きようー。
そう、決意したー。
・・・・・・・・・・・・・・
それから、わたしはずっと、
トイレで今までのように
憑依を繰り返していたー
けど、わたしは見てしまったー
「----!!!」
トイレに入ってきたおしゃれな子ー
そして、その彼氏がトイレの外の道で
待っているー
彼氏はーー
わたしの息子だったー
「----!!!!!!!」
幽霊として、なんとなく憑依して
なんとなく時間を過ごすー
そう決意したはずなのにー
気付いた時には、わたしは、息子の彼女に憑依していたー
この子は悪くないー
そう思いながらもー
わたしはーー
息子を奪われたと、その子を逆恨みしたー
そしてー
わたしは、悪霊と化したー。
息子の彼女の身体をー
酷使するー
皮膚が灰色になっていくー
この色の変化は何を意味しているのだろうー
何か、大変なことを意味している気がするー
いいや、どうでもいいー
息子が、外から異変に気付いて声をかけてくるー
もう、どうにでもなれー。
わたしは、息子の彼女を乗っ取ったまま
憎悪の雄たけびをあげたー。
おわり
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コメント
リクエストを題材にたお話でした~!
原文は、
” トイレの花子さんのような、
下品な悪霊がトイレにいて、毎回トイレに入ってきた女の子に憑依し
可愛い男の子を下品に誘惑するという話が見たいです。
憑依された子は男の子の目の前で意識が途絶え肌が灰色っぽくなり
性格も変わり、トイレに入ってきたところを憑依されるので、
腹に溜まった放屁をしながら音を出して下品に誘惑して
男の子をからかうような感じでお願いします。
からかった後は憑依を解いて女子の姿は元に戻り、
憑依時の記憶はなく、用も足したような気がして困惑するという反応が見たいです。
憑依される女子は、その男の子の知り合いの清楚な子だったり、
巨乳メガネ女子だったり、ふとトイレに入ったおっとり若奥様でお願いします!”
というものでした!
トイレに男子と女子が両方いるのは難しい気がしたので
(私がリクエスト頂いた内容の解釈を間違えてるかもですが…)
今回のような形にしました!
リクエスト&お読み下さりありがとうございました~☆
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