「憑依」が大好きな男子高校生。
しかし、彼の”姉”が本当に憑依されてしまって…!?
”憑依は好きでも、身近な人が憑依されるのは耐えられない”
そんな彼の運命は…!?
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「--ありがとうございました~!」
男子高校生・久山 孝信(ひさやま たかのぶ)は、
高校の帰り道に存在する、ゲームやアニメのグッズなどが
販売されているお店で、今日も一つ、ゲームを購入していたー
「へへへっ…ヒロインが憑依されるなんて、
プレイしないわけにはいかないからな」
孝信がニヤニヤしていると、
友人の藤原 駿介(ふじはら しゅんすけ)が、
「お前、本当にそういうの好きだよな~」と、笑いながら
声をかけて来たー。
孝信と駿介は、中学時代からの付き合いで、
高校生になった今も、同じ高校に通う同級生ー。
今日もこうして、一緒に学校帰りに、お店をぶらぶらと
していたのだー
「--いや、だってさ、こう…なんか、可愛い子が
外から入って来た別の奴に乗っ取られて
身体を突き動かされるってさ、超興奮しないか?」
語学力を失いかけた様子で、
興奮しながら話す孝信ー。
そんな孝信を見て「ははは!そんなこと言ってると、
いつか、お前の姉さん、本当に憑依されちゃうぜ?」と、
冗談を口にするー
孝信の姉ー、
佳奈美(かなみ)は、現在女子大生ー。
とても美人で、”優しそうなお姉さん”という感じが
溢れ出しているー。
実際、見た目通り優しいのだが、ちょっと天然な部分も
あったりして、そこがまた、大学の男子たちを虜に
しているのだとかー。
孝信の同級生の男子にも、佳奈美の隠れファンがいるぐらいだー。
「--や、やめろって」
照れ臭そうに言う孝信ー。
「--現実の知り合いが憑依されるとか、そういうのはちょっと」
孝信の言葉に、親友の駿介は「はは、わるいー」と、笑みを浮かべたー
孝信は、あくまでも”物語”としての憑依を楽しむタイプー。
実際に、誰かに憑依してみたい、とは思っていないし、
自分の姉や、母親、同級生が憑依されたところを見たい、などとは思っていないー。
寧ろ、見たくないー
例えば、姉の佳奈美が、急に悪女になったりしたら、
どうしていいか分からなくなってしまうし、
耐えられなくなってしまうー。
「---ただいま~」
孝信が帰宅すると、既に佳奈美も大学から帰宅していたー。
落ち着いた雰囲気の容姿の佳奈美が、
ストローのパックジュースを飲みながら
「あ、おかえり~」とほほ笑むー。
「--あ、何それ~?ゲーム買ったの~?」
興味深そうにパックジュースを飲みながら近づいてくる佳奈美ー
「--あ、いや!これは、本だよ!」
笑いながら足早に自分の部屋に向かう孝信ー
信孝は”憑依”が好きなことを、基本的には隠しているー
駿介だけは別だが、
基本的には学校の友達にも話していないー。
駿介は口が固いタイプで、自分の趣味が漏れることはないし、
その点は、とても強く信頼していたー。
「え~~見せてよ~!」
頬を膨らませながら姉の佳奈美が言うー。
「だめだめ!また今度!」
笑いながら自分の部屋に入った孝信は
「ふ~~」と、一息ついたー
「-女の人が憑依される話ばっか見たり、
憑依系のゲームばっかやってるって、
姉さんが知ったら、やっぱ嫌がるだろうからなぁ~」
”そんな目で見ているの?”と
思われてしまう可能性すらあるー
だから、憑依が好き、ということは言わないようにしていたー。
自分だけの最高の性癖として
墓場まで持っていくつもりだったー
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翌日ー
「あ、例のやつ、入りましたか?」
高校帰りにいつものお店に立ち寄ると、
店長が「あ、入ってるよ」と笑うー。
ヒロインが憑依されて敵になってしまっていてー
それと戦う主人公を描く漫画の最新刊だー。
