ある日、仲良しカップルの彼女が
不良男子に洗脳されてしまったー…
彼女を奪われた彼の運命はー
そしてー…
その裏に潜む恐るべき”危険な欲望”とはー…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーそれにしても、お前たちはいつも本当に仲良しだよなぁ」
同じクラスの友人、藤野 健太(ふじの けんた)が、
笑いながらそう言葉を口にするー。
「ーーあははー…そ、そうかなぁ」
そんな言葉を掛けられた男子生徒・梶原 芳樹(かじはら よしき)は
少し照れくさそうにそんな返事を返すと、
「まぁ、お互いに喧嘩とかする性格じゃないからね…」と、
そんな言葉を付け加えたー。
「確かに、お前も宮内(みやうち)さんも、
穏やかだもんなー…
俺なんて、いつも真理恵(まりえ)と言い合いばっかしてるから
羨ましいよ」
健太のその言葉に「あははー……」と、苦笑いする芳樹。
そんな芳樹の元に、
「ごめん!お待たせ!」と、彼女の宮内 明美(みやうち あけみ)が
やってくると、芳樹は「ううんー全然」と、笑いながら
明美の方を見つめるー。
明美は生徒会書記を務めている真面目な女子生徒でー、
優しく、気配りが得意なタイプ。
一方の芳樹も、明美と同じように大人しいタイプで、
ゲームと特撮ヒーローモノ、あとは本を読むのがが好きな男子生徒だー。
二人が親しくなったきっかけは、明美が生徒会の書記に立候補した際に、
芳樹は生徒会の選挙管理員をやっていて、
何かと生徒会室で話をする機会が出来たことがきっかけだったー。
お互いに、本を読むことが好きで、
”普通の人はあまり知らないような作品”を互いに知っていたことから
話が盛り上がり、だんだんと親しくなって、今に至っているー。
「ーーよし、じゃあ俺はこれでー
今日もあまりイチャイチャしすぎずに帰るんだぞ」
健太が冗談めいた口調でそんな言葉を二人にかけると、
「い、イチャイチャはしてないよ!」と、
恥ずかしそうに芳樹はそんな言葉を口にしたー。
明美もそんな会話を聞きながら照れくさそうに笑っているー。
二人は幸せだったー。
そう、この時まではー。
・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーー」
アパートの一室に、お届け物が届くー。
それを開封すると、
中から”あるもの”を取り出して、笑みを浮かべるー。
「ーーー」
ネットで見つけた”人を洗脳する”力を持つ
コンタクトレンズー。
これがあればーー…
「ーーーーふふ」
これから先、起きることを想像するだけで
ゾクゾクするー…
明日からは、楽しくなりそうだー。
・・・・・・・・・・・・・・
「ーーお、今日はいつもより早いんだなー」
翌朝ー
学校に登校してきた健太がそう言うと、
芳樹は「何だか今日は胸騒ぎがして眠れなくてー」と、
苦笑いしながら言葉を口にするー。
「はは、何だよそれー。これから不吉なことでも起きるってか?」
健太がそう言うと、
芳樹は「あははー…まぁ、単に早く目が覚めちゃっただけー」と、
そんな言葉を口にしながら笑うー。
がー
その同時刻ー
生徒会室では、彼女の明美の身に危機が迫っていたー。
「ーーへへへへへー」
ニヤニヤしながら生徒会室に入って来たのはー…
芳樹たちの隣のクラスの生徒でー、
既に何度か停学処分を受けた経験も持つ不良男子、
重沼 剛志(しげぬま つよし)ー。
「ーーし、重沼くんー?」
朝、生徒会のちょっとした用事があって、
生徒会室にやってきていた芳樹の彼女・明美は
戸惑いの表情を浮かべながら、
剛志の方を見つめるー。
「ーーーへへへー宮内さんー
あんな貧弱そうなやつとなんて別れて
俺の彼女になれよー」
いきなり、そんな言葉を口にする剛志ー。
「ーーえ……な、何を言ってるのー…?」
戸惑う明美ー。
剛志は、それでもニヤニヤとしながら
明美の方を見つめながら、再び言葉を口にする
「俺の彼女になれよー」
とー。
しかし、明美は頭を下げると、
「ごめんなさいーー」と、それだけ告げて立ち去ろうとするー。
がー
「ー!?」
生徒会室の外に出ようとした明美の腕を掴む剛志ー。
