ある日、突然彼以外の人間が
全て”皮”になってしまったー。
突然の出来事を前に戸惑いつつも、
最初は”欲望の限り”を尽くし始めるー。
しかし、次第に状況は想像以上に深刻であると気付き…?
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20代後半のサラリーマン、
徳本 敬也(とくもと けいや)は、
仕事帰りによく立ち寄るスーパーに立ち寄ると、
値引きシールの貼られた弁当と、適当なおかずを手に、
そのままレジに向かうー。
社会人になってから、まだ10年も経過していないー。
そして彼はまだ、20代後半だー。
しかし、その身体からはもう”疲れ果てたおじさん”のような
オーラが溢れ出していて、
哀愁すら感じさせるほどだったー。
「あ~くそっ…小野坂(おのさか)部長めー」
敬也は不満そうにそんな言葉を口にする。
”小野坂部長”とは、
敬也の会社の上司、小野坂 松美(おのさか まつみ)ー。
40代前半のおばさんで、
妙に敬也に対する当たり方がキツい。
何も恨まれたり、嫌われたりするようなことを
したつもりはないけれど、
今日も色々と小言を言われてしまったー。
「あ~~あ…くたばってくれねぇかなぁ」
そんな言葉を口にしながら、敬也が
繁華街を歩いていると、
ドン!と、肩がぶつかったー。
「ー!」
敬也が少し驚いた様子で、
「おっとー、すみません」とだけそう言葉を口にするもー、
不幸なことにぶつかった相手は
”いかにもガラの悪い”粗暴そうな雰囲気を持つ男だったー。
「おいおいおいおい、おっさんー」
ガラの悪い男が、敬也のほうを見て
不満そうな表情を浮かべると、
そのまま近付いて来るー。
敬也は「す、すみなせんー。不注意でした」と、
今一度謝罪するも、
「おっさんさぁ、謝って済むなら警察はいらないよ」と、
ニヤニヤしながら、そんな言葉を口にするー。
「ーーおっさんじゃないですー20代後半です」
敬也は何故かそんな受け答えをしてしまうー。
「は?」
当然、ガラの悪い男をより刺激する結果になってしまい、
ガラの悪い男が敬也のほうを睨みつけると、
敬也は戸惑いながら
「お、俺、先を急いでるんでー」と、それだけ言葉を口にするー。」
「ーーナメてんじゃねぇぞ!」
ガラの悪い男はそう言葉を口にすると敬也の手を掴んで、
そのまま敬也をグーで殴りつけるー。
急に殴られたことで、吹き飛ばされてしまった敬也は
「いってぇ…」と、痛みに耐えながら
心の中で思ったー
”ふざけやがってー…死ね”
とー。
そして、ガラの悪い男のほうを見つめるー。
もちろん、心の中で思うだけで、
そんなこと決して口にはしないし、
実際にこのガラの悪い男の命を奪うつもりも
毛頭ない。
そんなことをしてしまえば、ただの犯罪者になってしまうー。
しかし、そうは思いつつも、
心の中ではまだまだ辛辣な言葉は止まらないー。
心の中で、
”地獄に落ちろ”と、再び強い言葉を口にすると、
敬也は、夜の繁華街で絡んできた男を
真っすぐと見つめたー。
がー、その時だったー。
信じられないことが起きたー。
「ーーーぁ…?」
ガラの悪い男が突然表情を歪めるー。
「ーーーえ…?」
そんな表情の変化に敬也も気付くと同時に、
突然、”ガラの悪い男”が
「な、なんだこれ…ち、力がー…?」と
自分の手が、足が空気が抜けるようにして
しぼんでいき始めたー。
「ーー!?!?!?」
急に空気が抜けるかのようにしぼんでいく状態に
直面している”本人”が驚くのは当然として、
その光景を目の前で見せ付けられている敬也もまた、
呆然としながら表情を歪めていたー。
「ーーぁ… ぁああああ…っ」
ついに、ガラの悪い男は立っていられなくなり、倒れ込むと
手足だけではなく、
胴体が、そしてついには顔面までしぼんでいくかのようにして
空気が抜けていきー、
そのまま動かなくなってしまったー。
「ーーえ……?????」
動かなくなったガラの悪い男を見て、
敬也は慌てた様子で「お、おいっ…?」と、
そう言葉を口にしながら近づいていくー。
別に、こんなやつどうなっても良かったし、
内心で”地獄に落ちろ”とまで思った相手だー。
ただ、それでも、急に”異常事態”が発生したのを前に
敬也は戸惑っていたー。
そして、男に近付いて、
男を確認すると、人間の顔や形はしているものの、
明らかに着ぐるみのようにペラペラで
とても”生きているようには”見えなかったー。
「ーーな、なんだこれ…?
