校長先生の突然の暴走により、
全校生徒と教職員が女体化させられてしまった
男子校ー。
校長は”今日から女子高だ”と宣言し、
さらに暴走を続けていくー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おいっ!ふざけるんじゃねぇぞ!」
ゴツイ体格の女子生徒ー…
さっきまでは男だったその生徒が
怒りの形相で校長先生の方に向かって行くー。
”女体化”させられてしまった全校生徒が混乱する中、
その怒りは当然、”女体化”を仕組んだ校長先生に向けられるー。
「ーふふー
可愛い声と顔で、そんなに怒るのは良くないねー」
自身も女体化した校長先生が笑みを浮かべながらそう言うと、
ゴツイ体格の”元男子”が女体化した校長の胸倉を掴むー。
しかし、女体化した校長は笑みを浮かべながらー
破壊された装置ー…
先程まで、女体化ガスを放出していた装置を指差したー。
「ー!?」
ゴツイ体格の元男子が表情を歪めると、
校長は「我が校には女子がいないー。だから、異性のことも
少しは知っておくべき、と、そういう理由で体験授業をしようとしたんだー」
と、突然そう語り始めるー。
これは、ドッキリを兼ねた体験学習なのだとー。
そして、「本来は5時間目と6時間目が終わったら
あの装置でもう一度”男に戻すガス”を放って
全員を元に戻すつもりだったー だがー」と、
女体化した校長先生は言葉を続けると、
女体化した亮太を見つめながら言ったー。
「彼が、装置を壊したー」
とー。
「ーー!!」
女体化して、呆然としていた亮太がハッとした様子で
顔を上げると、
女体化した校長先生は高らかに宣言したー。
「ー諸君が女から戻れなくなったのは、全て彼のせいです。
責めるならば、彼を責めなさいー」
とー。
「ーい、いや、えっ…?ま、待ってくれ!」
女体化した亮太は困惑しながらそう叫ぶー。
周囲の女体化した男子たちの一部が、
亮太に向かって怒りを向けて詰め寄って来るー
体育館には”女子”の怒号や悲鳴、泣く声が
響き渡る地獄のような状況ー。
本来、男子校であるこの学校では
決して聞くことのなかったはずの女子の声が
そこら中に響き渡っているー。
「ーーみ、みんな!待ってよ!
沼崎くんは悪くないよ!」
女体化した幼馴染の周平が慌てた様子で、
亮太を庇うー。
元々華奢だった周平は女体化したことで
さらに弱々しい感じになっているものの、
それでも詰め寄って来る”女体化した他の生徒たち”から
必死に亮太を守ろうとしてくれているー。
「そ、そうだぜ!あんな奴のこと信じるのか!?」
別のクラスの大久保だとか、小久保だとか、
いつもふざけ合っている男子生徒・武も
女体化した身体でそう叫ぶと、
校長先生の方を指差したー。
元々戻すつもりだったなんて嘘に決まっているー。
仮に本当だったとしても、
あんな間際らしいことをした校長先生の方が悪いと、
女体化した武はそう言い放つー。
がーー
「って、いねぇー!?」
女体化した武がかわいい声で叫ぶと、
女体化した亮太に詰め寄っていた女体化してしまった
男子たちも、一斉に校長先生が立っていた壇上の方を見つめるー。
そこにー、既に校長先生の姿はなく、
ハッとして体育館の出口の方を見つめると、
女体化した校長先生は笑みを浮かべながら
「ー君達は実に愚かですねー。
簡単に扇動されてしまうー。まるでゴミのようだ」と、
そう言葉を口にしながら体育館から逃亡したー。
「ーくそっ!!何なんだよアイツ!」
体育館の中に怒号が飛び交うー。
いきなり、全校生徒を女体化させて
”今日から女子高”とはどういうつもりなのだろうかー。
一体、校長先生は何がしたいのだろうかー。
さっき、副校長先生に対して
”女の方が平均寿命が長いから女体化したら、寿命が延びる”とか、
何とか言ってたけれど、そんなことが理由とは思えないー。
そう思いつつ、女体化した亮太は
「校長を探すー」と、そう宣言するー。
「僕も行くよー」
幼馴染の周平も、女体化してしまった自分の身体を
見下ろしながら、少し恥ずかしそうに笑うと、
「早く、元の身体に戻りたいからねー」と、
そう言葉を続けるー。
