<TSF>奇妙なブログ②~欲望の未来~

”未来の日付で書いたブログの内容”が現実化するー。

そんなブログと出会った彼は、
入れ替わりに女体化、男体化、洗脳ーー
あらゆることをブログに記述していき、それを実現させるー。

さらには憑依に変身にー…彼のやりたい放題は続くー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーえへへへ!俺、土曜日の朝に起きたら
 女になってたんだー!
 へへへ…お前らにもスカートの中、見せてやるぜ!
 ほらほら!ほら!」

7月1日のブログで”女体化”させた、
エロまみれの男子生徒・杉島は、
7月3日の月曜日である今日ー、
女体化した自分を”自慢”して、
嬉しそうに女子の制服を身に着けー、
スカートの中を他の男子に見せびらかしていたー。

一方ー、同じ日に”男体化”したであろう、
”自分が可愛い”と自惚れていた女子生徒・愛野は
登校してこなかったー。

美少女から一転して、彼女が見下していた
”容姿に恵まれない男”になってしまったことで、
登校できる状況ではないのだろうー。

「ーーーなんだか最近は、不思議なことがよく起きるね」
雄二と入れ替わった明美がそう呟くー。

「ーへへ…そうだねー」
明美(雄二)がそう呟くー。

元々、この”長岡さん”も、雄二のことは何とも思っていないで
あろう女子生徒だったー。

だが、ブログの力で今は”彼女”ー
これはある意味、洗脳とも言えるー。

「ーーーふふー」
明美(雄二)は、笑みを浮かべながら
幼馴染の香織のほうを見つめるー。

いじめを受けている頃から、
”もしも僕に彼女ができるなら”長岡さんがいいと思っていたー。

だが、幼馴染で優しい性格の香織のことも、
よく”色々な妄想”をしながらオカズにしたー。

「ーそうだ…できるじゃんー」
明美(雄二)が興奮した様子で呟くー。

「ーーえ?」
雄二(明美)が振り返ると、
明美(雄二)は「今の僕ならー、何でもできるぞー」と、
嬉しそうに笑みを浮かべたー。

・・・・・・・・・・・

7月5日(水曜日)

僕は突然、”幽体離脱”することができるようになった。
長岡さんの身体から自由に出たり、入ったりすることが
できるようになって、
霊体の状態になった僕は、誰にでも好きに”憑依”できるようになったんだー。

この力で、僕は早速、香織に憑依したー。

あ、そうそう、
高橋(たかはし)くんは今日、足を骨折して
サッカーの試合に出られなくなるー。
いつもイケメンぶっててムカつくから当然の報いだ

・・・・・・・・・・

そんなことを、ブログ”MIRAI”に刻んだー。
7月5日とは、明日の日付だー。

香織に憑依する、という内容の記述だけではなく、
”ついでに”嫌いな男子に悲劇が起きるような記述をすると、
明美(雄二)は鏡を見つめて微笑んだー。

「ーー雄二くん、大好きー」
明美の身体で、そんな言葉を呟くー。

「ー雄二くんー大好き 雄二くん 大好きー えへへへ♡」
明美に告白されているような気分になりながら、
明美(雄二)はご機嫌そうにスマホを手にすると、
また”ブログ”を満足そうに見つめ始めたー。

・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

明美(雄二)は、本当に幽体離脱できるようになったー

「ーーえへへへ…すごいやー」
意識を失っている”明美の身体”を見て、満足そうに微笑む雄二ー。

明美の身体は抜け殻の状態だが、
明美本人は、雄二と入れ替わっているため、
幽体離脱中に明美の身体が動き出したりすることはないー。

「じゃあ、早速ー」
雄二は、学校に登校中の香織を見つけ出しー、
香織に向かって憑依しようとするー。

がーー

「ーーお?」
雄二は、ちょうど、別の学校の子らしき”とても可愛い子”を見つけるー。

「ーー…すごく可愛いなぁ…ツインテールも似合ってるしー」

当然、いじめを受けていたようなタイプの雄二は、
他の学校に友達なんていないし、
ましてや他の学校の女子など知るはずもないー。

しかしー、一目ぼれしてしまうぐらいに可愛い相手の発見に、
雄二はニヤニヤとしながら、静かに呟くー。

「ー香織にはいつでも憑依できるしー、
 今日はこの子にしようー」
とー。

幼馴染の香織は、通う学校は当然、自分と同じ学校だから知っているし、
何なら家も知っているー。

つまり、”憑依しようと思えばいつでも憑依できる”のだー。
しかし、この通りすがりのツインテールの子は、
どの学校に通っているのかも知らないし、名前も住所も当然知らないー。

