<入れ替わり>異文化との交流

思わぬ出来事が起きたー。

ある日、街角でぶつかってしまい、
入れ替わった相手は、
なんと、自分とはちがう国の出身で…!?


”日本人と海外の方の入れ替わり”リクエストに
お応えした作品デス!

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「---あぁぁぁ!遅刻しちゃう!」

慌てて走るOLがいたー。

本宮 奈津枝(もとみや なつえ)
彼女は、どこか抜けている性格で
今日も寝坊して、慌てて会社へと
向かっていたー。

大学時代からの彼氏・柊太(しゅうた)と
同居していて、いつかは結婚を、
などと話していて、幸せな日々を送っている奈津枝。

しかし、今日この日ー。
奈津枝の身に起きることを、
奈津枝はまだ知らなかった。

慌てて走る奈津枝ー。
時々、奈津枝は寝坊する。
柊太は仕事で朝早いので、
奈津枝が起きるべき時間には
既に家にいないためー
自分で起きなくてはならないー

「--ああぁぁぁあああ!
 あと5分ー」
奈津枝は必死に走る。

会社まであと6、7分の距離。

けれどー
このままダッシュすればなんとか間に合う。

「今日もギリギリセーフ!」
そんな風に思いながら
街角をまがったときー

”それ”は起きたー

ちょうど角から現れた人影にーー
奈津枝は盛大にぶつかってしまった

「ぷぎゃ!?」
変な声を出して
そのままあまりの衝撃に、
奈津枝は気を失ってしまうのだったー

・・・・・・・・・・・・・・・

「う…」

奈津枝が目を覚ますと、

声が聞こえた。

英語ー。

そういえば、ぶつかった相手は
金髪の綺麗な外国人女性だったー。

ただ、なんとなく
英語がぎこちないような
そんな気もした。

発音が、上手く行っていないかのようなー。

まぁ、それはさておき…

奈津枝が返事をしようとする。

「---あ、え、、、と、、は、、あれ…?」

しかしー
なんだか、上手く発音できない。

「--あ…あれれ…だいじょうぶ、、です」
なんだか自分が外国人のような、
片言になってしまった。

苦笑いしながら手を差し伸べてくれた
女性の手を掴むーー

「---!?!?!?!?!?」

その女性の顔を見て、
奈津枝は驚いたー。

「--ひぇっ!?!!?わ、、わたし!?」

目の前にいたのはー
自分自身だった。

慌てて近くの鏡を見るとー
そこにはー
奈津枝ではなく、
金髪の美女が写っていたー

「---わぉ…」
思わず奈津枝はそう叫んだー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

もうだめだー

奈津枝は会社を休むことにした。

こんな状況じゃ、仕事にいけない。

そうー
奈津枝は、外国人女性とぶつかり、
そのまま身体が入れ替わってしまったのだ。

入れ替わった相手の名前はメリッサ。
金髪の美女で、洋画にでも出て来そうな雰囲気の美女だった。

今、奈津枝はそのメリッサになっている。

メリッサ(奈津枝)は、片言の日本語と
英語でなんとか奈津枝になったメリッサと
言葉を交わして、
最終的に”お互いの家に帰ろう”と
言うことになってしまった。

「--家に帰ったあと、どうすればいいんだろう…」

お互い、言葉が上手く通じなかったために
なんとなく成り行きでお互いの家に
帰ることになってしまったが
家に帰ったところで、元に戻れるわけじゃないし
2人で病院に行くべきだったのかもしれないー、

と、メリッサになった奈津枝は後悔しながらも
ひとまずメリッサから教えられた
メリッサの家に帰ることにしたー。

”寝れば・治るかも・しれない”

