<女体化>女にしか興味がないあの子と付き合うために~復讐編~(後編)

「前編」にもどる!

”女にしか興味がない”
好きな子からそう言われて、女体化する道を選んだ彼。

しかし、彼は自分が騙されていたことを知り、復讐に燃えるー。

そしてついにその子に男体化薬を盛って、男体化させてしまい…?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーくそっー…何でだー?」
教室へと戻った女体化した典弘は、
可愛らしい顔を鬼のように歪めながら
舌打ちをしていたー。

確かに昨日、愛梨が授業中で不在の教室に忍び込んで、
愛梨の水筒の中に男体化薬を盛ったはずなのだー。

それなのに、なぜ愛梨はそのままなのかー

「くそくそくそっー
 まさか、あの男体化薬、偽物だったのかー?」
女体化した典弘はそんな風にも思いながら表情を歪めるー。

「ーーーーー」
”俺が飲むことよりも、アイツへの復讐を優先したのにー”

ギリギリと歯軋りをする女体化した典弘ー。

もちろん、男体化薬を”自分自身が飲む”という選択肢もあったー。
女体化した典弘が、もう一度男体化薬を飲めば、
男に戻れる可能性は十分にあったー。

がー、女体化薬と男体化薬を手に入れた”ルート”は違うー。
異なるタイプの薬を続けて飲んで死んでしまうようなことがあったら
それは困るし、
そもそも”男に戻った”としても、
”元の自分に戻るのか”は、分からないー。

男になってー、
”元の典弘”に戻るー…とは限らないのだー。

”元の自分とは違う男になる”だけかもしれないー。

顔も、声も、身体も違っていては、
男には戻れても、”典弘”には戻れないー。

そして、何より愛梨に対する怒りもあったー。
だからこそ、典弘は自分自身で男体化薬を飲むという選択をせずに、
愛梨に男体化薬を盛り、そして男体化させたーー

ーはずだったー。

「ーーくそっー何で男になってねぇんだー?」
女体化した典弘は、愛梨がいつも通りの雰囲気だったことを
思い出しながら、そのまま表情を歪めるー。

「ーーおいおいー、どうしたんだよ?
 そんな鬼みたいな顔してー」
ふと、友人が典弘の背後から声をかけて来るー。

「ーせっかくの可愛い顔が台無しだぞー?」
半分、揶揄うような口調でそう呟くと友人に対して、
女体化した典弘は「別に俺は可愛くなりたくないし!」と、
そんな言葉を口にするのだったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーー」

授業の合間の休み時間ー。
女体化した典弘は、隣の教室をそれとなく覗くとー、
愛梨が友達と話をしている姿が見えたー。

やはり、”いつもの愛梨”に見えるー。

が、風邪を引いたのだろうかー。
朝も見た通り、マスクをしているのが見えるー。

「ーーー…」
典弘は少しだけ表情を歪めながらも、そのまま教室を通り過ぎていくー。

がー、やがてトイレを終えて自分の教室に戻ろうとすると、
次の授業が体育である愛梨のクラスの面々が
教室から出て来たー。

がー、愛梨は体育も見学なのか、
制服姿のまま、教室から出てきているー。

「ーーーーー…」
女体化した典弘は、そんな姿を見つめながら
一旦はそのまま通り過ぎるも、
”ーん???”と、心の中でふと、”あること”を感じて
振り返ったー

「ーーーお前さー…もしかしてー」
女体化した典弘がそう言うと、
愛梨が振り返るー。

「ーな、何よー」
愛梨が小さな声でそう返事をすると、
女体化した典弘は今一度愛梨を見つめながら
笑みを浮かべるー。

「ーーーーー”男”になってるのを隠してるのかー?」
とー。

「ーなっ…」
愛梨が変な声を出すと、
なおも小さい声で「そ、そんなこと、あり得るわけないでしょ」と
だけ吐き捨てて、そのまま立ち去ろうとするー。

「ーー…じゃあ、なんでそんな小さい声で喋ってるんだよー?」
女体化した典弘がそう言うと、
愛梨は周囲に話を聞かれたくないのか、気まずそうにキョロキョロすると、
「ーみ、見れば分かるでしょー」と、自分のマスクを指差しながら
「わたし、風邪を引いてて声が出ないの」と、そう言葉を続けたー。

しかしー、
女体化した典弘は笑みを浮かべると、
「ー本当に、そうかなぁ?」と、愛梨のほうを見つめたー。

「実は”男”になってるのを必死に隠してるんだろー?」
そう言いながら、愛梨に身体を近づけていくー。

愛梨は「う…うるさい…!」と、そう言葉を口にすると、
「ーーー…この髪ーー」と、じっくり見つめながら
「もしかしてー…?」と、ニヤニヤと笑うー。

「ーう、うるさいって言ってるでしょ!」
そう言い放つ愛梨ー。

感情的になったのか、うっかり大きめの声を出してしまった
愛梨の声は、明らかにいつもより低い声だったー。

「ーーへへへー…”男”みたいな声じゃんー」
女体化した典弘がそう言うと、
心の中で典弘は笑うー。

”そっかそっかー、男体化しちゃったのを必死に隠してるんだなー。
 薬の効果がないのかと思って焦ってたけど、ちゃんと効果は出てたんだなー”

