憧れの子を皮にして、
乗っ取ることに成功した彼ー。
が、やがて彼は”皮を複製”することができると知り、
憧れの子の皮を複製し始めてしまうー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
男子大学生の田宮 幸弘(たみや ゆきひろ)は、
笑みを浮かべながら、
それを手にしていたー。
”人を皮にすることができる針”
そんなアイテムを、ネットで偶然見つけて、
手に入れたのだー。
これを相手に刺すと、
その人間を”皮”にすることが出来てー、
皮になった人間を着ることで、
その人そのもののような状態になることができるー、
そんな、夢のような代物だー。
それを手に入れた幸弘はー、
同じ大学に通う憧れの子ー、
村瀬 菜々美(むらせ ななみ)を、皮にして
その身体を乗っ取ることを目論んでいたー。
菜々美は、幸弘と同じ高校の出身ー。
とても優しく、そして明るく、周りからも慕われるような人気者で、
どちらかと言うと、クラスでは目立たない存在だった幸弘からすれば、
雲の上のようなー、そんな存在だったー。
一度だけ、文化祭実行委員をやったときに、当時、生徒会の副会長だった
菜々美と一緒に作業をする機会があって、
その間だけ、よく話をしたり、菜々美側から雑談されたりしたことはあったものの、
それ以上の接点はなかったー。
大学生になってからも、
”一緒の大学だね”と言われたり、
”おはよ~”と、声を掛けられたりしたぐらいで、
それ以上の関わりはないー。
菜々美からすれば、幸弘は
”特に何ともない相手”でしかなかったのだー。
が、この日、幸弘は”人を皮にする針”を手に入れてしまったー。
菜々美の身体を乗っ取ったあとの妄想をしながら、
一人、嬉しそうにする幸弘ー。
そして、幸弘はその欲望を現実のものにするために
動いてしまったー。
翌日ー
大学内で、菜々美を皮にする機会を伺っていた幸弘は、
お昼の時間の最中に、友達と別れて、菜々美が一人に
なったのを確認するー。
「ーへ、へへへー……む、村瀬さんーごめんねー」
これからすることを独り言で詫びる幸弘ー。
もちろん、詫びたところで、当然、
これからしようとしていることが、本人に許して貰えることだとは
思っていないー。
それでも、幸弘は己の欲望にブレーキをかけることは
できなかったー。
「ーー村瀬さんー」
周囲で誰も見ていないであろう場所にたどり着いたタイミングで、
菜々美に声をかける幸弘ー。
「あ、田宮くんーどうかしたの?」
菜々美がそう言葉を口にすると、
幸弘は、「あ、い、いやー、そのー、これを拾ってー」と、
握りこぶしを作りながら、菜々美の方に近付いていくー。
その握りこぶしには意味はないー。
菜々美に近付くために咄嗟に思いついた言い訳だー。
もう一方の手に、人を皮にする針を隠し持ちながら、
菜々美に近付くと、
「ーー拾ったってなにを~?」と、不思議そうにしている菜々美のほうを見て、
幸弘は笑みを浮かべたー。
これまでずっと、”真面目に”やってきた幸弘ー。
だからだろうかー。
菜々美は幸弘のことを特に警戒もしていなかったー。
がー、それは間違いだったー。
高校時代から菜々美で”色々な妄想”も楽しんでいた幸弘は、
菜々美からすれば、最悪なレベルでの”危険人物”だったのだー。
幸弘は隠し持っていた針を手に、それを菜々美の腕に突き立てると、
菜々美は「え…???」と、驚いたような表情を浮かべると同時に、
その身体から空気が抜けるかのようにして”皮”になっていくー
「ーーな… にーーーこれ…たすーーーけ」
菜々美のそんな言葉に、幸弘は青ざめるー。
今になって罪悪感を感じたのと、
”やってしまった”という驚きと、
そして、助けを求められたことで、心が痛んだー。
けれど、そんな感情に浸る間もなく、
菜々美は完全に”皮”になってしまうと、
しばらく、呆然とした状態でその場に立ち尽くしていたものの、
やがて、我に返ったようにして、
用意していたリュックに皮になった菜々美を詰め込んで、
そのまま大学を後にしたー。
帰宅すると、菜々美の皮をリュックから取り出して
ゴクリと唾を飲み込むー
「へーへへ…お、俺がついに村瀬さんにー」
