憧れの子を皮にした男子大学生ー。
彼は、その憧れの子の皮を”複製”できることを知り、
複製の沼にはまっていくー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「へへへへへへー」
幸弘は笑みを浮かべながら
到着した”複製用の皮”を見つめながら
笑みを浮かべるー。
皮にした菜々美を、複製用の皮に中に入れてしばらく待つー。
いつものように、無地の皮が”菜々美”の姿に変わっていきー、
菜々美の皮の”複製”に成功すると、
「ーーへへー俺の菜々美がまた一人増えたー」と、
笑みを浮かべるー。
複製した”8個目の菜々美”の皮で、
今度は坊主頭にしてみせると、
「へへーこういうマニアックな菜々美もいいなー」と、ニヤニヤと笑うー。
自分の坊主頭になった菜々美の頭を触りながら
「へへー色々な菜々美をコレクションできるぞー」と、
そう言葉を発すると、
赤い髪の菜々美や、緑色の髪の菜々美ー、
濃すぎるメイクの菜々美にー、
この前とは別の雰囲気のギャルメイクの菜々美ー、
ゾンビメイクの菜々美などなど、色々な菜々美に
イメチェンして、その”皮”を並べたー。
「ーーー」
既に、15個の”菜々美の皮”が、部屋中に干されている中、
幸弘は「まだだー」と、呟くー。
もっともっと、色々な菜々美をコレクションしたいー、と思うと同時に
この家にもしも空き巣が入ったらどうする?
この家がもしも火災になったらどうする?と、
そんな心配までし始めてしまうー。
空き巣に入られて、菜々美の皮を全部盗まれてしまったらー、
もう菜々美になることはできなくなるー。
もしもこのアパートで火災が発生して、菜々美の皮が全部燃えてしまったらー、
もう菜々美になることはできなくなるー。
そんな心配をし始めてしまった彼は
「もっとだー…もっと、菜々美を増やさないとー」と、
そう言葉を口にするー。
そして、”人を皮にする針”を販売していたサイトを開くと、
”複製用の皮”をさらに購入しようとし始めるー。
がー、複製用の皮はそんなに安くはないー。
「くそっー…金がー…どうするー?」
菜々美の皮を見つめながら、幸弘はそう呟くと
部屋の中にあった漫画やCD、ゲームソフトなどを
かき集めて、それを売却して金を集めようとするー。
さらには、菜々美の皮を着て、ネット上に
きわどい自撮りの写真を、顔は隠した状態のまま
乗せたりして、金を荒稼ぎし始めるー。
「ーーへへー…菜々美を使って菜々美を増やすんだー」
菜々美の皮を着た幸弘は、菜々美の声でそう言葉を口にすると、
邪悪な笑みを浮かべながら、
”複製用の皮”をさらに注文していくー。
菜々美の皮を作り出して、
今日は、”地味な菜々美”の皮を着て、
そのまま外に出かけると、
借りたトランクルームの中にいき、そこに菜々美の皮を
設置するー。
「ーへへへー…ここに置いておけば
俺の家が燃えたり、空き巣に入られても安心だー
それとー」
菜々美の姿のまま、笑みを浮かべる幸弘ー。
今日、”地味な菜々美の皮”を着て来たのは、
移動中に”狙われないように”するためだー
ギャルな菜々美とか、そういう皮を着て来たら、
万が一にも狙われる可能性があるー。
だから、最も狙われ無さそうな菜々美の皮を着て外出したー。
それにー、この複製菜々美の一つなら、失っても
また複製をすればいいー
「そうだー今度、バイト先の俺のロッカーにも菜々美の皮を
置いておこうー。
色々な場所に置いておいた方が、菜々美を失うリスクを
下げることができるからなー」
菜々美の皮を着たまま、そう言葉を口にすると、
後日、幸弘はバイト先に複製した菜々美の皮を持ちこんで、
そこに菜々美を保管したー。
さらには隣町にある山奥にも菜々美の皮を
穴を掘って埋めていて、とにかく”菜々美を失わないように”
色々な場所に分散するような形で、
菜々美の”スペア”を設置したー。
「へへへ…へへへへへー」
しかし、幸弘はそれでもまだ満足できなかったー。
菜々美の皮をとにかく複製して、増やす…ということに
のめり込み始めてしまった幸弘は
菜々美の皮をひたすら複製し続けたー。
当然、お金が底をつくー。
既に、部屋は菜々美の皮だらけー。
どこを見ても、菜々美、菜々美、菜々美…
「ーへへ♡ へへへへへっ」
菜々美の皮を着たまま、他の菜々美の皮を
