<入れ替わり>美はわたしのもの②~欲望~

かつての栄光を忘れることのできない
AV女優…。

彼女はついに、近所に住む女子高生の
身体を手に入れてしまい…?

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「----分かりました…」
梨々花になった彩香は不安そうな表情で、そう呟いたー。

「--ごめんね…わたしのせいで」
彩香になった梨々花が言うー。

”偶然ぶつかってしまって入れ替わってしまった”風を
装って、女子高生の身体を奪ったAV女優の梨々花ー。

「--(ふふふ、これでわたしはまたトップAV女優よ)」
イヤらしい笑みを浮かべる彩香(梨々花)-。

彩香(梨々花)は、
”ひとまず、お互いの身体で生活するしかない”と提案し、
梨々花(彩香)も、戸惑いながらも、それを受け入れたー。

「お互い、分からないことがあったら、連絡を取り合いながら
 うまくやっていきましょ?」
彩香(梨々花)の言葉に、
梨々花(彩香)は頷くー。

彩香は梨々花として、
梨々花は彩香として生活しながら、
入れ替わってしまった状態から元に戻る方法を探すー。

そう、彩香になった梨々花は提案したのだー。

梨々花になった彩香は、
逆に「周囲の人にだけでも伝えたほうが…」と
最初は提案していた。

しかし、
彩香の身体を奪った梨々花は、

”入れ替わった”なんて言えばお互いに
頭のおかしな人間だと思われてしまうー

入れ替わりなんて、信じると思うのかー?

最悪の場合、
医療機関に研究目的で実験体のように
されてしまう可能性もあるー

などと、言葉巧みに梨々花(彩香)を遠回しに脅しー
結局”入れ替わったことを隠しながら、お互いのふりをして”
過ごすことに無理やりしたのだー

「--あ、、あの…西上(にしがみ)さんは、お仕事とかは…?」
梨々花(彩香)が、不安そうに聞くー。

西上、とは、梨々花の本名だー。
”黒森 梨々花”はAV女優としての名前で、
本名で活動しているAV女優は少ないー。

梨々花もそうー。
本名は、西上 野乃子(にしがみ ののこ)、という名前だー。

「ーーわたしは、、ねぇ、今、ちょうど休職中だからー。
 家の中で休んでて大丈夫よ」
彩香(梨々花)は笑うー

AV女優と伝えるつもりは、なかったー

「---わ、、わかりました…じゃあ、そうします」
梨々花(彩香)が不安そうにつぶやくー。

いつも自信に満ち溢れている梨々花の顔が
弱弱しい表情になっていて、
彩香になった梨々花は”わたしも、そんな顔できるなんて”と
笑みを浮かべたー

「--じゃあ、わたしは、彩香ちゃんの家に彩香ちゃんとして帰るけど…
 普段、どんな感じで生活してるのか、とか、
 明日の学校でどうすればいいかとか、教えてくれる?」

彩香(梨々花)の言葉に、
梨々花(彩香)は頷くとー、
彩香になった梨々花が”彩香”として生活するための
アドバイスを1時間以上かけて行ったー

・・・・・・・・・・・・・・・・

帰宅した彩香(梨々花)は、鞄を放り投げると、
鏡を見つめたー

「ふふふふ…♡ 若い身体…」
彩香(梨々花)が甘い声を呟くー

モデルのようなポーズを取ったりー
胸を触ってみたりー

「--ん…っ」
鏡にキスをしたりするー。

「ふふふふ…この身体なら…
 わたしは誰にも負けないー」
彩香(梨々花)が微笑むー

彩香の部屋を見渡すと、
彩香は、お菓子作りの勉強を必死にしているようだったー。
”趣味”レベルではなく、将来、本気でそういう仕事に就こうと思っているのか、
専門的な本が並び、大学もそう言う勉強ができるところを
選ぼうとしている感じだったー

「---ふふふふふ…こんなに可愛いのにー
 それを生かそうとしないなんてー」

彩香(梨々花)は笑みを浮かべたまま、
机に置いてある、梨々花からすれば”くだらない”本を
ゴミ袋に放り投げたー。

「--わたしは、AV女優になるの」
彩香(梨々花)が、
今まで見せたこともないような妖艶な笑みを浮かべるー

「わたしの将来の夢は、AV女優でぇ~す♡」
甘い声で囁くと、
彩香(梨々花)はクスッと笑ったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後ー

