マスクを利用して憑依する男…
”マスクを外すことはできない”という
制限付きの中、
男はたっぷりと憑依を堪能していく…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーー」
”こんな美人のお母さんがいるなんて、罪だなぁ…”
マスクの下でニヤニヤしながら、
息子と思われる男の子のほうを見つめるー。
ランドセルを背負い始めたぐらいの年齢だろうかー。
「ーーということは、この人妻は、20代か30代ぐらいか」
小声でそう呟くー。
自分のことを”この人妻”と言わせていることに興奮しながら、
乗っ取られた樹奈は、困惑している夫のほうを見つめながら、
「ーも~、急に来ないでよ~!」と、
胸を揉んでいる場面を見られたことを適当にごまかしたー。
戸惑っている夫を他所に、時計のほうを見つめると
「あ、わたし、これから晩御飯作るから、あなたは
部屋で待っててくれるかしら?」
と、適当な言葉遣いで夫を部屋にどかそうとしたー。
ニヤニヤしながら、横目で”息子”のほうを見つめながらー
「ーーん?あ、、あぁ…わ、わかったー
じゃあ、翔太(しょうた)、お父さんと一緒にー」
父親らしき人物が、子供のことを”翔太”と呼んだー。
憑依しても、乗っ取った相手の記憶は読めないから
身近な人間の名前を把握するのには苦労するー
これまでにも、あまりにも不自然な行動をしてしまい、
すぐに怪しまれたり、憑依から抜け出さざるを得ない
状況になってしまったこともあるー。
「ーー翔太は~
今日はママといっしょにごはんを作ろっか♡」
笑みを浮かべる樹奈ー。
この樹奈という人妻が普段、自分のことをママと呼んでいるかは
知らなかったが、そんなことはどうでもよかったー
「うん!つくる~!」
微笑む翔太ー。
「ーーじ、、じゃあ、俺は部屋にいるよ」
夫は戸惑いながら、自分の部屋の方へと向かっていったー
「ーーーー」
それを確認すると、マスクの位置を調整しながら、
樹奈は息子である翔太のほうを見つめたー。
”ククク…お前のママ、エロい身体してるなぁ”
ニヤニヤしながら、再びマスクを涎で濡らすと、
「人妻の涎…ぐへへ」と、思わず声に出してしまったー
「ーお母さん?何つくるの~?」
翔太が無邪気な瞳を輝かせながら、
母親である樹奈のほうを見つめるー。
樹奈はニヤニヤしながら、
「今日は~…翔太のソーセージを大きくしてみよっか~」と、
意味不明な言葉を呟いたー
突然、服を脱ぎだす樹奈ー。
目の前で服を脱ぎだした母親を見て、翔太は困惑するー。
「ーーえ…?お母さん…?お風呂入るの?」
翔太が無邪気な瞳を輝かせながら言うー。
まだ、性欲とか、そういうものとは無縁な年齢なのだろうー
「ーーふふふふ…お前のお母さん、綺麗だな」
下着とマスクだけの姿になった樹奈がそう言うと、
「お、、お母さん…?」と、翔太は戸惑っているー
「ククク…このエロい人妻の手で、君のこれ、大きくしてあげるからなぁ」
低い声で樹奈が呟くと、
さすがに”お母さんがおかしい”と思ったのか、
翔太は怯えた表情を浮かべ始めたー
翔太のパンツを脱がせて、ニヤニヤする樹奈ー
「ーーんふふふふ…
マスクしてるからフェラはできねぇけど…」
そう呟きながら、樹奈は「邪魔くせぇな」と、自分の下着をも
放り投げて
裸マスク状態になると、邪悪な笑みを浮かべたー
「ー将来のために、君の性癖を歪めてあげるよー」
樹奈の言葉にー
翔太は「お、、お母さんやめて!」と叫ぶー
無理やり身体を押さえつけてー
翔太のアレをー
そう思ったその時だったー
「ーいやだ、、やめて!!!!」
翔太が暴れてー
樹奈のマスクがーー
「ーーーおい!テメェ!何しやが…ぁ……」
樹奈はそのまま、うめき声をあげて、その場に静かに倒れ込んだー
樹奈の身体から外れたマスクが、
そのまま床へと静かに着地したー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーくっ…!」
椅子に座っていた男が、ビクンと震えると意識を取り戻すー
「ーくそっ!もうちょいだったのにな」
