<入れ替わり>オタクと美少女②~満喫~

美少女の身体を手に入れたオタクにとって、
まさにそれは、天国のような出来事だった。

一方で、オタクの身体になってしまった少女は
必死に元の身体を取り戻そうとするも…

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夜ー。

結花になったオタク男の九郎は、
結花の家に帰ってきていた。

普段、両親とどんな風に喋っているかは
分からない。
だが、なんとか”普通の女子高生っぽい”
雰囲気を振るまい、
家族のだんらんの時間をやり過ごした。

両親とも、何も言ってこなかったところを見ると、
いつもこんな感じなのかもしれない。

「---そういえば、トイレに行きたいなぁ」
結花は、そう言って、お手洗いに行く。

立ったままスカートをおろし、
いつものような感覚で、
用を済ませようとしたー。

「---あぁっ!?」

尿がトイレの床に、壁に飛び散ってしまう。

「な、なんだよこれ?」
戸惑う結花。

スカートもパンツも濡れてしまった。

男のそれとは全然感覚が違う。
つい、いつもの癖でやってしまった。

「や、、やばっ…汚しちゃったよ」

そう言いながらも、結花は興奮していた。

「ぐふふ…
 なんかいいな…」

手についた尿をペロリと舐めながら、
結花は笑った。

自分が女の子になったという実感を
味わうことができるこの瞬間に
結花は興奮していた。

結花は思わず、その場で、自分の身体を
弄び始めたー。

もっと、もっと、この身体を堪能したい。
そう思った。

そしてー

「くふふふふ・・・そうだ、僕が、、僕が結花なんだ…
 くくくくく…僕が!僕が結花だ!あはははははは!」

トイレの中で、結花はとても嬉しそうに笑い声をあげた。

・・・・・・・・・・・・・・・・

部屋に戻った結花は、
自分の部屋を見つめる。

真面目な雰囲気のピンク色を基調とした部屋。
ベットにうつ伏せに飛び込み、
良い香りのする布団のニオイを嗅ぎながらも、
結花は思う。

「---あぁぁ……ダメだ、我慢できない…」

せっかくこの身体になったのだー。
もっと、もっと楽しみたい。

自分の自宅の方に置いてある
コスプレグッズや、大人のおもちゃを
ここに今すぐ持ってきたいー。

両親が旅行から帰ってきてからでは
実家暮らしの九郎は、この身体じゃ、
実家に入れなくなる。

「よしー」
結花は、適当な服を、選び、外出した。

ショートパンツ姿で街を歩く結花。

「うへぇああああ、太もも~~!」
結花が歩きながら自分の太ももを
触りながら興奮していた。

そしてー
自分の家にやってくると、
汚らしい部屋に入り、
紙袋に、色々なものを詰め込み始めた。

「あぁぁ…今日から僕は女の子だ~
 けへへへへ…」

結花は汚らしく笑う。

部屋の隅に置いてあった
ポテトチップスを開封して、
それを食べながら、紙袋に
必要なものを詰め込んでいく結花。

その姿は、とても年頃の少女とは思えない。

そしてーー

「よしっ!」
口にポテトチップスを含んだまま
笑みを浮かべると、結花は、
紙袋を手に家から出た。

これを、結花の部屋に運び込んで、
美少女ライフを堪能するのだー。

「---?」
結花の家に戻ると、
玄関の前に、誰かが立っていたー

「---!!」
その姿を見て、結花は表情を歪めた。
玄関の前に立っていたのは、
自分自身ー
つまりは、九郎だった。

恐らく、自分の身体のほうに、
この結花とかいう少女が入っているのだろう。

「---…か、返して・・・!」
九郎は、自分の身体を見つけると、泣きながら
そう叫んだ。

オタク男が、泣きながら女言葉をしゃべる。
あまり、見たくない光景だ。

「---返してって?ふふふ…何のことかしら~?」
ふざけた返事をする結花。

「--ね、ねぇ、、お願い!!わたしの身体、返してよ!」
九郎が泣きながら叫ぶ。

「やだね…
 ぼ、僕は、、女の子として生きるんだ!
 こ、こんなに気持ちイイなんて、知ったら、
 もう元の身体になんか…」

そう言いながら、結花は自分の胸を触る。

「やめて!触らないで!」
九郎が叫ぶ。

しかし、結花はニヤリと笑いながら
「自分の身体を自分でどうしようと勝手じゃないか!」
と答えた。

「--やめてよぉ!」
泣きながら九郎は、結花の手をつかむ。

その反動で、結花が持っていた紙袋が地面に落ち、
その中から、コスプレ衣装やメイド服、チャイナドレス、大人のおもちゃなどが
散乱した。

「--ちょ、、ちょっと…」
九郎が叫ぶ

「わたしの身体で、何をしようとしてるの!ねぇっ!」
明らかに何かよからぬことをしているのが分かった。

結花はニヤリと笑う。

「自分の身体を楽しむんだよ…
 ぐふ、ぐふふふふふふ」
結花が涎を垂らしながら笑う。

「やめて!やめて!お願い!やめて!」
九郎が泣き叫びながら結花にすがりつく。

「-ーーー」
結花は笑みを浮かべた。

「きゃああああああああああっ!」
結花が悲鳴をあげる。

「--!!」
九郎が驚いた表情を浮かべて
周囲を見渡すと、
近所の住民の何人かが家から出てきていた。

「--だ、、誰か!誰か助けて!」
結花が涙を浮かべながら叫ぶ。

「--ーーおい!何やってるんだお前!」
「--変質者か?通報しろ通報!」
集まってきた人たちが九郎を見て、
