とある会社に入社した新入社員。
しかし、入社初日、
彼は恐ろしい光景を目撃することにー。
”同期”になるはずだった女子たちの”皮”を
着ることになってしまった彼はー…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーそうかー
へへーそれで、男女三人なんだなー」
ゴツイ体格の恵三がそう言葉を口にするー。
「ーえぇー。
採用したのは”3人”ー。
ただ、中身と”皮”が必要だったので、
中身用の人間ー、あなたたち三人と、
”皮”になる三人を採用したというわけですねー」
案内役の女性社員・麗香がそう言葉を口にするー。
「ーさぁ、誰でもいいので、
皆さんはその三人の皮から好きな皮を選んで着て下さいー。
それがー、あなたたち三人の”この会社内での身体”になりますー
一応ー、途中でコロコロ中身が変わると
周囲もやりにくいでしょうから、
”最初に決めた身体”で、これから働いてもらうことになりますー」
麗香はそう言うと、自分の足を触りながら
「この”身体”も、入社以来、ずっと使ってるのでー
皆さんも、長い付き合いになる身体ですからねー ふふー」と、
笑みを浮かべながら言葉を口にしたー。
「ーーへへー」
ゴクリと唾を飲み込む恵三ー。
「ーじゃあ、僕は…この子にしようかなー」
中性的な雰囲気の雄介は、真っ先に
二人組のうちの一人、おしゃれな雰囲気の女子・安本 野々花の皮を手にするー。
「ーへへへー…俺と希望が被らなくて良かったなー」
ゴツイ体格の恵三はそう言うと、
先程、恵三に対して”騒がないでくれる?”と、辛辣な対応をしていた
物静かそうな雰囲気の静奈の皮を掴むー
「ーへへへへー
俺を”あんな目”で見やがったこの女になれるなんてー
滅茶苦茶興奮するぜー」
恵三はそう言葉を口にすると、
早速”静奈”の皮を身に着け始めるー。
「ーうぉぉぉ…すげぇ…!
着ぐるみを着てるって感じじゃなくて
本当にこの女と一体になった感じがするぜ!」
嬉しそうに笑みを浮かべる”静奈”になった恵三ー。
「ーへへっ 声もコイツの声になるとかー
どんな技術なんですかー?」
静奈になった恵三が、案内役の女性社員・麗香に聞くと、
麗香は「企業秘密ですー」と微笑むー。
「ーーへへー」
静奈はゾクゾクしながら笑みを浮かべると、
「ーさっきは、ごめんなさいー”沖田”くんー」と、
恵三の名前を口にして、鏡の前で”謝罪”させるー。
調子に乗って、その場で土下座をすると、
「馬鹿にして、ごめんなさいー すみませんでしたー」と、
ニヤニヤしながら、静奈の身体で、静奈に謝罪をさせたー。
「ーははー…悪趣味だなぁ」
おしゃれな野々花の皮を身に着けて、
野々花になった中性的な雄介は笑みを浮かべるー。
「ーー僕は”女”になりたかったんだー
そんな時にこの会社の噂を聞いて
ここに入社を希望したー」
ニヤリと笑う、野々花になった雄介ー。
「ーーー」
がー、案内役の麗香はふと、
残る一人ー、和樹がまだ”皮”を着ていないことに気付いたー。
「どうかしましたかー?」
麗香がヒールの音を立てながら和樹に近付くと、
和樹は少し表情を曇らせながら、残された皮ー…
梨絵の皮を見つめたー。
”「同期なんだし、敬語じゃなくていいからねー?
わたしは鮎川 梨絵ー。
一緒に頑張ろうねー」”
梨絵と先程交わした会話を思い出すー。
もちろん、梨絵とは出会ったばかりで、
少し会話を交わしただけで友達になれたとか、
そんなことを思っているわけではないー。
けれどー…
少し話した感じ、悪い子じゃなかったと思うし、
こんな”皮”にされて、身体を好き放題されるなんて
きっと、夢にも思っていなかったはずだー。
「ーーー…」
ペラペラの”皮”になっている梨絵の表情には
”恐怖”が浮かんでいたー。
きっと、皮にされた時に、
自分の運命を悟り、恐怖を感じたのだろうー。
「ーー…鮎川さんたちはー”こう”なることを同意していたんですかー?」
和樹がそう言うと、
既に”野々花”と”静奈”を乗っ取った同期の二人が
和樹を見つめるー。
「ーー大丈夫ですよー。
我が社で、一度も”問題”が起きたことはありませんー。
何も心配しないで、あなたは”鮎川さん”になって下さいー」
案内役の麗香がそう言葉を口にするー。
が、それでも和樹は表情を曇らせたままー。
そんな和樹の反応に、麗香は言うー。
「あァ…それともー
安本 野々花さんか、神崎 静奈さんの”皮”を
着たかったのですかー?
