<女体化>卑怯なサッカー①~罠~

サッカー部同士の練習試合ー。

因縁の対決が行われるその当日ー、
相手チームが信じられない”手段”を使い始めたー。

それはー
”対戦相手を女体化させてしまう”という
禁断の戦術だったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

黒森高校(くろもりこうこう)と白海高校(しらうみこうこう)ー

2校は、どちらの高校もサッカーの強豪校で、
長年、因縁の相手とも言える高校だったー

そしてー
現在ー
その因縁に、さらに別の因縁が重なりー
黒森高校と白海高校の戦いは、
過去最大級の因縁がぶつかり合う状況になっていたー。

その理由がー
黒森高校サッカー部のキャプテン・秋広 正之(あきひろ まさゆき)と、
白海高校サッカー部のキャプテン・真野原 信二(まのはら しんじ)は、
小学校・中学校共に同じ学校出身の幼馴染でもあり、ライバル的存在で
お互いに激しく火花を散らしていたからだー。

中学時代ー
同じサッカー部に所属していて、
どちらも部長に立候補した際に
”PK戦”で、部長を決めることになり、
その時、正之が勝利ー、信二の方が副部長の座に甘んじることになり、
それ以降は信二はずっと、正之に劣等感を抱いてきたー。

信二の方も、十分にその実力はあり、
サッカーの強豪校・白海高校でもキャプテンになるほどだー。

しかしー、
正之はそれを超えていたー。

”1000人に一人”レベルの天才ー
信二はそのぐらいの実力の持ち主だー。

だがー、正之はそれ以上ー
”10000人に一人”レベルの天才であり、
信二は昔からよく、正之と比べられていたー

”こっちの天才”
そんな風に言われたこともあるー。

”こっち”とは良くない意味だー。
”おまけの天才”とも言われたことがあるー

ギリッ、と歯ぎしりをする信二ー。

実際に、少し前に行われた
黒森高校と白海高校の練習試合では、
5ー4で、黒森高校に敗れているー

これ以上ー
これ以上、屈辱を味わってたまるものかー

信二が、明日の試合を直前に控えて
そう呟いていると、
白海高校の部員の一人、永尾(ながお)が姿を現したー

「ー永尾ー」
信二が永尾のほうを見てその名前を呟くと、
永尾は少しだけ笑みを浮かべてから呟いたー。

「ーキャプテンー。どうしても、黒森に勝ちたいんでしょ?」
誰に対しても人を小馬鹿にしたような態度を取る永尾ー。

そんな彼に対して、信二は
「ー何か、作戦でもあるのか?」と聞き返すと、
永尾は笑みを浮かべたー
「ー女子サッカー部を相手に、戦えばいいー」
とー。

何を言っているか分からないー。
そんな表情を浮かべた信二に対して
永尾はニヤニヤとしながら言葉を続けたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー
黒森高校と白海高校の試合の時間がやってきたー。

黒森高校のサッカー部の部長、
正之は部員たちに対して
「ー今日も絶対に勝とう!」と、控室で部員たちを鼓舞するー。

”チームワークこそ、勝利の鍵”
そう考えている正之は、顧問の先生にも協力してもらって、
徹底的にチームワークを引き上げて来たー

個々の能力はそこまでではないかもしれないー
周囲は自分のことを”天才”などと表現することもあるが、
正之自身は、正直なところ自分のことを”天才”なんて
思ったことは一度もなかったー。