不審者と勘違いして、叫んだ

「-ち、違います!わたしはこの人に身体を
 入れ替えられて・・・!」

九郎は叫ぶ。
しかし、そんなこと信じる人はいない。
周囲の住民たちは、イカれたオタク男の
狂言ぐらいにしか思わなかった。

「---結花!」
母親も家から飛び出してきた。

「--おかあさん~!」
結花が泣きじゃくりながら、母親に抱き着く。

「---ち、、違う!お母さん!騙されないで!」
九郎が叫ぶ。

しかし、九郎の中身が結花なんて、
母親も信じてくれるはずがなかった。

「--うちの娘に近寄らないで!」
母親が敵意をむき出しにする。
結花は母親に抱き着きながら、
九郎の方を見て、イヤらしい笑みを浮かべている。

「--おかあさん!聞いて!」
九郎が叫んだ。
”自分しか知らないこと”を言えば、
信じてくれるかもしれない。

そう思った。

しかしー
パトロール中だった警官が駆けつけて、
それを説明する前に、九郎は連行されてしまった…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

部屋に戻った結花は、大声で笑った。

「ふふふふふ・・・あははははははははは~~~!」

「--これで、
 これで…ボクが、、僕が女の子だ!
 あははははは、あ~はははははははは!」

手の甲を舌で舐めまわしながら笑う。
「僕が…僕が…女の子だ!
 うへへへへ…えへへへへへへへ♡」

下品極まりない表情を浮かべると、
結花は心から嬉しそうに飛び跳ねた。

そして、紙袋から大人のおもちゃを
取り出すと、服を脱ぎ捨てて
微笑んだ。

「この前の続きだぁ…!」

我慢できないと言う様子で、
躊躇なくそれを突っ込んで、
結花は大声で喘ぎ始めた。

「んっ♡ あっ、、、あぁあああああ~~~♡」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

後日ー

結花の身体を手に入れた九郎は、
”自分の好きなこと”に関しては、
異様な力を発揮するタイプだった。

例えば、好きなアニメ作品の
キャラクターの名前は、脇役まで
含めてすべてを言うことができるし、
担当声優さまで丸暗記している。

だからー
結花のことも必死で勉強した。

LINEの履歴や、本人のブログ、
色々なものを見て、
結花がどんな人間なのかを
徹底的に調べた。

”おかしい”と思われない程度に結花を
演出するためにー。

両親は部屋に基本的に入ってこない。

結花はとあるアイドルグループが
好きだったようだが、そんなものはくだらない。
グッズを全て売り払うと、
結花はエロゲーやアニメグッズを次々を
購入していた。

さらには、バイトを辞め、
結花はメイドカフェでのバイトを始めた。

「---結花ちゃん、すっごく楽しそう」
メイドカフェでのバイトを始めて、1か月。
先輩メイドの美緒理(みおり)が話しかけてきた。

「--え、あ、はい、ありがとうございます~!」

”すごく楽しそう”当たり前だ。
いままで、お金を払って、通っていたメイドカフェに、
お金を貰う立場で通っているのだから。
”最高”と言うほかないだろう。

そしてー

「----美緒理ちゃん…」
結花は不気味な表情で、美緒理を見つめた。

女子大生の美緒理ー。
九郎は、美緒理目当てでこのメイドカフェに通っていた。

しかしー
今や、同じメイドとしてここにいるー

「先輩って…唇とっても綺麗ですし、
 スタイルも本当に良いですよね~」
結花が言うと、
美緒理は「ありがと」とほほ笑んだ。

「---先輩」
結花は不気味にほほ笑んで、
美緒理の方を見た。

「--わたしと…」

そう言いかけたその時、別のメイドが
入ってきて、結花は言葉を止めた。

美緒理と百合エッチをしたいところだったが、
このメイドカフェで働けなくなるのはまずいー。

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「--み、、みんなこと、、好きなんかじゃないから!」

九郎は、好きなアニメのキャラ、
ツンデレ少女の雫のコスプレをして、
アニメイベントに出席していた。

周囲のオタクたちが、結花のコスプレ姿に
低いうなり声をあげる。

「--結花ちゃん、本当に可愛いなぁ」
「--な、なぁ、一緒に写真とって!」

オタクたちがまるで結花を、
姫のように扱う。
結花はそんな扱いに満足しながら、
雫になりきって、オタクたちをあしらうのだった。

アニメイベントからの帰路ー
結花は、髪の毛を触りながら、
嬉しそうに歩いていた。

「---さいこう♪」
自分の人生は、今や最高のものに変わったー

この身体を手に入れてから毎日が楽しいし、
明るくなったー

「--わたしは結花…ふふふふふふ!」

堂々と街を歩く結花。

そんな結花の姿を、背後から、
九郎が見つめていたー。

「-ーーー許さないー」

身体を奪われて、九郎になってしまった結花は、
そう呟いたー。

③へ続く

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入れ替わってしまった二人はどうなるのでしょうか!
結末は明日デス~

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