今日しか
憑依するチャンスはないかもしれないー。

そう思いながら、雄二が、そのツインテールの子に向かって
自分の霊体を移動させようとしたその時だったー。

「ーー!!?!?!?!?」
雄二の霊体が突然何かに引っ張られ始めるー

「な、なんだ!?」
驚きと共に、焦りの感情を覚える雄二ー。

必死に、自分の霊体をツインテールの子の方に
移動させようとするもー、
自分の霊体を、自分の意思で動かすことができないー。

やがてーーー
何かに引っ張られるかのように霊体が香織の方に向かっていくと、
雄二は、そのまま幼馴染の香織に”憑依”してしまったー

「うっ…」
苦しそうにうめき声を上げる香織ー。

「あ…あれ…」
香織に憑依した雄二は、香織の身体で戸惑いの表情を浮かべるー。

「な、なんでー」
香織の声でそう呟くと、雄二はハッとしたー。

”僕は突然、”幽体離脱”することができるようになった。
長岡さんの身体から自由に出たり、入ったりすることが
できるようになって、
霊体の状態になった僕は、誰にでも好きに”憑依”できるようになったんだー。

この力で、僕は早速、香織に憑依したー。”

昨日書いた”今日”起きる出来事のブログの内容を思い出すー

”この力で、僕は早速、香織に憑依したー。”

「ーー…!」
香織は表情を歪めるー。

”僕は早速、香織に憑依ー”
つまり、憑依能力を手に入れた雄二は、真っ先に香織に憑依したことを
示しているー。

だからー、ツインテールの子に憑依しようとしたのに、
それが”許されなかった”のだー。

まずは香織に憑依するー。
そう、ブログに書いた以上、雄二は必ず香織に憑依するのだー。

「ーーーつ、使い方にはやっぱ気を付けないとー」
香織は、そう思いながらため息をつくー。

”自分”でさえも、ブログに書いた内容に逆らうことができないー。
恐ろしい感覚だったー。

仮にー、”僕は明日、自ら命を絶つ”などとあのブログに書いてしまったら
雄二自身も”自殺”してしまうということになるー。

「ーーえへへへ…恐ろしい力だけどー、
 上手く使いこなせれば、僕にはバラ色の人生が待ってるんだー…」

香織の身体で下品な笑みを浮かべると、
香織になった雄二は”学校に向かわず”そのまま
香織の家にこっそりと帰宅したー。

そして、普段はポニーテールの香織をツインテールにして、
部屋で狂ったようにエッチなことを楽しみ始めたー

「あぁ~あのかわいい子に憑依したかったけど、
 香織のツインテールで我慢してやるぜ!」

香織の身体でそう叫ぶとー、
香織が失神しそうになるまで、何度も何度も喘ぎ狂ったー

「あぁぁ…なんで女子の身体ってこんなに気持ちイイんだ…?」
香織はうっとりとした表情で、自分の体液を指につけて
ペロリと舐めるー。

呆然とした表情で、異変に気付いた香織の母親が、
香織の部屋の扉を開けたまま、放心状態で
”娘の痴態”を見つめているー。

だが、それにも気付けないぐらいに、
香織はニヤニヤと笑みを浮かべ、天井を見上げていたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7月6日(木曜日)

笹村(ささむら)先生が、
突然、ゴリラになってしまったー

これでもう体育の授業はできないねー。
ゴリラに変身した笹村先生ー。
いい気味だなぁ

そんなブログの内容を書き終えると
明美(雄二)は笑みを浮かべるー。

「ーさーて、笹村は明日からゴリラだ」
そう呟くと、
明美(雄二)は「さっきまで香織の身体で楽しんでたばっかりだけどー、
今度は長岡さんの身体でー」と、
ニヤニヤしながら胸を揉み始めたー。

”僕は”人を皮にして着る力”を手に入れたー”

