男装している女子と、
女装している男子が
入れ替わってしまったー…
二人の”予想外の入れ替わり”の行く末は…!?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーあははー、そんなことないよー
僕は当然のことをしただけだしー」
生徒会副会長を務める
石崎 薫(いしざき かおる)は、
中性的な顔立ちのイケメン男子生徒ー。
クラスの女子からも人気が高く、
ファンクラブ的なものまで存在している始末だー。
一方、可愛いけれど、どこかボーイッシュな振る舞いもあって、
口数の少ない女子生徒、篠原 宏美(しのはら ひろみ)は、
今日も「ふんー」と、面倒臭そうにしながら、
そんな生徒会副会長の薫が、今日もチヤホヤされているのを見て、
どこか不満そうな表情を浮かべていた。
がーー、
二人はお互いに相手のことを何も知らなかったー。
生徒会副会長の石崎 薫は、
男装して、”男”として学校に通っている女子で、
逆にクールな女子生徒・篠原 宏美は、
女装して”女”として学校に通っている男子である、ということをー。
二人はそれぞれ、この学校の校長先生の配慮で、
”反対の性別”として、学校に入学、
本来の性別とは”逆”の扱いを受けている。
もちろん、本来はそのようなことは
簡単に許可されるものではないけれど、
この学校の校長が良くも悪くも”いい加減”で、
”寛大”でもあることから、
それが通っていたー。
もちろん、二人はそれなりの覚悟を持って、
学校に異性として通っているー。
石崎 薫は絶対に胸が目立たないように気を付けているし、
声も、常に自分本来の声とは少し違う、
低めの声を出すようにしているー。
篠原 宏美の方もそうー。
絶対に自分が男であるとバレないようにしていて、
着替えの際にも、どんな授業の際にも
男である要素は出さないようにしている。
声も、女声の練習を死に物狂いで行って
女っぽく話すことができるようにはなっているものの、
本人曰はく”俺はまだまだだから”と、
その為に、学校ではなるべく話さないよぅに
クールな女子生徒を装っている。
そんな、薫と宏美ー。
二人はお互いに、相手も自分と同じような状態で
学校に通っているー…ということを
本来であれば、このまま知ることもなく
学校を卒業するはずだった。
けれど、この日ー…
「あ~くっそー…早く帰らないと雨が降りそうだー」
女装している宏美は、そんな言葉を口にしながら
階段を駆け下りるー。
「ーー生徒会室に持って行くノートを忘れたー…」
男装している薫は、そんな言葉を口にしながら
逆に階段を駆け上がるー。
階段を駆け下りる宏美と、
階段を駆け上がる薫ー。
そんな二人は、
階段の途中で見事に鉢合わせして、
そして、盛大に階段から転がり落ちてしまったー。
「いたたたたた…」
「いてててててて…」
階段から転がり落ちた二人は、そんな言葉を口にしながら、
すぐに起き上がると、
お互い、相手の顔を見て驚きの表情を浮かべる。
「わ、わたしが目の前にー!?」
「お、俺が…!?」
そう言葉を口にする
女装している男子・宏美と
男装している女子・薫。
二人は戸惑いの表情を浮かべながら
お互いに、”い、入れ替わってるー!?”と、
意外と早く事態を飲み込むと、
二人ともすぐにハッとしてあることを、考えずにはいられなかったー。
”う、嘘でしょ…?わ、わたし、男ってバレちゃうー!?”
