<入れ替わり>わたしの身体はどこ?①~失踪~

ある日、路上で衝突して入れ替わってしまったふたりー。

ふたりは、協力しながら元に戻ることを約束するも、
相手が失踪してしまって…!?

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「あ~~!もう!やばい!」

女子大生の福里 愛優(ふくざと あゆ)は、
慌てて走っていたー

”寝坊”したのだー

遅刻してしまうー

「あぁぁぁぁ…!」
”喋らなければ美人”なんて、言われてしまう彼女は、
容姿にはとても恵まれているのだが、
とにかく”ドジ”な部分が多いー

今日、寝坊したのは、
目覚まし時計代わりに使っているスマホが
寝ている間に電池切れを起こしてしまい、
鳴らなかったからだー。

前日、充電の残りが5パーセントになっていたことに
気付いていたのに、なんとなく後回しに
しているうちに、忘れてしまったー

「---うぅぅぅぅ~!わたしは遅刻しないーーー!」
愛優は、ダッシュで大学に向かうー

そんな中-

もう、一人、早歩きをしている男がいたー

サラリーマンの日比谷 晴彦(ひびや はるひこ)。
晴彦も、遅刻しそうになっていて、慌てていたー。

一人暮らしの彼は、
出勤前に急にお腹が痛くなって
トイレに籠っていたため、
遅刻しそうになっているのだー

慌てるふたりー。
そんなふたりがー
街角で、出くわしたー

お互いが、反対側から出てきてー

出会い頭にー

「あっ!」

「!!」

接触したー

「--いたたたたた」
「--ーいてててててて」

走っていた愛優と
早歩きをしていた晴彦は
思いっきり接触してしまいー
そして、吹き飛ばされ、尻餅をついていたー

「--大丈夫ですか?」
先に立ち上がった愛優が、晴彦に手を差し伸べるー

「----あ、はい…って?」

手を差し伸べられた晴彦が、
手を差し伸べている愛優の方を見るー

”わたし”が”わたし”に手を差し伸べているー?
晴彦はそう思ったー

そして、自分の手を見るー

色白な綺麗な手ではなくー
男らしさに溢れる手ー

「へ?」
晴彦が間抜けな声を出すー

手を差し伸べていた愛優も、ハッとして
驚いた表情を浮かべるー

「--ええええええええええええええ!?!?」
「-!!!!!!!!」

愛優と晴彦が、驚きの声を上げたー

そしてー
愛優が「ちょ!ちょっと、こっちへ!」と、
周囲の人の目に付かないほうに晴彦を連れ込むー

ふたりはー
ぶつかった衝撃で”入れ替わって”しまっていたー

「--こ、こんなことって」
弱弱しい様子の晴彦(愛優)が呟くー

「そ、、そう言われても…」
愛優(晴彦)が落ち着かない様子でそわそわしているー

”この子のスカート、短すぎ…”
晴彦はそう思ったー

愛優はおしゃれ好きで、
今日はとても短いスカートに
絶対領域を晒した格好をしていたー

「---ちょ!なんで赤くなってるんですか!?」
晴彦(愛優)が言うと、
愛優(晴彦)は「あぁ、いや!その…」と、戸惑いを見せたー

特別、下心満載な男ではないのだが、
こんな状況だと、ドキドキしてしまうー
視線を下すと、胸の膨らみが見えるのも
気になってしまうー

「--あ、、え、、えっとですね」
近くにあった鞄を持つと、そこから名刺を取り出した。

愛優(晴彦)は、
「ちょっと先に支社がある会社の日比谷晴彦と申しますー」と、
名刺を渡してくるー

「--え??あ、、はい」
晴彦(愛優)は戸惑いながら
「わたしは東王大学に通っている福里 愛優です」と
自己紹介をしたー。

気まずそうなふたり。

愛優(晴彦)は、そわそわしながら呟くー

「そ、そういえば、お急ぎでしたよね?」
とー。

「--あ、はい…遅刻しちゃいそうだったので」
晴彦(愛優)が言う。

遅刻しそうだったふたりー
だが、この入れ替わってしまった状態で、
大学や職場に行くのは難しいー

「--ど、、どうしましょうか」
愛優(晴彦)は戸惑った様子で言う。

晴彦(愛優)ももちろん戸惑っているー

「--な、、なんか、こういうお話って
 そのままお互いのふりをして…
 っていうの見たことあるような」
晴彦(愛優)がそう呟くー。

