レベル100の傭兵の男が、レベル1の女盗賊と
入れ替わってしまったー。
そして、レベル100の身体を手に入れた彼女は
その身体を持ち逃げしてしまいー…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーーー」
自分の”レベル100”の身体を持ち逃げされてしまった
傭兵・ルーベンは、アマンダの身体で困惑の表情を
浮かべていたー。
「チッ…あの小娘ー」
アマンダ(ルーベン)はそう言葉を口にしながら
周囲を探索していくー。
するとー…
「ーーー!」
アマンダ(ルーベン)は、慣れないアマンダの身体で
”見つけたもの”に近付いていくと、
「あのバカー…」と、そう言葉を口にしたー。
そこに落ちていたのは
ルーベンが、祖父から譲り受けた
相手の”レベル”を見ることができるゴーグルだったー。
どうやら、ルーベンの身体を持ち逃げしようとした
アマンダが慌てていたために落としたようだー。
「ーー…まぁいいー
俺の身体はレベル100だし、
あの女には別になくても大丈夫だろう」
アマンダ(ルーベン)はそう言葉を口にしながら、
祖父から譲り受けた”レベル”を可視化するゴーグルを拾うと、
「この女の身体はレベル1だから、
俺の方こそ気を付けないとな」と、
そう言葉を口にしながら、ゴーグルを装着するー。
”レベル1”
そんな表示を見ると、大きなため息を吐き出したくなってしまうー。
「ーーーーチッーあの女めー
人の身体を奪うとは、大した盗賊だー」
”偶然”そうなったとは言え、
結果的にはルーベンが”身体”を奪われる形となってしまった
アマンダ(ルーベン)は皮肉めいた口調でそう言葉を口にすると、
そのまま森の中を移動し始めるー。
「ーチッー」
が、すぐにアマンダ(ルーベン)は舌打ちをすると、
視界の先にいる骸骨の魔物を見つめながら
「レベル23ー。雑魚だなー」と、そう呟くー
レベル100のルーベンからすれば武器を装備せずに
拳でパンチをするだけでも、一撃で粉砕できるぐらいに
”相手にならない”存在だー。
しかしーー
「ーレベル23は雑魚だが、今の俺はそれ以上の雑魚だー…」
そう言葉を口にしながら、アマンダが持っていた短刀を手に、
骸骨の魔物を見つめるー。
「いや、だめだー
俺のテクニックと経験でカバーしようとしても、
流石に20以上のレベル差はきつい」
アマンダ(ルーベン)は、どこか悔しそうに
そう言葉を口にすると、
そのまま骸骨の魔物の前に姿を現すことなく、
別の方向へと向かうー。
”ーこの女から身体を取り戻す必要があるがー、
このレベルじゃなかなか自由に動き回れないなー…
まずは少しレベルを上げるかー”
そんなことを考えながら、
アマンダ(ルーベン)は、
レベルの低い”敵”がたくさんいるような地域を
思い浮かべると、そのままこっそりとその場所に
むかって移動をし始めるのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あははー!最高!
あたし、滅茶苦茶強いじゃん!」
一方、ルーベンになったアマンダは
ルーベンのレベル100の身体を使って
次々と魔物を倒していたー。
レベル8の昆虫型の魔物をー、
レベル12の野生の獰猛な動物をー、
レベル23の骸骨の魔物をー。
”ゴーグル”を落としてしまった
ルーベン(アマンダ)には、自分のレベルを把握することが
できなかったものの、
それでも、ルーベンの身体はレベル100である以上、
誰であろうと”敵”ではなかったー。
「あはは、弱そうなやつ、はっけ~ん!!」
レベル32のゴブリンのような魔物を発見すると、
ルーベン(アマンダ)は嬉しそうにそう言葉を口にすると
剣を抜いて、そのままゴブリンのような魔物の方に向かって行くー。
そして、あっという間にゴブリンを倒すと、
「今までは逃げて隠れるしかできなかったあたしの恨み!!!」と、
そう言葉を口にしながら、
さらに、すぐ近くにいるゴブリンに向かっても、
剣を握りしめて襲い掛かったー。
レベル1だったアマンダからしてみれば、
まるで”チート”でも使っていきなりレベル100になったような
そんな気分ー。
特に、彼女のような性格であれば、
この状況を”楽しい”と感じるのも、
無理もない話だったー、。
「ーーえへへへ、あたしってば最強ー!