週明けーー。
明美(雄二)はそんな内容をブログ”MIRAI”に記述したー。

「ーあははは…すごいや!ペラペラだ!」
明美(雄二)は嬉しそうに、クラスの嫌いな女子生徒を
皮にすると、それをわざとぐしゃぐしゃに丸めたりして笑うー。

「ーははっ!あははっ!いい気味!」
明美の顔、明美の声なのに、
明美とは思えないような、狂った笑みを浮かべると、
何度も何度も、その皮を踏みつけたー。

「ーえへへへー
 満足満足ー」
明美(雄二)はそんな風に呟くと、
「そうだ!今日はこのまま鞄に入れて持ち帰って
 洗濯でもしちゃおうかな?」と、笑うー。

皮にした人間を”洗濯機”で洋服のように
洗濯したらどうなるのだろうかー。

そんなことを思いながら、
明美(雄二)はニヤニヤと笑うー。

きっと、楽しいことになるに違いないー。

帰宅後、明美(雄二)は、洗濯機で皮にした女子を洗濯するー。

「ーえへへへ 僕みたいな男子をキモいとか言っちゃう
 その汚れた心も綺麗になったりするのかな~?」

明美(雄二)がそう言いながら、皮にした女子の洗濯を終えると、
満足そうにそれを取り出したー。

「ーー!?!?!?」

がーー
明美(雄二)は表情を歪めたー。

明美の母親が、偶然洗面所にやってきて、
”皮”を見てしまったのだー

「ーあ、明美ー…それは?」
不安そうな表情の母親ー

「そ、それに今、明美…”僕”とか言ってなかったー?」
明美の母親が言葉を口にするー。

明美と雄二が入れ替わってから、
明美の母親は、少なからず”娘の変貌”に戸惑っていたー。

そして、その疑念がさらに膨らんでいくー。

「ーーー…別にいいじゃんー
 自分のこと、わたしって言ったって、僕って言ったって」
明美(雄二)は面倒臭そうにそう言うと、
自分の部屋に戻ると同時に、「ー僕のジャマをするなー」と、
怒りの声を呟くー。

「僕は、ブログで何でも思い通りにできるんだからー」

”7月8日(土曜日)
 わたしのお母さんは、わたしの言うことを何でも聞くようになったー
 これからは、命令し放題ー”

ブログ”MIRAI”にそう刻むと、
明美(雄二)はニヤリと笑うー。

翌日ー。
明美の母親は、”明美(雄二)に洗脳されたような状態”となってー、
娘の言うことを何でも聞くようになったー。

7月10日(月曜日)ー。
クラスの福坂 詩織(ふくさか しおり)さんが
突然、2重人格…いや、36重人格になったー。
すっごい大変そうだなぁー

思いつくままに、そんなことを書くー。
当然、そのブログを書いているのは、日曜日だー。

翌日の月曜日になり、学校では詩織が
ブログに書かれた通り、36の人格を持つ少女になってしまいー、
クラスを困惑させていたー。

7月11日(火曜日)ー。
僕の大嫌いなB組に謎の寄生虫が乱入ー。
生徒たちが一人残らず寄生されて、
全員がゾンビのようになってしまったー。
全員、謎の特殊部隊に保護されて、現在監視下に置かれているー。

そんな、恐ろしい内容を記述したー。

すると翌日ー、
本当に謎の寄生虫が乱入して、
B組の生徒は全員寄生されてしまったー。

中学時代、同じ学校だった生意気な女子生徒も
寄生されて、虚ろな目で口をぽかんと開けている姿を見て、
明美(雄二)は満足感に浸ったー。

しかもー、
ブログに書いたせいで、”存在しないはずの謎の特殊部隊”まで
出現して、
思わず明美(雄二)は笑ってしまったー。

「本当に何でもできるんだな!これ!」
明美(雄二)は笑うー。

”ブログに書いた内容”は、確実に実現するー
それがどんな現実離れしたことであってもー。

”世界が終わる”ーと、
書いたらどうなるのだろうかー。

そんなことを思いながらも、
”さすがにそれはまずい”と、
再び思いとどまるー。

「ーさて…明日は何をするか」
明美(雄二)がそんなことを思いながらー
”7月12日(水曜日)”の分のブログを書こうとスマホを見つめるー。

だがー、
その時だったー。

「ん?」

”7月20日(木曜日)”に
記事が予約投稿されていることに気付いたー。

7月20日(木曜日)
学校に隕石が直撃したー。
一瞬にして、全てが無になったー。
僕も、クラスメイトたちも、先生も、
みんなみんな、楽になったー。

「ーーーーーー…!?」
明美(雄二)は表情を歪めるー。

「ーーーえ」
青ざめる明美(雄二)ー。

書いた覚えのない記事がー
1週間後の”MIRAI”を刻んだ記事がー
何故か、公開されていたー。

③へ続く

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コメント

なんだか大変なことに…!
次回が最終回デス~!!

今日もありがとうございました~~!

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TSF<奇妙なブログ>

コメント

  1. 匿名 より:

    男体化させられた、愛野の反応が凄く気になります。
    自分の容姿に絶対の自信を持ってた美少女が、朝起きたら、ブサイクな男になってたって、当人からしたら、発狂物ですよね。

    学校云々どころか、自殺してもおかしくなさそうです。

    愛野視点のその後の話とかちょっと見てみたくなりますね。

    • 無名 より:

      ありがとうございます~~!☆

      確かにその視点の物語も面白いかもしれませんネ~!
      前向きに検討します~~!☆!