憑依空間が51万アクセスを達成しました!
ありがとうございます!
まだまだ頑張ります!!!
今回の記念短編は
過去作品「単身赴任」の後日談です!(過去の単身赴任はこちら)
-------------------------—
単身赴任を終えて、家族の待つ家に戻った
井川 勲(いがわ いさお)を待ち構えていたのは
過酷な現実だった。
妻の芳子(よしこ)は、妖艶な女に変わってしまい、
長女の紅葉(もみじ)は、反抗的な娘に豹変してしまった。
長男の正之(まさゆき)は、何故か男の娘になってた。
戸惑う勲。
彼は、真相にたどり着いた。
しかし、家族豹変の原因であるモノに、
勲の思考と記憶は書き換えられてしまった。
”家族のために働く優しいお父さん”
”仕事一筋”
”家族を何よりも愛している”
”でも、家には帰りたくない”
”自分は底辺の生活で、お金は全て家族に仕送り”
と…。
あれから1年ー。
勲は、塗り替えられた記憶に従い、行動していた。
自分は家族のために。
毎日、幸せだった。
給料はほぼ全てを家族に仕送りしている。
自分は”働くためだけのゴミ”だ。
「---なぁ、井川さん」
同僚の男が聞く。
海外の過酷な勤務地においても、
勲は常に笑顔だった。
からだはもう、ボロボロなのに。
睡眠時間は毎日3時間。
食事も最低限のものしか食べず、
自由な時間もなく、
仕事以外の時間は副業をして
家族のためにお金を稼いでいる。
「--あんた、家族は?」
同僚の男の言葉に、勲は頷いた。
「---いるよ。大事な妻と息子と娘が」
勲は笑いながら言う。
「…なぁ、前から言おうと思ってたんだけど、
たまには家族に会わなくていいのか?」
その言葉に、勲はさらに笑う。
「いいんだ。
俺はもう帰らないと約束したからー」
息子の正之によって書き換えられた記憶。
不思議に思うこともなく、勲は笑う。
「---仲が悪いのか?」
同僚の男が聞く。
「--いや、大好きだよ。
でも、約束したから」
勲は、自分の言ってることがおかしいことに
気づくこともできない。
髪はぼろぼろになり、
小汚い格好になりながら、
それでも海外の現場作業に従事していた。
日本に呼び戻す話が出たときも、勲は
必死にそれを拒んだ。
本当なら、喜ぶべきことのはずなのにー。
「--なぁ、もうやめろよ!」
同僚の男が勲の手をつかんだ。
「---?」
勲が不思議そうに同僚を見る。
「--あんた、この数週間、顔色が悪いし、
話し方も変だ!
そろそろ限界なんだよ!なぁ…分かるか?
倒れたらそれでおしまいだ!休め!」
同僚の言葉に、勲は腹を立てて、
その手を振り払った。
「うるさい、家族のためなんだ!」
勲は目から涙を流しながら叫ぶ。
「家族が、大切なんだ!!」
大切なのに、なぜずっとここで作業しているんだろう…
そんなことを、考えることすらできずに。
「帰りたい、帰りたくない!帰りたい、帰りたくない!」
勲は狂ったように叫ぶ。
唖然とする同僚。
そしてーー
勲はその場に倒れた。
緊急搬送された勲は一命を取り留めた。
けれどーー
しばらくは働けない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本で待つ家族3人。
紅葉と芳子が、正之のマッサージをしながら微笑んでいる。
最近、紅葉はAVに出演してお金を稼ぐようになった。
男の娘、の姿の正之は微笑む。
「ふふふ、、壊れたか…」
遠い海外の地で、父親が”壊れた”ことを知る正之。
「ま、姉さんがからだでお金を稼いでくれるから関係ないよね?」
正之が紅葉に言うと、
紅葉は「うん!」と嬉しそうに微笑んだ。
”もう、なにもしなくていい”
正之は、遠い地の父親にそう指令を送ったー。
この指令を受けて、父はどうなるのだろう。
一瞬そう思った正之。
でも、もうそんなことはどうでもいい。
「--お疲れ様、父さんー」
そう呟くと、正之は笑みを浮かべた。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
昨年11月に書いた「単身赴任」の後日談でした!
他の作品の後日談も機会があればどんどん書いていきますよ~

コメント