品切れになってしまっていたため、
取り寄せをお願いしていた孝信は
会計を済ませると、そのままお店の外に出るー。
そして、いつものように帰宅するー。
姉の佳奈美は、今日は大学の行事の振り替え休日で
休みで、リビングで一人、のんびりとスマホを触っていたー。
「--おかえり!」
佳奈美が微笑むー
「あ、姉さんただいま」
孝信は、いつものように挨拶を返すと、
「-そういえば、お母さんも今日、遅くなるって~!」と、
佳奈美が伝えて来たー
「ーわかった!」
孝信はそう返事をして、自分の部屋に向かうー
両親は時々仕事で遅くなることがあるー。
特に、特別なことではなく
”いつものこと”だー。
「--はぁ~~~~さ~て、レイナは今回、助かるのかなぁ~」
買って来た漫画を手にして、
わくわくしながら、1ページ目を開くー。
レイナとは、漫画内のヒロインの名前で、
第1巻で敵に憑依されてしまい、
それからは主人公の敵として立ちはだかり続けているー。
今回、最新刊の第4巻ではどうなるのだろうかー。
そんな風に思いながら、漫画を読み進めていた孝信ー。
だがー、
突然、部屋の扉が開いたー。
「--わっ!ノック!!ノックしてよ!」
孝信が部屋に入って来た姉の佳奈美を見つめると、
驚いた様子で漫画を隠しながら、
佳奈美の方を見たー
別にアダルトな漫画を読んでいるわけではないのだが、
目的が”憑依されたヒロイン”だからか、
なんとなく、反射的に隠してしまったー。
「---ねぇ……孝信…」
佳奈美がいつもと少し違う雰囲気で呟くー。
「--え…な、、なんだよ」
孝信は、漫画を隠しながら、佳奈美の方を見つめるー
「--わたし………身体を乗っ取られちゃった♡」
佳奈美がにこっと笑うー。
「--は???…え!?」
孝信は唖然とするー。
”姉さんに、趣味がバレてたのか!?”
反射的に、そう思ったー。
姉の佳奈美には”憑依が好き”ということは
一度も話したことがないし、
佳奈美は知らないはずー
それなのに、何故ー?
”まさか、駿介のやつ、姉さんにチクったのかー?”
親友の駿介のことを一瞬疑いながらも、
孝信は冷静に、自分の趣味に気づかれないよう、
「ひ、憑依…なにそれ…?」
と、ちょっと下手な演技でそう呟いたー。
「--とぼけるなって」
佳奈美が、表情を引きつらせながら笑うー。
「え…」
孝信は、佳奈美の口調が少し男っぽいことを気にしながらも、
気圧されてしまうー。
「--お前のお姉ちゃんは、俺のものだー」
佳奈美がニヤァ…と笑うと、自分の胸を嬉しそうに揉み始めたー
「…えっ…!?は、ちょ、や、、やめろって姉さん!」
孝信が、胸を揉む佳奈美に近づくー
佳奈美は、ニヤニヤしながら赤い服の上から胸を揉んでいるー。
「---へへへへ 興奮するだろ?
お前の大好きな”憑依”だー」
佳奈美は、男言葉でそう言うと、
いつも佳奈美が絶対に浮かべないような下品な笑みを浮かべて
孝信を見つめたー
「ね…姉さん…い、、いったい…?」
孝信が困惑していると、
佳奈美は「だからぁ、わたしは乗っ取られちゃったの!」と、笑うー
「--は、、ははは」
笑う佳奈美に対して、思わず孝信も笑いだしてしまったー
「ね、、姉さん、ど、どこで俺の趣味を知ったのか知らないけど、
俺…姉さんが憑依されるのとかは見たくないよ」
孝信は”姉さんに趣味がばれた”と観念したー。
同時に、弟である孝信を揶揄っているー
あるいは、孝信を喜ばせようとして憑依されたふりをしてくれている、と
孝信はそう判断したー
「--お前が見たくなくても、俺はこの女が欲しかったんだよ」
笑う佳奈美ー
「--…ちょ、姉さん、もういいって」
孝信が言うと、
佳奈美は、「ふ~ん、芝居だと思ってるんだ」と笑うー。
「--し、芝居だろ、ホントに憑依なんてあるわけ…」
孝信が戸惑っていると、
「じゃあさー」と、佳奈美は笑いながら、突然、孝信の手を
引っ張って、自分の胸に押し付けたー
