いつも仲良しだった三人兄弟。
ある日、”女体化薬”を手に入れた三人は、
そのうちの二人が女体化薬を使って女体化、
残り一人は使わない道を選んだものの…?
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三人は、いつも仲良しだったー。
長男の唐島 奏斗(からしま かなと)、
次男の勇雄(いさお)、
三男の幸也(ゆきや)ー。
小さい頃から、三人はいつも一緒に遊んでいて、
大きくなってもそれが変わることはなく、
常に仲良しな三人兄弟ー。
しかしー、そんな三人に”あの日”転機は訪れたー
「ー兄さんー何だよそれ?」
次男の勇雄が不思議そうにしながらそう言葉を口にすると、
当時高校生だった長男・奏斗は
笑みを浮かべながら得意気な表情で言ったー。
「へへへーこれは”女体化薬”っていう薬でさー
飲むと女になることができるんだぜ?」
ニヤニヤしながらそう言葉を口にする奏斗。
明るい性格で、好奇心旺盛ー
自分が興味を抱いたことに対しては何でも突き進むー。
それが、長男の奏斗の性格だったー。
バイト先の先輩から貰ったという”女体化薬”を前に
奏斗は目を輝かせながら言うー。
「へへーどうだ勇雄ー。お前も飲んでみないか?」
奏斗がニヤニヤしながら、女体化薬を手に笑うー。
しかし、慎重な性格でどこか冷めた一面を持つ勇雄は
「いやいや、やめとけよ兄さんー。そんな訳の分からないモン
使うの危ないだろ?」と、そう言葉を口にするー。
これに限って言えば、確かに正論ー。
けれど、奏斗は「勇雄は心配性だなぁ」と、笑うと
「ー実はさー」と、そう言葉を口にしながら、
言葉を続けたー
「俺のバイト先の先輩、ずっと女だと思ってたら
その女体化薬を飲んだ元男だったんだよなー」
とー。
「えぇっ…?」
勇雄は困惑の表情を浮かべるー。
「あぁ、いや、まぁ、女体化薬を飲んだから
今はもう身体は100%女なんだけどさー
俺もびっくりしちゃってさー
で、”俺でも女になれるんですか?”って聞いたら
この女体化薬を持ってきてくれてー」
心底嬉しそうに、女体化薬を手に入れた経緯と
女体化薬を使っても大丈夫だと考えている理由を口にしていくー。
がー、それを聞いてもなお、勇雄は戸惑った表情を浮かべたまま
”絶対、その女の先輩に揶揄われてるだろー…”と内心で呆れながら、
「ーーいやいや、やっぱ飲まない方がいいと思うけどー」
と、兄・奏斗に向かってそう言葉を口にするー。
得体の知れない薬すぎる、とー。
そんな会話をしていると、
その場所に二人の弟で三男の幸也が姿を現したー。
「どうしたのー?何かあったの?」
幸也の言葉に、長男・奏斗と次男の勇雄が振り返ると、
「あぁー、へへー”女になれる”薬を手に入れたんだけど、飲んでみるか?」
と、奏斗はニヤニヤしながら三男の幸也に対しても
女体化薬を見せ付ける。
「ーえっ!?ほ、ホント!?