「ーわかったーありがとな」
女体化した亮太は穏やかに笑うー。
すると、周平は暗い空気にならないようにするためか
揶揄うような口調で、
「でも、女子になった沼崎くんー、予想以上に可愛いなぁ」と、
そう言葉を口にしたー。
「ーっ、馬鹿なこと言ってないで行くぞー」
小さい頃に、おばあちゃんから”かわいいねぇ~”みたいに
言われたことはあったけれど、
まさかこの年になって、”かわいい”と言われるとは思わなかったー。
体育館の中が未だにざわついている空気の中、
出口に向かう女体化した亮太たちー。
そこに、別のクラスの友人・大久保 武が「俺も行くぜ!」と
そう声を掛けて来るー。
「久保!ありがとなー」
女体化した亮太は、武に向かっていつもの調子でそう言うと、
「ーだから久保じゃねぇよ!大久保だよ!」と、笑いながら
武もいつもの調子でそう言葉を返して来たー。
「ーーー悪い悪いー 中久保ー」
亮太はそう言うと、
「中久保ってなんだよ!」と、そう叫ぶ武と、
そして幼馴染の周平と共に、体育館から逃亡した
校長を探すべく、体育館の外へと飛び出して行ったー。
「ーーーー」
そんな様子を体育館から見つめながら
女体化してしまった副校長はため息を吐き出すー。
確かに、校長は最近疲れた様子だったー。
しかし、まさかこんな凶行に及ぶなんてー…。
「ーーー彼らに、託すしかないかー」
女体化して”疲れた感じのおばさん”と言った感じの
見た目になってしまった副校長は、
そう言葉を口にすると、
やれやれ、という様子で、女体化ガスを発生させていた装置を
見つめるー。
確かに、装置は壊れているー。
だが、もしも、校長の言う通りに
”男に戻すガス”も放出できるのだとしたらー?
試してみる価値はあるかもしれないー、と、
副校長はゆっくりと壊れた装置の残骸へと
近付いていくのだったー。
体育館ではー
女体化した生徒たちがそれぞれの反応を示しているー。
亮太たちのように、体育館を飛び出して校長先生を探しに行く者ー。
どうすることもできずに体育館の中で、ただ戸惑いの表情を浮かべている者ー。
女体化した自分の身体を触り、嬉しそうにニヤニヤしている者ー
スマホを手に、警察に通報している者ー
体育館の大混乱は、まだまだ収まりそうにはなかったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーくそっ…校長はどこだ?」
女体化した亮太が表情を歪めながら
そう言葉を口にすると、
「僕はあっちを探すよ!」
と、女体化した幼馴染の周平が、分かれ道で別の方向に走っていくー。
「ー俺は上の階をー」
女体化した武も、亮太と別れて校長先生を必死に
探し始めるー。
全校生徒が女体化させられてしまったという
狂気的なこの状況ー…
このまま校長先生を逃がしてしまうようなことになれば、
本当に元に戻ることができなくなってしまうかもしれない。
そう思いつつ、
亮太は必死に校舎内を探したー。
がー、
その時だったー。
”視聴覚室”で、亮太はようやくその姿を見つけたー。
女体化した校長先生の姿をー。
「こ、校長ー…!!」
女体化した亮太がそう叫ぶと、
女体化した校長は笑みを浮かべながら振り返るー。
校長は、視聴覚室で映画を見ていたー。
「ーーこの映画はね。
ラストのシーンがとても泣けるんだー
そこからのエンディングのシーンがこれまた、いいー」
女体化した校長先生はそう言葉を口にしながら笑みを浮かべるとー、
うっとりとした表情を浮かべながら
女体化した亮太のほうを見つめるー。
女体化した亮太は険しい表情を浮かべながら
校長先生を見つめると、
校長先生は言ったー。
「これから君たちは女子として生きていくんだー。
その顔に、そんな怖い表情は似合わない」
校長先生はそう言うと、
女体化した亮太は「怒るのに、女も男も関係ありません」と、
そう言い放つー。
女体化した校長は静かに何度か頷くと、
「それは、確かにー。君の言う通りだ」と、そう言葉を口にするー。
そんな校長を前に、亮太は言うー。
「体育館で、警察に通報してる子も見ましたー
こんなこと、もう続けられませんよー?