急に腕を掴まれた明美は怯えた表情を浮かべながら
剛志の方を見つめるー
「ーーーちょ…ちょっと、やめて…!」
明美が怯えながらそう言うと、剛志は笑みを浮かべながら
腕を掴んだまま、明美を再び生徒会室の中に引き入れるー
「ーーーーど、どういうつもりー…?」
明美は怯えた様子で、剛志にそう言葉を掛けると、
剛志は笑みを浮かべながら言ったー
「ーお前は俺の彼女だー」
とー。
「ーーー…ーな、なにを言ってるのー?」
明美は、心底気味の悪いものを見る目で、剛志の方を見つめるー。
がー、次の瞬間ー
剛志の右目に装着されているコンタクトレンズが
赤く光ったー
「ーー!!」
その光が、明美の目に当たりー、明美がビクッと震えるー
「ーーーもう一度言うぞー。
あんな貧弱な奴と別れて、俺の彼女になれ」
剛志がそう言い放つと、
明美は震えながら「ーーわ…わたし…はー」と、
抵抗する素振りを見せるー。
しかしー
剛志はさらに右目を光らせると、
「お前は俺の彼女だ!」と、声を荒げるー
明美はガクガクと震えながら、
やがて、その震えが止まるとー
少しだけ笑みを浮かべながら顔を上げたー
「ーーーーふふ…わたしは重康くんの彼女ー」
そう呟くと、明美は先ほどまでとは違うー、
うっとりとした表情で剛志の方を見つめると、
剛志にそのまま抱き寄せられて、嬉しそうにキスをしたー…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
教室では、
何だか落ち着かない様子の芳樹が、
不安そうな表情を浮かべていたー。
「大丈夫かー?」
親友の健太がそう言葉を掛けると、
芳樹は「え…あ、うんー」と、言葉を口にするー。
そんな時だったー。
教室に彼女の明美が戻って来たー。
不良男子の剛志と一緒にー…
「ーーー?」
芳樹の親友・健太は、そんな様子に首を傾げるー。
「なんで明美ちゃんが重沼と一緒に?」
健太がそう言葉を口にしながら、明美たちの方を見つめるー。
明美は座席に戻ってからも、不良男子の剛志と
楽しそうに雑談を続けているー。
「ーーー…」
芳樹は、その様子を見つめながら戸惑いの表情を浮かべているー。
「ど、どうなってるんだー?」
健太がそう言葉を口にすると、芳樹は「わ…分からない」と、
そう言いながら明美たちの方を見つめているー。
やがてー、
不良男子の剛志が「そうだー”彼氏”に別れを告げて来いよ」と、
そう言い放つと、明美は「ふふーそうねー」と、
いつもより強気な笑みを浮かべながら、
芳樹らの方にゆっくりと歩いて来たー。
腕を組みながら、芳樹の方を見つめると、
「ーーねぇ、芳樹くんー。
わたし、今日から重沼くんと付き合うことにしたからー」と、
笑みを浮かべながら言葉を口にしたー
「ーえっ……」
芳樹は青ざめながら明美の方を見つめるー
「な…な…なんで…!?」
緊張からか、声が裏返り、棒読みのようになってしまう芳樹ー。
そんな芳樹を見て、明美は笑うー。
「ー芳樹くんより、重沼くんの方が
”魅力的”なんだもんー」
明美の言葉に、芳樹の親友・健太が
「え…ほ、本気で言ってるのかー?」と、そう言葉を口にするー。
「ーーふふーわたしは本気だけどー?」
明美は腕組みしながら不敵に笑うと、
芳樹は”信じられない”と言わんばかりの表情を浮かべながら
言葉を吐き出したー
「ーーし…重沼くんに何か言われたのー?」
とー。
健太も、そんな芳樹の言葉に頷くと
「明美ちゃんがあんな奴と付き合うなんてあり得ねぇだろ!
絶対、脅されたりしてんだろ?」と、
少し離れた場所にいる剛志の方を見つめながらそう言葉を口にしたー。
「ーーーは????
脅されてるー?
バカじゃないの?」
刺々しい言葉を口にしながら、明美が
健太と芳樹を睨みつけるー
その目に、芳樹は思わずドキッとしてしまいながら、
何か言葉を発しようとするー。
しかしー、明美はそんな二人を前に
「脅されてるわけないでしょ。ほらー」と、言葉を口にすると、
自分から剛志の方に歩いて行って、明美は嬉しそうに
剛志にキスをしたー。
「ーーーー…!!」
驚く二人ー。
「今日からわたし、重沼くんと付き合い始めたから!