だがー
入れ替わったばかりの二人に、
お互いのふりをすることなんて、難しいー

なんとか、
早く元に戻らなくてはー

「そうだ!」
晴彦(愛優)が叫ぶ。

「--ふふふ、わたし、元に戻る方法、思いついちゃいました!」
ドヤ顔をしている晴彦(愛優)。

” JDモードの俺…気持ち悪いなぁ…”
と愛優になった晴彦は内心で思いながらも
「え?本当ですか?」と答えるー。

晴彦(愛優)は頷くと、
「--え~っと、日比谷さんでしたっけ? は、
 そっち側からこっちに向かって走ってきてください」
と、説明したー

そして、晴彦(愛優)は、「わたしはこっちから走りますから!」と言う。

元に戻るためにはー
そうー
”もう一度、同じようにぶつかればいい”
と、愛優は考えたのだった。

「なるほど」
愛優(晴彦)は頷くー。

確かに、もう一度ぶつかれば元に戻れるかもしれない、
とー。

「よし、やってみましょう」
愛優(晴彦)が言うと、
二人は反対側からお互いの方に向かって
走り始めたー

「---!」
晴彦の身体でダッシュした愛優は思うー

”うわっはやっ!”
”なに、この、身体の内側からエネルギーが溢れて来るような感触は!”

男性の溢れるエネルギー、とでもいうべきだろうか。
それを感じて、愛優は、”すごい!”とただただ関心していたー

「--(ドキドキ)-」
女子大生の身体で走るー

愛優になった晴彦はドキドキしていたー

髪がふわふわするし、
なんか胸が気になるしー
スカートもふわふわしてー
こんなに短いスカートだと、
もはや何も身に着けてないような感覚になるー

そんな風に思いながらー
ふたりは”元に戻るため”
正面衝突したー

「--いったあああああ…」
「--うぅぅ…」

起き上がるふたりー

ふたりは、元に戻っていなかったー

「---」
唖然とする二人。

そのあとも、いろいろと入れ替われそうなことを試してみるー

手を繋いでみたり、
頭をぶつけてみたり、
身体を密着させてみたり、
元に戻って~!と願ってみたりー

キスはさすがにちょっと…ということで
それ以外の色々なことを試してみたー。

だが、二人が元に戻ることはなかった。

ため息をつくふたり。

「とりあえず…私は今日、会社を休むことにします」
愛優(晴彦)が呟いたー

さすがに入れ替わった身体で会社・大学に行くことはできない。
例えば晴彦が愛優の身体で会社に行って、
「俺は晴彦です!」なんて言っても、相手にしてもらえないだろうし、
晴彦の身体で愛優が、大学に行ったら、最悪こっちは変態扱いだろう。

とは言え、愛優が、晴彦のふりをして会社に行けば
大変なことになるだろうし、
晴彦が愛優の身体で女子大生をやろうとしたら
恐らく上手くできないだろう。
晴彦(愛優)も頷くー

「-わ、、わたしもそうします」
とー。

お互い、相手のフリをして、大学と職場にそれぞれ
連絡を入れるー

体調不良の連絡だけなら
なんとかなったー

無事に、愛優は大学を
晴彦は会社を休むことに成功し、
ひとまず安堵するー

明日は土曜日ー
そして、その次は日曜日ー

とりあえず、連休中になんとかすれば、
被害は最小限で済むはずだー。

「--って、これ、どうすればいいんですか~?」
晴彦(愛優)があたふたしながら
騒ぎ始めるー。

「え?」
愛優(晴彦)が晴彦(愛優)の方を見ると、
晴彦の身体が、ズボンがパンパンになってしまうぐらいに
勃起していたー

「…うわっ、ずいぶん大きく…
 それじゃ、俺、変態扱いだなぁ…」
愛優(晴彦)が小声でつぶやくー

と、いうか、この状況はやばいー

他人から見たら
”女子大生を前に勃起してるおっさん”状態だー

「え、っと、なんて言えばいいのかな…」
愛優(晴彦)は戸惑うー

勃起を抑える方法ー?
そんなもの、言語化した経験はない。

「--と、、とにかく気合で!」
愛優(晴彦)の言葉に、

「え~~~!?なんですかそれ~~!?」
と、晴彦(愛優)は戸惑うー

「えいっ!この!静まって!」
晴彦(愛優)は、そう言いながら勃起したそれを、ぺしっ!と叩くー

「うぎいいいいいいいいいいいい!!!」
あまりの痛さに苦しみだす晴彦(愛優)