「ーーー…じゃ、そのスカートの下には”ついてる”ってことかー」
女体化した典弘が、愛梨のスカートを指差しながら
あざ笑うようにして言うと、
愛梨は顔を真っ赤にしながら「ーーわたしに”何”をしたのー?”」と、
怒りや困惑、色々な表情を浮かべながらそう言葉を吐き出したー。

「ーーー…お前のせいで、俺は女になったんだー!!!!
 振るなら、ただ普通に振ってくれればそれでよかったのにー…!

 あんな嘘をつくからー、
 俺は、俺は女になっちまったんだー!

 だからー…だから、仕返しだよ!」

女体化した典弘が叫ぶー。

その言葉に、”男体化してしまった愛梨”は、
「ーじゃー、これはあんたの仕業なのー?
 も、元に戻して!」と、そう叫ぶー。

「ーイヤだねー俺だってもう戻れないんだー」
女体化した典弘はそう言うと、
「ーーあんな嘘をー…俺は、お前に心も身体もズタズタにされたんだ!」と、
なおも怒りを露わにするー。

「~~~~…そ、それは、あんたが勝手にーーー」
男体化した愛梨が泣きそうになりながらそう言い放つー。

が、女体化した典弘は
「お前が言ったんだろ!俺が女なら付き合うってー」
と、声を荒げるー。

「ーーそんなことーふ、普通はできると思わないでしょー
 できると思わなかったからー…だからー」
男体化した愛梨は震えると、その場に膝をつくー。

「ーーーー」
女体化した典弘は、騙されていたとは言え、
好きだった相手が絶望しているのを見て
少しだけ同情してしまうー。

けれどー、心を鬼にして、
女体化した典弘は言うー。

「ーー俺は、お前を許さないー」
とー。

「~~~~~~~…も、元に戻してー」
男体化した愛梨が言うー。

愛梨は、今朝ー、昨日盛られた男体化薬のせいで、
実際に男体化していたー。

けれど、それを隠し、
ちょうど、以前、母親がある病気になった際に
使っていた高級なウィッグが家にあるのを思い出して
それを勝手に持ち出しー、
制服はそのまま着て、男体化していることを
隠し、学校に来ていたー。

「ーーこんなの、耐えられないー
 元に、元に戻してー」
愛梨が涙目で言うと、
女体化した典弘は「俺だって、耐えられねぇよーこんなのー」と、
不満を露わにするー

「女になってー、
 好きな子に騙されてたって知ってー
 ーーー確かに…確かに一方的に馴れ馴れしかったかもしれないけどー
 でも、それは普通に言ってくれれば、俺だってー」

女体化した典弘は言うー。

確かに、女体化した典弘は、
愛梨が”振った”ときは、潔くそれを受け入れていたー。

愛梨は”振ったら何をするか分からない”と、不安を覚えていたもののー、
普通に振れば、典弘は普通に諦めたのだー。

もちろん、愛梨からすれば怖いと思ったのならー
それはそれで仕方ないのかもしれないー。

けれど、結果ー、このような事態になってしまったー。
もう、後戻りすることはお互いにできないー。

「ーーーー」
泣き崩れている愛梨を見つめながら
女体化した典弘は、やはり情を抱いてしまったー

”可哀想”だと思ってしまったー
元々、典弘自身、悪人…と呼べるような人間ではないー。
ちょっと馴れ馴れしかったり、こうと決めたらすぐに行動してしまうところは
あるけれど、ごく普通の男子高校生で、
少なくとも無意味に人を傷つけるような人間ではないー。

そんな、彼にとってはー
男体化させられて泣き崩れる愛梨は、
”心に迷いを生じさせる”には十分な光景だったー。

「ーーーーーーーー」
もちろん、愛梨のことは許せないー。
けれどー…

「ーーーーじゃあー」
女体化した典弘は、お互いに苦しんだことだし、
二人で元に戻る方法を探して、元に戻ってそれで終わりにしよう、と
そう言葉を口にしようとするー。

元に戻ったら、それで”おわり”ー
お互いに、”ただの同級生”に戻り、後腐れもなく、
もう、何もしないと誓うー。

そんな提案をしようとしたー

がー…

「ーーーーー…絶対にー絶対に許さないー…!
 全部ー、全部あんたのせいー」

男体化した愛梨は泣きながらそう言葉を口にするー。

「ーーーー…あんたみたいなやつ、いなければ良かったのにーー!
 ーー絶対に、絶対に許さない!!呪ってやる!!」

男体化した愛梨は涙目でそう言ったー。

「ーーーー…っ…」
愛梨を”可哀想”だと思っていた女体化した典弘の中で
何かがぷつんと切れてしまったー。

喉まで出かかっていた”許し”の言葉は
そのまま発されることなく消えて、
女体化した典弘は表情を歪めるー。

「ーーーー…何だよーそれー…
 お前が、お前が”あんな嘘”つくからー!」
女体化した典弘がそう言うと、
男体化した愛梨は「全部あんたが悪いの!全部あんたが!」と、
怒りの形相で立ち上がって、指を女体化した典弘の頬に押し付けて来るー。

