<女体化>卑怯なサッカー②~決着~(完)

黒森高校と白海高校ー
因縁の2校の対決ー。

しかし、白海高校側の陰謀により、
黒森高校のメンバーは”女体化”してしまいー…?

・・・・・・・・・・・・・・・・

「ククク…早くも2点目ー!」

黒森高校0ー白海高校2

白海高校サッカー部の部長・信二が勝ち誇った表情で
黒森高校サッカー部の部長・正之を見つめるー。

「ーへへへへ…に、しても可愛いなぁー
 俺たちが勝ったら、お前、彼女にしてやろうかー?」

ニヤニヤしながら、女体化した正之を挑発する信二ー。

正之は、そんな信二を闘志に満ち溢れた表情で
睨みつけたー。

「ーーへへ…ゾクゾクするなー…その目ー」
信二はそう呟くと
「ー”まだ”そんな目ができるんだなー」と、
正之を見つめながら言い放つー。

女になってもー
”いつもと同じー”

”昔からだー…
 お前は、どんな時でも諦めないー”

信二は、コートの定位置の方に向かって歩きながら
歯ぎしりをするー。

”何があっても諦めないお前がー
 俺は昔から大嫌いだったー”

”この世界にはー
 最後まで諦めなくても、できないことだってあるんだー”

「”力”にねじ伏せられる屈辱をーお前に見せてやるー」
信二はそう叫ぶと、試合が再開するー。

両高校の顧問ー
亀村と並木が見守る中、試合は続くー。

「ーーおらおらおらおら!そんな華奢な身体で
 俺たちに追いつけるのか!?」
信二は、黒森高校の女体化した部員たちを
次々と出し抜いて、ゴールの方に向かっていくー。

「永尾!」
信二が部員の永尾にボールをパスするー

「ひひひひひひ」
黒森高校の生徒たちを女体化させた張本人、永尾は笑みを浮かべながら
黒森高校のゴールめがけて、シュートをしようとするー。

しかしー
その時だったー

「ーーー!」

シュッ、とボールが消えて
表情を歪める永尾ー。

「ーーいつまでも、好きにさせると思うな!」
黒森高校の蒲生が、永尾からボールを奪ったー

「ーー女だからって甘く見るんじゃねぇ!」
蒲生はそう叫ぶと、部長の正之に向かってパスをするー。

「ーー!」
黒森高校のゴール付近まで、白海高校の生徒たちはほとんどが
攻め進んでいたー。

”相手チームを全員女体化させたことによる油断”
だったー。

「信二!お前はいつもそうだ!
 己の実力や作戦に溺れて、大事なものを見失ってるー!」

正之が可愛い声で叫ぶと、
「男だろうが、女だろうが、どんな状況だろうがー
 俺たちは一生懸命仲間を信じてプレイするだけだ!」と、
白海高校のゴールめがけてシュートを放ったー

白海高校のゴールキーパー・青島(あおしま)が、
ボールを止めようとするも、失敗してー
白海高校は、この試合、初の失点を喫したー。

黒森高校1ー白海高校2

ギリッー
”ボールを奪われて失点したー”
女体化の薬を部長の信二に提供した永尾は歯ぎしりをするー

”俺に屈辱を味合わせやがってー”

思わぬ反撃を喰らったことで、白海高校側のプレイに乱れが生じ、
女体化した正之らに反撃を喰らい始めるー。

再びゴールキーパー付近まで進んだ正之たちー。

「蒲生!」
正之が蒲生にパスを回すと、
蒲生がそれを受け取って、シュートを決めようとするー。

だがー

「ーーーこの野郎!!!」
感情的になった永尾が、蒲生にスライディングをかまして、
ファールをしてしまうー。

「ーーおい!バカ!」
それを見た信二が、永尾に向かって怒りをぶつけるー。

永尾は「ついカッとなってー」と、信二に言い返すと、
そのまましばらく口論が続きー、
永尾はレッドカードで一発退場、
スライディングで負傷した蒲生は、控えの選手と交代したー。

