28人のうち、”ひとり”の
身体を”ゲームマスター”に捧げなくてはいけないー。
そんな状況になってしまったA組の面々は困惑し、
何とかその状況を打開しようと動き始めるー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おいおいおいー、どうすんだよー?」
お調子者の竜也が声を上げると、
「ーーどうするってー…あんなやつの言う事、聞く必要ないだろー?」
と、小太りの男子生徒・太がそう言葉を口にするー。
「ーーーーみんな落ち着いてー」
クールな女子生徒・静奈が、そう言葉を口にすると、
「ーこの教室から出ることができればいいんだからー、
方法を探しましょ」と、そう言葉を口にすると、
周囲の面々もそれに同意するー。
「ーーでも、教室の扉、開かねぇよー」
男子生徒の一人がそう叫ぶと、
「ーどきな」と、再び巨体の女子生徒・梨沙子が声を上げるー。
先程は、梨沙子と、小太りの男子生徒・太が力任せにドアを
開けようとしたものの、開かなかったー。
がーー
今度は、梨沙子は扉に向かって
猛ダッシュで体当たりをし始めるー。
「ーおいおい、扉、壊れるぞ?」
屈強な男子生徒・慶介がそう言うと、
「ー壊れたってかまわねぇだろ。ここから出られればー」と、
梨沙子はそう言いながら体当たりを続けるー。
そんな中、元生徒会副会長の優香は、
スマホを手に、外部への連絡を試みるも、
スマホには電波が届いておらず、外部への連絡は出来ず、
ネットにも繋がらない状況だったー。
「ーくそっー俺もだー」
親友にいつも振り回されている男子生徒・節史が
困惑しながら言うと、優香は戸惑いの表情を浮かべるー。
「ーーーーぅ…」
そんな中、”デモンストレーション”と称したゲームマスターに
憑依されてしまった亜梨沙が意識を取り戻すー。
倒れていた亜梨沙を心配そうに見守っていた友人の愛唯は
「亜梨沙ーよかったー」と、そう言葉を口にすると、
亜梨沙はビクッとして怯えた表情を見せるー。
「ーわ、わたしー憑依…されてたの?」
とー。
「ーーーう、うんー」
愛唯が頷くと、
亜梨沙は普段の気の強さが嘘かのように、怯えた表情を見せたー。
「ーへへーさっきの姿、最高だったぜー」
嫌味な男子生徒の大河原 亮(おおがわら りょう)が、そう言いながら
先程の”憑依されていた亜梨沙”のことを撮影した動画を見せるー。
「ーちょ、ちょっと!あんた!最低!」
愛唯がそう声を上げて、亮からスマホを取り上げようとするー。
そんな中ー…
ゴツイ体格の女子・梨沙子は「ダメだー体当たりしても開かねぇ」と、
ドアが開かないことを口にするー。
すると、オカルト好きの女子生徒・琴美が、
「窓の方から出ればいいんじゃない?」と、そう言葉を口にして、
勝手に閉まったカーテンを開けたーー
がーーー
「ーーな…なんだよこれー」
琴美の近くにいた、お調子者の竜也が困惑の声を上げるー。
それもそのはずー
カーテンの外に広がっていたのはー、
”見慣れた窓の外の景色”などではなくーー
謎の異空間のような、不気味な”紫の空間”だったからだー
「ーーーーーう…嘘でしょー…?」
元生徒会副会長の優香も、そう言葉を口にすると、
「ーな、なにこれー…」と、陰険な女子の一人・愛唯も困惑したー
窓の外は”紫色の異空間”のような光景が広がっているー。
「ーーま、窓は開くのかー?」
屈強な男子生徒・慶介がそう言うと、
”窓”は開くことを確認するー。
「ーー……」
慶介は少しだけ表情を歪めてから、
「おいっ!石田(いしだ)!」と気の弱そうな男子生徒に声をかけるー。
かつて、亜梨沙からいじめを受けて
現在不登校の高藤 佑介と親しかった男子生徒だー。
「ーーな…な…なにー?」
石田 徳人(いしだ のりと)は、怯えた表情を浮かべながら
慶介のほうを見つめるとー、
「ーお前、窓の外を確認してこいー」と、そう言葉を口にするー。
「な、な、なんで僕がー?」
「ーーいいから、行くんだよ」
慶介はそう叫ぶと、徳人を窓の外の異空間に放り出そうとするー。
「ーーこんなのまやかしだー。
外に出りゃ、出れるに決まってるー。
俺たちの教室は2階だから、まぁ死にやしねぇよ」
慶介のその言葉に、悲鳴を上げる徳人ー。
「ーやめなよー」
オカルト好きの琴美がそう諭すも、慶介は止まらないー。
そしてー、慶介は強引に徳人を窓の外に追い出すと、
「ーほら、窓の外の足場から、その紫色のうねうねに足を突っ込んでみろ」と、
そう言葉を口にしたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