女装している男子・宏美が心の中でそう呟くー。
”やべぇ…これじゃ、俺が女だってバレるかも…”
一方、男装している女子・薫もそんなことを内心で思いつつ、
お互いにヒヤヒヤしながら相手の方を見つめたー。
がー、その時だったー。
「ーーえっ……」
女装している男子・宏美になった薫が驚きの声を上げるー。
何故ならー…
股間のあたりに変な感覚を覚えたからだー。
「えっ…つ、ついて……」
女装男子・宏美になった男装女子・薫は
困惑の表情を浮かべながらそこまで言葉を口にすると、
慌てた様子で、男装女子・薫になった女装男子・宏美は
「う、うわっ!、ち、違う!違う!っていうか変なところ触らないで!?」と、
そう叫ぶもー、
既に時遅く、「えっ…でも?」と、もう一度その場所を触られてしまい、
「つ…ついてる…けど…、どういうこと?」と、
心底困惑したような表情で、そう聞かれてしまったー。
”もう終わったー”
そう思いつつ、
男装女子・薫になった女装男子・宏美は
「ー校長先生にも許可はとってあるから、みんなには
内緒にしていてほしいんだけど……」と、
そう言葉を口にした上で、
「わたし、女として学校に通っているけど、実は男なの」と、
それだけ言葉を口にしたー。
あまりにも衝撃的な事実を前に、
口を半開きにしたまま固まってしまう
女装男子・宏美になった男装女子・薫。
が、ようやく、我に返った様子で、
「ーーーあのさ」と、そう言葉を口にすると、
心底気まずそうにしながら、
「俺もー」と、そう言い放つ。
「え?」
男装女子・薫になった女装男子・宏美は
その言葉の意味が分からず、一度聞き返すと、
少し恥ずかしそうにしながら、
「お、俺もー…」と、再度言葉を繰り返すと、
自分自身も”女子だけど男装して男として通っている”と、
そう打ち明けたー。
「ーーーえ…」
男装女子・薫になった女装男子・宏美は
その言葉に驚きつつも、
自分のアソコのあたりに手を触れると、
恥ずかしそうに顔を赤らめながら、
「ほ、ホントだー…つ、ついてない…」と、
そんな言葉を吐き出すのだったー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
男装女子の薫は、本当の男子の身体にー、
女装男子の宏美は、本当の女子の身体になってしまったー。
その状態は、ある意味では
”お互いにとって”理想的な状況ー…
でもあったのかもしれないー。
ひとまず、元に戻る方法が分からないため、
そのままの状態でお互いの家に帰宅した二人ー。
女装男子・宏美になった男装女子・薫は
自分の身体を確かめながら、
”胸”がないことを手で感じて、
ドキドキとしながら「ほ、本当にー…何もない」と、
そう言葉を口にするー。
さらに、股間のあたりに手を触れるとー、
当然ー、”本来は男子”である宏美には、
それがついていたー
「~~~~~~~…!」
いつも、男子のフリをしていたとは言え、
”薫”の身体は女ー。
当然、自分の身体にはこんなものはついていないー。
だからこそ、男のフリをしてきた薫は、
女装している宏美の身体で、それに手を触れて
ドキドキしてしまう。
「~~~~~~~」
変な気持ちになりながら、平常心を取り戻そうと
何度か深呼吸をすると、
「そ、それにしてもー…」と、
女装男子・宏美になった男装女子・薫は困惑の表情を浮かべながら、
「まさか、篠原さんー…いや、篠原くんー?も
俺の”逆”だったなんてー」と、
そんな言葉を口にするー。
普段から、”男”として振る舞っている”薫”にとっては
口から出る声は、むしろ理想通りで違和感はない。
今までは無理に”女”である自分の声を意識してて低く出しながら、
乗り越えてきた。
でも、今はそんな必要もない。
「ーー普段から、こういう声がいいよなー」
女装男子・宏美の身体になった男装女子・薫は
ボソッとそう呟くと、
”いっそのこと、そのままでもいいかもしれないー”と、
そんな風にも考えるのだったー。
一方、
男装女子・薫の身体になった女装男子・宏美も、
「ーわ、わ、わ、わたしー… う…嘘でしょ!?」と、
本当に女になってしまったことに驚きながら
胸の触り心地を確かめていたー。
「~~~~~~~~」
薫も、宏美の身体で同じ反応を示したように、
男装女子・薫になった女装男子・宏美も似たような
反応を示しながら、
「ほ、ほ、本物のー…胸ー…???」と、
困惑の表情を浮かべるー。
今まで”心”は女子そのもので生きて来たけれど、
それでも、女装男子・宏美にとって