「--はは…叩くと痛いですよ」
愛優(晴彦)は苦笑いしながら
”痛いだろうなぁ…”と呟くー

「--ーーー」
苦しむ晴彦(愛優)を見つめながら
愛優(晴彦)は”そう言えば、どうしても送らないといけないメールがあるんだった”と
仕事のことを心配するー

それにー
なんだかさっきからドキドキが止まらないー

女子の身体でドキドキしているなんて思うと、
余計にドキドキしてきてしまうし、
なんだか、胸の感じも変だー
男では感じることのできない感覚を今、
自分は感じているー

そわそわしながら、愛優(晴彦)は口を開いたー。

「---あ、、あの…一度家に戻って
 やらないといけないことが」
気まずそうに愛優(晴彦)が言うと、
晴彦(愛優)も「…って言っても、どうすれば?」と戸惑った様子で呟く。

このまま一緒にいても、
どうにもならないー

けれどー
入れ替わったまま家に帰ることなんてー

「--あ…、福里さんって、あ、、こ、こんなこと
 聞くのもアレですけど、実家暮らしですか?それとも…?」

愛優(晴彦)は尋ねる。

「---あ、、、」
女子大生が、知らない男に一人暮らしかどうか教えるのは
抵抗があるー。

晴彦(愛優)は、勃起したそれを何とか抑えようとしながら
戸惑っていると、愛優(晴彦)もそれを察したのか、
「あ、いやならいいんですけど、このあとどうするか、
 それによって変わってくるかなって、思いまして」

晴彦の方が年上だが、初対面のため、
愛優になった晴彦も、敬語で話を続けているー。

「---あ~~~」
晴彦(愛優)が呟く。

確かに、晴彦の言うことにも一理はある。

たぶん、愛優が実家暮らしなら、このままお互いの家に帰るのは
まずい、ということだろうし、
逆に一人暮らしなら、入れ替わったままお互いの家に帰っても、
家では一人なわけだから、ある程度なんとかなる、と、そういうことなのだろう。

「ひとりです」
晴彦(愛優)は考えた末に呟いた。
悪い人じゃなさそうだし、そのぐらいは教えても大丈夫だろう。

「-----」
愛優(晴彦)が考えるー

「-とりあえず、一旦、お互い家に帰って
 いろいろ考えませんか?
 寝れば治ってるかもしれませんし…
 ここでいつまでも一緒にいても
 元に戻りそうにありませんし…」

愛優(晴彦)が理知的な様子で言うー

いつもそそっかしい愛優は、そんな自分の姿を
見ることに違和感を感じながら
「そうですね」と呟いたー

連絡先を交換するふたりー。
愛優(晴彦)は住所も教えてくれたー

晴彦になった愛優は”住所を教えること”には
抵抗があって、戸惑っていると、
愛優(晴彦)は呟いたー

「--あ、そうですよね。住所は大丈夫ですよ。
 連絡さえ取れれば」
と、笑いながらー。

お互い、連絡を取り合いながら、
なんとか元に戻る方法を探るー

晴彦は、愛優の身体のまま、晴彦の家へー。
愛優は、晴彦の身体のまま、愛優の家へー。
自宅で元に戻る方法を、連絡を取り合いつつ探すー

ちょうど二人とも明日から休みなので、
今日(金曜日)と、土曜日、日曜日の3日間猶予があるー

その間に元に戻れればー

「--あ、わたしの身体で…その変なコトはしないでくださいね」
晴彦(愛優)が言うと、
愛優(晴彦)は、「それは、俺からもお願いします」と苦笑いしたー

「あ、、え?あ、、はい」
晴彦(愛優)が戸惑いながら言うと、
「何かあったら、すぐに連絡を。俺からもすぐ連絡しますから」と、
愛優(晴彦)は呟き、
さらに「--元に戻るために一緒に頑張りましょう」
と、笑ったー

別れるふたりー

だがー

翌日ーーー

「----えっ…!?」
晴彦(愛優)は戸惑ったー

連絡がつかないー?

「--え…!?!?!?」
愛優になった晴彦はー
翌日”失踪”したー

連絡もつかずーー
教えてもらった住所に足を運ぶとー
愛優(晴彦)は留守だったーー

唖然とする晴彦(愛優)は呟くー

「わたしの身体は…どこ?」

とー。

②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

入れ替わった相手が失踪してしまうお話デス~!
今日は失踪のところまで…!

失踪に至るまでの部分は、②で少し描きます~☆
今日もありがとうございました~!

入れ替わり<わたしの身体はどこ?>
憑依空間NEO

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