年齢を重ね、全盛期を過ぎてしまったAV女優ー。
次第に仕事もなくなっていく彼女ー。
しかし、彼女は、かつて大人気AV女優だったころの自分を忘れられず
異様なまでに美に執着していたー。
そんな彼女が”入れ替わり”で、若い身体を奪う物語…。
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AV女優 黒森 梨々花(くろもり りりか)ー。
かつて、大人気AV女優として、
あらゆるAVに出演し、
AV業界以外の仕事のオファーも多く、
”奇跡の天使”などと、呼ばれるほどだったー。
しかしー
それも、昔のことー。
AV女優の世界は、厳しい世界だー。
自分の身体そのものを武器に、稼ぐ世界ー。
身体と演技で、見るものを魅了し、興奮させー
そして、虜にしていくー。
だがー
その世界の競争は厳しいー。
年齢を重ねるにつれて、仕事は減り、
ファンも減っていったー。
どんどん可愛い若い子がデビューし、
仕事がどんどん奪われていくー。
悔しいけれどー”若さ”に勝るものは、
この世界では、ないー
どんなに演技力で、
どんなに振舞いでカバーしてもー
”やがて”限界はやって来るー。
どんな業界も”きれいごと”だけでは成り立たない。
それが世の中の常ー。
AV女優の世界も、そうー
ひとつの、戦争なのだー
梨々花も、デビュー当時、
ベテランのAV女優や先輩との競争に打ち勝ち、
大人気AV女優の座を手に入れたー
そしてー
今度はーーー
「---くそっ!」
梨々花は思わずそう呟いたー。
灰皿に、煙草の吸殻の山が出来上がっていくー
吸わずにはいられないー。
新人の”小娘”に仕事を取られー、
AVの仕事もここのところ減っているー。
オファーがあったとしても
それは”メイン”ではなく、脇役だったりするー。
「--梨々花ちゃんが、喘いでも、需要がないからなぁ」
簀河原(すがわら)監督には、そう言われたー
そして、与えられた役は
”憑依される子のお母さん役”-
確かに必要な役ではあるが、
メインではないー
「---はぁ…はぁ」
鏡を見つめる梨々花ー
肌は荒れてー
かつてのような輝きは、もう失われていたー
「--こんなのわたしじゃない!」
梨々花はここのところ”化粧”に狂っていたー
自分の美貌の衰えを受け入れることができず、
狂ったように化粧を繰り返すー。
美容のために、異常なまでのお金をつぎ込みー
そして、なんとか自分の美を保とうとするー。
けれどー
それも”限界”
梨々花はもうー
40代に突入したのだー
人間が、絶対に勝つことができないものが
この世にはいくつかある。
そう、その一つが”老い”だー。
抗うことはできるー
でも、最後に人間は必ず”老い”に負けるー。
老いには勝つことはできないー
梨々花もそうー。
自分の老いを受け入れることができず、
AV女優としての需要もなくなり、
それでも、”わたしは美人なのよ!”という気持ちを
捨てきれずー
かつての輝かしいAV女優・黒森 梨々花としての栄光が
忘れられないー
そんな状況であるために、
梨々花は精神状態も不安定になり、
さらに、敬遠される結果となったー
やがてーー
黒森 梨々花はAV女優としてやっていくこともできなくなりー
”事実上の引退”に追い込まれたー
「……ーー」
鏡を見つめて、自分の衰えた肌を見て
鏡を叩く梨々花ー。
元々、煙草は吸わなかったのだが
ここ数年は煙草と酒にも溺れ始めているー
”久しぶりの主演”をする予定だったAV
”わたしの身体は、ご主人様のおもちゃですぅ♡”も、
直前になって簀河原監督から
”ぼたんちゃんにするわ”と言われて、
出演が取り消しになったー
「--ぼたんなんて、ただの生意気な小娘じゃない」
梨々花が怒りの形相で呟くー
”小娘のくせに”
”小娘のくせに”
”年相応”
それを受け入れることが出来ていればー
梨々花はまだ十分に”美しい”
しかしー
梨々花はそれができなかったー
いつまでも”20代”のデビューしたばかりの自分が
忘れられずに、挙句の果てに、
こんなことになってしまったー。
鬼のような形相でスマホを見つめる梨々花ー
