<女体化>喜ぶ俺と否定する俺①~2つの心~

ある日、二重人格の男子大学生が
女体化してしまったー。

片方の人格はそのことを喜び、
もう一人の人格は”俺は男だ!”と不満を露わにして…?

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丸山 龍斗(まるやま りゅうと)は、
”二つの人格”を持つ男子大学生だったー。

その原因は”父親”ー
小さい頃から、何故か”友達を絶対に作るな”と
父親はそう繰り返していてー、
友達を作ると、その都度叱られたー。

その理由は分からなかったものの、
学校に対して定期的に確認までする始末で、
龍斗は”父親に怒られたくない”という思いから、
友達を作ることができなくなってしまったー。

周りは友達を作っているのに、
自分だけ友達を作ることができないー。

そんな状況にー、
龍斗は”自分の中に友達”を作り出してしまった。

そうー、自分自身の中に”別人格”を生み出してしまい、
その人格と”友達”になったー。

父親が原因で”二重人格”となった龍斗ー。

が、そんな龍斗もようやく高校卒業と同時に実家を出て、
一人暮らしをスタート、
今では自由な生活を送っていたー。

自分自身が”2つの人格”を持つ人間であることも
特に龍斗自身は気にしておらず、
一人暮らしを始めて、自由に友達を作ることができるようになった今でも、
”もう一人の俺”のことを、親友として大事にしていたー。

もう一人の龍斗のことを、龍斗は”裏斗(うらと)”と呼んでいて、
別人格の方も、表に出ている時以外はその呼び方で満足している様子だったー。

「ーー今日は牛丼でも買って帰るかー」
大学帰りー、龍斗がそんな言葉を口にすると、
もう一人の人格”裏斗”は、”牛丼この前も喰っただろー?俺は
そろそろラーメンが喰いてぇな”と、心の中でそう呟くー。

「ラーメンかぁ~…」
龍斗は少しだけ考えてから、「よし」と、そう言葉を口にすると、
「ーージャンケンで決めよう」と、それだけ呟くー。

「ジャンケン…」
龍斗は、一人でジャンケンをしながら、グーを出す瞬間に、
もう一人の人格”裏斗”は、同時のタイミングで”チョキ”と、
内側からそう言葉を口にするー。

「へへー俺の勝ちー」
龍斗はよく、こうして”表に出ていない方の人格”とジャンケンをするー。
内側にいる人格は言葉で、出す手を言う形でのジャンケンだー。

”チッー…また牛丼かよー”
不満そうにしながらも、もう一人の人格・裏斗は
”負けたから仕方ねぇ”と、渋々それを承諾するー。

龍斗は「へへーやったぜ」と、嬉しそうにしながら
牛丼店に向かうのだったー。

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牛丼店で、牛丼を嬉しそうに食べる龍斗ー。

ふと、牛丼を食べている際に
カウンターに見慣れない赤い液体が置かれていることに気付き、
龍斗は「お、新しいスパイスかなー?」などとそう言葉を
口にして、それを牛丼にかけていくー

”おいおい、それ、本当に牛丼にかけるやつなのか?”
呆れたような口調でそう言葉を口にする裏斗ー。

が、龍斗は構わず牛丼を口に運ぶと
「なんだこれー?別に辛くないし、味もしないなー」と、
そんな言葉を口にするー。

龍斗は知らないー。
カウンターに調味料かのように置かれていた赤い液体は、
龍斗の前にその座席に座っていた客が忘れて行ってしまった
”試薬”であることをー。

そうとも知らずに美味しそうに牛丼を平らげると、
そのまま龍斗は会計を済ませて牛丼店を後にするのだったー。

ーー”忘れ物”の試薬ー
”女体化薬”を慌てた様子で、”龍斗の前にその座席で牛丼を食べていた男”が
回収しに来たのは、そのすぐ後のことだったー…。

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翌朝ー。

「ーーーーーぁ?」
目を覚ました裏斗は困惑の表情を浮かべていたー。

どっちが”表”に出るかは、龍斗と別人格の裏斗の間で
しっかりと約束事として決められていて、
今日は、朝起きて大学での昼休みを終えるまでは”裏斗”が
表に出る順番だったー。

「ーーーー……お、おいおいおいおいおいー…何だよこれー…?」
呆然としながら、自分の身体にはなかったはずの膨らみを
服の上から確認する裏斗ー。

それと同時に「お、おいー何だこの変な声ー…?」と、
自分が発する声が”女”のようになってしまっていることにも気づき、
困惑の表情を浮かべるー。

さらに、髪も女のように長く伸びているー。

そんな状況を前に裏斗は慌てて、「おい!龍斗!起きろ!」と
声を上げると、
今は内側にいる”龍斗”が、”ん~~~今日は、裏斗が昼休みまで当番だろ~?”と、
そう言葉を口にするー。

