謎の治験に参加したことにより
洗脳されてしまったママ。
闇に堕ちたママは嬉々として欲望に身を投じていくー
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「うひゃひゃひゃひゃひゃ!早速修羅場か!
たまんねぇな!」
お菓子のグミを手で食べながら
嬉しそうに笑う男ー。
洗脳した深雪に指示をして、
天澤家に設置させたカメラを通じて
映像を見ながら、彼は喜びを感じていたー。
「ーーーそうだー
お前は、もう何も遠慮する必要はないー
ただ欲望のままに行動し、ただ自分のためだけに動けー
理性も自制心も羞恥心も何もかも捨てた人間はー
醜いもんだぜ…?へへへへ」
男はそう言うと、グミの袋を掴んで
そのまま口に大量に放り込むと、
満足そうに”修羅場”の映像を見つめたー
・・・・・・・・・・・・・・
帰宅した和彦は驚きの表情を浮かべたまま
深雪のほうを見つめていたー
深雪がーーー
見知らぬ男を部屋に連れ込んで、
今、まさにヤッている最中だったのだー
「ふふふふ…わたし、浮気してるの♡」
深雪はそこまで言うと、
「ーわたし、欲求不満なんだもん!」と、言いながら
戸惑っている浮気相手の男に抱き着こうとするー。
「ーえ…え??ち、ちょっと!」
浮気相手のチャラそうな男の方が戸惑うような
様子を見せると、気まずそうに和彦のほうを見つめたー
和彦は困惑しながら口を開くー
「ーこ、子供たちを放っておいてー
な、何でこんなことをー?」
和彦が言うと、深雪はクスッと笑いながら続けるー
「ーわたし、ママである前に女なんだけど?」
とー
「ーな、何をー」
和彦が戸惑いの言葉を口にすると、
深雪は「ーおしゃれだってしたいし、男遊びだってしたいし、
こうして、ヤりまくりたいしー」と、全く悪びれる様子もなく言い放つー。
「ーこ、子供がいるんだぞ!下に!」
1階を指さしながら言うと、深雪は「そんなこと、どうだっていいじゃない」と、
笑みを浮かべるー
「人間、誰だって自分のことが大事でしょ?
子供なんかのために、わたしの幸せを我慢することなんて
できないって言ってるのよ!」
深雪が声を荒げてそう言い放つー。
「ーーー…み、深雪ー…い、いったい急にどうしたんだー」
和彦は呆然とするー
家を放ったらかしていたわけでもないし
深雪と最近喧嘩をしたこともないー、
家事もこなしているし、
何か亀裂が入るようなことをした覚えもないー
「ーーーあんたがお金、稼いでこないから!
わたし、イライラしてんの!」
深雪の言葉に、和彦は「そ、それが理由かー?」と、
言葉を呟くー。
「ーーわたしはずぅっと我慢してきたの!もう限界!
わたしはこれから、好きなようにやらせてもらうからー」
深雪はそれだけ言うと、お構いなしに
チャラそうな男に「ほら!続きをやりましょ?」と、笑みを浮かべながら
エッチなことを再開しようとするー
しかし、その男はまずいと感じたのか、
「ーお、お、俺、帰ります」と、慌てて私物を持って
逃げるようにして階段を駆け下りて
そのまま家から立ち去ってしまったー。
「ーあいつは誰なんだー?」
和彦が戸惑いながら聞くと、深雪は「駅で捕まえた男の子」とだけ
答えたー。
不愉快そうにしている深雪ー。
和彦はリストラの件によって苦労を掛けていることを
申し訳ないと思っていたこともあってか、
何も言い返せずに困惑の表情を浮かべるー。
「ーーー…そ、そのお金はー…?」
和彦が、深雪の部屋の端に置かれている札束を見て
困惑するー
「ーふふふふ あんたなんかより、わたし、稼げるんだから」
深雪の敵意に満ちた言葉に、
和彦は「ーな、何か悪いことをしてるんじゃないだろうな!?」と、
困り果てた様子で確認するー
だが、深雪は答えないー。
「ーーーーーパパ~…ごはん、食べ終わった~」
2階までやってきた息子の翔の言葉に「わ、分かった」と返事をするー
「ーお、俺が深雪に不便な生活をさせてたなら、
申し訳ないー。
でも、子供たちの前ではー」
和彦がそう言い放つと、
深雪は「ー子供なんて、どうでもいいのー。わたしが楽しければそれでいいの」と、
笑みを浮かべながら言い放つー
「パパ~!」
1階から娘の呼ぶ声も聞こえるー。