頬ですりすりしながら奇妙な笑みを浮かべるー
「もっとだーもっともっともっとー菜々美を増やすんだー」
ニヤニヤしながら、さらに菜々美を増やそうと、
そう考えた幸弘ー
けれど、お金が足りないー。
何とかしないとー
そう考えた幸弘は”菜々美の皮”を売り始めたー
複製した菜々美の皮をネットを通じて、
他の人に売り始めたのだー
人を皮にする針や、複製の皮のことを知っている人間はほとんどいないー。
だから、菜々美のような美少女の皮は飛ぶように売れたー。
「ふひっーひひひひひ♡」
菜々美の皮を着た幸弘は銀行口座の残高を見て
ゲラゲラと笑うー。
菜々美本人が絶対にしないであろう、奇妙な笑い方をしながら、
満足そうに笑う幸弘ー
その部屋は、既に菜々美の皮で埋め尽くされるほどに
菜々美の皮だらけー。
ゴミ屋敷ー…ならぬ、菜々美屋敷とでも言えば良いのだろうかー。
菜々美だらけのその部屋を見つめながら
菜々美の皮を着た幸弘は「もうここだけじゃダメだー」と呟くー
「もっともっと、菜々美を増やすんだー」
そう言葉を口にした菜々美を着た幸弘は、
その日から、別のアパートも探し始めて、
物件を見つけると、菜々美をその場所にも保管し始めたー
「ーーダメだーお金が足りないー」
菜々美の身体でそう叫ぶと、
「そうだーと、笑みを浮かべるー。
やがて、幸弘は菜々美の皮を着て
夜の街で男を誘惑しては、
お金を貰って、男を楽しませるようになり始めたー。
菜々美の身体を堪能するついでに
お金も稼ごうと、そうし始めたのだー
この頃には、幸弘はもう大学にも行かなくなってしまったー。
菜々美の皮を”複製”することだけに取り憑かれて、
菜々美をひたすら複製ー、
自分でも、”こんなに増やしてどうするのか”ということは
どこかで思いながらも、
菜々美を増やすことをやめられなかったー。
菜々美の身体で”稼ぐ”ことに集中し始めてからは
バイト先にも顔を出さなくなり、
専用のロッカーに保管しておいた”菜々美の皮”を回収して、
そのままバイト先から姿を消したー。
「ーーーーはぁ…♡ はぁ…♡ー
へへーこれで、また金を増やせるー」
今日も菜々美の身体で金を稼いだ幸弘は笑みを浮かべながら
そう呟くと、帰宅してから、早速、
”複製用の皮”を大量に注文するー。
あまりに注文しすぎて、サイト側からも
”お間違いはないでしょうか?”などと、確認のメールが
届いてしまう始末であったものの、それでも幸弘は
気に留めることなく、菜々美を増やすために”皮”を注文したー。
複製用の皮が到着すると、
どんどん菜々美を増やしていく、幸弘ー。
菜々美の皮を着て、他の菜々美の皮のニオイを嗅いだり、
菜々美の皮の上から、さらに菜々美の皮を着て、
「ダブル菜々美だぜ!」と、嬉しそうに騒いだりー、
まるでファッションショーかのように、菜々美の皮を着て、脱いで、
色々な菜々美を楽しんだりもしたー。
がー、そんな中、問題が起きたー。
”菜々美置き場”にしていた2番目に借りたアパートの一室の大家から
”住んでいる様子がない”と、バレてしまったのだー。
「ーいや、あのですねー…」
幸弘は必死に言い訳をしようとしたものの、
退去を命じられてしまい、頭を抱え始めるー。
「くそっー…俺の菜々美たちを奪うつもりかー」
そんな文句を口にしながらも、
退去の帰還までに”複製した菜々美の皮”を移動しなくてはいけないー。
がーー
「ーーーぐ…こんなにたくさんの菜々美、どこに移動させればー」
菜々美の皮を着たまま、幸弘は自分の2番目に借りたアパート…
”菜々美の皮の複製”置き場にしていた部屋の中を
見つめながら困惑するー
1枚1枚はペラペラではあるものの、あまりにも異様な数の菜々美を
複製したために、部屋中、菜々美だらけだー。
「ーーーー…ーいったい、どうすればー…」
そうこうしているうちに、退去の期日が迫って来てしまうー。
このままでは、こっちに置いてある
複製菜々美の皮を失うことになってしまうー。
しかもー、この光景を人に見られてしまったらー、
厄介なことになってしまうのも理解しているー。
「なんとかしないとーくそっ」
菜々美の皮を着たままガリッと爪をかじると、
そのままその部屋から出て、
自分が住んでいる方のアパートへと戻っていくー。
とにかくー、
とにかく、何とかしなくてはいけないー。