そして、「最低!!!」と、ビンタを喰らわせると、
そのまま体育の授業に向かうために立ち去ってしまったー。

「ーーーー…」
呆然としながら、一人立ち尽くしていた女体化した典弘ー。

が、やがて一人で頷くと
「そうかそうかー。そういう態度を取るんだな」と、
吐き捨てるように言葉を口にしてから、
ゆっくりと歩き出したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

”暴露”したー。

愛梨は”実は男だったんだー”とー、
まるで最初から男だったかのような悪意のある言い回しで
学校中に言いふらしたー。

「ーーーーち、ちがっ…わ、わたしはー…」
男体化した愛梨は、必死に”わたしはあいつにー!”と、
典弘に男体化させられたことを伝えようとしたー。

けれどー、女子たちの一部は”愛梨が今までずっと女のフリをして
嘘をついていた”と、解釈してしまい、
愛梨は学校での居場所を失ってしまったー。

女体化した典弘は、勝ち誇った表情を浮かべるー。

「ーーー…へへへへへー
 お前のせいで俺もこうなったんだー…!
 お前も苦しんで、苦しんで、苦しみまくれー!」

”女にしか興味がない”
そんな嘘をつかなければ、起こらなかったかもしれない出来事ー。

けれど、典弘は女体化しー、
そして典弘は復讐に燃えて、愛梨を男体化させてしまったー。

愛梨は女子トイレにも男子トイレにも行けなくなりー、
やがて、学校に来づらくなってしまったのか、
学校にも来なくなってしまったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーーーーーーー」

女体化してからしばらくが経過したー。

女子としての生活には未だに慣れないものの
だからと言って、もう”どうすることもできない”
ということも受け入れ始めて、
女体化した典弘は”このまま生きていく”決意を
ようやく固めていたー。

「ーーー…やっぱ、せっかくだし、少し髪でも伸ばすかー」
復讐を終えたからか、穏やかな時間が増えた典弘ー。

「ーそういや、アイツも、そろそろ許してやるかー…
 男としての生活ならアドバイスしてやれるしー」

学校に来なくなってしまった愛梨のことを
そんな風に考える典弘ー。

”怒り”は今でもあったものの、
元々”好きな子”であったからか、
最近になって、”もう許してやるか”と、
そんな気持ちも芽生え始めていたー。

「ー今週の土曜日にー、
 一応、声をかけてみるかー」

一時的とは言え、”付き合っていた”ときに
教えてもらった家に足を運んでみようとそう考える
女体化した典弘ー。

がー、その翌日ー

「ー今日は、みんなに残念なお知らせをしないといけない」
担任の先生がそう言葉を口にしたー。

そしてーー、
典弘は、男体化した愛梨が、
昨日、自宅で自ら命を絶ってしまったことを
知るのだったー

「ーーーーー」
女体化した典弘は”もう少し早くアイツの家に行けば良かったー”と
後悔するー。

悔しそうにしながら、女体化した典弘は空を見上げると
「ーーどこまでもー俺を苦しめやがってー」と、
そんな言葉を口にしたー

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

後日談のお話でした~~!★

最後まで和解することも、
元に戻ることもできず…な、結末ですネ~…!

何かが違っていれば
ハッピーエンドもあったかも…しれませんネ~!

お読み下さりありがとうございました~~~!

「女にしか興味がないあの子と付き合うために」目次

作品一覧

コメント

  1. 匿名 より:

    性別を無理やり変えられて、同じ境遇になって改心すると思ったら、逆ギレで逆恨みとは、愛梨は本当に自分勝手で最悪な性格ですね。どこまでも自分本位です。その逆に、典弘は自分の人生を狂わせた相手を許そうとしたり、情けをかけたりしようとしてるので人間としてはかなり立派じゃないですかね?

    愛梨は男体化したこと以上に自分の居場所がなくなったことが耐えられずに自殺した感じっぽいですね。 呪うとか言ってたのに復讐も何にもしないうちに自殺するなんて、相当追い込まれてたんでしょうか?

    しょうもない嘘から始まって、誰も幸せにならない不毛な結末になってしまいましたね。
    もし愛梨が改心して謝ればお互いに和解して同じ境遇同士、仲が深まって、もしかしたら恋人になってハッピーエンドになったかもしれないので残念です。そんな展開も見てみたかったですね。

    • 無名 より:

      感想ありがとうございます~~★★!

      ハッピーエンドにはならずに、
      バッドな結末になってしまいましたネ~!

      和解エンドも…
      それはそれで楽しそうだったので、
      私も見てみたい気持ちデス…!!