がー、龍斗も”えっ?なんか声が変じゃね?”と、
内側にいる自分の声も”女”のような声になっていることに気付いて、
一気に眠気が覚めて、戸惑いの表情を浮かべるー。

「ーーお、おい!これ、どういうことだー?
 龍斗、お前、昨日の夜、女装して寝たのかー!?」
戸惑いの表情を浮かべながら”女”のような姿になってしまった裏斗が
そう言葉を口にするー。

昨日は、帰宅~入浴までは裏斗が担当し、
そのあと、寝るまでの時間は主人格でもある龍斗が担当していて、
裏斗の人格の方は、早々に龍斗の内側で眠っていたため、
龍斗が寝る前に何をしていたのかは知らないー

”ーは?いやいやー、女装なんかしてないし、普通に寝たけどー…
 ーーなんだこれ…?”

内側から、龍斗もそんな言葉を口にすると、
表に出ている裏斗に対して
”えっ、っていうかすごくねー?何それ?揉んでみてくれよー”と、
嬉しそうに言い始めるー。

「ーーーー~~~~」
表に出ている裏斗は不満そうにしながらも、
胸らしきものを確認するー。

「ーーー…」
そして、困惑した表情を浮かべるー

”どうだったー?それ、本物?”
内側にいる龍斗はとても楽しそうにそんな言葉を口にしているー。

裏斗は険しい表情を浮かべながら
静かに頷くと、
「ーーーーほ、ホントにー…胸が女みたくなってるー…」と、
そう言葉を口にすると、
「一体、どうやってやがるー?」と、
すっかり可愛らしくなってしまった声で言葉を口にするー。

”えっ!?マ、マジで本物なのかー?ち、ちょっと揉ませてくれ!”
龍斗の意識が内側から興奮した様子で言うー。

「ーお、おい、何喜んでるんだよーってうわっ!?」
裏斗に有無を言わせず、表に出て来た龍斗は
「うわぁ…なんだこれ、すげぇー」と、
女体化した自分の胸を見つめながら、興奮した様子で
両胸を揉み始めるー

「えへへへーなんだこれー、えへへへ 気持ちいいじゃんーへへ」
嬉しそうな表情を浮かべる女体化した龍斗ー。

”おいおいおいおいー待てよ!おいっ!何してんだよ!”
強引に人格交代された裏斗は少し不満そうにそう叫ぶと、
「へへへー見りゃ分かるだろ?裏斗ー。おっぱいを揉んでるんだよー」と、
下品な笑みを浮かべながら言葉を口にするー。

”はぁ!?いや、まず、その状況どうにかするのが先だろー?”
裏斗が内側からそう言葉を口にするも、
龍斗は「えへへへへー…せっかくの機会なんだしー…えへへへー気持ちイイ」と、
嬉しそうに笑うー。

”おい!!そんなことしてる場合じゃないだろ!早く元に戻らねぇと!”
裏斗がそう叫ぶも、女体化した龍斗は聞く耳を持たず、
胸を散々揉み続けてから、ニヤニヤとしながら今度は服を脱ぎ始めるー

「すっげぇー……えへへへへーやべぇ」
下心丸出しの笑顔を浮かべながら、龍斗は
「この姿でコスプレとかしたら最高そうじゃんー」と、
そんな言葉まで口にするー

”こ、コスプレッ!?ふ、ふざけんな!俺は男だぞ!”
裏斗は内側からそんな言葉を口にすると、
逆に龍斗は、きょとんとした表情で
「ーあれ?裏斗ー…女になったこと喜んでないー?」と、
不思議そうに呟くー

”当たり前だ!俺は男だ!”
内側からそう叫ぶ裏斗ー。

「ーーーえ…マジかー。
 原因は分からねぇけど、俺、今、女になれて
 滅茶苦茶喜んでるんだけどー」
女体化した龍斗は、少し意外そうにそんな言葉を口にするー。

もう一人の人格・裏斗は、
龍斗自身が”俺と話が合う友達が欲しい”と願い続けたことで
生まれた別人格であるために、基本的に”龍斗と気が合う”似たような性格の
別人格だー。

が、ここまで意見が分かれるのは珍しかったー。

”ーお、女になって喜んでるー?嘘だろー!?”
裏斗が内側からそう言葉を口にすると、
龍斗は「えっ、だってほらー…この綺麗な手に、可愛い声にー
このエロイ身体ーへへへ」と、嬉しそうに笑いながら
鏡がある洗面台の方に移動して、その”顔”も確認するー。