自分は、周囲の仲間に支えられているのだとー。

一方の対戦校ー
白海高校のサッカー部部長・信二は
昔から”力”を追い求めるタイプだったー。

”本当は、あいつの方がセンスがあるのになー”
正之は、そんな風に考えているー。

正直、信二の方が身体能力も
サッカーに対するセンスも上だと思うー。

なのにー
信二は、正之には勝てないー

その差は”チームワーク”であると、正之は考えていたー

「ーーなんだ!?
突然、体格の大きいチームメイト・蒲生(がもう)が叫ぶー

部長の正之がそんな蒲生の声に気付き、
控室の入口のほうを見つめると、
外から投げ込まれたと思われる謎のボールのようなものが
控室の中に転がり込んできたー。

充満する煙ー

正之がー
他の部員たちが咳き込んでいると、
次第にその咳が可愛らしい咳になっていくー

「な…なんだ…これ…?」
体格の大きな蒲生が困惑の声を上げたー

その声は、いつもの蒲生の声ではなくー
完全に”女”になった、蒲生の声だったー。

「ーう…うわっ!?」
他の部員が自分の身体の胸に触れて悲鳴に似た声を上げるー

「か、髪がー!?」
「なんだこれ…!?俺の声がー?」
「ーーえ…手が…え???」

周囲の部員たちの声を聞きながら
正之自身も、自分の身体が”女”の身体に
なってしまったことに気付き、表情を歪めるー

「なんだなんだ!?くそっ…どうなってやがるんだー!?」
体格の良い女子になってしまった蒲生が叫ぶと、
か弱そうな女子になってしまった別の部員が
「わ…分からないよ…」と、まるで女の子のように弱弱しく呟くー

「ーー…まさかー…白海高校のー…」
正之が呟くー。

信二は昔から、”相手に勝つため”には手段を
選ばない人物だったー

”ルールの範囲内”でとにかく相手を蹴落とそうとするのだー。

「ーし、試合まであと5分しかねぇぞ!」
気の強そうな女子になってしまった部員が叫ぶと、
「ー落ち着け!」と、正之は、部員たちに向かって叫んだー。

「ーぶ、部長!女になっても美少女とかずるくないっすか?」
後輩の部員がふざけた調子で言うー。

「ーイケメンは女になっても美人ってことかー?
蒲生がふざけてそう呟くと
正之は「ー何言ってんだよー」と、少し照れくさそうにするも
「ー急に女になっちゃった原因は分からないー
 でも、とにかく今は試合に集中しよう!」と、
部員たちに向かって言い放つー

「えぇっ!?そのまま試合に出るんですか?」
弱弱しい少女風の姿に女体化した部員が言うと、
正之は「大丈夫。俺たちなら勝てるー」と、
冷静に言い放ったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

スタジアム内に先に姿を現していた
黒森高校の面々は、
白海高校の面々が到着するのを待っていたー

笑みを浮かべる信二ー。

「ー永尾ー
 本当に、あいつらは女になったのかー?」
信二が腕組みをしながら言うと、永尾は
「あぁ、なってるはずだよ。ひひひ…」と、笑みを浮かべるー

永尾はサッカー自体の実力は
そこまでではないものの、
”ルールの範囲内”で卑怯な戦術を考える術に
長けているー。

「ーーククーそうか」
信二は笑みを浮かべるー。

”女体化”なんてものが本当にあるのかは
分からないがー
もしも本当に正之たちが女になっているのであればー
この試合、確実に勝利することができるー。

男女の体力差がどうしても出て来る年頃だし、
少なくとも”同じ人間”が、男⇒女になれば
身体の動きに影響は出るだろうー。

それに、髪や胸ー身体自体ー、
色々な場所に違和感を感じながらの試合は、
そう簡単なものではないはずだー。

「ー正之ー。俺はどんな手段を使ってでも、お前たちを倒すぞ」

そう呟く信二ー。

そこにー
黒森高校のメンバーたちが姿を現したー

全員、女体化して
胸の膨らみが見えるー

「ーーはははっ!なんだその姿はー?」
信二がわざとらしく笑うと
女体化した正之は「やっぱり、お前の仕業かー」と
呆れた様子で呟いたー

「ーーククー。別に試合中のルールにそんなルールねぇし、
 法律上も、そういう法律はねぇからな。
 別に俺は、何も悪いことはしてないし、
 ルール違反もしてないぜ」

信二の言葉に、正之は「堕ちたもんだな、信二ー」と、
冷たい口調で言い放つー

「ーーふん。なんとでも言えー」
信二はそれだけ言うと、
「逃げるなら今のうちだぞ。
 その身体で、俺たちには勝てないー」
と、笑みを浮かべるー

”さァー
 俺の前に跪けー”

