”入れ替わり”により、
犯罪組織に潜入した女性刑事ー
しかし、”そのことを知る人物”が
消されてしまってー?
--------------------—
「---…ふ、ふざけないで」
銃を構える龍治(絵里)-。
しかし、絵里(龍治)は不敵な笑みを浮かべたー
「-こんな美人な身体が手に入るなんて、
へへへ…最高だぜ…?
なぁ?」
胸を揉みながらイヤらしい笑みを浮かべる絵里(龍治)-
「わ、わたしの身体に触らないで!」
龍治(絵里)が叫ぶー
「おやおや…
”入れ替わり”を仕掛けてきたのは、お前だろ?
自分から身体を入れ替えておいて、
その言い方はないんじゃないかなぁ?」
絵里(龍治)が笑うー
こんな挑発的な声ー
わたし出せるなんだ…
と思いながら龍治(絵里)は、銃を構えるー。
「--……今すぐ、アビス対策班の本部に戻りなさい」
龍治(絵里)が言う。
早くこの男を拘束しないと、潜入捜査が台無しになってしまうー
「はははは…まだ自分の立場が分かっちゃいないようだな」
絵里(龍治)が、ニヤリとほほ笑んだー。
「--”班長”も”リサ”も俺がぶっ殺した」
絵里(龍治)が、ペロリと唇を舐めながら笑うー
「と、いうことは…お前は今、どういう状態なんだ?」
絵里(龍治)の言葉に、龍治(絵里)は背筋が凍るような
思いを味わうー。
男の言わんとしていることは分かるー。
絵里が”入れ替わって”捜査していることを知っていたのは
”班長”と”リサ”だけー。
つまり、”入れ替わり”を証明する手立てがない、
と言いたいのだろうー。
アビス対策班には他にも
”英さん”というおじさんと、
”風見”というエースの異名を持つ若手男性刑事がいるー。
しかし、班長の言葉から、
英さんと風見は、そのことを知らないのだろうー
「--上が、知ってるわ」
龍治(絵里)が言うー。
「--上…ねぇ…
あのエロジジイなら、さっきこの魅力的なボディで
手ごまにしてやったところだ」
絵里(龍治)が笑うー
「--なっ…」
龍治(絵里)は唖然とするー
上層部の男も、既に手なずけられてしまったのだと言うー。
「--お前、いい声で喘ぐよなぁ?
実際にこの身体で喘いでみて、滅茶苦茶興奮したぜ!
最高だよ!
それに、女のトイレってなんか新鮮でいいよなぁ~」
絵里(龍治)が、ズボンの上から、
アソコのあたりを手でいやらしく撫でるー
「ここに、何もついてねぇって、すっげぇ不思議な気分だよ!
はははははははっ」
絵里(龍治)の笑い声ー。
龍治(絵里)は
「わたしの身体を返しなさい!」と叫んで、
銃を向けるー。
「--班長とリサを殺したのはどっちにしろ、あなたよ!
そのことを自白して、大人しく対策班の本部に戻りなさい!」
龍治(絵里)が言うと、
「---あ~~あ、おバカさんだなぁ
まだ自分の立場を完全に把握できていない」
と、絵里(龍治)は笑ったー
その時だったー
車が絵里と龍治のいる広場にやってきて止まるー
その中からー
アビス対策班の仲間、
英さんと風見が出てきたー
二人ともー
龍治(絵里)に向かって銃を構えているー
「動くな!」
風見が叫ぶー
「え…ちがっ…」
龍治(絵里)はほほ笑むー
絵里(龍治)が勝ち誇った様子で笑っているー
「---!!」
”射殺許可”が
アビス対策班には出ているー
「--英さん~、風見さん~!