早く、俺を、いや、みんなを元に戻してください」
女体化した亮太が言うと、校長先生は
「悪いが、戻す方法はない」と、そう断言する。
校長は元々、女体化させた生徒たちを元に戻すつもりなどなく、
”元に戻す方法のない”一方通行の手段を用いたのだと
そう説明する。
「ーー…くっ…い、一体どうしてこんなことをー…」
女体化した亮太が困惑した表情で言うと、
校長先生は笑ったー。
「ー楽しいからだよ。君たちが困り果てる顔を見たかったからだよー」
とー。
その言葉に、女体化した亮太は
「ふ、ふざけるなー…!り、理由になってない!」と、
そう叫ぶと、
校長先生は再び笑うー。
「いいや、これが理由だよ。
君はわたしが、アニメやドラマのように、
”物語になる理由”を語れば満足かね?
ここから、回想フェイズにでも突入すれば満足かね?
ーー現実はそうはいかない。
人間が道を踏み外す理由に、物語などない。
それが真実だー」
女体化した校長はそう言うと、自分の胸を揉んでから
少しだけ笑うー。
「ーー私の人生はつまらなかったー。
だから最後に狂って見たかった。
それだけだ」
校長先生はそう言うと、
視聴覚室で流していた映画が
スタッフロールに入ったのを見て微笑むー。
「素晴らしいー」
女体化した校長先生が笑うー。
そうこうしているうちに、
視聴覚室の入口の扉が開いたー。
女体化した亮太が少しだけ驚いて振り返ると、
そこには、体育館にいる女体化してしまった生徒たちが
通報したことによって、駆け付けた警察官の姿が見えたー。
校長先生は穏やかに笑うと、
隠し持っていたカプセルのようなものを手にした。
「ー私は人生に自ら幕を引きますー
お疲れ様でしたー」
警察たちに向かって校長先生はそう言い放つと、
自ら毒入りのカプセルを飲み込むー。
警察が校長先生の元に駆け寄った時には
校長先生は真っ青になって口から
泡を噴き出していて、
もう助かることはなかったー。
まるで、流れるように起きた出来事に
女体化した亮太はただ、その場に立ち尽くすことしかできなかったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1週間後ー。
「ーでもまさか、本当に女として
生きていくことになるなんてなぁ…」
女体化した亮太は、困惑の表情を浮かべながら、
学校へと向かっていたー。
「あははー…でもまぁ、僕は、どっちでもいいかなー
性別に拘りはないしー」
女体化した幼馴染・周平がそう言うと、
亮太は「ポジティブだなぁ…俺なんか昨日の帰り、
駅で間違えて堂々と男子トイレに入っちゃったしー、
早く元に戻りたいよ」と、笑うー。
結局、あのあと、生徒も教職員も元に戻ることは出来ず、
そのまま過ごすことになってしまったー。
当然、生徒の保護者たちが大騒ぎをしているのは
言うまでもない。
ただー…”女体化してしまった当の本人たち”は、
受け入れるしかないこの状況を
案外、素早く受け入れていたー。
「ーーお、久保塚ー」
女体化した亮太は、別のクラスの友人・武の姿を見つけると、
女体化した武が振り返りながら
「俺は大久保だ!」と、叫ぶー。
そんな武は女子の制服で登校するようになっていて、
髪型からメイクまで、かなりおしゃれになっているー
「適応早いなぁ」
女体化した亮太がそう言うと、
女体化した武は「へへーせっかく女になったんだから
楽しまなくちゃな」と、そう笑うー。
「ーーははー」
制服は、男子としての制服をそのまま使うことも
許されていて、周平や亮太は、
サイズが変わってしまったために、新しくした
男子の制服を用意して、それを使っているー。
が、中には武のように女子の制服を選んだ者もいるー。
「まぁ、でもー…」
女体化した亮太はそう言葉を口にすると
空を見上げるー。
「こうなっちまったからには、慣れて行かないとなー…」
そう言葉を口にしつつ、女体化した亮太は
”いつの日か、この状況を受け入れられるようにー”と、
心の中でそう願うのだったー。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
突然、全校生徒が女体化させられてしまうお話でした~!
もし、この先元に戻る方法が見つかったりしたら、
それはそれで、またひと騒動起きちゃいそうですネ~!!
お読み下さり、ありがとうございました~!★!
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