機械的な見た目のマスクを身に着けた男が呟くー
マスクを介した憑依は、
マスクが外れてしまうと、霊体と化した男の意識を”受け取る”
役目を担っているものがなくなってしまうため、
憑依状態から解除されてしまうー
「ーーーーふ~~~~」
機械のマスクを外すと、深呼吸する男ー。
自分の”意識”を霊体のような状態にし、
ネットを介してデータが飛び交っているのと同じように、
相手の身体に飛ばすー
と、いうことは、男自身の体力を激しく消耗させるー。
”乗っ取っている時間”延びる分には問題ないようだがー
”意識の移動”を繰り返すと、激しく体力を消耗するためー
憑依は1日に1回が限界だったー。
例えば、さっきまで憑依していた人妻・樹奈のようなケースの場合、
意識を取り戻した樹奈がマスクをつければ、再び憑依することも
可能だが、それをすると、自分⇒樹奈⇒自分⇒樹奈、と自分の霊体が
何度も行き来することになってしまい、体力を猛烈に消耗するー。
最初、それを理解しないまま2往復して、3日間ぐらい寝込むことに
なってしまったため、男は憑依を1日1往復が限界、と判断していたー。
「ーーいつかは、アニメとかゲームみたいに
ひょひょい!っと憑依したいものだな」
そんな風に呟きながら、男は”ポゼッションマスク”を身に着けている
人間たちの映像を確認するのだったー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ポゼッションマスクは”寄付”という形で
色々な人間に配布したー。
無差別に配布を続けており、
そのマスクを身に着けている人間に、
男はいつでも憑依することができるー
当然、使われないまま捨てられてしまったり、
おっさんが身に着けたりして、役に立たないこともあるが、
それはそれで構わないー
大量に生産したポゼッションマスクのうち、
何枚かだけでも、意中の女性が身に着けてくれれば、
それでいいのだー。
「ーーー」
今日も、機械のようなマスクを身に着ける男ー
これは、世界に1個しかない、男専用のマスクー
自分の意識を霊体化して”送信”する役割を担う
”マスターマスク”とも言える存在ー。
「ーーさて…今日はー」
配布したマスクには特殊技術による超小型カメラがつけられていてー
マスクを身に着けた人間の視界とほぼ同じ映像が
それを通じて見えるー
それを見て、男は憑依する相手を選ぶのだー。
本人が鏡の前にでも立たない限り、
乗っ取る身体の顔までは分からないが、
今のところ、これが”限界”だったー。
マスクの内側にカメラをつけても、見えるのは口元だけであまり意味がないー
外側につけるのが、ベストなのだー。
「ーーーこの足はおっさんだな」
足元が映った映像から興味を失い、他の映像を確認する男ー
「ーーん~~~これはババアだな」
男は、別の映像にさらに切り替えるー。
「ーーーーーー」
いくつもの映像を確認する男ー
”限られた情報”から乗っ取りたい身体を探し当てるのもまた、
楽しみの一つと言えるー。
「ーーーん!?」
男はある映像で手を止めたー
可愛らしいゴスロリ系な服が見えるー。
”こういう格好で外を歩ける女子…
憧れちゃうよな”
そんな風に思いながら、しばらく映像を見つめているとー
その女子がトイレに入ったー。
鏡にその顔が一瞬映るー
とても可愛らしいー
「ーーよし、君に決めた」
男は、ゲーミングチェアに座りながら、
マスクを身に着けた多数の映像を見つめー
そして、いつもこうして、乗っ取る相手を物色しているー。
「ーーー」
目を閉じて、深呼吸をするー。
機械のマスクの右側についているスイッチを押しー、
自分の意識を霊体のような状態にして、
ポゼッションマスクを身に着けている相手に憑依するー。
映像を切り替えて、
”ゴスロリな恰好をしている少女らしき女性”に狙いを
定めると、さっそく、憑依をスタートさせたー
”この、自分の身体から抜け出す瞬間の感触ー
いつもなんとも言えないこの感触ー
たまらないー”
笑みを浮かべながら、男は「うっ」とうめくと、
そのまま意識を失ったー
そしてー
「ーーーぅ…」