なんて片言で言われたが、
本当にそうだろうかー。

むしろ、これが夢なのではないかー。

そんなことを思いながら
なんとかメリッサの家に到着した
奈津枝は、
意を決して家に入る。

「う~ん、だいじょうぶ…かな?」
やはり上手く発音できない。

メリッサの身体は
日本語での発音に慣れていないようだ。

逆に、奈津枝の身体は
英語には慣れていないー。

だから、
さっき、相手の英語がぎこちなく感じたのだろうー。

「----メリッサ~!」
家の中に入ると
髭の大柄な男が嬉しそうに走ってきた。

「えっ!?えっ!?」
メリッサ(奈津枝)は慌てる。

咄嗟に避けようとしてしまったが
その男にメリッサ(奈津枝)は抱き着かれて
キスをされてしまう。

「--ひっ~~~~!?」
思わず悲鳴をあげるメリッサ(奈津枝)。

「--ゴメンナサイ。いつもの癖で」
大柄の男はキスを終えると、
メリッサ(奈津枝)から離れて
笑みを浮かべた。

「--ワタシは、ボブです」
大柄の男はそう名乗った。

「あ、ハイ…は、はじめまして」
上手く発音できない日本語を
上手く発音しながらメリッサ(奈津枝)は
その男の方を見る。

聞けばボブはメリッサの彼氏で、
同居しているのだとか。
いつも、いってきますのギューと、キス、
おかえりなさいのギューとキスをしていて
ついその癖が出てしまったと謝罪された。

「わぉ…海外式のスキンシップね…」
英語っぽい発音に無意識のうちに
なってしまいながらメリッサ(奈津枝)は言う。

ボブはさらに状況を説明してくれた。

奈津枝になったメリッサから
先ほど連絡が入って
入れ替わったことを既に知っているらしいー。

「--それにしても入れ替わるなんて」
ボブがニヤニヤしながら笑う。

「HAHAHAHAHAHA!」

そんな姿を見ながらメリッサ(奈津枝)は思うー

”入れ替わりをあっさり信じるなんて
 なんかすごいなぁ…”

とー。

そして、同時に
メリッサ(奈津枝)は心配になった。

”彼氏の柊太は…
 そうはいかないだろうなぁ…”

とー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「おっ!帰ってきた!」
奈津枝の彼氏、柊太は
奈津枝が帰ってきたのに気付く。

「おかえり~!」
柊太がそう言うと、
奈津枝が「シュウタ~」と言いながら
突然抱き着いてきた。

「ふぉぁっ!?!?」
驚く柊太。

柊太は、二人が入れ替わったことを
知らなかったから驚いて当然だ。

奈津枝(メリッサ)は
帰宅したときにこうするのが
当然だと思っているー。

いつもの勢いでそのままキスをする
奈津枝(メリッサ)

「---むぐっ!?!?」
彼女・奈津枝の突然の行動に
驚きつつも、柊太は
”間違った解釈”をしたー。

いきなり抱き着かれてキスされたことにより
すっかりその気になってしまった柊太は、
奈津枝(メリッサ)をそのまま押し倒した。

「---ワオ…!?」
奈津枝(メリッサ)が
困ったような表情をしているー。

柊太は、そんな奈津枝の様子に気づかず、
そのまま奈津枝(メリッサ)と
エッチを始めてしまった。

・・・・・・・・・・・・・・・

「やっぱり連絡しておこう…」
メリッサになった奈津枝は
彼氏の柊太のことが心配になり、
連絡をすることにしたー。

本当は先にしておけば良かったのだが
奈津枝は入れ替わってしまったことを
穏便に終わらせたかったー。
彼氏の柊太にも知られることなく
元に戻りたかった。

けどー
流石に、気づかれずに事を
終わらせるのは無理だろう、と
そう考えたメリッサ(奈津枝)は
彼氏の柊太の連絡先に電話を入れる。

”知らない電話番号、出ないからなぁ”

そう思いながら電話をかける
メリッサ(奈津枝)

案の定ー
彼氏の柊太は出なかった。

「ダイジョウブ?」
メリッサの彼氏、ボブが心配そうに聞いてくる。

あまり大丈夫じゃないが
”大丈夫です”と答えた
メリッサ(奈津枝)は仕方がなく、
自分のスマホに連絡を入れた。

”都合の良いときに電話を下さい”

とー。

すると、すぐに奈津枝(メリッサ)から
返事が来た。

”あなたの 野獣 彼氏”

とー。

「---?」

翻訳サイトで翻訳でもしたのだろうか。
あまり意味が分からない

「え…えと…?」

”どういう意味ですか?”

