入れ替わりモノ「潜入刑事」の没バージョンデス!
当初こちらの内容で書いていこうと思って途中まで
執筆したのですが、なんとなくしっくり来なかった(?)ので、
没にしたバージョンになります!
そのまま破棄してしまうのは勿体なかったので、
途中までですが、良ければご覧ください!
※没バージョンなので「途中」で終わっています
※潜入刑事本編は⇒こちらからどうぞ!
※本日の更新は別途ご用意しています。
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パァン!パァン!
工場内に銃声が響き渡るー
裏社会で勢力を拡大している犯罪組織
”ダーク・アビス”-。
違法な売買から、人の命を奪うことまで、
裏社会で暗躍している組織だー。
”憑依薬”と呼ばれる違法な薬物の開発を行っているという情報もあり、
”他人の身体を乗っ取ることのできる薬”の存在が世間一般に知れ渡れば
大混乱が起きる、と
警察上層部は秘密裏にダークアビスを壊滅させるべく、
特殊部隊を結成した。
”対アビス対策班”
警察上層部が選んだ、精鋭5人で結成された部隊だ。
”なるべくダークアビスの存在を知る人間は少なくしたい”という理由から
少数精鋭での対策班結成となったー。
対アビス対策班には”射殺”も秘密裏に許可されており、
既にダークアビスの構成員を数名、射殺しているー。
その対策班と、ダークアビスの構成員たちが激突していたー
「--ぐあっ!」
”班長”でベテラン刑事の栗本 康雄(くりもと やすお)が、
ダークアビスの構成員を一人射殺するー。
主に後方支援を担当している女性刑事・松崎 絵里(まつざき えり)が、
「栗本さん!」と叫ぶー。
背後に迫ったダークアビス構成員を康雄が始末するー。
若手男性刑事で”エース”の異名を持つ男性刑事・山上(やまがみ)も
工場の奥に進んでいくー。
”その先に幹部がいる”
無線でサポートしたのは、年配の優しいおじさん風の刑事・鷲田(わしだ)
その横には、眼鏡をかけた理知的な女性・芹沢 晴美(せりざわ はるみ)が、
情報を分析しているー。
そしてついにー
「くっ……」
ダークアビス幹部の目黒 龍治(めぐろ りゅうじ)を、逮捕することに成功したのだったー。
「--ここは、俺たちに任せろ」
おじさん風刑事の鷲田が言う。
”エース”山上が鷲田の方を見て頷くと、
”班長”の康雄は、絵里と晴美の二人に、「よし、本部に戻ろう」と声を掛けて、
そのまま三人で本部へと戻っていったー
・・・・・・・・・・・・・・・・
「---目黒は、何か言いましたか?」
翌日ー
女性刑事の絵里が言うと、班長の康雄は首を振ったー。
「--裏組織の幹部…
やはり、一筋縄ではいかないー。
今、鷲田が取り調べをしているが
”殺せ”の一点張りだよ」
「--そう…ですか」
絵里が呟くー。
絵里は”潜入捜査”のエキスパート。
若くして、数々の潜入捜査を特殊なチームの元でこなし、
その実績から、アビス対策班の一人に抜擢された。
「----」
康雄は、そんな絵里のことを気に掛けていたー
絵里は、自分の経歴を決して語ろうとはしなかったが、
噂によれば、病弱な母親のために、少しでも多くのお金を稼ごうと、
色々危険な事件の現場に足を運ぶうち、
いつしか上層部の目に留まり、潜入捜査をするようになったーー
ともいわれているー。
上層部にとって、絵里の美貌は、潜入捜査に使うのに
うってつけだったのかもしれないー。
もう一人ー、晴美という女性もアビス対策班に所属しているが
そちらは警察上層部の男の、娘で、
”娘に過酷な経験をさせることで、刑事として成長してほしい”という
願いから、派遣されてきている女性だったー。
だが、親の七光りではなく、情報収集能力に非常に長けていて、
オペレーターのような立場で活躍しているー。
「--わたしも、見てきます」
絵里がそう呟くと、
取調室に向かうー。
取調室では、ダークアビスの幹部・目黒 龍治が
開き直った態度で椅子に座っていたー。
「---ダークアビスの本拠地は?」
「--殺せ」
「---憑依薬とは?」
「--殺せ」
「---ダークアビスの首領は?」
「--殺せ」
目黒龍治は一切何も答えようとはしなかったー。
捜査に行き詰る中ー…
絵里は呼び出されたー。
そして、”驚愕”の話を聞かされることになるー。
「---ー」
部屋にいたのは、
アビス対策班の班長・康雄、
そしてアビス対策班に所属するもう一人の女性・晴美ー