「きゃあああああああああああ!?」
「うわっ、俺も…お、おいっ!どうなってるんだよ!」
「た、助けてくれ~~~!」
続けて、あちらこちらからそんな声が上がり始めるー。
そんな声の数々を前に、敬也は驚いた様子で周囲を見渡すと、
周囲の人々も、先ほどのガラの悪い男と同じように、
手から、足から空気が抜けたようんししぼんでいき、
やがて立っていられなくなり、
そのまま胴体や顔も含めて”ペラペラ”になってしまう、
そんな現象が発生していたー。
「ーーー!」
敬也は思わず、自分の手を確認してしまうー。
しかし、敬也の手は、周囲の人々のように
空気が抜けているかのような、
そんな感じになることはなく、
良くも悪くも”いつものまま”だったー。
「ーーー!!!」
敬也はふと、肩を触られてヒヤッとして振り返るー。
するとそこには、学校帰りだろうかー。
制服姿の美少女が、手から、足から、空気が抜けたような状態で
力を振り絞って言葉を口にしたー。
「た…た、助けてー…」
とー。
「ーーし、しっかりするんだー
い、今、救急車を呼ぶから」
敬也は、空気が抜けていく女子高生らしき子に向かって
そう言葉を口にすると、慌ててスマホを取り出すー。
しかし、スマホを取り出したころには、
少女は既に目を見開いたまま”ペラペラ”になって
動かなくなっていて、
他の人々と同じように、”手遅れ”に見える状態になってしまったー。
「くそっ…い、一体、何なんだー!?」
繁華街で一斉に響き渡った悲鳴が、だんだんと静かになっていくー。
そんな状況に恐怖を感じながらも、
敬也は「いったいどうなってるんだー」と、そう言葉を口にしながら
”119”に電話したスマホで相手の応答を待つー。
しかし、一向に救急に繋がる様子はなくー、
敬也は唖然とした表情を浮かべながら
「お、おいっ…返事をしろよー」と、そう言葉を口にするー。
「ーーーーー」
が、それでも救急には繋がらずー。
「ーーいや…こんな状況だー
他の人たちもきっと通報しているんだろうしー、
一斉に通報したから、電話が混み合ってるだけだー」
敬也は自分に言い聞かせるようにして
そう言葉を口にするー。
がー、ふと、駅ビルの大きなモニターを
見つめると、この時間に流れているはずの
”生放送のニュース番組”のキャスターたちが、
机に倒れ込むようにしてペラペラになっていて、
その映像が止まることなく、流れ続けているのが見えたー。
「ーお、おいっ…う、嘘だろー…?」
敬也は凍えるような恐怖を感じると
その画面を見つめるー。
生放送のニュースの映像が映し出されたまま、
キャスターたちがペラペラになっている…と、いうことは
少なくともここ以外でも同じ現象が起きている、ということを意味する。
それだけではないー。
生放送の映像を”誰も止めない”まま、
スタジオ内で誰かが動いている様子も
映像からは確認できないところを見るとー、
出演者だけではなく、スタッフや番組関係者に至るまで全て、
”ペラペラ”になっているのだろうと、考えられるー。
「ーーー……」
敬也は慌ててスマホを取り出すと、
SNSの画面を表示するー。
しかし、SNSの”タイムライン”を何度更新しても、
新しい書き込みが表示されないー。
普段はどんな状況であっても、
必ず誰か、大事なことから下らない書き込みまで
人々の言葉で溢れているSNS。
けれど、何度更新しても一向にそこには
何の言葉も刻まれないー。
「ーーー…は、はははー
通信障害かー」
敬也は現実逃避しようと、
”これは通信障害なんだ”と自分に言い聞かせながら
試しにSNSに自分の言葉を一つ、書き込んでみるー。
すると、そこにーー…
「ーーー!!」
敬也がたった今、書き込んだ言葉は、そこにしっかりと表示されたー。
「う、嘘だろー…?」
そんな風に思っていると、少し先の方から物凄い音と、爆発音が聞こえたー
「な、なんだー!?」
敬也が慌てて大通りの方に出ると、
大通りでは、車が何台も事故を起こし、