次はどいつを倒そっかな~!」
ルーベン(アマンダ)は、
ルーベン本人が絶対に見せないような
ワクワクしたような表情を浮かべながら
周囲を見渡すー。
”弱かった”彼女ー。
”いつも逃げてばかりだった”彼女ー。
そんな彼女は”力”を手に入れて
魔物だけではなく、魔物以外の原生生物に対しても
積極的に戦闘を挑んでいき、蹴散らし始めたー。
「ーえへへへへー
強い!!すごい!!あたし強いー!!」
ルーベン(アマンダ)は、
”この身体だったら、いくらでもー”と、
そんなことを思いながら
次々と”魔物以外”にも意味のない戦闘を挑んでいき、
ひたすら戦いを繰り返したー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーよし」
アマンダ(ルーベン)は、
地道に”レベルの低い魔物”を狙ってそれを撃破すると、
着実にアマンダの身体で”レベル”を上げていたー。
「ーレベル12かー。」
アマンダ(ルーベン)はゴーグルに表示されたレベルを見つめると、
「ーしかし、俺の身体と比べると筋力がなー…」と、
そう言葉を口にしながら、表情を歪めるー。
アマンダの身体で行動するのにも大分慣れては来たものの、
やはり、身体の色々な場所がルーベンとは異なるために、
苦戦する部分も多いー。
「ーこの細い腕じゃ、俺が使っていた剣と同種のものを
振り回すのには厳しいからなー」
そう言葉を口にすると、
アマンダ(ルーベン)は「元に戻れるまで、
この女の身体に合って、かつ俺にとっても使いやすい武器を
探す必要があるなー」と、
そんな言葉を続けるー。
「ーーーー」
そして、入れ替わる前からアマンダが使っていた短刀を見つめると、
「ー俺は出来りゃ、リーチが広い武器がいいんだよな」と、
少し戸惑いの表情を浮かべながら、
そんな言葉を口にしたー。
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それから、3ヵ月が経過したー。
”強い身体”を手に入れたアマンダは、
やがて”力”を使うことが病みつきになってしまい、
魔物だけではなく、”強者”との戦いを求めて
人間にまで勝負を挑むようになっていたー。
無差別に戦いを挑んでは、
「あたしは最強!」と、まるで遊んでいるかのように
喜んで見せるルーベン(アマンダ)ー。
さらには、”この身体なら、盗賊稼業も余裕でしょ?”と、
最近では”盗み”も働き始めたー。
元々、彼女は盗賊ー。
ルーベンに指摘されたように
”ロクに盗みも働いたことがない”のは、
あくまでも自分自身の”実力”的な問題で、
盗みをすることに罪悪感を感じたりだとか
そういった理由ではなかったー。
だからー…
力を手に入れてしまったアマンダは
ルーベンの身体でたくさん、盗みを働き始めたー
「ーあはは!あたしってば最強ー!」
盗賊として出稼ぎに出て、
消息不明になっている”兄”を探すために
盗賊になったと語っていたアマンダ。
しかし、今はそのアマンダは
ルーベンの力をー、レベル100の身体を手に入れて
そんな目的も忘れて、遊び半分で盗みを繰り返していたー。
彼女がー、”努力”の末にレベル1からコツコツとレベル100に
なったのであれば、色々な経験もその間にしただろうし、
こんな風にはならなかったかもしれないー。
しかし、レベル1からいきなりレベル100になったことで、
彼女はいきなり”最強”になり、そして壊れてしまったー。
順調にステップアップしていればー、
恐らく彼女はこうはならなかったー。
自惚れやすい性格で、自分本位な部分はありはするけれど、
それでも、ちゃんと”1ずつレベルが上がっていけば”
こうはならなかったー。
「ーーん~~…
あの旅の一団はレベルいくつかなぁ~?」
ルーベン(アマンダ)はニヤニヤしながら
そう言葉を口にすると、
旅の一団にターゲットを定めるー。
十分に”金”も持っていそうだし、
獲物としては申し分ないー。
「ーーま、レベルいくつであっても、
あたしはレベル100だからねー
あたしに勝てるやつなんていないー」
ルーベン(アマンダ)は満足そうにそう言葉を口にすると、
そのまま剣を手に、旅の一団に向かって走り出すー。
「ーーふふふふふー
あたしに狙われたのが運の尽きよ!
覚悟しなさい!」
ルーベン(アマンダ)はそう叫ぶー。
「ーー!」
旅の一団の団長らしき男は、
そんなルーベン(アマンダ)に気付くと
驚いた様子で、
「ーお、お前はーまさか”噂の”オネェ口調の盗賊!」と、そう叫ぶー。
ルーベンの身体になってからも、
アマンダは”元の喋り方”のままであったために、
すっかり”オネェ口調の盗賊”として、
恐れられるようになってしまっていたー。
「ーーふふふふー
有り金もお宝も全部出しなさい!」
そう叫びながら、旅の一団に攻撃を仕掛けようとした
ルーベン(アマンダ)ー。
がー、その時だったー。
突然、
物陰から、別の人間が飛び出し、弓矢を放ってきたー。
「ーー!?」
ルーベン(アマンダ)がその攻撃を
”ルーベンの身体の身体能力”で回避すると、
相手を見て表情を歪めたー
「ーーー!