「--ちょ、、ね、、姉さん!?」
顔を真っ赤にしながら叫ぶ孝信ー。
「-わたし、こんなことする?」
笑う佳奈美ー
佳奈美は容赦なく、勃起した孝信の肉棒を
ズボンの上から触ったー
「わたし、こんなことするぅ?」
大きな声で叫ぶ佳奈美ー
「や、、やめっ…姉さん…!」
孝信は、姉にアソコを触られながら興奮してしまうー
「-ほら、脱げよ、ほらっ!」
佳奈美が無理矢理信孝のズボンを脱がせようとするー。
「--や、、や、、やめろってば!」
孝信はそう叫んで、佳奈美を少しだけ突き飛ばすと、
佳奈美はニヤリと笑ったー
「ったく、なんだよぉ、そのツラはー
せっかく、憑依が好きなお前が喜ぶと思って
この女を乗っ取ってやったのによぉ」
佳奈美は、首元のネックレスを触りながら微笑むー。
「---う、、うそだろ…?も、、もういいって姉さんー」
孝信は、怯える様子でそう呟くー
まだ”本当に憑依された”とは、
思っていない孝信は
「ご、ごめんってば!」と叫ぶー。
「--ごめん?」
佳奈美が笑うー。
「お、、俺の趣味に怒ってるんだろ?姉さん…
で、でも違うんだ!
別に俺は現実で女子とか姉さんのこと
そういう目で見てるわけじゃないー。
俺は、、なんていうかな…その、
物語の中で、そういう、憑依とかが好きなだけで…
別に…
ほ、ほら、見てくれよ!」
孝信は慌てた様子でゲームや漫画、アニメのDVDなどを指さすー。
孝信が持っているものはすべて
”一般向け作品”だ。
まだ18歳未満の孝信は、R18の作品には一度も
手を出したことはないー。
同級生にも、R18を平気で見ているやつはいるー。
でも、孝信は断じて見ていないー
そういうところは、真面目な男子なのだー。
「-----お、、俺、ちゃんと、ルールは守って楽しんでるから!
で、、でも、、その、姉さんの気分を害したなら、
悪かったよ。
本当に、ごめん…
だからもうー」
”だからもう、そういう演技はやめてほしい”
そう、お願いしようとしたその時だったー。
「--くくくく…」
佳奈美が笑いだしたー。
「くくっ…はははは、あははははははははははは~~~!!!!」
狂ったように笑う佳奈美ー
佳奈美もいつも穏やかに笑っているが、
”いつもの佳奈美”の笑い方ではないー
「ね…姉さん…?」
唖然としてしまう孝信ー
「--おもしれぇやつだなお前…
ははははっ、本当に面白いー
でもさぁ…
ザンネンだけど、お前の姉さん、本当に乗っ取られちゃってるんだよなぁ~!」
佳奈美がニヤニヤしながら言うー。
「--ね、、姉さん!頼むよ!やめてくれよ」
孝信が必死に言うー。
自分の身近な人間が憑依される、なんてそんなの、耐えられないー。
「---くくく 弟の前で、お前の姉さんはおっぱいを揉むのかぁ~?」
ニヤニヤしながら胸を揉む佳奈美ー
「---う、、嘘だ…やめてくれ…」
孝信は震えていたー。
”本当に、憑依されているのかー?”
という考えが、頭の中を駆け巡るー。
「---弟の前で、お前の姉さんは自分のスカートをめくるのか~???」
佳奈美がスカートをめくりながら笑うー。
そしてー
突然、服を脱ぎ始めた佳奈美は、
弟の目の前で身体を晒したー
ポーズを決める佳奈美ー
「--くくく お姉ちゃんの裸見て、興奮してるのか?」
イヤらしい声で囁く佳奈美ー
その目はー
正気ではなかったー
「や、、やめてくれ…」
孝信は、困惑しながら、言葉を口にしたー。
そして、叫んだー
「そんな姉さん、見たくない!!!!!!!!!」
とー。
②へ続く
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コメント
「憑依」は好きだけど、
自分の身近な人が実際に憑依されちゃうのはちょっと…
と、いう人をイメージして書いてみました~☆笑
次回もぜひお楽しみくださいネ!
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