”身体は男”だったし、
”本物の胸がある”ということは
この上なく、衝撃的なことだった。
「ーーーこ、これがーー本物ーーなんだねー」
男装女子・薫になった女装男子・宏美は
しばらくの間、ずっと戸惑った表情を浮かべていたものの、
「女として生きて来たわたしが、女になって戸惑うなんてー」と、
自虐的に苦笑いすると、
そのまま「せっかくなんだし、本物を知るいい機会だよね」と、
そう言葉を口にしたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日も男装女子・薫と、女装男子・宏美は入れ替わった状態のまま
学校へとやってきていたー。
お互いに妙にドキドキしながら昨日の家での出来事を
情報交換すると、男装女子・薫になった女装男子・宏美は
「で、でもー本当にびっくりー。まさか石崎くんー…
いえ、石崎さんが女子だったなんてー」と、
そう言葉を口にするー。」
が、女装男子・宏美になった男装女子・薫は
「それを言ったら、俺だって滅茶苦茶驚いたけどー…」と、
そう言葉を口にすると共に、
「それとー…俺のことは”石崎さん”じゃなくて”石崎くん”のままで
お願いできるかな?」と、少し申し訳なさそうにしながら
そう言葉を続けるー
「ーえ、あ、そ、そっかー…みんなには秘密なんだもんねー」
男装女子・薫になった女装男子・宏美は少し戸惑いながらも
納得した様子で頷くと、「わたしのことも、篠原くんじゃなくて
篠原さんでよろしくねー」と、そう言葉を口にしたー。
「ーそれにしても、篠原くー…さんって
結構喋るんだなぁー…
普段、クールな印象があるからー」
女装男子・宏美になった男装女子・薫はそう言うと、
男装女子・薫になった女装男子・宏美は笑うー。
「それはー…声が一応男だから、
ペラペラしゃべってると、ボロが出るかもだし、
だからいつもクールに振る舞ってるだけ」と、
そう言葉を口にするー。
”宏美”は、女装している男子ー。
あまりペラペラと喋れば、女声の練習はしているとは言え、
やはり、男っぽい声であるのも事実だし、
ボロが出てしまうー。
だから、できるだけ口数を少なくしているうちに、
いつの間にか周囲からは”クールキャラ”で通るようになってしまったー…
と、言うのが”クールキャラ”の真相だったー。
「ーなるほどー確かにそれもそうかー…
女が男っぽい声を出すよりきついかもなー」
女装男子・宏美になった男装女子・薫も納得した様子で
そう言葉を口にすると、
「それで、この先どうするー?」と、
男装女子・薫になった女装男子・宏美がそう言葉を口にするー。」
「ーーとりあえず、元に戻る方法を見つけないと…いけないよな…?」
女装男子・宏美になった男装女子・薫がそう言うと、
「ーーうんーでも、どうすればー?」と、
男装女子・薫になった女装男子・宏美が言葉を口にするー。
「ーーー」
「ーーー」
お互いにお互いを見つめ合う二人ー。
一人は、”男子”になりたかった女子ー。
もう一人は”女子”になりたかった男子ー。
二人はしばらく顔を見合わせると
「こ、このままでよくないー?」
「このままでいいんじゃないか?」と、
ほぼ同じタイミングでそんな言葉を口にしたー。
「ーーあ、あはははー」
「ーーふふふー」
二人して笑ってしまうー。
男装していた薫にとっては、女装しているとは言え、”男”である宏美に、
そして女装していた宏美にとっては、男装しているとは言え、”女”である薫に
なれたのだー。
それならー
「じゃあ、決まりだね!」
男装女子・薫になった女装男子・宏美が嬉しそうにそう言うと、
「あぁ」と、女装男子・宏美になった男装女子・薫もそう言葉を口にしたー。
「あーー」
がーー
高校ではお互いに男装して男子扱いにー、
そして、女装して女子扱いにされているために、
結局二人は、自分の望む性別じゃないほうの振る舞いを
高校を卒業するまでの間は、することになってしまうのだったー…
おわり
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コメント
男装している女子と、女装している男子の入れ替わりでした~!★
文章で書くのが難しいのでネタとして浮かんだ後に
しばらく没にしていましたが、
こうしてひとまず書くことができました~★笑
お読み下さり、ありがとうございました!★
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