そしてー
ファールしてしまった場所が、自軍のゴール付近だったため、
信二率いる白海高校はPK戦を行うことになってしまうー。

「ーーー」
信二は歯ぎしりをするー。

中学時代の部長を決めた際に正之とPK戦をした時のことを思い出すー。

「ー絶対止めろよ!青島!」
ゴールキーパーの青島に向かって叫ぶー

「あ、あぁ!」
青島はそう叫ぶと、
黒森高校の正之が放ったシュートをー
なんとか受け止めたー

「やった!」
信二がそう叫び、すぐに反撃に転じようとするー

しかしー

「ー俺たちを、甘く見るなよ!」
信二が味方と連携して、白海高校のメンバーからボールを奪い取ると、
そのままシュートを決めたー

「ーーーー!」
スコアボードのほうをバッと振り返る信二ー。

黒森高校2ー白海高校2

「ーーな…何をやってるんだお前ら!
 それでも白海高校のサッカー部員か!」

信二は表情を歪めながら部員たちに向かって叫ぶー

「相手は女だぞ!
 どうして勝てない!
 なんだこのざまは!」

怒りの形相で焦りと苛立ちを露わにする信二ー。

「ー信二ー…」
力に憑かれた哀れなライバルの姿を見て、
正之は心を痛めるー。

試合はハーフタイムを迎えて
2ー2のまま後半に進んでいくー。

「ーだんだんとこの身体にも慣れてきましたよ」
部員の一人が、部長の正之に言うー。

「俺もー。いつものようには動けないですけど、
 何とかなりそうです」

部員たちが笑顔で言うー

「っていうか、お前かわいいなー」
「ははは、冗談よせよ~!そんなこと言ったらお前こそ」
「俺だけが男に戻ったらお前と付き合うか~!」

笑いながらハーフタイムの時間を過ごす部員たちを見て
正之は安心した様子で微笑むー。

「ーー正之!」
背後から信二の声がしたー

「ーーそんな姿で、俺たちに勝てると思うなよ!」
信二が言い放つー

「ーーどうして、そんなこと言い切れる?」
正之が冷静に言い放つと、
信二は「ー女の身体で、俺たちにー」と、言葉を続けようとしたー

「ーー女だからなんだって言うんだー?
 男とか、女とか、そんなの関係ないー
 性別だけで勝負なんて決まらないー

 チームワークに戦術に、気持ちにー
 色々なものが重なって全ての勝敗が決まるんだ!

 確かに体力的には不利かもしれないし、
 俺たちは、慣れてない身体で戦わないといけないけどー

 それでも、卑怯な手段に手を染めたお前たちになんて、負けない!」

可愛らしい声のままー
けれども力強く叫ぶと、信二は歯ぎしりをして
「徹底的に叩きのめしてやる!」と叫ぶと、
自分のチームの方に戻っていくー

部員たちに怒鳴り声を出す信二ー。

黒森高校と白海高校の
両陣営の雰囲気は
まるで”真逆”だったー。

後半の試合が始まるー。

険悪ムードに陥っていた白海高校の戦術は
瓦解したー。

焦りからかー
それぞれが勝手な動きを取るようになり、
信二が怒鳴り声を上げるー。

黒森高校3ー白海高校2

「おい!青島!お前本当につかえねぇな!」
信二が叫ぶと、ゴールキーパーの青島は「す、すまねぇ」と、
怯えた様子で叫ぶー

そんな状態でー
まともに試合ができるはずがなかったー

「なんでだ…!なんでだあああああああ!」
信二は怒りの形相でボールを奪い取り、
そのまま黒森高校のゴールの方に向かって走っていくー。

だがー
ホイッスルの音が、そんな信二を止めたー。

信二にスライディングされた
正之が転倒して、足を押さえているー。

「ーー!」
感情的になりすぎて、自身も危険なファールを
してしまった信二は、
そのままレッドカードで退場になるー。

「ーーど…どうして…どうしてー」
退場になった信二に声をかける部員はいなかったー。

一方、転倒した正之のもとには
女子たちー
いや、黒森高校のサッカー部員たちが
すぐに駆け寄って、その手を差し伸べているー。

まるで、光と闇ー

”俺はー
 俺は、いつまでも、あいつには勝てないのかー”

