<憑依>卒業ゲーム①~卒業式~

”卒業おめでとうー
 それでは、クラスの中からひとり、
 僕に憑依される人間を決めて下さいー”

卒業式当日ー。
式を終えて教室に戻った生徒たちは、教室に幽閉されたー…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

とある高校ー。

卒業式を終えて、教室に戻ったA組の面々は、
最後のひと時を教室で過ごしていたー。

卒業式後の、教室での最後のひと時ー。

このあと、担任である大月 秀幸(おおつき ひでゆき)先生が
教室に戻ってきて、最後の挨拶をした後に解散ー、
高校生活3年間は終わりを迎えるー。

「ーーに、しても、高藤(たかとう)のやつ、
 卒業式にも来なかったなー」
お調子者の男子生徒・若野 竜也(わかの りゅうや)が、
そう言葉を口にすると、
「ーーそりゃそうだろー」と、お調子者の竜也にいつも振り回されている
沼田 節史(ぬまた せつじ)が、困惑の表情を浮かべたー。

”高藤 佑介(たかとう ゆうすけ)”は、夏ごろからずっと
不登校だった生徒だー。

陰険な女子生徒・上坂 亜梨沙(かみさか ありさ)らにいじめを受けた末に
不登校になってしまったのだー。

結局、その高藤 佑介は、最後まで
登校することはなく、高校生活は終わってしまったー。
単位は、自宅学習がどうこうで、何とか取得できたとか何とか言っていたが
本当に卒業できるのかどうかは、節史らには分からなかったー。

「ーーね~~!先生遅くない~~!?」
子供っぽい振る舞いが目立つ、いつも何かと騒いでいる女子生徒、
倉野 真桜(くらの まお)が、足をばたばたさせながら叫ぶと、
「ー確かに、遅いー」と、クールな女子生徒・毛利 静奈(もうり しずな)が
そう言葉を口にするー。

「ーーーあははーじきに来るんじゃないー?」
生徒会副会長を務めていた女子生徒・深山 優香(みやま ゆうか)が、
苦笑いしながらそう言葉を口にしたその時だったー。

突然ー、教室の扉が、勢いよく閉まったーー

「ー!?!?!?」
廊下側の座席にいた物静かな女子生徒・伊藤 恵美(いとう えみ)が
ビクッと震えるー。

「ーえ?な、なんだー!?」
お調子者の男子・竜也がそれに気づくと、
「え?誰が閉めたんだ?」と、そう声を上げるー。

”誰もいないはずなのにー、扉がしまったー”
そんな状況に困惑する生徒たちー。

やがてー、
廊下への扉と、窓側のカーテンが突然、勝手に閉まると、
A組の生徒の面々は困惑した様子でどよめき始めたー

「ーな、何だよこれ!?」
小太りの男子生徒、山原 太(やまはら ふとし)がそう言葉を口にすると、
「ーーえ?なになに!?」と、陰険な女子・亜梨沙も声を上げたー。

どよめく教室ー。
扉を開けようとするも、扉はビクともしないー。

「な、なんだよこれー…くそっ!」
お調子者の男子・竜也が戸惑いながら叫ぶと、
「どきな」と、背後から、ゴツイ女子生徒・鈴木 梨沙子(すずき りさこ)が、
声を上げたー

「ーそ、そっか、鈴木ならー」
竜也は、そう言葉を口にすると、梨沙子は太い腕で
扉をこじ開けようとするー。

がー、梨沙子の顔が真っ赤になるばかりで、
扉はビクともしないー。

「ーーぐぐぐぐぐぐぐぐ…このあたしの力でも開かねぇとはー」
梨沙子がそう言葉を口にしていると、
小太りの男子生徒・太も、一緒になって扉をこじ開けようとするー。

けれどーー
それでも扉は開かなかったー

「ど、どうなってるのー?」
困惑した表情を浮かべる、元生徒会副会長の優香ー。

「ーーこれは、あれよー」
すると、隣にいた、少し不気味な雰囲気の女子生徒、
オカルト好きの森岡 琴美(もりおか ことみ)が、言葉を口にするー。

「ー心霊現象だわー」
とー。

「ーーえぇ…?」
元生徒会副会長の優香が困惑した表情を浮かべるー。

そんな時だったー。

ジジ… ジジジ…

教室のスピーカーが何やら音を立て始めるー。
校内放送が流れそうな雰囲気に、
「ー何かあったのかー?」と、いつも友人に振り回されている男子・節史が
言葉を口にするー。

そしてーー
スピーカーから声が聞こえたー。

”ーー卒業おめでとうー”
とー。

「ーーあ?」
腕組みをしていた屈曲な身体つきの男子生徒・郷野 慶介(ごうの けいすけ)が
表情を歪めるー

その声は、”聞いたことのないような”声だったー。
いやー、それは当然かもしれないー。

何故なら、スピーカーから聞えてきたのは、
”加工させた音声”だったからだー。

”A組の皆さん、卒業おめでとうー
 僕はーーそうだなー
 ”ゲームマスター”とでも名乗っておこうかな”