今ならまだ、お二人と話し合って頂いてもー」
案内役の麗香が穏やかに言うー。
しかしー
「そ、そうじゃないんです!」
和樹が叫ぶー。
「ーーそ、そのー
こ、この人たちが、納得して”皮”になったんじゃないならー
その身体を勝手に使うのは、どうなのかなってー」
和樹がそう言葉を口にするー。
「ーおい、やめとけー」
さっきまで物静かな雰囲気だった静奈が偉そうに腕組みを
しながらそう言葉を口にするー。
「ーー君がそう思う気持ちも分かるけどー、
でも、最初だけだよ。すぐ慣れるー」
中性的な新入社員・雄介も、野々花の姿でそんな言葉を口にするー。
「す、すぐ慣れるとかー、そういう問題じゃー…」
和樹が同期の二人に対しても反論しようとするー。
がー
ドン!!
「ー!?」
机を叩く音に、和樹が少し驚くと、
案内役の女性社員・麗香は笑いながら言ったー
「いいから、着ろよー
面倒くせぇなー」
豹変した麗香を前に、
和樹はビクッとしながら、麗香を見つめるー。
「ーーつべこべ言わずに、鮎川 梨絵になれば
いいんですよー
分かりましたか?」
麗香の言葉に、和樹はなおも反論しようとするー。
がーー
「ーわ~か~り~ま~し~た~か~~~~???」
と、机を叩きながら麗香が大声で叫ぶー
それを見た和樹は、これ以上逆らうことが出来ずに
「す、すみませんでしたー」と、そう言葉を発すると
「鮎川さんーごめんー」と、小声で呟きながら
梨絵の皮を着るのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーー今年の”新入社員”たちはどうー?」
数日後ー。
”専務”の、綿貫 美鈴(わたぬき みれい)が
そう言葉を口にするー。
ツインテールの可愛らしい雰囲気の子ー…であるものの
当然、”中身”は、男ー。
この会社では、”美人”たちを集めー、
それを”着る”ことで、広報活動や、他社への接待などで
その美貌を悪用しているー
”中身が男”であることで、接待においても、広報活動においても、
自分の身体を武器にすることをためらわないーー
という”この会社にとっての利点”があり、
謎の技術を用いて、社員全員が”女を皮にして着ている男”となっているー。
専務の美鈴も、当然”そう”だー。
腕組みをしながら、ガムを噛んでいた案内役の麗香が
モニターを見つめながら微笑むと
「今年も”ちゃんと”いい素材を選びましたからー」と、微笑むー。
”器”になる女子社員3人はとにかく見た目重視で選定したー。
どうせ乗っ取られるためだけの存在だから、
それ以外の要素はどうでもいいー。
一方、”中身”となる男子社員3名は、
”他人の身体を乗っ取ることに向いている人間”を選定したー。
ゴツイ体格の恵三は、下心に溢れているのは”面接の時の視線”で
分かったー。
麗香も面接に同席していたものの、その際に、足や胸元を見ているのが
露骨に伝わって来たからだー。
そういう人間には”他人を乗っ取る力”は魅力的に映るはずだー。
そして、中性的な雰囲気の雄介は、元々この会社の”裏”を何故か
知っていて、本人は小さい頃から女になりたいと望んでいたー。
”我が社”にはうってつけの人間だー。
残る”和樹”は、押しに弱い人間ー。
反対はするかもしれないが、脅せばすぐに落ちるー。
現に初日にも、少し圧力をかけただけであっさりと”着た”ー。
案内役の麗香はガムを噛みながら
「まぁ、新入社員の管理はわたしに任せて下さいー。
すぐに”戦力”にしてみせますからー」と、微笑むと、
ツインテールの専務・美鈴は少しだけ苦笑いしてから
言葉を口にしたー。
「いいけどー…やっぱり”麗香”ちゃん、
その姿でガムくちゃくちゃは似合わなくない?」
美鈴がニヤニヤしながらそう呟くと、
麗香はガムを膨らませながら、
「ー”元々好きなもの”はなかなかやめられませんよねー
身体が変わってもー」と、そう言葉を口にしたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーーー」
社員寮で、”梨絵”となった和樹は困惑の表情を浮かべていたー。
「ーーー…鮎川さんー」
梨絵の姿を見つめながらため息を吐き出すー。
社員寮に住むー、というのは元々の予定通りで、
就職前から決まっていたことだー。
それに不満はないー。
しかし、こんなことになるなんてー。
「ーーーーー…俺…」
”梨絵”の身体で勝手に行動しているこの状況ー、