ニヤニヤが止まらない幸弘ー。
自分が菜々美になれると思っただけで
ドキドキしてしまうー。
が、いつまでもドキドキしているだけでは
せっかく菜々美を皮にしたというのに意味がないー。
そう思いつつ、意を決して菜々美の”皮”を身に着けると、
「す、すげぇー」と、菜々美の手を、足を動かしながら、
菜々美の顔で笑みを浮かべるー。
そして、それと同時に自分の口元に手を当てると、
「ーーう、うわっ…む、村瀬さんの声で俺が喋れてるー」と、
自分の口となったその口から、菜々美の声が出ていることに感動し、
心底嬉しそうな笑顔を浮かべるー。
「ーーへ…へへーーーへへへへー」
”人を皮にする針”を手に入れると同時に、
この日のために予め購入しておいた姿見のほうを見つめると、
菜々美は嬉しそうに微笑んだり、色々なポーズをしたり、
挑発的な表情を浮かべて見たり、
変顔をしてみせたりするー。
「うわっーー村瀬さん、こんな顔もできるのかー」
ニヤニヤしながら、猿のようなポーズをして、
ウホウホ言わせてみたり、
ゴリラのようなポーズをさせてみたりして、
菜々美の姿で散々遊ぶー。
やがてー、
何度か咳払いをすると、
「ー田宮くんのこと、ずっと大好きだったの♡」と甘い声で言わせて
一人で顔を真っ赤にしてバタバタしてみせるー。
菜々美が顔を赤らめているのを見て、
「村瀬さんー、ホントはずっと俺のことが大好きだったりしたのかなー?」と
一人、妄想の世界に浸り始めるー。
菜々美が顔を真っ赤にしているのは、単に
菜々美の身体を使っている幸弘が興奮して
ドキドキしているからに過ぎないものの、
”都合よく”物事を解釈してしまう幸弘ー。
「ーへ…へへへーそ、そうだー」
ゴクリ、と唾を飲み込むと、菜々美は
「へーへへー早速ー、身体のチェックもさせてもらおうかなー」と
そう言葉を口にすると、
理性がブレーキを踏んだのか、一瞬、戸惑ったような表情を浮かべるー。
けれど、すぐに、
「も、もう、俺の身体なんだしー、俺が俺の身体で何しようと自由だよなー?」と、
そう言葉を口にすると、
そのまま勢いよく、あまり脱ぎ方も分からない服を一生懸命脱ぎ始めたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数日後ー
菜々美として、欲望を堪能しながら
大学に行くときは、菜々美の皮は脱いで、
自分の部屋に干しながら、
幸弘として大学に通っている日々を送っていたー。
がー、そんな中、帰宅した幸弘は
”菜々美の皮”を見つめつつ、
”もしも紛失したらどうしよう”だとか、
”もしも破れてしまったらどうしよう”だとか、
そんなことを急に心配し始めてしまうー。
もしも、破れたり、紛失したら、
菜々美になれなくなるし、
一度、あの快感を感じてしまったら、
もう元には戻れないー。
「スペアが欲しいなー」
菜々美の”皮”のスペアが欲しいなどと、
とんでもないことを言い始めた幸弘は
”人を皮にする針”を購入したサイトを覗きに行くー。
すると、そこにはー
”スペア”を手に入れる方法ー、
”皮の複製”の方法が書かれていたー。
”複製キット”と呼ばれる無地の”皮”を購入ー、
既に皮にした人間の皮をその無地の皮の中に入れて、
1時間ほど放置することで、
無地の皮が、”変化”し、皮を複製することが
できるのだと、そう書かれているー。
「へ…へへーこれがあればー
村瀬さんを、いいや、菜々美をいくらでも複製することができるってことかー」
下品な笑みを浮かべながら
そう言葉を口にすると、菜々美の皮を見つめながら
”複製キット”を複数購入するー。
1個1個は正直なところ、結構お高い値段ではあったものの、
この快感をー、手に入れた夢を手放すわけにはいかないー。
「ーーこれで菜々美の皮のスペアも手に入ってー…へへへへー」
幸弘はニヤニヤしながら、そう言葉を口にすると
「さてとー」と、今日も菜々美の皮を着て、
欲望に身を委ねるのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数日後ー
”複製キット”が到着したー
菜々美の皮を着て、鏡にキスをしている最中だった幸弘は
配達の人が来たのに気づき、慌てて菜々美の皮を
