1/14に頂いたリクエストを題材とした小説です。
クラスの優等生にはとある秘密が。
テストで毎回優秀な点数をとっている彼女は
憑依能力を使って、事前にテストをカンニングしていて…
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クラスの一の成績を誇る女子生徒、
橋本 美野里(はしもと みのり)は、
常にトップを走っていた。
美人でスタイルも良く、成績も優秀。
テストはほとんどが100点。
最低でも95点以上は取るほど超・優等生だった。
けれどー。
彼女には秘密があった。
彼女は、テストの直前、ある能力を使って、
事前にテストの問題を全て把握している。
その能力とは”憑依能力”
先生のからだに憑依して、スマホで問題用紙の
写真を撮り、テスト当日までにすべての答えを暗記する。
テスト範囲がかなり絞られる、
いや、問題が事前に分かっているからこそ、彼女は
成績優秀で居られるのだった。
彼女はーー
中学時代は不良生徒だった。
しかし、高校からは自分を変えよう、と、
金髪だった髪を黒くそめ、おしとやかに振る舞い、
一躍クラスの人気者になった。
けど、頭のほうはどうにもならなかった。
だから、中学時代、不良仲間からもらった
憑依薬を利用したー。
同じ中学出身の男子は一人いるものの、
大人しいやつだから問題はない。
すべては、美野里の思い通りに進んでいた。
でもーー、
世の中、そう上手く行くはずはなかった。
「---…」
生徒会書記を務める、同じクラスの生徒、
牧田 鳴子(まきた なるこ)。
彼女も成績優秀だった。
けれども、事前に問題を把握している
美野里には勝てるはずもなく、
鳴子はいつもNo2。
鳴子は、いつか、美野里を見返してやろうと思っていた。
そんなときだった。
鳴子は、”美野里に憑依薬を提供した不良”と
偶然街で出会った。
その不良は”表向き”は構成していた。
そして、鳴子から、美野里の話を聞いた不良は、
こう言った。
「あいつの秘密、教えてやろうかー?」
と。
鳴子は美野里が元不良だったこと、
そして成績優秀なのには、憑依薬の力があることを
聞かされて愕然とした。
不良は愕然とする鳴子に言った。
「--取引しないか?」 と。
美野里は、高校に入ってから
中学時代の不良仲間と距離をとるようになっていた。
”自分は優等生になった”と気取るようになっていた。
それが、不良仲間だったものたちには気に入らなかった。
だからー、
鳴子に取引を持ちかけた。
美野里の全てを奪わないかー?
と。
鳴子は、決して美人ではない。
対して、美野里は美人。
そして鳴子は家庭環境も悪いー。
歪むことなく、懸命に努力してきたけれど、
最近では両親のけんかが絶えない。
一方の美野里は、家庭環境は良く、
お嬢様育ちでもある。
鳴子は決意した。
「美野里の全てを奪ってやる!」と。
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テストが近づいていた。
「--今回は絶対負けないから!」
鳴子がそう宣言をすると、
美野里は、困ったような表情を浮かべた。
「そ、そんなに睨まないでよ…」
美野里は男子受けしそうなか弱い態度を
取っているのも、鳴子には気に入らなかった。
「---あんたの本性、全部知ってるんだから!」
鳴子が言うと、
美野里が「な、何のこと…」と、困り果てた表情を浮かべる。
「---中学時代、やんちゃだったんだってね?」
鳴子がそういうと、
美野里は、恥ずかしそうに言った
「も、もう昔のことだから…
み、みんなには言わないでね?」
美野里の言葉に、
鳴子は微笑んだ。
「うん、言わない」
そう言って、立ち去る鳴子。
鳴子は笑みを浮かべる。
「言うワケないじゃない。
そのからだ、わたしが貰うんだからー」
一方、美野里は、”作られた笑顔”を殴り捨て
鬼のような形相を浮かべていた。
「--ーうっざ…」
そう呟くと、美野里は不機嫌そうに、
反対側の方向に歩いていった。
放課後。
自宅に帰ると、美野里は、普段クラスメイトたちに
見せないような派手な格好で、微笑んだ。
「--憑依能力・・・
あんたもここまでは知らないでしょう?」
美野里が、一人呟く。
もうすぐテストだ。
社会科の戸内先生に憑依して、
テストの問題を確認しなくてはならない。
50代のおばさんで老け込んでいる戸内先生の
からだに憑依するなんて、冗談じゃないけど。
「---ふん、吐き気がする!」
美野里はそう呟いて、憑依の力を使うー。
これも成績のため。
”優等生”を演じるため。
美野里のからだが力なく倒れていく。
まだ、先生は学校に居るはずだ。
美野里は学校へと向かった。
しかしー
その直後、美野里のからだがピクリと動き、
美野里は笑みを浮かべた…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「かはっ・・・」