”ゲームマスター”と名乗る人物が、
そう言葉を口にするー。

「ーゲームマスター?なんだそりゃ?っていうか、あんた誰だよ」
お調子者の竜也が困惑した表情でそう言葉を口にするとー、
”これからA組の皆さんには僕の考えた”卒業祝いのゲーム”に 
 挑戦して頂きます”
と、そんな言葉が聞こえて来たー。

「ーゲーム…?はぁ?何言ってんの?」
陰険な女子生徒・亜梨沙が不満そうにそう言葉を口にするとー、

”ゲームのルールは簡単”
と、ゲームマスターを名乗る人物は亜梨沙を無視して、
”誰か一人を犠牲にすること”
と、説明を続けたー。

「ー犠牲ー?」
大人しい女子生徒・恵美がそう言葉を口にすると、
スピーカーから”ゲームマスター”の声が聞こえて来たー。

”僕はさー
 ”自分の身体”が無くてねー。
 だから、君たち誰かの身体を貰おうと思ってるんだー
 「憑依」って方法でねー”

そんな言葉に、A組の面々は困惑の表情を浮かべる。

「憑依ー?」
元生徒会副会長の優香が困惑の表情を浮かべると、
近くにいたオカルト好きの琴美は、
「ー霊が人間に取り憑くことねー。」と、オカルトじみた展開に
ワクワクしているのか、ニヤニヤしながらそう説明するー。

「ーーと、取り憑くってーそ、そんなことー…」
元生徒会副会長の優香は、困惑の表情を浮かべるー。

”と、いうことで、早速ゲームを始めようー。
 それでは、クラスの中からひとり、
 僕に憑依される人間を決めて下さいー

 決まったらーーーー
 僕に憑依される人は、”そのペンダント”を見に着けてくれればいいー”

その言葉と同時に、いつの間にか、教壇にある机に
”紫色の石”のような装飾が施されたペンダントがあるのが見えたー。

「い、いつの間にー」
親友にいつも振り回されている男子・節史が気味悪そうに言葉を口にするー。

”それを身に着けた人間の身体を、僕は貰うー。
 さぁ、卒業生の皆さんー”卒業ゲーム”の始まりだー。

 誰か”犠牲”になるのかー
 誰が僕に身体を”捧げる”のかー、
 よ~く話し合って、決めて下さいー”

ゲームマスターを名乗る人物は、そう言い放つと、
まるで子供のようにゲラゲラと笑って、
”ゲーム開始だ”と、そう叫んだー。

がーー

「ー待ちなさいよー
 ”憑依”とか、そんなことあり得ないでしょ?
 
 わたし、こんなくだらない遊びに付き合ってる暇ないんだけど」

陰険で気の強い女子生徒・亜梨沙が言うー。

”ーーーふふー 君はー上坂 亜梨沙だったかー。”
ゲームマスターはそう返事をすると、
亜梨沙は「ー訳の分からないこと言ってないで、早くここから
わたしたちを出しなさい」と、そう声を上げるー。

しかしー
ゲームマスターは”僕の言ってることが”嘘”だと言いたいのかな?”と、
そう言葉を口にすると、
亜梨沙は「憑依なんて、あり得ないー。頭おかしいんじゃないの!?」と、
そう返したー。

”憑依”なんて現実にできるはずがないー。
亜梨沙は腕組みをしながら、不満そうにそう声を上げたー。

がーー

”まぁ…そう疑うのも無理はない、かー
 君たちの中にも、上坂 亜梨沙と同じ考えを持ってる人もいるだろうー?

 だったらちょうどいいー
 本当に憑依できるということを”実演”してあげよう”

と、ゲームマスターはスピーカーを通して、
そう言い放ったー。

「ーー!」
亜梨沙が表情を歪めるー。

”ー上坂 亜梨沙ー
 そのペンダントを身に着けてごらんー。

 なぁに、今は”デモンストレーション”だから
 憑依できるということを実演したら、
 君の身体は解放するよー。

 実際に僕が貰う身体は、その後、
 君達で話し合って決めて貰っていいー”

「ーーーーー」
亜梨沙は困惑した表情を浮かべながら
ペンダントを見つめるー。

「ーーやめといたほうがいいよー」
陰険な女子・亜梨沙の仲間の小堀 愛唯(こほり めい)が、
恐る恐ると言った感じで、そんな言葉を口にするー。

”ーどうしたんだい?
 「憑依なんてありえないー。頭おかしいんじゃないの?」って
 僕に言った君なら、そんな躊躇する必要はないだろうー?
 