歯ぎしりをしながら試合の行方を見守る信二ー。

けれど、試合はそのまま押し切られて
結局、後半は1点すら取ることができないままー、
そのまま試合は終了したー

黒森高校5ー白海高校2

女体化した黒森高校のメンバーに
結局、後半は手も足も出ないような状態になってしまったー。

地面に手をついて、悔しがる信二ー。

「ーくそっ…何故だ!何故、俺はお前に勝てない…!」
ギリギリと歯ぎしりをしながら、女体化した正之のほうを睨みつけるー。

「ーーー」
正之はそんな信二を”可哀そう”だと思ったー。

力に取り憑かれて、
本来磨くべき部分を見失いー、
自分自身すら、見失っているー。

「ーーー」
負けた白海高校のメンバーは、全員、この世の終わりのような
表情を浮かべているー。

「ーーー信二、お前は今もサッカーを楽しんでいるのか?」
正之は、そう信じに語り掛けたー。

信二は答えないー。

昔はー
信二も楽しそうにサッカーをやっていたー。

だが、中学時代に正之が部長にー
キャプテンに選ばれた時ぐらいからだろうかー。

特に力に固執するようになり、
勝利のみを求めるようになってしまったー。

「ー俺は、今でも楽しんでるー。
 サッカーそのものをー。
 たとえ、勝っても、負けてもー。

 スポーツは負ける人間と勝つ人間がいるから
 成り立ってるんだー。
 俺たちだって負ける時は負けるし、
 勝つときは勝つー。
 
 だからー…」

「ーーうるさい…!綺麗ごとばっかり言いやがって!」
信二は悔しそうになおも呟くー。

「ーーーー………そうだなー……」

正之は、信二のような状態の人間に
綺麗事を言っても仕方がない、とそう思いながらも、

「ーでも、力のみを求めるお前じゃ、これ以上強くなれないー。
 お前は本当は強いのに、その考え方が、お前の実力を消しているー

 お前は、相手チームじゃなくて、自分自身に負けているー。」

正之がそう言い放つと同時に、顧問の亀山が「おめでとう」と
正之たちに声をかけるー。

「ありがとうございますー」
正之が振り返って顧問の亀山にお礼の言葉を口にすると
顧問の亀山は「それにしてもー…これじゃ女子サッカー部だな」と
少し恥ずかしそうに苦笑いしたー。

「ーー使えないクズどもめ!
 我が校の栄光に泥を塗るつもりか!
 白海高校は常に黒森高校と戦ってきたんだぞ!
 何度も何度も連敗しやがってー!」

一方ー、
白海高校の顧問・並木は大声で信二たちを怒鳴りつけていたー。

信二も、他の部員も、表情を曇らせるー。

信二は、そんな中、正之たちを見つめるー

”俺たちに足りないものー”

「ーーーーー…」
信二は少しだけ正之の環境をうらやましく思いながらも
「ー正之!」と叫ぶー。

「ー今度は必ずお前を、お前たちを倒すー!
 お前たちにも、自分自身にも必ず勝って見せる…!
 だから、覚悟しておけ!」

それだけ言うと、正之は「望むところだ」と、
少しだけ笑みを浮かべたー。

そのまま立ち去って行こうとする信二たちー。

「ーえ…ちょ、ちょっと待てよ!」
正之は思わず叫んだー。

「ーーん?」
白海高校のメンバーたちが立ち止まって振り返ると、
正之たちは言い放ったー

「ーーん?じゃねぇよ…ほら、男に戻してくれよ」
正之が困ったような表情で言うと、
「ーーあぁ、そうだったな」と、信二は頷くー。

そして、信二は部員の永尾に「おい、永尾。戻してやれー」と、
声をかけると、
永尾は少し頭を掻いたあとに苦笑いしたー。

「いやぁ、そのー」
永尾の言葉に、信二は首を傾げるー。

「ーその…なんだ?」
信二が聞き返すと、永尾はニヤニヤしながら言ったー。

「ーそういや、元に戻す方法なんて、俺、知らねぇなぁ…ってー」
永尾の言葉に、
女体化している正之たちも、仕掛けた側の信二も
「ーーえぇっ!?」と驚きの声を上げたー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

スポーツをするお話はあまり書いた記憶がないので、
久しぶりに書いてみました~!
(野球とか水泳とか、バスケ部のお話はありましたネ…!)

このまま戻れないとなると…
このあとは色々大変そうデス…★

お読み下さりありがとうございました~!

今日も5周年記念作品第2弾の最新話が
18時に掲載されるので、そちらもぜひ~!

女体化<卑怯なサッカー>
憑依空間NEO

コメント

  1. 匿名 より:

    確かにジャンルはともかく、ここではスポーツ系の話は希少ですね。

    全員女体化したまま、元に戻れないままなら人生そのものが変わっちゃいますよね。

    • 無名 より:

      コメントありがとうございます~!☆

      試合中だけならまだしも、ずっととなると、影響大ですネ…!

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