職員室に居た戸内先生が声を上げる。
「--・・・みすぼらしいからだ…。
老いるって罪ね」
憑依した美野里は、早速テストの問題用紙を
確認した。
「ふ~ん…ババアにしちゃ、
よく考えられた問題ね」
化粧でごまかした顔で、自分をあざ笑いながら戸内先生は
問題を確認していく。
「さて…」
戸内先生のバックをいじると、
ガラケーが出てくる。
ガラケーで問題用紙を撮影した戸内先生は、
ツイッターの画面を開き、美野里のサブ垢から、
美野里自身のメインのアカウントに、テストの写真を
送信したー
「ふふ…これでよし」
メールで送信すると履歴から悟られる可能性もある。
だからこそのツイッターだ。
どちらも自分のアカウントなら、ばれる心配はない。
DMなら、ほかのアカウントから見られる心配もない
「じゃあね…おばさん!」
そう言うと、戸内先生は…
意識を・・・
失わなかった。
「・・・あれ???」
美野里が焦る。
”いつものやり方”で憑依から抜け出そうとしているのに
抜け出せない。
「--どういうこと…?」
一人で狼狽する戸内先生。
「うそっ…あり得ない!
わたしが、こんな…
はぁ!?マジであり得ないんだけど!」
美野里は戸内先生の言葉でそう叫ぶと、
パニックを起こして立ち上がった。
「あ、戸内先生!このあと打ち合わせを!」
ほかの先生が叫んだ。
「うるさい!どけ!」
我を失った戸内先生はそのまま走り去っていった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「くふっ…♡イイからだじゃない…美野里」
美野里の自宅では、美野里が邪悪な笑みを浮かべて
自分のことを他人のように、つぶやいていた。
「--ふふ…今日からわたしは橋本 美野里」
微笑む美野里。
美野里には、クラス成績No2の鳴子が
憑依していた。
憑依のために、美野里本人の意識が
からだから抜けるのを待って、美野里のからだに
憑依したのだ。
ピンポーン
インターホンが鳴る。
美野里は笑みを浮かべた。
「---はい」
バカにしたような声でインターホン越しに応答する美野里。
「--…あんただれよ!」
戸内先生が叫んだ。
「--誰って?先生、急にわたしの家に来て
どうしたんですか?
ふふっ…わたしは橋本 美野里ですよ」
美野里がクスクスと笑いながら言う。
「--ふ、ふざけないで!
それはわたしの体よ!返して!」
戸内先生が泣き叫んだ。
いい気味だ。
「--いい気味ね…美野里。
これからはわたしが、アンタになって生きてあげる。
今度は”本物の優等生”として…ね?」
美野里が言うと、
戸内先生が叫ぶ。
「ふざけないで!アンタ、鳴子でしょ!?
わたしの体、返しなさいよ!
ねぇ!早く!おい!聞いてんのかよ!!!」
戸内先生に憑依している美野里が、
中学時代までの本性を隠さず、激しく罵った。
「----プッ…おばさん…
うるさいんですけどぉ?」
美野里がバカにしたようにして笑うと、
戸内先生はさらに騒ぐ
「---ふざけないで!!
わたしがこんなクソババアのからだで生きていくなんて
あり得ない!!あり得ないんだけど!
なぁ、出て来いよ!!
おい、、アタシのからだ返せよ!!!」
戸内先生は、優等生の仮面を殴り捨てて
罵った。
しかしーー
近所の人が、戸内先生の叫び声に反応して
出てきてしまった。
「---くそっ…」
戸内先生が怒りの表情を浮かべる。
「---ばいばい美野里。
ううん、戸内先生!
今日からわたしが橋本 美野里。
アンタは、ただのおばさん…
ふふふふ、あははははははっ!」
美野里の笑い声が響く。
戸内先生は泣き叫びながらその場から立ち去っていった。
「ふん、いい気味」
美野里はそう呟くと、自分のからだを楽しそうに
見つめ始めた…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日。
投稿しながら美野里が笑う。
「今日から私が学園一の優等生…
ふふふ…
美野里…あんたのからだ、私が有意義に
使ってあげる。
”本物の優等生”としてね」
美野里が笑みを浮かべながら登校する。
しかしー
教室に到着すると、教室はざわめいていた。
「どうしたの…?」
美野里が尋ねると、
クラスメイトは答えた。
「社会科の戸内先生…
昨日の夜、自殺したんだって…」
クラスメイトの言葉を聞いて、
美野里は内心で笑った。
”ふふふ、美野里…
いい気味…
これからはわたしが美野里よ…”
自分のからだを奪われ、おばさんの体で
生きていくことになってしまった、
美野里は、その現実を受け入れることが出来ず、
そのまま命を絶ってしまったのだった。
憑依されたままの戸内先生を道連れに・・・
「---ふふ…わたしは橋本美野里」
髪を整えながら、
トイレの鏡の前に立つ美野里。
「--ふふふふふっ!