「ーうへへへへーほら、顔もすげぇ可愛いー」
女体化した龍斗が嬉しそうに言うー。

しかし、別人格の裏斗は納得しなかったー。

”うぇぇ…ありえねぇ…と、とにかく元に戻る方法を探すぞ!”
裏斗が内側からそんな提案をするー。

けれど、龍斗はそんな言葉に聞く耳を持たず、
鏡で女体化した自分の顔を嬉しそうに眺めているー。

「ーーーは~~…なぁなぁ、この顔でそのー、メイクとかしたり
 可愛い服着て見たりしたら、ヤバくねー?
 すっげぇ可愛くなりそうー」
龍斗は、女体化した自分を見つめながら
そんな言葉を口にするー。

”お、おいっ!ふざけんな!気持ち悪いことすんな!
 おい!龍斗!聞いてるのか!”
裏斗が、そんな言葉を口にするーー。

しかし、龍斗は、”自分が女体化したこと”に
頭がいっぱいで、裏斗の言葉をほとんど聞いていなかったー。

「へへへへー
 そうだーせっかくだしー」
女体化した龍斗は、可愛い顔に似合わない表情を
浮かべながら、部屋の方に戻ると
嬉しそうにスマホを手にして
可愛らしい服や、メイク用品を
ネットショップで確認し始めるー。

「ーへへへへー裏斗、お前はどれが着たい?」
ニヤニヤしながら、可愛い服の数々を見つめる龍斗ー。

”はぁ?どれも着たくねぇよー”
裏斗は不満そうに言葉を口にするー。

「ーへへー照れるなってー裏斗ー」
女体化した龍斗が、なおもそう言葉を口にすると
”おいおいーいい加減にしろよ?俺は男だ!”と、
裏斗はそう言葉を口にするー。

「ーーはぁー…ここまで意見が分かれるのも珍しいなぁ」
女体化した龍斗はため息を吐き出すと、
「っていうか、本気で、”女”になれたこと嬉しくないのかー?
 こうー、なんていうか、興奮したりするだろ?」と、
そんな確認の言葉を口にするー。

”ーーし、しねぇよ!大体、俺は男だし、
 可愛い服を着たり、化粧したりとか、あり得ねぇ!”
別人格の裏斗がそう叫ぶと、
龍斗は「ーはぁー…え~、でも、せっかくだし可愛くなってみたいじゃんー
こんな経験、滅多にできないんだしー」と、女体化したことを
もっと楽しもう、と、そう提案するー。

”ーふ、ふざけるな!元に戻れなくなったらどうする?
 大体、急に女になるなんておかしいだろ?
 何か病気だったりしたら、どうするつもりだー?”

龍斗よりも、”現実主義”な裏斗がそう叫ぶと、
「ーーー…別に、元に戻れなかったら、女として生きればいいじゃん?」と、
龍斗は自分の綺麗な髪を触りながら
「はぁーー最高の触り心地だなぁ」と、笑みを浮かべるー。

”ーーくそっ!気持ち悪りぃ…!俺は男なのに!”
自分の髪を触ってニヤニヤしている龍斗に対して不満を漏らす裏斗ー。

「ーははー、まぁ、裏斗ー。
 それなら、いつも通り”アレ”で決めようぜー?」
龍斗がそう言葉を口にして、
グーとチョキとパーを、自分の手で作ってみせるー。

”ーはぁ!?晩飯を決めるのとはわけが違うだろ!?
 大体、俺は男なんだから、元に戻る方法を探すのが普通の行動だろ!?”

裏斗はジャンケンを拒み、龍斗の内側からそう叫ぶー。

「ーーー~~~~~」
龍斗は、胸を片手で揉みながら、
少しだけ表情を曇らせるー。

「ーー仕方ないなぁ…俺の身体は裏斗のものでもあるからー…
 俺だけで色々決めるわけにはいかないのは分かってるよー」
女体化した龍斗は、残念そうにそう言葉を口にするー。

そして、しばらく考えると、
「じゃあ、元に戻る方法は探しつつ、元に戻れるまでは
 ”女”を俺は楽しむー。
 それでいいかー?」と、そんな提案をする龍斗ー。

”ーーーー”
裏斗は少しだけ間を置いてから
”まぁ、仕方ねぇなーーでも、俺が表に出てる間は楽しまねぇからな?”と、
そう呟きながら、龍斗の提案を受け入れるー。

女体化したことを喜ぶ龍斗と、嫌がる裏斗ー。

二人の新しい日々がこの日、始まったのだったー。

②へ続く

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コメント

2つの人格を持つ男子大学生の女体化デス~!
今までは書いたことのないパターン(?)ですネ~!!

続きはまた明日デス~!!

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