それを飲むと、僕も可愛くなれるの?」
心底嬉しそうに、目を輝かせてみせる幸也ー。
幸也はどこか無邪気で、
すぐに人を信じてしまうところがあるー。
「ーー飲む飲む!僕も女になってみたい!」
嬉しそうにはしゃぐ幸也ー。
”おいおい”と、思いつつも
それ以上は言葉を口にしない勇雄ー。
やがて、女体化薬を用意すると、
「ーーで、勇雄はどうする?」と、奏斗が
女体化薬をコップに入れながらそう言葉を口にするー。
勇雄は苦笑いしながら
「いや、俺はいいやー。パス」と、そう言葉を口にすると、
「へへー分かったー。じゃあ、俺と幸也で飲むぜー?」と、
”女体化薬を飲むのを拒んだこと”に対しては、特に不満そうな表情を
浮かべたりはすることなく、そのままそれを受け入れるー。
「ーー急に倒れたりしないだろうなー?」
勇雄はなおも心配そうにそう呟くと、
奏斗は「しないーーー。たぶん」と、最後に”たぶん”だけ
小声で付け加えてから、
今度は三男の幸也の方を見つめたー。
「ーーま、そこまで言うなら一応、幸也は俺のあとに
飲ませるようにしよう」
長男の奏斗も、次男の勇雄があまりにも
女体化薬を飲むことを心配ししている様子を見て
流石に不安になったのか、それだけ言葉を口にするー。
そして、奏斗はひと思いに自分の分の女体化薬を飲む込むと、
10秒ちょっとの間は何も起こらなかったために、
「やっぱ、ただの水か何かだったんじゃ?」と、次男の勇雄が
苦笑いしながらそう言葉を口にするー。
長男の奏斗も、飲んでも何の変化もなかったからか、
「先輩ー、イタズラ好きだからなー」と、
苦笑いしながらそう呟くー。
「ーーま、でも面白かったし、これはこれでーーーーー !?」
そこまで言いかけた奏斗が、突然言葉を止めるー。
「兄さんー?」
「兄ちゃん???」
次男・勇雄と、三男の幸也が
奏斗の反応に戸惑っていると、
奏斗は突然、「うっ…」と、苦しそうにその場に蹲ったー。
「ーーえっ!?ちょ、ちょっと、兄ちゃん!?」
三男の幸也は、突然の兄の異変に、
心底戸惑った表情を浮かべながらそう叫ぶー。
「ーーお、おい…まさか毒とかだったんじゃ…?」
次男・勇雄がそう言葉を口にすると、
「待ってろ兄さんー、今、救急車をー」と、
机の上に置きっぱなしのスマホを取りに行こうと
歩き始めるー。
しかし、苦しんでいた長男の奏斗は
「いや、大丈夫だー。」と、そう言葉を振り絞るー。
その声は、既に”女”のような声になっていたー。
「ーーに、兄さんー」
長男・奏斗の”声”の変化に、
心底驚いたような表情を浮かべつつ声を発する勇雄ー。
やがて、髪が胸が、体格がー、
あらゆる部分が変化していき、長男・奏斗は”女”になったー。
「ーーはぁ…はぁー
す、すげぇ…ほ、ホントに女になってるー
こ、この声もー…
こんな声が、これから俺の声になるのかぁ」
ニヤニヤしながら、自分の喉元のあたりに手を触れつつ、
そう言葉を口にする奏斗ー。
勇雄は「ーほ、本物だったのかー」と、
呆然とした様子で呟きー、
三男の幸也は「す、すごい!すごいよ兄ちゃん!」と、
無邪気に感心した様子を見せているー。
「~~ー女体化する瞬間だけさ、
身体の中が変化する感じがして
ちょっと苦しいけどー、
まぁ、大丈夫だー毒じゃないし、本物だ」
と、女体化した奏斗は得意気に語るー。
「ーーで、幸也も飲むんだろ?」
女体化した奏斗が、三男の幸也に対して言うと、
幸也は嬉しそうに「うん!飲む!」と、それだけ言葉を口にして
女体化薬を飲み始めるー
「ー兄さんー俺はー」
勇雄は、兄と弟の二人が女体化薬を飲んだのを見て、
自分一人だけが取り残されるような気持ちになってしまい、
少しだけ申し訳なさそうに言葉を口にすると、
女体化した長男・奏斗は苦笑いしながら言ったー。
「はははー、気にすることじゃないってー。
飲みたいなら飲む、飲みたくないなら飲まないでいいし
強制することじゃねぇだろ?」
と、女体化した奏斗は、何の不満もなさそうにそう呟いたー。
奏斗は良くも悪くも表裏がないー。
そういった意味では、人を引き付ける魅力があるのかもしれない。
「ーーその可愛い顔で言われると惚れそうになるなー」
次男の勇雄は冗談めいた口調でそれだけ言うと、
「ーお?お??俺に告白でもしてみるか?」と
女体化した長男・奏斗も、冗談で言葉を返して来たー。
「ーねぇねぇ、僕も女になれたよー」
奏斗と勇雄が話をしている間に、
無事に女体化を終えた三男・幸也がそう言葉を口にするー。
幸也も、嬉しそうに女体化した自分の身体に
はしゃいでいたものの、
やがて、不思議そうに言葉を口にしたー
「そういえば兄ちゃんー。これって元に戻れるんだよね?