わたしは、わたしは橋本 美野里!
あははははっ!最高じゃない!
可愛くて、優等生のわたし!
あははははっ!
今まで、いつもNo2だと笑われていたわたしが、
美野里に…」
まるで”地獄から天国”
美野里に憑依している鳴子はそう思った。
そして、美野里は
”天国から地獄”に堕ちた。
これだから、人生は面白い。
「ふふふ…最高♪」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
放課後。
美野里は、これからどんな風におしゃれをしようかと、
手鏡で自分の顔を見つめながら微笑んだ。
しかしーーー。
校門を出たところで、肩をつかまれた。
「ご苦労さん」
美野里の中学時代の不良仲間で、
鳴子に憑依薬を手渡して、
美野里の人生を奪うように言った男だった。
「---あ、どうも…ありがとうございました」
美野里はそう言い、足早に立ち去ろうとすると、
不良男は腕をつかんできた。
「---ただとは言ってねぇぞ。」
不良が美野里を睨む。
「え…」
美野里は恐怖しながらその不良を見つめた。
「--これからお前は、
”美野里”の代わりに”美野里”として、
俺達のおもちゃになるんだよ」
不良が言う。
「い…いやっ!離して・・・!」
美野里が叫ぶ。
だが、男は笑った。
「---いいのか?憑依薬以外にも
薬はある。
お前の人生、めちゃめちゃにしてやるぞ?
…クク、そう睨むなよ。
少し気持ちよくしてくれるだけでいいんだ。
俺も、それ以上はのぞまねぇ。
昼は好きにさせてやるよ」
美野里は、恐怖で足がブルブルと震えていた。
憑依している鳴子は思う。
”わたしがたどり着いたのは、天国なんかじゃない。
”地獄から、別の地獄に移動しただけ”
肩をつかまれて、そのまま男たちの隠れ家に
連れて行かれた美野里は、
集団に襲われて、そのままなすがままにされてしまった。
「---うっ…うっ…うっ」
泣きじゃくる美野里。
不良の一人が美野里を見て笑った。
「今日はこれでいいよ。
あ~~良いからだだったぜ!
お疲れさん!」
怯えきった下着姿の美野里は、
服を不良たちに着せられて、
そのまま倉庫の外に押し出された。
「--じゃあな。
これからよろしくな。
”美野里ちゃん”」
不良が邪悪に笑い、倉庫の扉を閉めた。
美野里は、帰り道を歩きながら、
涙を流した。
”こんなはずじゃなかった”
・・・。
・・・・・・。
あれから1ヶ月。
美野里は学校に来なくなった。
清楚な印象だった外見は、ギャルのようになり、
それから程なくして、不登校になったのだった。
・・・・。
美野里は倉庫で不良たちの思うがままにされていた。
「あぁん… あっ♪ ひゃう♪ あっ♪」
派手なスカートに派手な化粧。
男たちの喜ぶことは何でもしたー。
そうしないと、彼らは怒るから。
今の美野里を支配しているのは”恐怖”という感情。
「おらぁ!もっと喘げよ!大きな声を出せよ!」
不良が言う
「ひゃん!あっ、あっ…うぁああああああああん♪」
本当は嬉しくないのに、
嬉しそうに大声で喘ぐ美野里。
もう、いい。
疲れたー。
私に天国なんかなかった。
鳴子は思う。
美野里のからだを奪って、
美野里を地獄に落としたわたしは、
同じ地獄に堕ちるんだ。
もう、いい。
どうにでもなれ。
美野里は、大声で嬉しそうな声をあげ…
心を無にして、叫び続けた。
もう、わたしに…
未来なんて、ない。
永遠に・・・。
おわり
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コメント
リクエストを元に作ってみました!
どのような展開にするか迷いましたが、
光を奪い取ろうとしたけれども、結局自分も…という
展開にしてみました!
ご満足いただけるかは分かりませんが、
また機会があればよろしくお願いします!
ありがとうございました^^

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