信二が笑みを浮かべながら、
黒森高校のメンバーたちを見つめるー。

だがー
女になった正之たちはー
決して闘志を失ってはいなかったー。

「ーーこれがルールの範囲内って言うならー」
正之は、そう呟くと、信二のほうをまっすぐと見つめたー

「ーそれを打ち破ってやる!」
正之の言葉に、信二は思わず笑うー

「そんな可愛い声で言われても迫力ないぜ!ははははははっ!」
信二と共に、白海高校のメンバーたちも笑うー。

白海高校サッカー部の顧問・並木(なみき)も、
笑みを浮かべながらその様子を離れた場所から見つめるー。

”そうだー
 それでいいー。
 我が校のサッカー部が黒森高校に負けるなど、許されんー。”

自分の地位・名声に固執する並木は、
信二たちの企てた”相手チームを女体化させる”という計画を
黙認していたー。

「ーーー…そんなことをしてるようじゃー
 いつまで経っても、あなたたちの勝利はありませんよー」

「ーー!」

並木が横を向くと、そこには黒森高校のサッカー部顧問・亀村(かめむら)の
姿があったー

穏やかそうな白髪の男性だー。

「ーーーーー」
歯ぎしりをする並木ー。

両校の顧問が見つめる中ー、
黒森高校と白海高校の試合が始まったー。

「ーーー!」
女体化した正之は、走り出して早速”違和感”を感じるー。

”控室からここに来るまでの間で分かってはいたけどー
 想像以上に感覚が違うなー”

正之はそんな風に思いながら走るー。

「ーーお、おい…これー」
部員の蒲生も困惑するー。

髪の揺れや、胸の揺れー、
身体の感じー
口から出る声ー。

部員の中には、ドキドキが止まらないような人間もいたし、
髪が気になって仕方がない人間もいたし、
女体化した自分の胸に手が触れてしまってドキっとしてしまう人間もいたー。

「ーーはははっ!正之”ちゃん”!足、遅くなったんじゃねぇか?」
信二が挑発的に正之をちゃん付けで呼ぶと、
ボールをさっと奪い取るー。

そして、そのまま黒森高校のゴールの方に向かって独走し始めるー。

「ーーさ、させるか!」
蒲生が止めに入ろうとすると、
信二が、”わざと”さりげなく蒲生の胸に手を接触させたー

「ーーう!?」
胸を触られて蒲生がドキッとしている間に、
信二は蒲生を突破すると、
ゴールキーパーを惑わす動きで、あっという間にシュートを決めて見せたー。

白海高校に最初の1点が入るー

「ーーへへへへ…”慣れない身体”じゃ、
 俺たちには勝てないぜ?」

黒森高校0ー白海高校1

スコアボードを見つめながら、信二が満足そうに笑みを浮かべると、
女体化の提案をした部員・永尾もニヤニヤと笑みを浮かべるー。

「ーどうだ?降参でもするか?」
信二がニヤッ、と笑みを浮かべながら言うと、
正之は「誰が降参するって?」と、信二を睨みつけたー

「ーうほっ!そんな可愛い顔で睨まれるとゾクゾクするなぁ!」
信二がそんなことを言いながらも、
真剣な表情に戻ると、「ーなら、徹底的に叩き潰すまでだー」と、
強気な笑みを浮かべるー。

試合が再開されるー。
”いつものように”身体を動かすことができないー。

普通に生活するだけなら”体力の差”もあまり気にならないかもしれないー。
もう少し自分たちが若ければ、あまり差もなかったかもしれないー

だが、正之たちの年齢ぐらいになれば、男女差が少しずつ出て来るー。
男子・女子共に長所と短所がハッキリしてくるー
特徴がハッキリとしてくるー。

その上ー
”慣れない身体”での戦いは、そう簡単なものではなかったー。

「遅い!」
信二はそう叫ぶと、2点目のシュートを決めて、
勝ち誇った表情で正之たちのほうを見つめるー。

「ーお前たちじゃ、俺たちには勝てねぇ!絶対にー!」

卑怯な手段を使ってでも勝ちを手に入れようとする信二ー。

そんな信二を、女体化した正之は静かに睨みつけたー

②へ続く

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コメント

珍しくスポーツ系(?)の女体化モノデス~!
果たして試合はどうなるのでしょうか~?
続きはまた明日デス…!

今日は5周年記念作品第2弾の②も、18時に掲載されるので、
そちらも楽しんでくださいネ~!

女体化<卑怯なサッカー>
憑依空間NEO

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