トイレにいたその子に憑依した男は、
マスクの位置を確認するー
「ーへへへへ…可愛いじゃないか」
ちょうど、トイレは終わったタイミングだったようで、
個室から出ようとしているタイミングだったようだー。
綺麗な手を見つめながら、満足そうに微笑むと、
マスクを触りながら、そのままトイレの外に出たー。
だが、そこで唖然とするー
「ーーん????????」
ゴスロリな美少女が、目をパチパチとさせるー。
「ーーーーーー…」
周囲を見渡すとゴスロリ美少女ー。
マスクを通じて憑依した男は、少し唖然とするー。
美少女のいた場所は
女子トイレではなく、男子トイレの個室だったのだー。
「ーーーー??????」
頭の中に?が大量に湧き出てくるー。
状況をしばらく理解することができず、
何度も何度も目をパチパチさせてからー
ようやく、彼はその状況を理解することができたー。
「ーーーまさか!」
男子トイレの利用客が戸惑っている中、
美少女は、スカートをめくって股間を触ったー
「ーーつ、、つ、、つ、、ついてるぅ!!!!!!!」
大声で叫ぶ美少女ー
何も事情を知らない男子トイレの利用者たちは、
個室から美少女(?)が出てきたことに唖然としていたー
しかも、その美少女(?)が、スカートをめくって
アソコのあたりを触って「ついてる!」と叫んだため、
もはや混乱状態に陥っていたー
いや、混乱していたのは、男子トイレの利用客だけではないー
ポゼッションマスクを利用して、このゴスロリ美少女に
憑依した男も、混乱していたー
「ーーええええええ…ちょ?ちょっと待てよ!
こんなかわいいのに男の子なのか!?」
鏡を見つめる男の娘ー。
声も、美少女的な声になっていて
もはや、区別ができないー
頭の認識がおかしくなりそうな気持ちになりながらも、
マスクを通じて憑依している男は、
困惑の表情を浮かべていたー
「ーー間違えて男に憑依しちまった…!」
とー。
こんな姿でもちゃんと男子トイレに来てるのは偉い!と
心の中で思いつつも、
”これ、マジで区別つかないし、下手すれば本物の女子より
可愛いぞ”と、一人感慨深い、と言いたげな
表情を浮かべて、微笑み続けるー。
そして、男子トイレの他の利用者が唖然とする中、
ゴスロリ男の娘の身体のまま、一人叫んだー
「こんなにかわいいのに、ついてるなんてお得じゃねぇか!」
とー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーふぅ。昨日は新しい何かに目覚めそうだったな」
男は笑みを浮かべながら、
今日も”ポゼッション・マスク”を身に着けた人間たちを見つめるー
自分が身に着けているマスクが
まさか”憑依の受信機”にあたるマスクだとは
夢にも思っていない人々を見つめながら、
今日もターゲットを物色する男ー
「ーーーーふむ…」
映像の一つに目をつけるー。
未知なる花粉症の蔓延は、男にとって好都合だったー。
”誰もが自然に身に着けるもの”を憑依の受信機とすることが
できる故に、
”憑依”が発覚しにくく、自然な形にできるー
洋服にそれを仕込むことも可能だが、
洋服となると、マスクよりもハードルが高くー
帽子や手袋となると、”誰もがつける”という感じではなくなり
ターゲットが絞られてしまうー。
だがー
今の時代ー、
マスクであればー
男がそんな風に思いながら映像を見つめていると、
一人の可愛らしい女性が鏡に映っている映像が、モニターの一つに映し出されたー
「ーーー!」
ガタッ!と立ち上がる男ー
「ーー茂美(しげみ)…!」
偶然だったー
男の妹・茂美が、男が世の中にばらまいた
”ポゼッションマスク”を身に着けていたのだー
それを見た男は、驚きながらも、静かに笑みを浮かべたー
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
時代に合わせた憑依…!
何事も時代に合わせて進化していくのですネ~(?)
次回が最終回デス!
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