梨々花(彩香)は、梨々花の部屋で不安そうに
一人、過ごしていたー
梨々花は独身で、一人暮らしであるため、
誰かと暮らしているわけではないー。

そのため、
梨々花のことを詳しくは知らない彩香が、
梨々花として振舞うー
という必要はなく、
家で一人、のんびりしていれば、
それで、なんとかなる、というのも事実だったー。

”--元に戻る方法、色々考えてみたんだけど”
彩香になった梨々花からLINEが届くー

”ぶつかってみるとか、階段から転がり落ちてみるとか”
彩香(梨々花)は、”元に戻りたいと本気で思っている”
ふりをしながら、出来る限り、時間を稼ごうとしていたー

いつかはー
彩香も気づくー。
梨々花が、”元に戻るつもりがない”ことにー。

でもー
その時にはもう遅いー。

何故ならー
こうして、彩香の身体になって、
彩香として生活しているうちに、
”彩香のこと”が分かって来るからだー。

仮に、梨々花になった彩香が
「わたしたち、入れ替わっちゃったの!」と言い始めたとしても
その時には、梨々花は彩香に”なりきる”ことが出来るー

”おばさん、何言ってるんですかぁ~?”と言えばーー
梨々花(彩香)が”頭のおかしな人間”と思われるだけだー。

「---はぁ」
梨々花(彩香)は不満そうに鏡を見つめるー

鏡には、やつれた中年の女性ー
梨々花が映っているー。

梨々花は、厚化粧で必死にごまかしていたが
不規則な生活だったこともあり、
その美貌は急速に衰えていたー。

「----…本当に…元に戻れるのかな…」
ため息をつく梨々花(彩香)-

彩香は正直、梨々花のことをあまり知らないー
”近所のおばさん”であることは知っているし
話も時々するのだがー
プライベート的なことまでは、知らないー。

「…とにかく、今はここで大人しくしながら
 元に戻る方法を調べなくちゃ」
梨々花(彩香)はそう呟くと、
スマホを手に、
”入れ替わり”から元に戻る方法を
調べ始めたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---ふふふふふ♡」
1週間が経過したー。

彩香(梨々花)は、自分の美容にお金をつぎ込んだー
彩香が、必死にバイトで貯めていたお金を、異様なまでに使い込みー
彩香の身体の美をさらに高めようとするー

「--ふふふふ…綺麗な脚は、ちゃんと見せなくちゃ」
彩香が普段着ていたような、
長めのスカートやズボンではなくー
ミニスカートやショートパンツなどを中心に、
大胆に生足を晒すようになった彩香(梨々花)-

「--ふふふふ…わたしは未来の人気AV女優よ」
彩香(梨々花)は嬉しそうにそう呟くと、
化粧をしながら、妖艶な唇で、歪んだ笑みを浮かべたー

学校で”彩香が変わった”と噂になりはじめるー。

まるで、男を誘うような、色っぽいメイクにー
彩香自体の雰囲気も変わり、
”自分への自信に満ち溢れている”
そんな、雰囲気になったー

比較的
穏やかな性格だった彩香ー
しかし、今の彩香は違うー

男を誘うような発言や仕草を繰り返しー
エッチなことに対しても、興味津々な雰囲気を見せるー。

「--若いっていいわねぇ」
彩香(梨々花)が昼休み中に、他の女子を見つめながら呟くー

「え?」
一緒にお昼を食べていた友人が苦笑いするー

「やだ~!彩香ってば、急におばさんみたいなこと言っちゃって~!」
その言葉に、彩香(梨々花)は
「あら、ごめんなさい」と笑みを浮かべたー

言動が、どことなく”おばさん”っぽくなったー
そんな風に違和感を覚える生徒もいたー。

時は流れるー
次第に、梨々花からの連絡が減ってきたことー
そして、いつまでも”元に戻れないこと”に危機感を抱き始めた梨々花(彩香)は、
彩香(梨々花)に”お話したいことがあります”と、
彩香になった梨々花を呼び出したー。

梨々花が”入れ替わりのことは言わないほうがいい”と言ったからこそ、
梨々花になってしまった彩香は大人しくしてきたー。
しかし、最近は”おかしい”とすら感じるようになってきたし、
もう、我慢の限界だったー。