”梨絵”の声で勝手に喋っているこの状況ー…
全てが、和樹にとって罪悪感の嵐だったー。
しかし、野々花になった中性的な男性社員・雄介も、
静奈になったゴツイ体格の恵三も、
どちらも、”OL”としての生活を堪能していて、
二人とも既に、会社に馴染み始めているー。
「お前は何とも思わないのか!」と、昨日、”野々花”を着ている
雄介に対して苦言を呈したものの、
”ーせっかくなんだから”梨絵”も楽しみなよー”などと
そんな風に言われてしまったー
「ーーー」
ため息を吐き出す和樹ー。
和樹は、仕事が終わって寮に戻ると、必ず”梨絵”の皮を脱いでいるー。
皮にされた梨絵を”元に戻す”方法は分からないー。
けれどー、
それでも、梨絵の身体を使っている時間を少しでも減らしたいー。
そんな風に思ったー。
”俺なんか、毎日コイツの身体でヤッてるぜー
お前も楽しめよー。気持ちいいぜー?女の身体はー”
静奈を乗っ取った恵三は、そう言っていたー。
入社初日に静奈に辛辣な言葉を投げかけられた恵三は
まだそれを根に持っているようで、
静奈を滅茶苦茶に喘がせることに快感を感じている様子だったー。
”このままじゃいけないー”
和樹はそんな風に思いながら、
その日の夜、ある決意をするのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日ー。
「ーお話って、なんですかー?」
案内役の麗香が、”梨絵”になった和樹に呼び出されて、
応接室にやってくるー。
すると、梨絵を着ている和樹は、深呼吸してから
言葉を口にしたー。
「ーーーー”わたし”ー、いえ、俺は退職しますー。
だから、鮎川さんを元に戻してあげて下さいー
もちろん、会社の”守秘義務”は守りますー
ここでのことは一切口外しないと誓いますー
だからー…鮎川さんを元に戻してあげて下さいー
お願いしますー」
梨絵の身体のまま、そう嘆願する和樹ー。
麗香は少しだけ笑うと、
「ーせっかく就職できたのにー今のご時世、
入社してすぐにやめて、新たに就職先を探すのは
結構厳しいですよ?」と、そう諭すように言葉を口にしたー。
「それとも、その”皮”のためですかー?」
麗香はクスッと笑うと、言葉を続けたー。
「ーーあなたが辞めるのは自由ー
でもねー、鮎川さんは辞めないー。
また、新しい人を募集して、その人が鮎川 梨絵になるだけー」
麗香がそう耳元で囁くー。
「そ、そんなー……あ、鮎川さんを元にー」
梨絵の身体でそうお願いを繰り返す和樹ー。
しかしー
「ーーもうー”お前も共犯”なんだよー
お前はこの会社で、女の身体を乗っ取って、
そのまま働いてるんだー
お前だけが逃げるなんてことはできないー。
お前がこの会社の秘密をばらせば、
お前も他人の身体を乗っ取って、好き勝手していた
共犯の一人になるんだよー」
麗香が脅すような口調で、本性を現しながら言うー。
気の弱い和樹が、万が一”他人を乗っ取って働く”ということに
迷いを抱いて、辞めると言い出したり、
会社のことを外部に伝えようとしてもー、
麗香はこうして脅せばコントロールできると、そう考えていたー。
だから、採用したのだー。
「ーーー…ーーお、俺が…共犯ー」
怯えた表情を浮かべる梨絵を着ている和樹ー。
「ーーふふ、まぁ、そんなに怖がらないでー
この会社でちゃんと働いていれば、大丈夫ですから。ねー?」
麗香はまた”表向きの振る舞い”に戻ると、そう言いながら微笑むー。
本質的に小心者な和樹は、”自分も共犯扱いされてしまう”と言われて、
すっかり委縮してしまい、
「ーす、すみませんでしたー」と、そのまま謝ると、
退職を撤回して、その場から立ち去っていくー。
そんな”梨絵”を着ている和樹の後ろ姿を見つめながら
麗香はそんな彼をあざ笑うと、
「ーーうちの”歯車”になって、せいぜい頑張りなさいー」と、
そんな言葉を口にするのだったー
③へ続く
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コメント
次回が最終回デス~~★
このまま和樹くんは、会社の歯車に…?
それとも誰かに助けを求めたり、通報したりするのか、
ぜひ見届けて下さいネ~!!
今日もありがとうございました~~!★!

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