アビスの幹部の目黒です!」
絵里(龍治)がわざとらしく叫びながら指をさすー
英さんと風見が、龍治(絵里)の方に向かってくるー
銃を構えているー
”撃たれる”
そう思った龍治(絵里)は、咄嗟に走り出していたー。
銃声が響き渡るー
必死に街の方に向かって走ったー
”アビス”の存在も
”アビス対策班”も、
警察は世間には公表していないー
さすがに、街中で銃を放つわけにはいかないはずだー。
風見と英さんが、龍治(絵里)を探しているー
裏路地に隠れた龍治(絵里)は、なんとかやり過ごすと、
そのまま一旦、アビスの本部へと戻っていったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「--近いうちに、面白れぇことが起きるー」
”幹部会”で、
アビスの首領・アビスは、笑みを浮かべながらそう呟いたー
重低音の響き渡る、威圧感のある声ー
龍治(絵里)を含む幹部6人が、
アビスの方を見つめるー
「--憑依薬のことかしら」
チャイナドレス女・桜田が派手な扇子で自分を仰ぎながら笑うー。
「--憑依薬とは”別”のものだー
憑依薬も完成間近だが、そちらも手にすれば
より、アビスの勢力は増すー」
「--そういや、サツはどうした?色々俺たちのこと
嗅ぎまわってんだろ?」
スキンヘッドの盛岡が叫ぶー
「--サツなんざ怖くねぇ なんなら俺が全員ぶち殺してきてやってもいいんだぜ!」
迫力のある声ー
半面、いかにも単細胞そうな気もするー
「----」
龍治(絵里)は冷静に、それぞれの幹部の特徴を頭の中に記録していたー
班長とリサが死亡してしまった今、
自分が元の居場所に戻る方法は、今のところはないー
だがー
絵里には勝算があったー
それは、”緊急時の合言葉”
アビス対策班は、戦う相手の犯罪組織アビスが
”憑依薬を開発中”であったことをキャッチしているー
そのため、アビス対策班のメンバー自身が憑依されてしまい、
敵に利用されてしまう可能性についても、当然、認識していたー。
そういった場合に備え
”緊急時の合言葉”をメンバー5人で共有していた。
その合言葉が”エマージェンシー”だー。
それを使えば、
英さんか、風見に信じてもらうことが出来るー
そうなれば、どうにかなるー。
まずは、アビスの情報を探りつつ、
英さんが風見と1VS1で接触する方法を
探さなくてはならないー
「落ち着け 盛岡。武力だけがこの世の全てではない」
アビスはそう言うと、スキンヘッドの盛岡をなだめたー
「-----目黒」
アビスが、龍治(絵里)に話しかけるー。
「---お前に、見せたいものがあるー」
とー。
龍治(絵里)は警戒しながら、アビスの言葉に応じたー。
アビスに連れられて向かった先はー
”大量生産中の憑依薬”だったー
「--憑依薬の最終テストは終わったー
これを売人を通じて捌くー」
アビスが笑いながら言うー。
「----これを」
龍治(絵里)は唖然としていたー。
これだけの数の憑依薬が世の中に
ばらまかれた場合ー
世の中は崩壊してしまうー。
なんて、恐ろしいことをー。
何の罪もない人が突然乗っ取られて豹変するようになれば、
社会は、なりたたくなるー
誰もが、急に犯罪者になる可能性があるからだー。
「--売人を統括しているのは、目黒。お前だったな。
来週までに、売人を手配しておけ」
「はっ…」
龍治(絵里)は焦るー。
早くー
早く、このことを対策班に伝えて、
どうにかしないとー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「---はぁ…♡ はぁ…♡ マジで最高…♡」
絵里(龍治)は、イヤらしい下着を身に着けて
ポーズを自宅で決めていたー。
「はぁ…こんな美人の身体を貰えるなんて…♡ はぁ…っ ♡ ひひ」
下着の上から胸を指で触って、感じる絵里(龍治)-
「しかも、優秀な警察官と来た へへへへへっ…」
絵里(龍治)はニヤニヤしながら、
「こういう下着って、完全に見せるために身に着けるものだよなぁ
男を悩殺するための…へへっ!」
ポーズを決めてさらに興奮する絵里(龍治)-
「この身体をしゃぶりつくしてーー
エッチしてエッチしてエッチしてエッチして、、
ヤリまくってやるぜ!ひゃはははははははっ♡」
絵里(龍治)は笑いながらそう答えたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
対策班の一人・風見との接触の予定を
取り付けることができたー。
”エース”の異名を持つ風見は
まだ30代で、柔軟な対応と
臨機応変の判断能力に優れるー。
その風見であれば、
入れ替わりのことも理解してくれるだろう。
早く、アビスの計画を伝え、
アビス本拠地に、突入してもらう必要があるー。
「---どこにいくんだ?」
片目に傷のある幹部・神原が声を掛けて来るー。
「---悪だくみさ」
龍治として振舞う龍治(絵里)-
「--へへ…だろうな」
神原は笑いながらそのまま立ち去って行ったー