どうすれば戻れるのー?」
とー。
「ーーえっ?」
”女体化した後に元に戻る”ということまで
考えておらず、短絡的に女体化薬を使った長男・奏斗は
ニヤニヤしていた表情を強張らせて
「そ、そういえばー…元に戻る方法聞いてなかった」と、
そう言葉を口にするー。
「えぇ~?じゃあ、もしかして兄ちゃんと僕、
ずっとこのままかもしれないってこと?」
三男・幸也が、可愛らしく騒ぎながらそう言葉を口にすると、
長男・奏斗は「あ、いやー…まぁ、先輩に聞けばわかるさ」と
バイト先の先輩に確認すると約束したー。
「おいおい、じゃあ、それまで二人とも女になったままってことか?」
女体化した二人を見つめつつ、次男の勇雄は少し困惑した表情を
浮かべながらそう言葉を口にすると、
女体化した長男・勇雄は「ま、まぁ、そうなるなー。先輩の連絡先、
俺知らないしー、明後日のバイトにならないと会えないし」と、
少し気まずそうに苦笑いしながら、そう言葉を口にしたー。
「ーーいやいやいやいや…マジかよ」
次男・勇雄は呆れ顔でそう言うと、
「父さんと母さんに、この状況、どうやって説明するつもりだよ…?」
と、現実的な話を口にする。
いきなり”見ず知らずの女が二人”という状況はキツイー。
「ーーそ、そこは、まぁー、ほら、勇雄の彼女ってことにしておいてくれれば」
女体化した長男・奏斗が言うと、
「いやいやいやいや、あり得ないだろー。しかも兄さんと幸也が
いるのに、どうやって彼女の設定にするんだよ?」と、
勇雄は心底困惑した様子でそれを拒否するー。
「ーーー兄ちゃんに二人彼女がいるって設定にすればー…?」
三男の幸也までとんでもないことを言い始める。
「それ、ただの浮気野郎じゃないか」
次男・勇雄は呆れ顔でそう言うと、
「と、とにかく何か母さんと父さんに説明するための理由を考えてくれよー」と、
女体化した長男・奏斗は申し訳なさそうにしながらも
助けを求めるような口調でそう言葉を続けるー。
「理由ー…理由って言われてもなー…」
現実主義な次男・勇雄からすると、
そんなことを言われてもなかなか思いつかないー。
そもそも”女体化している”という現状自体が、
あまりにも現実離れしすぎていて、勇雄からすれば
心の底から対応に困ってしまっている状態だー。
「ーー…ほら、この中じゃ、勇雄が一番頭いいだろー?」
女体化した長男・奏斗のその言葉に、
勇雄は「いや…それはそうだけどー」と、否定はせずに
「でも、オカルトとか怪奇現象は俺の専門外なんだよなー」と、
言葉を付け加える。
「いやいや、俺たちをオカルト扱いかよ!?」
女体化した長男・奏斗が笑いながらそう叫ぶと、
「ーーーー」と、次男・勇雄は女体化した長男・奏斗を見て
少し戸惑いの表情を浮かべるー。
「ーーな、なんだよ…?その複雑そうな顔はー」
女体化した長男・奏斗が苦笑いしながら言うと、
「い、いやー、そんな可愛い声で騒がれると俺も調子が狂うと言うかー」と、
勇雄は戸惑いの感情を露わにしながら、
「ま、まぁー、それはいいとして」と、誤魔化してから
再び両親に事情を説明する方法を考え始めるー。
すると、その時だったー。
「ねぇねぇ、これはどうかなー?」
無邪気な三男ー、女体化した幸也は
自分の机から、赤く光る石を手にして、
それを女体化した長男の奏斗と、次男の勇雄に見せ付けるー。
「これは?」
勇雄が確認すると、
女体化した幸也は「友達からお守りって貰った石なんだけど」と、
友達が家族で海外旅行に行った時に買った
”おみやげ用の綺麗な石”と、そう説明するー。
もちろん、綺麗な見た目なだけで、
その石自体に特殊能力があったりするわけではないけれど、
女体化した三男・幸也はその石を手にしながら言ったー。
「ーこの石から謎の光が発されて女体化しちゃったことに
すればいいんじゃない?」
とー。
その言葉に、次男の勇雄は「いやいや、無理があるだろ」と、
突っ込むも、女体化した長男・奏斗は
「いい…!いいぞそれ…!行けるぞ!」と、
乗り気な様子で、光る赤い石を手にするー。
「い、いいのかよ!?」
次男・勇雄は戸惑いの声を上げながらも
「ま、まぁ、兄さんと幸也がいいならいいけどさ」と、
呆れ顔で言葉を口にしたー。
そして、その日から”3年”が経過したー。
三人は、今ー…
②へ続く
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コメント
女体化薬を使った二人と、
使わなかった一人の物語デス~!!
”現在”の部分は、②以降のお楽しみデス~!!
今日もありがとうございました~!!

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