みんなもよろしくね!」
教室にいる他の生徒たちに向かって嬉しそうにそう宣言する明美ー。
そんな明美を、芳樹はじっと見つめながら言葉を失っているー。
「ーーお…おい…マジかよー」
親友の健太は、芳樹のことを心配しながらも、
信じられないという様子で不良男子の剛志、
そしてその彼女を名乗り始めた明美の方を見つめるー
「ーーあ…明美…?どうしちゃったのー?」
健太が戸惑っていると、ふとそんな声が聞こえたー。
明美と普段よく一緒にいる女子生徒・文恵(ふみえ)だー。
文恵からしても、明美が不良の剛志と付き合うと宣言したのは
やはり違和感しかない様子で、何も聞かされていない様子だったー。
「どうしたって?
芳樹くんより、重沼くんの方が魅力的なんだもんー。
他に理由なんて、いる?」
明美がクスクスと笑うー。
文恵は呆然としながら、
「え…で、でも、彼って何度も停学になってるしー」と、
困惑の表情を浮かべるー。
「それがどうかしたの?」
露骨に不機嫌そうな態度を見せる明美ー。
「ーーあ…明美、アイツのこと怖いって言ってたじゃんー」
小声で文恵はそう言い放つー。
しかしー、
「は?人の彼氏のこと、悪く言わないでくれる?」
と、明美は棘々しい態度を隠そうともせずに、
攻撃的にそう言い放ったー。
その言葉に委縮してしまう文恵ー。
「ーーもうこんなやつら放っておこ!ね?」
明美は嬉しそうに、不良の剛志の腕を掴むと、
剛志は「へへー。まぁそういうことだからよ」と、
芳樹の方を見つめながら呟いたー。
「ーーう…嘘だよねー…?」
震えながら明美の方を見つめる芳樹ー。
しかし、明美は笑みを浮かべながら
「ーわたしは今日から重沼くんの彼女になったのー。
だから、さよならー」
と、冷たい口調で言葉を口にしたー。
その場に膝をつく芳樹ー
「お、お、おいっ!」
親友の健太が、明美たちを追いかけようとするも、
膝をついたままの芳樹を見て、
”親友に対する心配”が勝り、心配そうに芳樹に対して声をかけるー。
「お、おいっ!しっかりしろ!」
健太が芳樹に声をかけるー。
「ーはは…ははははー ふふー」
芳樹は呆然としながら、一人で笑っていたー
「おいっ!芳樹!しっかりしろ!」
健太が今一度、そんな言葉を口にするー。
芳樹にとって、明美は初めての彼女だー。
そんな彼女が、素行不良の生徒に奪われるなんて
ショックに決まっているー。
気が狂ってしまっても仕方がないー。
だが、今は笑っている場合ではないー。
「ーーーーはははー…
僕なんてー…やっぱこうなるんだよー」
ようやく笑うのをやめた芳樹はそう呟くと、
「ーー宮内さんが取られちゃったー」と、
悲しそうに、そう呟いたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーー!」
数日後ー。
明美の親友・文恵は、
明美が不良男子の剛志と一緒に歩いているのを、
休日に偶然見かけたー。
明美は、普段とはまるで違うような
派手な格好をしていて、
剛志と一緒に嬉しそうに歩いているー。
明美が”剛志色”に染まっていくー。
そんな様子を見て、文恵は表情を曇らせるー。
「ーーーーーいったい、何があったのよ…明美ー」
文恵はそんな言葉を呟きながら
二人を尾行するー。
ここのところの明美の態度の急変は
どう考えてもおかしいー。
不良の重沼剛志が”何か”したとしか
思えないぐらいにー。
「ーーあんなに梶原くんと仲良しだったのに、
あり得ないー」
明美と、彼氏の芳樹はとても仲良しだったはずー
それなのに、どうしてー。
そう思いながら、明美と剛志の二人が、
どんどん人通りの少ない道に向かって行きー、
街外れの使われていない倉庫のような場所に入ったのを確認すると、
”え…なになに?悪いやつらとつるんでたりするの?”と、
不安そうに文恵は表情を曇らせたー。
恐る恐るその中を除く文恵ー
すると、そこにはーー
”えーーーーーー…!?!?!?!?!?”
文恵は、明美と剛志が入って行った倉庫の中にいた
”もう一人の人物”を見て、表情を歪めたー。
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
題名の”危険な欲望”が示す意味は…?
恐るべき危険な欲望が何なのか、
明日の話を楽しみにしていて下さいネ~!☆!

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