と、自動翻訳して
返事を返した
メリッサ(奈津枝)は
嫌な予感を覚えながら
相手からの返事を待ったー。

するとー

”こっち 来る すぐ わかる”
と返事が入った。

「--ちょ、ちょっと、行ってきます」
英語っぽい発音しかできないことに
違和感を感じながら、
ボブにそう伝えて家を飛び出す。

柊太が何かやらかしたのだろうか。

不安に思いながら
自分の家に駆けつけると、
そこにはパトカーが1台止まっていたー。

連行されていく柊太。

「え…!?柊太?」
驚くメリッサ(奈津枝)。

柊太は”誰?”というような表情を
浮かべて、そのままパトカーに
乗り込んで、連行されていった。

「ど、どういうことー?」
慌てて本来の自分の家に入る
メリッサ(奈津枝)。

中にいた奈津枝(メリッサ)は、
興奮した様子で何か英語で喋っている。

怒っているようだった。

「--え…あ、あの?
 な、何があったんですか?」

メリッサ(奈津枝)は必死に
事情を聞こうとするー。

しかしー
メリッサは英語しか分からず
奈津枝は日本語しか分からない。

感情的になっている奈津枝(メリッサ)の
言うことを理解できず、
メリッサ(奈津枝)は困惑した。

どうして柊太が警察に連行されてしまったのか。

だんだんイライラしてきたメリッサ(奈津枝)は叫ぶ。

「意味がわかんない!」
とー。

奈津枝(メリッサ)も
何だか感情的になっている様子だ。

だが、英語で話しているため、
メリッサになった奈津枝には通じない。

「--も~!ふざけないでよ!
 わたしの身体を返せ!」

メリッサ(奈津枝)が叫ぶ。

奈津枝(メリッサ)も顔を真っ赤にして
叫んでいるー。

OL風の日本人女性と
金髪の外国人美女が
道端で言い争っている。

あっという間に周囲には
ギャラリーが出来ていた。

しばらく言い争うと、
奈津枝(メリッサ)は、
メリッサになった奈津枝を強引に
奈津枝の家に押し込むと、

「ココ あんた いる!」と
そう叫んで、家から出て行ってしまった。

「--なんなのよ!もう!」
メリッサ(奈津枝)は叫ぶ。

自分の家に帰ってくることが
できたのは良いのだが
身体はメリッサのまま。

確かに海外のドラマに出てきそうな
美女だが、
この身体のままというのはちょっと…と、
奈津枝は思う。

それにー
入れ替わった相手のメリッサと意思の疎通が
出来ないのも厳しいー。

しかも、柊太はどうして警察に
連れていかれてしまったのだろうか…。

「もういやだ…」
メリッサ(奈津枝)はその場で頭を抱えるのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー。