このままでは、いけないー。
「ーーーーーー」
部屋から出て来た”菜々美”の姿を偶然見かけた
アパートの大家は少しだけ表情を歪める。
”この部屋を借りてるのは、男子大学生だったはずだがー”
幸弘に退去を命じた大家はそう呟きながら、
”とにかく、早く追い出してしまわねば”と、
そんなことを考え始めるー。
しかしー…大家にとっても、
菜々美を着ている幸弘にとっても、
”アパート問題”は、気にしなくても良いことだった…
何故なら…
「ーーそろそろお金が足りなくなって来たなー…」
そう言葉を口にしつつ、菜々美の皮を着て、
菜々美の胸を揉みながら今後のことを考えていた幸弘。
複製した菜々美の皮を置くためだけに借りた
もう1か所のアパートの退去問題も早くどうにかしないといけないし、
それ以上に、早く菜々美をもっともっと複製しなくてはいけない…
既に、菜々美の皮の複製に取り憑かれてしまっているような
状態になってしまっていた幸弘は
菜々美の皮を複製せずにはいられなかったー。
どうして、それをしているのか、自分でもよく分からないままー…。
「ーーそろそろまた身体で稼ぐか」
そう言葉を口にすると、複製した菜々美の皮の一つを身に着けて
そのままゆっくりと家の外に向かうー…。
夜の街を歩きながら、菜々美になった幸弘は
”ターゲット”にできそうな男を探すー。
”へへへー菜々美の身体なら男の一人や二人、すぐに捕まえられるからなー”
ニヤニヤとしながら、ターゲットを物色するー。
が、そんな中、反対側から太った男が
真っすぐとこちらへと向かってくるのが見えた。
知らない男だー。
がー、どうせ遊ぶのであれば
もうちょっと違う男がいいー。
菜々美の皮を着て、
菜々美として男遊びをするようになった幸弘は
そう思った。
金のためとは言え、女として色々お楽しみをしているうちに、
”男の好み”という気持ちが芽生えてきて、
最近ではターゲットも”騙しやすそうな相手” ”金を持ってそうな相手”
という基準以外にも
”俺の好み”という部分も含まれて来るようになった。
あそこまで太った男は、幸弘にとっては対象外ー。
そんな風に思いつつ、すれ違おうとしたその時だったー。
「ーーーーぅ?」
菜々美の皮を着た幸弘は、表情を歪める。
すれ違いざまに、その男が菜々美の胸のあたりにナイフを突き刺したのだ。
「ーーーー…ぇ???」
菜々美が振り返って声を上げようとすると、
「よくもー、よくも、俺を弄んだな」と、
そんな言葉と共に、太った男が襲い掛かって来る。
必死に逃げようとした菜々美を着た幸弘。
が、いつしかナイフで”菜々美の皮”の部分も引きちぎられてしまい、
”中身”が路上で外に出てしまう。
破れた菜々美の皮から、
血を流しながら外に出て来た幸弘。
「な、なんなんだお前はー…」
菜々美を刺した男も、”菜々美の中から男が出て来た”ことに驚きながら
ナイフを捨てて逃亡するー。
「ーーーぁ…ぐぐ…」
菜々美の皮ごと、中身にも致命傷を負わされてしまった幸弘は
路上で血を流しながら、苦しそうに這いずるー。
”誰だ、あいつー、なんでこんなことにー…?”
幸弘は、知らない…。
”複製した菜々美の皮”を、他の人間に”売った”のが原因だとー。
複製菜々美を買った男の一人が、菜々美の身体で
男を罠にはめて、金を巻き上げる行為を繰り返していて
”菜々美”が恨みを買ってしまったのだー。
そして、その被害者の一人が”中身が違う”とは知らずに
菜々美を着た幸弘を襲撃ー、
幸弘は助かることのない傷を負ったー。
「ーー嘘だー…俺はーーー…」
幸弘は地べたを這いずりながら、周囲がどよめく声も聞こえず、
意識が薄れていくのを感じるー。
「ー複製ーーしなくちゃー、菜々美を、複製…
へへーーへへへへへー」
幸弘は、死の間際まで”菜々美を複製すること”ー
そればかりを考えていたー。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
複製に病みつきになってしまった結果、
身を滅ぼしてしまう結末でした~!
こんなにたくさん、皮を複製しても…
意味がないのデス!笑
お読み下さり、ありがとうございました~!★!
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