脱ぎ捨てると、
そのまま玄関に向かって、何食わぬ顔で
荷物を受け取るー
”置き配にしときゃよかったー”と、
そう思いつつもそれを受け取ると、
早速箱を開封するー。
中には”人間のシルエット”のような、
人間の形はしているものの、顔も、身体の特徴も何もない、
白い人型の皮が入っていたー。
「えーっと、この無地の皮の中に、菜々美の皮を入れると、
この無地の皮も菜々美になるってことだなー」
複製キットの説明書を読みながら、その利用方法を
確認する幸弘ー。
説明通りに、菜々美の皮を、複製用の皮の中に入れてしばらく待つー。
すると、複製用の無地の皮がだんだんと菜々美の姿に
変化していくのが分かったー
「す、すげぇー無地だった皮が菜々美になってくー」
幸弘はニヤニヤと笑みを浮かべると、
やがて、複製用の無地の皮が完全に”菜々美”になったことを確認し、
菜々美になった複製用の皮の中から、菜々美の皮を取り出すー。
「ーそうだー、オリジナルの菜々美がどれだか分かるようにしておかないとなー」
そう言葉を口にすると、
オリジナルの菜々美の皮を身に着けてから、
「ん~~~~…」と、考えるー。
「ーーーー身体に名前を書くのはなんか違う気がするしー…」
そう思いながら「そうだー」と、そう言葉を口にすると、
ネットでHな模様のシールを探して、それを購入してー、
ニヤニヤと菜々美は笑みを浮かべたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ひとつ、またひとつと菜々美を”複製用の皮”を使って
複製し、菜々美の皮がどんどんと増えて行ったー。
「へへへー7つの菜々美は全部俺のものだー」
幸弘は満足そうに、部屋の中に干してある、
7つの”菜々美の皮”を見つめると
静かに頷きながら笑みを浮かべるー。
まるで、美少女フィギュアを見つめるかのような、
コレクションしたものを嬉々として見つめているかのようなー、
そんな目だ。
そして、その日から幸弘は”色々な菜々美”を作り始めたー
最初に複製した皮では、
”ギャルのような雰囲気”の菜々美を作ったー。
「ーへへへー菜々美ってこんな風にもなれるんだなぁ」
金髪ギャルになった菜々美は嬉しそうに笑うー。
ギャルっぽいポーズをしたり、
ギャルっぽいセリフを言わせたりして、
満面の笑みを浮かべる菜々美ー。
その複製した菜々美の皮を脱いで
ギャルな雰囲気のままの菜々美の”皮”を見つめるー
複製した皮をたくさん用意しておけば
こうしてイメチェンした菜々美をすぐに楽しみつつ、
”元の菜々美”を残すことも可能だー。
2個目の複製菜々美を着て、
今度は美容室に行って髪をバッサリと切ってもらうと、
ショートヘアーでボーイッシュな雰囲気の菜々美を作り出したー
「ーへへー”僕”なんて言って見ちゃったりしてなー」
嬉しそうにボーイッシュな菜々美を堪能していく幸弘ー。
続いて、3個目の複製菜々美を着ると、
今度は、ボサボサ頭にして、
”引き籠り風な菜々美”を作り出したー
「ーへ~~何も容姿に気を遣わないと、こんな風にもなれるのかーへへ」
ニヤニヤとしながら、引き籠りバージョンの菜々美を見つめるー。
4つ目、5つ目、6つ目、7つ目の複製菜々美でも
それぞれ別の雰囲気を作り出してー、
色々な菜々美を堪能していくー。
やがてー、7個目の複製菜々美の皮で、
お姫様風の菜々美を作り出すと、
お嬢様口調で色々喋りながら、
お嬢様な菜々美を満喫していくー。
やがて、複製した菜々美の皮で、約5日間かけて
それぞれ”イメージの違う菜々美”を作り出すと、
幸弘は静かに呟いたー
「男装した菜々美も作り出したいしー、
オタク風の菜々美も作り出したいしー、
あとはあえて、おばさん風の菜々美もー」
そんな”夢”が広がっていくー。
そして、
「足りないー。菜々美の皮がー」と、
そう言葉を口にすると、幸弘はさらに菜々美の皮を
複製するべく”複製キット”を追加で注文するのだったー
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
皮にした人間を複製することができちゃう…!
なんだか、大変なお話ですネ~!!
続きはまた明日デス~!!

コメント