”A組の教室の外”は、どよめいていたー。
教室の窓が”曇って”中が見えない状態になり、
教室の扉が微動だにしなくなってしまったのだー
「ーいったい、どうなってるんだー?」
A組の担任教師・大月 秀幸は困惑した様子で言葉を口にするー。
他の教職員たちが、何とか扉を開けようとする中、
担任の大月先生は「みんな!聞こえるか?何が起きているー?」と、
教室の中に向かって呼びかけるー。
が、返事はないー。
「ーダメです!窓も固く閉まっていて、中も見えませんー」
体育教師の男がそう言いながら駆け付けるー。
彼は2階にあるA組の教室の”窓側”から侵入を試みようとしたものの、
窓は閉まっていて、カーテンによって中も見えない状況だと、
そう言葉を口にしたー。
「生徒たちの連絡先を知ってる人間に、連絡させてみよう」
担任の大月先生がそう言葉を口にすると、
B組やC組にいる”A組の生徒の連絡先を知る人間”を探して、
連絡を取らせようとするー。
しかし、A組の生徒のスマホはいずれも
”繋がらない場所にある”とのことで、
連絡が繋がることはなかったー。
「ーどうなってるんだー?」
担任の大月先生は、そう言葉を口にすると、
心底困惑したような表情を浮かべたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーー!?!?!?」
「ーーー嘘だろー…?」
呆然とするお調子者の竜也ー。
屈強な男子・慶介によって、外に放り出された気の弱い男子・徳人ー。
がー、徳人は紫色の空間に入ると、教室の中に突然、パッと出現して、
”元の場所に戻ってきてしまった”のだー。
戸惑うA組の面々ー
そうこうしているうちに、ペンダントが突然動き出しー、
元生徒会副会長の優香の方に向かうー
「えっ!?」
驚くと同時に、生きているかのように動くペンダントが、
優香の身に装着されると、優香は”ゲームマスター”に憑依されてしまったー
「ーふふふふー 無駄だよー
この教室は、外界から隔離されてるー。」
優香が怯えた表情から、不気味な表情に一瞬にして変わると、
周囲のクラスメイトたちを見つめながら、そう言葉を口にするー。
「み、深山さんまでー」
最初に憑依された亜梨沙の友達・愛唯が困惑した表情で言うと、
子供っぽい言動が目立つ女子生徒・真桜も、怯えた様子で
優香のほうを見つめるー。
「ー君達は、僕に”身体を渡す”人をひとり選ぶだけでいいんだー。
そうすれば教室にいる28人中、27人は助かるー。
簡単なことだろうー?」
優香がそう言葉を口にすると、
「ーゲームマスターだか、何だか知らねぇけど、調子に乗るんじゃねぇぞ」と、
屈強な体格の男子生徒・慶介が怒りの形相を浮かべるー。
「ーーふふー
1時間後ー、この教室は”このまま”だと異空間に飲み込まれるー。
誰かが自ら、このペンダントを身に着けて、僕に身体を渡さないと、
君達は全員、このまま異空間に飲み込まれて消滅するんだー」
邪悪な笑みを浮かべる優香の言葉に、教室がパニックになるー。
「テメェ!」
屈強な男子・慶介が、憑依されている優香の胸倉を掴むー。
「ーお、おいっ!深山さんに怒ったって仕方ないだろ!?」
親友に振り回されることの多い男子・節史がそう叫ぶも、
慶介はニヤニヤしている優香を殴り飛ばしてしまうー。
がー、倒れた優香はヘラヘラ笑いながら
「そんなことしても無駄だよー」と、そう言葉を口にすると、
ペンダントは勝手に外れて、そのまま教壇の机の上に戻って行くー。
そしてー、黒板に”残り時間”が浮かび上がると、
そのまま”カウント”が開始されたー。
”ーー残り時間は40分だー。
その間に君達は、僕に捧げる身体を選ばなくてはならないー”
そんな言葉をスピーカーから口にする”ゲームマスター”
「ーーくそっ!ふざけやがってー!」
屈強な体格の男子・慶介がそう言葉を口にすると、
「わ、分かったぞー!」と、お調子者の男子・竜也が叫ぶー。
「ー分かったって、何がー?」
オカルト好きの女子・琴美が首を傾げるー。
すると、竜也が言ったー。
「こいつの正体だよ!」
とー。
スピーカーを指差しながら、竜也は叫ぶー。
「お前!高藤だな!!!」
高藤 佑介ー。
陰険な女子生徒・亜梨沙らにいじめられていた男子で
現在は不登校ー。
そのため、本来29名いるこのクラスもー
現在、教室にいるのは28名だけー
亜梨沙に”デモンストレーション”と称して最初に憑依したのも、
”高藤”だという証拠だと、竜也はそう叫んだー。
”だったらどうするー?”