そのうちのタンクローリーのようなものが爆発していたー。
「ーーーー~~~…!」
近くの車の運転席に駆け寄ると、
運転席にも後部座席にも”ペラペラ”になった人たちが
横たわっていたー。
「大丈夫ですか!?おい!おいっ!」
運転席にいる母親らしき”皮”に声を掛けるー。
続けて後部座席のブレザー姿の女子高生らしき子にも
声を掛けるー。
しかし、”皮”になってしまっている人々には
言葉も届かないのだろうかー。
二人が何か反応する様子は見せないー。
「ーーーくそっ!一体どうなってるんだー」
敬也はそう言葉を口にすると、
後部座席にいた女子高生らしき子の皮を手にして、
その様子を確認するー。
別に下心からそうしたわけではなく、
異様な状況を前に敬也自身もパニックになり始めていて、
今、この時点で一番自分の近くにいる子の”皮”を
手にしただけだー。
「ーーい、いったい、こ、これは何なんだー…」
着ぐるみのようになってしまった人間を手に、
困惑の表情を浮かべるー。
そして、チャックのようなものを見つけた敬也は
一瞬躊躇ったものの、それを開くー。
しかし、中は”空っぽ”だったー。
人間に流れているはずの血液も、体内に存在するはずの
臓器の数々も、とにかく”何も”、ペラペラになった人間の中には
存在すらしていなかったー。
「ーーー…な…何なんだよ…これー……」
敬也は呆然としながらしばらくその場に座り込むー。
もう一度スマホを見つめるも、
やはりSNSにも一切動きが無いー。
「まさか……どこもこんな状況なのかー…?」
敬也は絶望したような表情を浮かべつつ、
そのまま立ち上がると、
さっき、チャックのようなものを開いた
ブレザー姿の女子高生らしき子の皮を手にしたー。
「ーーーー…」
そして、何を思ったのか”着れそうだな…”と、
チャックが開いた状態のその子を見て
そんな風に考えた敬也は、
その子の皮を着ようとし始めたー。
人間がペラペラになっている状態を見て、
”それを着よう”などとは、普通では
とても考えつかないことかもしれない。
けれど、異常事態を前に焦っていたことからかー、
そんな行動に出た敬也は、その女子高生の”皮”を
そのまま身に着けてしまったー。
「ーーーえ……」
その子の皮を身に着けると同時に、
身体の感覚が変わるー。
色々な場所に違和感を感じるー。
「ーーな、なんだ…?こ、声がー女の声にー?」
敬也はドキドキしながらそう言葉を口にするー。
そして、敬也がドキドキしているせいだろうか。
乗っ取ったその子の身体が激しく興奮し始めて
敬也は可愛い声のまま「な、なんだよこれー」と、
ドキドキとしつつ、笑みを浮かべるー
やがて、緊張した様子でその場でブレザーの上から
胸を触ると、
自分以外の人間全員がペラペラ…”皮”になってしまっているという
異常事態かもしれない状況もお構いなしに、
夢中になって両手で胸を揉み始めるー。
「ふへっ…へへへーえへへへへへ♡
すげぇ…!ゾクゾクするっ…」
初めて”自分の胸を揉む”と言う経験ー
男性では絶対に経験できないであろうことを
経験しながら、乗っ取った子の身体で下品な
笑みを浮かべてしまう敬也ー。
「すげぇ…なんだこれー…えへへへー」
ブレザーを引き千切るようにして脱ぎ捨てると、
そのまままた胸を揉みー、
やがて、狂ったようにさらに服を破り捨てて、
敬也はその子の身体で狂ったように笑い出すー。
相変わらず、他にちゃんとした状態の人の姿が
全く見えない状況の中ー、
彼はひたすら欲望に身を投じるのだったー…
②へ続く
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コメント
自分以外が全員皮になってしまった世界…!
大変な状況ですケド、
彼は楽しそうですネ~笑
続きはまた明日デス~!!

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