 君の言う通りなら、そのペンダントを身に着けても
 何も起こらないー。
 ーー違うかい?”

ゲームマスターを名乗る人物のその挑発的な言葉に、
プライドも高い亜梨沙は険しい表情を浮かべるー。

”ーそれとも、本当は、憑依に怯えているけど
 強がっているだけーーなのかな?”

煽るような口調のゲームマスター。

その言葉に、亜梨沙はカッとなって、
「分かったわよ!つければいいんでしょ!つければ!」と、
そう叫ぶー。

「おいおいおい!やめとけやめとけ!」
お調子者の男子生徒・竜也もそう叫ぶもー、
亜梨沙はそのペンダントを身に着けてしまうー。

そしてー、
ペンダントが不気味な光を放つと、
亜梨沙がビクンと震えてー
ニヤリと笑みを浮かべたー

「ーーーー皆さんー”これが”憑依ですー」
得意気な表情で笑みを浮かべる亜梨沙ー。

その一言と、仕草だけで
”いつもの亜梨沙”とは違うことを周囲の生徒たちは
悟らざるを得なかったー。

だがー
屈強な身体つきの男子生徒・慶介は、少し笑うと、
「なるほどなるほどー」と笑みを浮かべながら頷くー。

「ーーーー何か、言いたそうだね」
乗っ取られた亜梨沙が笑みを浮かべながら言うと、
慶介は「上坂も、ゲームマスターとやらのグルってことかー」と、
そう言い放つー

憑依などあるはずがないー
”上坂 亜梨沙”と”ゲームマスター”がグルで、
こうしたやり取りをクラスメイトたちに見せ付けて、
”ペンダントで憑依された演技”をするー。

そして、クラスメイトたちに憑依を信じさせたうえで
”卒業ゲーム”とやらをさせようとしているのだと、
慶介はドヤ顔でそう言い放ったー。

「ーーあはは、僕が乗っ取ったこの女が、僕のグルだってー
 そう言いたいんだね?」
亜梨沙はそう言うと、
「違うのかよー?」と、慶介は笑ったー。

すると、亜梨沙は「じゃあー、そうじゃないと証明してあげようー」と、
そう言葉を口にすると、突然制服を脱ぎ始めたー

「ーちょ!?何してるの!?」
亜梨沙と親しい、陰険な女子の一人、愛唯が困惑しながら叫ぶと、
亜梨沙はスカートまで脱いで、下着姿になり、
さらには自分の胸を揉み始めたー

「ーへへへへ プライドの高いこの女が、こんなことすると思うかいー?」
亜梨沙の言動に、周囲の生徒たちは呆然とするー。

親友に振り回される日々を送る男子・節史も、
元生徒会副会長の女子・優香も、
ゴツイ女子生徒・梨沙子も、みんな困惑しているー

そんな中、オカルト好きの女子生徒・琴美だけは嬉しそうに目を
輝かせながらその様子を見つめるー

「間違いなく、これはオカルト現象よー!」
琴美のそんな言葉に、乗っ取られている亜梨沙は
「ーククー」と笑うと、さらに、その場に四つん這いになって
教室の床を舐め始めたー。

「ほらほら、こんなことしないだろ?この女ー
 それともーー」

亜梨沙は、教室の床を少し舐め終えると、
「ー君の身体でもデモンストレーションしてあげようか?」と、
屈強な男子生徒・慶介に対して言い放ったー。

A組の生徒たちは”憑依”のことを信じるしかなかったー。

「ーさてー今から1時間ー
 君たちに話し合う時間をあげよう」
ゲームマスターは、亜梨沙の身体で服を着直して身なりを整えると、
ペンダントを手に、それを机の上に置くー。

そして、亜梨沙がそれから手を離すと、
亜梨沙はその場に倒れ込むー。

「ー亜梨沙!」
亜梨沙と親しい愛唯が慌てて亜梨沙に駆け寄るー。

ゲームマスターを名乗る人物は再びスピーカーを通して、
A組の生徒たちに語り掛けるー。

”その間に、僕に憑依される人間を君達自身が決めて、
 教えてくれー。
 なぁに、簡単なことだー。君達、A組の生徒は28人ー。
 28分の1が犠牲になればいいー。
 27人は助かるんだー

 簡単だろうー?”

とー。

どよめくA組の教室ー。

卒業式の今日ー。
恐怖の”卒業ゲーム”が始まるー。

28人のうち、ひとりを犠牲にしなければならないー。
そんな、ゲームがー。

②へ続く

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コメント

卒業式の季節ということで、
卒業式憑依モノデス~!!!

誰か一人を犠牲にしないといけない…
なんだか、イヤな予感がしますネ~!

続きはまた明日~★!

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憑依<卒業ゲーム>

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