ケラケラと笑う”ゲームマスター”ー。
「ーーぐ…」
竜也が表情を歪めるー。
確かに、相手が高藤だったとしても、
それがどうした?と言われてしまったら、どうすることもできないー。
「ーーー…たとえ一人犠牲になっても、ここから出たら、
残りの全員があんたを追いつめるからー!」
亜梨沙の友人・愛唯が悔しそうに言うと、
”へぇーそれは楽しみだ”と、ゲームマスターは笑うー。
そんな中、憑依されていた元生徒会副会長の優香が目を覚ますー。
自分が憑依されていたことー、
そして、憑依されている間に慶介に殴られたことを知り、
優香は瞳を震わせると、
スピーカーのほうを見つめるー
”とにかく、残り36分ー
その間に、僕に身体を捧げる人間を選んで、
その人間に自らペンダントを付けて貰わない限り、
君達は教室ごと、異空間で消滅するー
全員、ねー”
ゲームマスターはそれだけ言うと、声を発しなくなったー
「おい!待て!高藤!」
ゲームマスターに向かって叫ぶお調子者の男子・竜也ー。
「ーー…ぜ、全員、消えるー?」
元生徒会副会長の優香はそれだけ言うと、
犯人が”高藤”だと、竜也から聞かされ、
それを聞いた優香は、
最初に憑依されて、すっかり怯えている陰険な女子・亜梨沙の方に向かって行くー
「ーーこれ、つけて!」
と、ペンダントを手にして叫ぶ優香ー。
「ーー…え…わ、わたしがー?」
亜梨沙がそう返すと、
優香は「あの声の犯人が、高藤くんなら、いじめてた上坂さんの責任でしょ!」と、
そう声を荒げるー。
元生徒会副会長で、普段は優しい優香が騒ぎ出したことで、
周囲に余計にパニックが伝染していくー
「ーいいから、つけなさいよ!」
優香が、亜梨沙の腕を引っ張るー。
自分が憑依されたことー、このままだとみんな消えることー、
犯人が高藤だと聞かされた優香は、パニックに陥っていたー。
「ちょ!!や、やめてよ!」
亜梨沙の友人の愛唯が、優香を振り払うと、
「だったらあんたが憑依されるの!?上坂さんの代わりに!」と、
優香が怒りの口調で叫ぶー。
「ーーーやめなー」
クールな女子生徒・静奈がそれを制止すると、
「あんたがパニックになったら、みんな怯える」と、
優香にそう言い放つー。
が、優香は「ーーわたしは、みんなが思ってるほどいい子じゃないし、優しくないの!」と、
そう言葉を口にして、静奈を振り払うと、
自分の座席に座って、泣きながら頭を抱え込んでしまうー。
「ーーみ、深山さんー」
いつも親友に振り回されている男子・節史も困惑しながら
そう言葉を口にすると、
「ーと、とにかく脱出する方法をー」と、周囲に伝えるー。
ゴツイ体格の女子生徒・梨沙子と、小太りの男子・太ー、
そして、屈強な体格の男子・慶介らが、扉の破壊を試みるー。
「ーーーーこうなったら仕方ねぇ」
そしてー、ゴツイ体格の梨沙子はついに教室の机を手にすると、
それを窓に向かって思いっきり投げつけたー。
ついにー、
扉が”壊れる”ー
しかしーーー
その先には、紫の”異空間”が広がっているだけー
まるで、ワープゾーンのような、不気味にうごめく空間が、
広がっているだけだったー。
”残り20分ー”
スピーカーからゲームマスターの声が響くー。
しかもー
それと同時に、”教室の外の異空間”の色が赤く変わるー。
色が変わっただけー
けれど、残り時間が少ないことを示しー
教室にいる28人をパニックに陥らせるには、十分すぎる”圧力”だったー。
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
悪夢のような卒業式に…!
いったい、誰が犠牲になってしまうのでしょうか~?
結末は、明日のお楽しみデス~~!!

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