和彦は、深雪の豹変に困惑しながらも、
子供たちを放置しておくことはできず、
そのままやむを得ず、呼びに来た息子の翔と共に、
そのまま1階へと向かって行ったー。
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翌日ー
「ーーうひゃひゃひゃひゃひゃ」
男が、ニヤニヤしながら家の中に入って来るー。
「ーーーご主人様ー…」
深雪が嬉しそうに微笑むと、男は笑いながら、手をあげるー
「どうだ?自分の欲望に正直になった気持ちはー?」
男が言うと、深雪は
「最高の気分です…♡」と、嬉しそうに笑うー。
「へへへ なら良かったー」
深雪を洗脳した男は、笑いながら深雪に対する”洗脳”の
効果を確認しているー
”クククククー
この”ママ”は完璧に闇に染まっちまったなー”
洗脳したあと、男は
深雪から全ての”理性”的な部分を取り除き、
欲望のままに行動するように命令したー。
人間はー
どんなに善人でも”何かを我慢”しているー。
それを外してしまえばー、
ほとんどの人間は、闇に染まるー
特にー
深雪のように”家計に悩んだ母親”は
色々な感情を貯め込んでいるー。
その”ブレーキ”を洗脳により外してやるだけでー、
簡単にこういう人間は、闇に堕ちるー。
「(まァ、それだけではなくてー
家族への愛情とかも消してやったけどなー)」
男はそう思いながら深雪のほうを見つめると、
「ま、楽しそうで何よりだぜ」と、ニヤニヤしながら、
そのまま立ち去って行ったー
洗脳された深雪は、
もはや、家族への愛情も、何もかも失いー、
自分のことー、
自分の欲望を満たすことしか考えていなかったー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーど、どういうことだ…!?」
帰宅した和彦はさらに呆然とするー。
深雪が、高級ブランド品やらアクセサリーを大量に購入し、
和彦の今月分の給料も全て、散財してしまっていたー
キラキラ輝くドレスのようなものを着た深雪が
足を組みながら笑うー。
「ーわたしだって綺麗になりたいんだものー」
とー。
「ーこ、こんなんじゃ、今月どうやって生活ー…」
和彦が戸惑いながらそう言葉を口にするー。
貯金は多少、まだあるがー
それでも、ここまで1か月分の給料をサラリと使われてしまうと、
生活が破綻してしまうー。
「ーそんなことどうだっていいじゃないー」
深雪は、キラキラしたアクセサリーを見つめながら
嬉しそうに微笑んでいるー
「綺麗なわたしにふさわしいわ…」
うっとりとした表情の深雪ー
とても、正気とは思えないー。
確かに可愛いものや綺麗なものが好きな一面はあったものの、
こんな風に散財するような人間ではなかったー
深雪は一体どうしてしまったのかー
「き、昨日から何かおかしいぞ!」
和彦がそう声を掛けると、
深雪はバン!と机を叩いたー
「うるさい!あんたの稼ぎが悪いからいけないんでしょ!
わたしに文句言う前に、もっと稼いできなよ!」
深雪の言葉に、
和彦は「な、なんだよその言い方…!」と困惑するー。
リストラされたことは、和彦の責任ではないー。
何か問題を起こして懲戒免職になったりしたわけでもないし、
どうすることもできなかったー。
会社は、入社した時には、業績も良く、安定していたー。
だが、数年前、とある病が拡大したことにより、
急速に業績が悪化し、現在に至るー。
そんなこと、誰にも予想することはできなかったし、
これを和彦の責任だという人間はいないだろうー。
そして、リストラされた後も和彦は、
可能な限りの利用できる手当などを利用し、
更には、なるべく早く再就職、ということで
無職だった期間は、ほとんどないまま、新しい会社にも就職できたー。
それでも、深雪や子供たちに苦労を掛けていることは
当然理解しているし、申し訳ないとも思っているし、
いつも、自分にできることは全力でしてきたー。
そのつもりだったー。
なのにー
「ーーこの無能!あんたなんかと結婚しなきゃよかった!」
深雪はそれだけ言うと、和彦を無視して
自分の部屋に戻ろうとするー
「ーーま、待ってくれ深雪!不満があるなら、
ハッキリと言ってくれ!