「---お話とは、何でしょうか?」
絵里が尋ねると、
康雄が気まずそうに口を開いたー
「--上層部から、”潜入捜査”の指示が出たー。」
「潜入捜査…」
絵里が康雄の顔を見ながら
「わたしがダークアビスの内部に潜入するのですか?」と呟いたー。
「--あぁ…」
康雄が気まずそうに頷くー
絵里のような若い娘に、そんな危険な真似を
出来ればさせたくなかったー。
だが、ダークアビスが危険な存在であることは事実であり、
上層部からの指示とあれば、従うほかなかったー
絵里にとって潜入捜査の経験はこれまで何度もあるー。
しかしー
班長の康雄から告げられた言葉は衝撃的な言葉だったー。
”ダークアビスの幹部・目黒と入れ替わってー
ダークビアスに潜り込んでほしいー”
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
警察上層部が秘密裏に開発していた入れ替わり薬でー
絵里は、ダークアビス幹部・目黒龍治と入れ替わったー
「---…違和感が、すごいです」
龍治になった絵里が、班長の康雄に向かって言うー。
「--……すまんな…」
康雄が申し訳なさそうに言うー。
「--いえ、…これも仕事ですから」
龍治(絵里)は冷静にそう言い放ったー。
とても、20代とは思えないほどに冷静ー。
康雄は、”この娘にどんな過去があるのだろうか”と
気になったものの、
アビス対策班にいる人間はみんなそれぞれ
特殊な過去を持っていることが多いため、
”お互いに詮索しない”のがルールだったー
「---ケッ…!お前の身体で、ヤリまくってやるからなぁ!!!」
絵里になった龍治が、絵里の声で叫ぶー
絵里(龍治)は拘束されていて、身動きが取れないー。
「---ーー捜査が終わったら、わたしの身体、返してもらいますので」
龍治(絵里)が言うと、
絵里(龍治)が、龍治(絵里)に唾を吐き捨てたー
拘束されー
絵里と身体を入れ替えられてー
何も抵抗できない絵里(龍治)の、悪あがきー
「おい!お前!」
班長の康雄が叫ぶー。
絵里(龍治)は、卑猥な単語をいくつも叫んで、
龍治(絵里)を挑発するー。
「--ははははっ!お前の口で、卑猥な言葉を叫ぶのは最高だなぁ…!」
絵里(龍治)は笑うー。
逮捕されたダークアビス幹部の抵抗ー
けれどー
絵里はそんな挑発に乗る女性ではなかったー。
「--あなたの身体で、わたしはダークアビスを壊滅させます」
とー。
「--できるもんなら、やってみな!」
絵里(龍治)が叫ぶー。
康雄が「おい!黙れ!」と、絵里(龍治)を呟くと、
龍治(絵里)に向かって”潜入調査”の概要を説明したー。
絵里と龍治の入れ替わりを知る人間は、”3人”だけだと言うー
だから、入れ替わり中は、警察をも敵だと思ってほしいー、と。
”入れ替わりを知る人間”が増えては
潜入捜査の効果が薄れるー。
”敵を欺くにはまず味方からー”
班長の康雄、
対アビス班のもう一人の女性・晴美、
そして、入れ替わりによる潜入捜査を指示した警察上層部の男ー
その三人だけが、
今回の潜入捜査を理解しているのだと言う。
「--山上さんと、鷲田さんは、知らない、ということですか?」
龍治(絵里)が言うと、
班長の康雄は頷いたー。
エース山上と、優しいおじさん風刑事・鷲田は
今回の潜入捜査を知らされていないのだと言うー。
「--先輩、気を付けてくださいね」
眼鏡をかけた晴美が言う。
晴美が連絡役として、
龍治になった絵里と定期的に連絡を取るのだというー。
オペレーター的な役割を担う晴美と絵里は
女性同士ということもあって仲が良いー
わずかな休日には、共に買い物に行くような間柄でもあるー。
「---わかったわ…
晴美、サポートお願いね」
龍治(絵里)が言うとー
晴美は苦笑いしたー。
「ゴツイ男の身体でその言葉遣いは、ちょっときついですね」
とー。
「---」
龍治(絵里)は少しだけ笑ったー
「確かにそうかもー」
とー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<ここまで>
コメント
ここまで書いた時点で没にして
先日公開した通りの内容に書き直しました!
とは言え、
これはこれで、良かったのかもしれませんネ!!
今日の更新はこれとは別にご用意しています~!
(ネットカフェの女① デス)
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