”美貌 保つ”
”美貌 奪う”
”40代でも20代”
”美意識”
検索履歴が表示されるー
梨々花は”狂っていたー”
過去の栄光を求めー
狂っていたー。
「--わたしは…わたしは…いつまでも綺麗でいたいの…!」
怒りの形相で鏡を見つめる梨々花ー
「こんなの…こんなのわたしじゃない!!!!」
一人、泣き叫ぶ梨々花ー。
”栄光”に憑りつかれた
AV女優の末路ー。
「------!!!」
梨々花は、目を見開いたー
このまま”美”に狂って、
闇に飲まれていくはずだった梨々花の運命が変わる”広告”
梨々花のような女が、目にしてはいけなかった
”禁断の果実”がそこにはあったー
「いれ…かわり…?」
目に涙を浮かべた梨々花が呟くー。
”他人と身体を入れ替えて、いつまでも永遠の美をー”
「ビューティフル・チェンジ」
化粧品のような説明だがー
内容を読むとー
そこには”他人と自分の身体を入れ替えて
老いた自分の身体にばいばい”などと書かれていたー
「--…」
梨々花は、何も迷うことなく、それを注文したー。
決して安い金額ではなかったが、何も迷わなかったー
既に、梨々花は、若い時に稼いだお金の
貯金のほとんどを使い果たしているー
整形から、何まで、美容に関わることはなんでもしたー
「--入れ替わり…ふふふふふふふ」
梨々花の目に、狂気の光が宿ったー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「--おはようございます~」
梨々花の自宅の近所に住む女子高生・島本 彩香(しまもと あやか)が
家の前の掃除をしていた梨々花に挨拶をするー
「--おはよう」
梨々花が微笑み返すー。
梨々花がAV女優だなんて、あの子は知らないのだろうー。
彩香の後ろ姿を見つめる梨々花ー
「--いい身体…♡」
梨々花が不気味に微笑むー。
彩香は、
とても可愛らしく、スタイルも良い女子高生だー。
同じ高校に通ってるわけではないから
詳しくは知らないが
友達も多いー。
そして、声も透き通った感じのとても可愛らしい声だー。
あの声でー
喘いだらー
さぞ、ゾクゾクする声が出るはずだー
梨々花はそんな風に思うー
「AV女優としての素質…すっごくありそう…」
梨々花が口元を歪めるー。
”入れ替わり”の薬を注文してから5日ー
梨々花は、入れ替わり薬の到着を待つ間ー
”奪う身体”を選んでいたー
最近人気の”小娘”AV女優・ぼたんも
候補のひとりだったが、
梨々花はぼたんが、悔しがる表情も見たかったー
「---」
そして、梨々花は決断するー
決断した梨々花は呟くー。
「---彩香ちゃんの身体…盗んじゃおうかな…?ふふふ」
とー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー
彩香はいつものように学校を終えて、
親友の月子(つきこ)と一緒に下校していたー。
ごく普通の女子高生らしい
ごく普通の話題ー。
「--じゃあ、またね~!ばいばい~!」
彩香が可愛らしく手を振ると、
そのまま家に向かって歩き出すー。
「---」
その背後にー”美に憑りつかれた”AV女優・梨々花が立っていたー
「---彩香ちゃん」
梨々花が笑みを浮かべるー
背後に気配を感じてー振り返る彩香ー。
しかしー
そこには誰もいないー
「(気のせいかな…?)」
そう思いながらー
自宅への道を歩いているとー
曲がり角の部分でーーー
「--あっ!!!!!!!!」
待ち構えていたAV女優の梨々花が急に飛び出してきてー
二人は”正面衝突”してしまったー。
梨々花が”わざと”彩香に激突したのだー
「--ふふふふふ」
梨々花が、彩香が気絶したのを見て、
そのまま意識を失ってぐったりしている彩香の身体に
キスしながら、近くの路地に引きずりこむー。
そして、意識のない彩香の身体に対して、梨々花は
そのままクチュクチュと音を立てながらキスを続けたー
「--ふふふふふ…あなたの若い身体…貰うわ…」
周囲からしてみればー
”意識を失った女子高生におばさんがキスをしている”
そんな状況ー