できる限りのことはー」
和彦が、”急に豹変してしまった妻”に戸惑いながらも、
必死に深雪と対話をしようとするー。
”深雪は洗脳されているー”
だから、何を呼びかけようとも、話し合いは成立しないし、
良い方向に転ぶことはないー。
けれど、和彦は深雪が洗脳されていることを知らないー。
話し合いをしようとしても、無駄なのにー、
その道を進んでしまうー。
「ーーー不満?」
深雪はクスッと笑うとー、
「ーあんたの全部が不満!この家の全部が不満!」
と、怒りを露わにした口調で言い放つー
「ーだ、だからってー、なんで、なんでこんなことするんだ!
昨日、男を連れ込んでいたのだってそうだし、
こんな風にお金を使ってー…!
俺はいい、でも、子供たちだって!」
和彦もつい少しだけ感情的になってそう言い返すー。
「ー子供子供子供子供子供子供ー
あ~~~~~~…鬱陶しい!」
深雪はイライラした様子でそう叫ぶと、
「ーあんなやつら、産まなきゃよかった!」
と、うんざりした様子で叫んだー。
「み、深雪ー、お前、それ本気でー…」
和彦が呆然としているとー
”パパとママの口論”に、部屋にいた
息子の翔と娘の麻紀が、様子を見に来て、呆然としていたー。
「ーーーー!!」
和彦が表情を歪めるー。
子供たちは涙ぐんでいるー。
”あんなやつら、産まなきゃよかったー”と、
ママに言われたのを聞いてしまったのだろうかー
「ーーお、お前ー…それ、本気で言ってるのか!」
和彦がそう言うと、深雪は「当たり前でしょ」と笑いながら
翔と麻紀のほうを見つめたー
「ー翔も、麻紀も、産まなきゃよかったー
だって、邪魔なんだもんー。
わたし、やりたいこと全然できないし、
いつもギャーギャーうるさいしー。
ホント、いらないもの作っちゃったなぁ~って」
深雪の言葉に、和彦は「何てこと言うんだ!」と、
思わず声を荒げたー
泣き出してしまう二人の子供ー。
和彦は深雪のほうを睨みながらも、
子供たちのことを優先するべきだと判断して、
「ーママ、ちょっと疲れてるんだー」と、
麻紀と翔の方に近付いていくー。
「ーふふふ…ふふふ…ははははははははっ!」
子供たちが泣く姿を見て、思わず可笑しくなって
笑い出してしまう深雪ー。
その深雪の姿に、もはや優しい深雪の面影は
どこにもなかったー。
深雪はー
”何も”しなくなったー。
家事の全ても、子供たちの世話も、
何もかもを放棄して、
遊び歩くようになったー。
男遊びも平気で繰り返し、
散々も平気で繰り返しー、
天澤家の家庭は、いとも簡単に崩壊したー。
「ーーーママ…どうしちゃったの…?」
娘の麻紀が悲しそうに呟くー
父・和彦にも正直”何が起きているのか”
理解することができなかったー。
「ーーー…えぇ、えぇ、はいー分かりましたー」
妻・深雪の実家とも連絡を取りー、
状況を説明すると、深雪の両親も困惑した様子だったー。
だがー、深雪の両親が説得してくれてもなお、
深雪の様子はおかしいままで、
”うるさい!娘の生き方に口を出すな!”と、怒鳴り散らす声が
深雪の部屋から聞こえたー
「ーー深雪ー…」
どうして、こんなことになってしまったのかー。
自分が、何か悪かったのだろうかー。
その答えが見つからないまま、
家庭は完全に、崩壊してしまったー
③へ続く
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洗脳された母親によって
崩壊していく家庭…!
結末は明日の最終回を楽しみにしていて下さいネ~!
今日もお読み下さりありがとうございました~!
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