あ、あたしー!?」
ルーベン(アマンダ)が叫ぶと、
そこには、”元自分”ー
入れ替わった相手であるアマンダ(ルーベン)の姿があったー。
「ーー随分と派手に悪さをしているようだなー」
アマンダ(ルーベン)が、そう言葉を口にすると、
以前のアマンダとは違い、どこか動きやすそうな服装に身を纏いながら、
弓を手に、ルーベン(アマンダ)を睨んだー。
「ーう、うるさいわね!レベル1のあんたがあたしに挑むつもり?」
そう言葉を口にしながら
ルーベン(アマンダ)が武器を構えるー。
がーーー
「ーーー!?」
アマンダ(ルーベン)は、素早い身のこなしで
それを回避すると、持っていた小刀の二刀流で
ルーベン(アマンダ)を攻撃したー。
「ーーがっ… うっ… ひぃっ!?」
思わぬ反撃を受けたルーベン(アマンダ)が
表情を歪めると、
アマンダ(ルーベン)は装着していたゴーグルを外すと、
「つけてみろ」と、そう言葉を口にしたー。
「ーー!?」
ルーベン(アマンダ)は表情を歪めながら
言われた通りにするー。
そしてー、
そのゴーグルを装着した状態で、
アマンダ(ルーベン)を見つめるとー…
”レベル95”とそう表示されていたー。
「れ、れ、レベル95!?あ、あたしはレベル1のはずー」
ルーベン(アマンダ)がそう叫ぶと、
アマンダ(ルーベン)は、呆れ顔で言ったー。
「ーーお前の身体で、魔物たちと戦ってレベルを上げたー。
レベル1の人間だって、努力をすればレベルは上がるー
そしてー、見てみろ」
アマンダ(ルーベン)は淡々とした口調でそう言葉を口にすると、
ルーベン(アマンダ)は戸惑いの表情を浮かべながら
”自分のレベル”を確認するー。
するとーー…
”レベル64”と、そう表示されていたー。
「ろ、ろ、ろくじゅうよん!?!?
あ、あたしのレベルは100のはずー!?」
ルーベン(アマンダ)がそう叫ぶと、
アマンダ(ルーベン)は呆れ顔で言葉を口にしたー。
「ー鍛錬を怠り、自分の強さにうぬぼれたお前は
大事なものを見失ったー。
お前のレベルはどんどん下がり続けているー」
アマンダ(ルーベン)はそう言葉を口にすると、
「俺はお前の身体で鍛錬を重ねて、傭兵となったー」と、
そう言葉を口にするー。
そして、その上で、
「今日は”盗賊”のお前を討伐する依頼を受けてここにやってきたんだー」
と、淡々とそう言葉を口にするー。
「ーま、ま、まさか、あ、あたしを殺すつもりー?
この身体は、あんたのー!」
ルーベン(アマンダ)がそう叫ぶと、
アマンダ(ルーベン)は、弓を手に、それを高速で発射したー。
「お前の身体ではー…この武器が一番しっくり来るー」
その言葉と同時に、弓矢がルーベン(アマンダ)を貫くー。
”信じられない”という表情を浮かべながら
その場所に倒れ込むと、
アマンダ(ルーベン)は”元自分”の亡骸を見つめながら呟いたー。
「ー悪いな。いきなりレベル100の身体になっちまったばかりに
お前を狂わせてしまったー」
それだけ言葉を口にすると、
アマンダ(ルーベン)は、旅の一団に「もう大丈夫だ」と、
そう声を掛けるー。
”身体が変わっても、やるべきことは変わらないー”
アマンダ(ルーベン)は、そう心の中で呟きながら
ゆっくりと歩き始めるのだったー
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
最終回でした~!★
いきなりレベル1の人間が100になると
色々狂ってしまう人も…多そうですネ~!!
お読み下さり、ありがとうございました~!!
★作品一覧★

コメント
ルーベンはキザだけど、まともな人だったんですネ!★
ルーベンはアマンダのカラダの特性に慣れて無理せず考えながらレベル上げていった感じですネ☆☆☆☆☆
自分も無名さんのカラダと入れ替わったらマジメに計画的に女の子レベルアップ頑張らないと!☆!☆
たまには…ふふふ…(*´艸`)笑
感想ありがとうございます~~!
ルーベンさんは思ったよりまともな人でしたネ~!!!
順番にレベルアップが大事なのデス!