人がめったに立ち入ることのない裏路地だから、
目撃者はいなかったもののー
危険な光景が、そこには広がっていたー。
「---もう一度、AV女優の頂点に立つのよ」
梨々花はそう叫ぶと、ぐったりしている
彩香に激しくキスをしたー
やがてー
梨々花がぐったりとその場で意識を失いー
代わりに彩香が目を覚ますー。
目を覚ました彩香は、
自分の手を見つめー
頬を触りー
髪を触りー
胸を揉みー
そして、
スカートから覗く足を触ったー
「ふふふふふ、、若い身体…
ふふふふふふ、やった!やったぁ!」
梨々花と彩香はーー
入れ替わってしまったー
彩香になった梨々花は嬉しそうに叫ぶー
「あぁぁぁ…肌の艶が違いすぎる…ふふふふふふ」
彩香になった梨々花は、
気絶している元・自分の身体を見つめながら、
不気味な笑みを浮かべたー
今度はー
この身体でAV女優としてデビューする。
「わたしを馬鹿にしたやつらを、見返してやる」
彩香(梨々花)が不気味な表情で呟くー。
この若さえあればー
”わたしのテクニック”で、
AV界のトップに立つことは、
難しいことではないー
「ふふふふ、彩香は今日からAV界の頂点を目指すの!
うふふふふ♡」
彩香(梨々花)はそう呟くと、
「ねぇ、彩香ちゃん!ねぇ!」
と、わざとらしく、気絶したままの梨々花ー
入れ替わってしまって彩香が中に入っているであろう
AV女優・梨々花の身体を起こそうとしたー
・・・・・・・・・・・・・・・・
”彩香ちゃん!”
”ねぇ、彩香ちゃんってば”
「---え…?」
彩香は意識を取り戻したー
曲がり角で、近所のおばさんに正面衝突してー
そのあとー?
周囲を見渡すとー
そこはーーー近所の裏路地だったー
「---!?!?!??」
意識が戻ってきた彩香は驚くー
”自分”が目の前にいるー
「えっ!?!?ひぃっ!?!?」
梨々花の身体になった彩香は、
彩香の身体になった梨々花が目の前にいることに
驚くー
”入れ替わり”なんて、夢にも思わない彩香からしてみれば
”目の前に自分がもうひとりいる”
と、いう風にしか思えないのだー。
「--あ、、え、、あ、、、あの!?えっ!?」
梨々花(彩香)は、自分が目の前にいることに驚きながらも、
同時に、自分の口から出ている声が”自分とは違う”ことにも気づくー。
「---彩香ちゃん…!」
彩香になった梨々花は、あたかも”偶然ぶつかって入れ替わってしまった”風に
装い、慌てた様子で、梨々花になった彩香のほうを見るー
AV女優である梨々花にとってー
”偶然入れ替わってしまってパニックになっている近所のおばさん”を
装うことはたやすいー。
入れ替わり薬の効果で、
キスをするだけでもよかったのだがー
いきなり襲い掛かったらー
”意図的に身体を奪った”と思われてしまうー
だからー
”曲がり角で衝突して偶然入れ替わってしまった”風を
装うために、わざと彩香とぶつかったのだー。
「お、、落ち着いて聞いてね…
わたしたち、、い、、入れ替わっちゃったみたい!」
彩香(梨々花)が”演技”をしながらそう叫ぶと、
梨々花(彩香)「え、、、えっ!?!?!」と、戸惑いの表情を浮かべたー
”まずはこの身体が、大学生になるまでー
じっくりと下準備させてもらうわよ”
彩香になった梨々花は、内心でそう呟くと、
不気味な笑みを浮かべたー
②へ続く
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コメント
落ちぶれてしまったAV女優と
女子高生の入れ替わりデス~!
前にも、若い子とおばさんの入れ替わりは
書きましたが、今回はその時とはまた違う
雰囲気になるように書いていければ、と思います~!
私も老いは怖いデス…!
コメント
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女性同士の入れ替わり最高です!
SECRET: 0
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コメントありがとうございます★!
お楽しみ頂けて何よりです!!