早く、自分の両親が待つ家に帰りたいし、
友達とも早く話したいー。

もう、これ以上、我慢できないー

数日後ー
彩香(梨々花)はようやく、梨々花(彩香)の元にやってきたー

「---何の用かしら?」
彩香(梨々花)が笑うー。

化粧が濃くなりー
自分の身体を魅せるかのような、服装ー。

大胆に生足を晒し、胸元もイヤらしさをと色っぽさを感じさせるような
見せ方をしているー。

「--あ、、、あの…」
梨々花(彩香)が、”自分の姿”を見て戸惑うー

目の前にいるのは、自分の身体なのに、
まるで、自分に思えないー。

同じ身体なのにー
雰囲気も、何もかもが違うー

”こんなの、わたしじゃない”と、思えてしまうー。

「----あ、、あの…勘違いだったら、、、ごめんなさいですけど…
 あの、、、、、に、西上さん、、元に戻るつもりは…ありますか?」

梨々花(彩香)が、言いづらいことを口にするかのように、
そう言い放ったー。

彩香(梨々花)がクスッと笑うー。

「--元の身体に戻りたいの?」
彩香(梨々花)の言葉に
梨々花(彩香)は、微笑むー。

「--それはそうよね。
 若くて、綺麗でーー
 誰だって元の身体に戻りたい」

彩香(梨々花)はそう呟くと、ふふふ、と笑いながら
自分の髪を撫でるー

「さらさらとした髪ー」

”元の身体の持ち主”の前で
身体を自慢していく彩香(梨々花)-

「--艶のある肌ー」
顔と足をイヤらしい手つきで触るー

「--こんな、”お宝”を持っているのに、
 そのありがたみを知らない、あなたに
 この身体を使う資格はあるのかしら?」

彩香(梨々花)が挑発的な笑みを浮かべる。

梨々花(彩香)は戸惑う。

重い空気が部屋に流れー
時計の時を刻む音だけが響き渡るー。

「--そ、、それって…」
梨々花(彩香)が”嫌な予感”を覚えるー。

そして、その”嫌な予感”は的中していたー

「--わたしだって、若くて、綺麗な身体が欲しいの。
 わたしは、元の身体に、戻りたくないー」

そこまで言うと、彩香(梨々花)は
低い声で鋭く言い放ったー

「元に戻るつもりなんてないー
 この身体は、わたしのものよ」

とー。

「そ、、そんな!」
梨々花(彩香)が叫ぶー。

既に入れ替わって数か月が経過していたー

”元に戻るため”
そう言っていた梨々花を信じて、
彩香は梨々花として、必死に我慢して、
家の中で、元に戻る方法を必死に調べたりしつつ、
買い物など、必要な外出以外はなるべくしないようにしてきたー

”入れ替わりなんて騒げばお互い頭がおかしいと思われてしまう”
”入れ替わりなんて誰も信じない”
”元に戻った時、スムーズに生活に復帰できるように”
”入れ替わりなんて現象を知られたら研究機関にモルモットにされるかも”

色々な、梨々花の”脅し”は
一見すると合理的で、だからこそ梨々花になった彩香は
梨々花を信じて、ここまでやってきたー

けどー

「--わたしの身体を返してください!」
梨々花(彩香)が叫ぶー

「いやよ」
彩香(梨々花)が笑うー。

「そんな老いぼれた身体、いらないー。
 髪も肌も、衰えてる身体なんて、いらないー。

 わたしはーー
 島本 彩香としてAV女優になるのよ!」

彩香(梨々花)が叫ぶー

「え、、、え、、、え、、AVって…あの…え???」
梨々花(彩香)はさらに戸惑ったー

そして、泣きそうになりながら
彩香(梨々花)にしがみつくー

「わたしの身体を返して!」
とー。

「--邪魔よ!ババア!」
彩香(梨々花)は”元・自分”に対して鬼のような形相で叫ぶと、
梨々花(彩香)を突き飛ばしたー

「あなたの美はわたしのものー。
 この数か月、大人しくしていてくれてありがとうー

 ”彩香”として振舞うコツは掴んだからー
 今更あなたが騒いでも、意味ないわ。
 
 あなたが、”頭のおかしいおばさん”だと思われるだけ。

 ふふふふ…ははははははははは!」

笑う彩香(梨々花)

泣きじゃくる梨々花(彩香)-

彩香(梨々花)は、
「--じゃあね、彩香ちゃんー、いいえ、お・ば・さ・ん」
と、言うと、大声で笑いながら、そのまま立ち去って行ったー。

「そんな…」

身体を奪われた梨々花(彩香)は、その場で涙を流すことしかできなかったー

③へ続く

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このまま彩香はAVデビューしてしまうのでしょうか~?
続きは明日デス~!

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