昨日は、結局あのまま寝てしまったようだ。

「--はぁ…」
鏡を見た奈津枝は溜息をついた。

一晩寝ても、
やはり、身体はメリッサのまま。

「あぁ…もういやだ…」

メリッサ(奈津枝)は頭を抱える。

仕方がなく、奈津枝になったメリッサと
再び話し合いをしようと、
メリッサの家へ向かうー

メリッサの彼氏であるボブは
日本語も分かるみたいだから
通訳してもらおう、と思いながらー

だがー
メリッサの家に到着した
メリッサ(奈津枝)は信じられないものを目にしたー

ボブと一緒にイチャイチャしている
自分の身体ー
奈津枝(メリッサ)
は髪を金髪に染めて、
大体に太腿を露出し、ボブと玄関の前で
抱き合っていた。

「---ちょ、、ちょっと!」

”わたしの身体でなんてことするの!”と
叫ぼうとしたメリッサ(奈津枝)に気付いたボブが、
近寄ってきた。

そして、ボブが言う。

「メリッサ、あなたの身体でメリッサになります。

 あなたも、メリッサの身体であなたになってください」

ボブはそう言った。

「はぁ!?」
メリッサ(奈津枝)は思わず叫んだ。

奈津枝の身体になってしまったメリッサは
奈津枝の身体をメリッサ風にして
そのまま生きて行くことに
決めたと言うのだ。

「ちょ…は??え…
 いや、元に戻ろうよ!」

メリッサ(奈津枝)は思わず叫んだ。

しかし、
ボブと奈津枝(メリッサ)は
「HAHAHAHA」と笑いながら
そのまま二人でどこかに出かけてしまった。

「ちょっと~!」
メリッサ(奈津枝)は叫ぶ。

細かい事は気にしない性格なのだろうかー。
あまりの考え方の違いにメリッサになった奈津枝は
唖然としてしまったー

そしてー

・・・・・・・・・・・・・・・・

1週間後ー

奈津枝の家からは、
奈津枝と釈放された柊太が出てきた。

「--にしても…
 そんなこともあるんだな」

柊太が横にいる女性に対して
苦笑いした。

そこにいるのは
黒髪の落ち着いた雰囲気の女性ー。

そう、奈津枝だー。

いやー
実際は違う。

実際にはメリッサの身体なのだが
奈津枝は出来る限り自分に近づけようと
髪を黒く染めてメイクを自分に似せて
服装の雰囲気も自分風にした。

結果ー
体格もなんとなく似ていたので
”ほぼ奈津枝”に戻ることができたのだー

外見上はー

「---…ま、誰の身体であっても
 奈津枝は奈津枝だし、これからもよろしくな」
笑う柊太。

「うん…」
奈津枝は頷いた。

メリッサはメリッサで奈津枝の身体を
メリッサ風にして、今ではすっかり
別人のようになっているー。

結局、
お互い、言葉も通じぬまま
ワケが分からない状態で
こんな結果になってしまったー

メリッサは、奈津枝の身体でメリッサになり、
奈津枝はメリッサの身体で奈津枝になったのだった。

「--ふぅ…
 なんだか、大変なことになっちゃったけど…
 とりあえず、めでたし…かな」

奈津枝は苦笑いしながらそう呟いたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おわり

リクエストによる入れ替わりモノでした!

海外の方との入れ替わりということで
上手く言葉が通じずに、
考え方も違って
結果的にドタバタしたまま~…

というお話にしました~!

ただ、1話で書いたので、
展開が駆け足になっちゃいました汗

お読み下さりありがとうございました~!

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小説

コメント

  1. さくら より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    突然の訪問、失礼いたします。
    私はこちら⇒http://ky8uqsnu.blog.fc2.com/
    でブログをやっているさくらといいます。
    色々なブログをみて勉強させていただいています。
    もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
    「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
    私もリンクさせていただきます。
    よろしくお願いします^^

  2. 匿名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    さくらさんのリンク憑依、入れ替わり、tsと全く関係ないブログじゃないですか?
    迷惑ですよ。

  3. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 突然の訪問、失礼いたします。
    > 私はこちら⇒http://ky8uqsnu.blog.fc2.com/
    > でブログをやっているさくらといいます。
    > 色々なブログをみて勉強させていただいています。
    > もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
    > 「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
    > 私もリンクさせていただきます。
    > よろしくお願いします^^

    さくら様
    コメントありがとうございます!

    私のブログのジャンル上、
    別ジャンルのブログ様へのリンクは
    ご迷惑をかけてしまうことも
    あるかもしれないので、
    リンクは、同じジャンルに限らせて頂いています。

    せっかくお声をおかけ頂いたのに
    ご希望にお応えできず、
    申し訳ありせんが、よろしくお願いします!

  4. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > さくらさんのリンク憑依、入れ替わり、tsと全く関係ないブログじゃないですか?
    > 迷惑ですよ。

    本来、私が先に対応するべきところ
    お手数おかけしました!
    申し訳ありません!

    私のブログのジャンル上、
    同ジャンルのブログへのリンクのみに
    させていただいています、
    ということで、今回はお断りしておきました!