”嘘”はついていないー
ある意味、”悪だくみ”だー。
神原は恐らく”組織のための悪だくみ”と勘違いしてくれたのだろうー。
「---」
龍治(絵里)は、そのまま、アビス対策班の風見との合流地点に向かったー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
街のはずれの地下駐車場ー。
そこに車を止める龍治(絵里)-
「---あぁ、もう…身体が全体的に大きいから
なんか運転もしにくいし」
龍治(絵里)は愚痴を呟きながらー
車から外に出たー。
すぐに、白い乗用車がやってきてー
中から男が出て来るー
対アビス対策班の仲間・風見だー。
「----…例の件…本当なのか?」
風見が言うー。
「--ええ…わたしが、絵里よ」
龍治(絵里)が手短に言うー。
”入れ替わり”のことは、広めないようにー
という班長の言葉だったが、
班長とリサ、入れ替わりのことを知っている二人が
殺されたとなれば、別だー。
せめて、残る仲間・風見と英さんには伝えておく必要があるー
「---合言葉は?」
風見が言うー。
”エマージェンシー”
緊急時用の合言葉だー。
「----わかった」
風見は頷くと、
龍治(絵里)に向けて銃を構えたー。
「---!?!?!?!?!?」
「---え、、どうして!?」
龍治(絵里)が叫ぶー。
風見は「入れ替わったのは12日だと言ったな?」
と、呟くー。
「---そうよ!」
龍治(絵里)の言葉にー
風見は続けたー
「--11日に、合言葉の変更があったはずだー。
お前の言う”入れ替わる前”だー。
エマージェンシーは、10日まで使われていた合言葉ー。
情報が古かったようだな?
目黒龍治!」
風見の言葉に愕然とする
龍治(絵里)
「--ちがう!わたしは!」
銃声が響くー
咄嗟にそれを回避した龍治(絵里)ー
風見が「英さん!」と叫ぶー。
ワゴンカーが駐車場に突入してきて、龍治(絵里)をひき殺そうとするー。
アビス対策班は、
犯罪組織アビスメンバーの”殺害”許可が出ているー
龍治(絵里)は慌てて銃を、風見たちに当てないよう、
威嚇の意味合いで放つと、そのまま車の方に駆け込むー。
風見と英さんが銃を放つ中ー
慌てて龍治(絵里)は車で地下駐車場から飛び出したー
”どういうことー?”
確かに、11日は、まだ入れ替わってなかったー
だが”合言葉の変更”など聞いていないー
”わたしにだけ、伝えられていなかったー?”
「---」
龍治(絵里)は、そのまま”自分の入れ替わりを知る”
あと一人の人物、警察上層部の男の居場所に向かって車を走らせたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「-----!」
龍治(絵里)は唖然とするー。
警察上層部の男が、自ら命を絶ったー。
警察が騒ぎになっていたー
近くのビルの屋上からそれを確認して絶望する龍治(絵里)-
「--ククク」
背後から女の声がするー。
絵里の身体を奪った龍治だー。
「--…あなた…まさか」
龍治(絵里)が言うとー
「-お前の身体ー、美貌を駆使すれば、
あんな男、破滅させるのは簡単だったぜ」
と、絵里(龍治)が髪を触りながら笑みを浮かべるー。
「---…わたしの身体を返しなさい!」
龍治(絵里)が銃をつけつけるー
絵里(龍治)が笑うー。
「--撃てるのか?自分の身体をー?
クククー
両親も、友達も、恋人も、悲しむぜ?」
絵里(龍治)は銃を突き付けられながらも、笑うー
「---」
龍治(絵里)が表情を歪めるー
「-撃てるのか?
いいや、
撃てるの?ふふ、犯罪者さん♡」
甘い声を出して挑発する絵里(龍治)-
「----ない…---」
「--ん?」
絵里(龍治)が笑みを浮かべながら、龍治(絵里)の発した言葉を聞き返すー
「--わたしにー
家族なんて、いない!」
「---!?」
絵里(龍治)が表情を歪めたー
「--うああああああああ!」
龍治(絵里)は、叫び声をあげるー
そして、屋上に銃声が響き渡ったー
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
絶望に追いやられた彼女の運命は…?
次回が最終回デス~!
コメント
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これは、続きが気になります。
SECRET: 0
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コメントありがとうございます~!☆
最終回も頑張ります!!
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結末が気になります~!
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コメントありがとうございます~!☆
結末は…意外な結末…かも?デス!