ある日、親友の双子の妹と身体が
入れ替わってしまったー!
二人は互いに成りすまして
元に戻る方法を模索するも…?
※リクエスト作品デス!
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二人の仲良し高校生がいた。
柳原 隆二(やなぎはら りゅうじ)と
峯野 久雄(みねの ひさお)
二人は幼馴染で、
小学生時代から、一緒だった。
「--そういえば、妹さん元気?」
隆二が聞くと、
久雄は笑った。
「あぁ、元気さ。
相変わらず無邪気でカワイイのなんの」
久雄には、双子の妹がいるー
妹・美紀のことを久雄はとても可愛がっていたー。
かなり過保護すぎるようにも見えるが
それはそれでうまく行っているようだ。
双子揃って、高校まで同じだったのだが、
クラスは別々で、
学校内では何となく恥ずかしいということから
美紀も久雄も、あまり学校内では合わないようにしていた。
隆二が笑う。
「同じ学校なのに、あまり会えないからさ。
どうしてるかなって」
隆二の言葉に
久雄は「学校じゃ、お互い恥ずかしいからあまり合わないようにしてるんだよ」
と呟いた。
「別に恥ずかしがることなんて、
ないんじゃないか~?」
からかう隆二に、久雄は「茶化すな」と苦笑いするのだった。
下校時間ー。
隆二は昇降口までやってきたところで
あることに気付いた。
「んあっ!?」
「どうした?」
一緒に歩いていた友人の久雄が首をかしげる。
「いや…カルピスウォーター机に
放り込んだままだった…!」
昼休みに購入したカルピスウォーターを
机に置いてきたことを思いだした隆二は
「ちょっと取って来るわ!」と久雄に言い放ち、
そのまま教室へと戻り始めた
「あんまり待たせるなよ~!」
久雄jは、そう言うと、走って教室に戻って行く隆二を見て
苦笑いした。
急いで教室へと戻ろうとする隆二。
しかしー
どこかで見たようなワンシーンを
作ってしまうことになるー
慌てて階段を駆け上がっていた隆二ー
そして、階段から降りてきた
久雄の双子の妹・美紀。
可愛らしい容姿の美紀が、
下から走ってくる隆二に気付いたときにはー
もう手遅れだった。
「うわぁ!」
「きゃっ!?」
正面衝突した2人は、
そのまま階段から転がり落ちてしまうー
そしてーー
「いった~い…」
隆二はそう呟きながら起きあがる。
「--!?」
隆二は、不思議そうな表情を浮かべた。
「いたたたたたた…」
一方、美紀も起き上がって不思議そうな表情を浮かべる。
二人とも、”自分の口から出た声”に
違和感を感じたのだ。
「--んっ…」
「えっ!?」
顔を見合わせる隆二と久雄。
「えええええええええええっ!?」
二人はほぼ同時に、そう叫ぶのだった。
二人の身体は階段から落ちた際に
入れ替わってしまっていたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「---え~っと…」
美紀(隆二)が呟く。
とりあえず、人目につかない廊下の隅っこにやってきた2人。
「か、、身体が入れ替わっちゃうなんて…」
弱弱しい様子で呟く隆二(美紀)。
「--どうするよ?」
美紀(隆二)が頭をかきながら言う。
隆二としては、
”もう一度階段から転がり落ちてみるか?”と
提案するつもりだったが、
隆二の身体になった美紀から出た言葉は
予想しないものだった。
「--お兄ちゃんには、言わないで…」
隆二(美紀)が呟く。
「は?」
美紀(隆二)は思わず声を出した。
「--ほ、、ほら、、お兄ちゃん、
心配性だって知ってるでしょ?」
そう言われて、美紀(隆二)は
美紀の兄である久雄のことを思いだす
「確かに、心配性だ…」
美紀(隆二)は溜息をついた。
久雄が、二人が入れ替わったことを知れば、
狂ったように元に戻そうとするだろう。
逆に、元に戻ることが難しくなってしまうぐらいに
大騒ぎし、妹のことを心配し、
おかしくなってしまうかもしれない。
流石にそれはちょっとまずい。
「--じゃ、、じゃあどうすれば?」
美紀(隆二)が聞くと、
隆二(美紀)はもじもじしながら答えた。
もしもじしてる自分の姿なんて見たくね~!と
隆二は思いながらも
その言葉を聞く。
「-このまま、私は隆二くんのふりをして、
隆二くんはわたしのフリをしてーー
元に戻る方法を探すしかないと思うの」
「---いや、、でも…」
美紀(隆二)は困惑していた。
だが、確かに”入れ替わってしまった”なんて
みんなに言っても信じてもらえる気がしないし
余計な騒ぎになるだけかもしれない。
このまま二人で元に戻る方法を探すのが
ベストなのかもしれない。
「--お互い、分からないことがあったら
LINEで確認する感じでいいかな?」
美紀(隆二)が、
そう言うと、隆二(美紀)が頷いた。
隆二は、このまま元に戻る方法を
探そうとしていたが、
美紀が、お母さんと約束があるから
とにかく早く帰ってほしい、と言ってきたので
今日は入れ替わったまま変えることにした。
「あ!隆二くん!」
隆二(美紀)が
立ち去ろうとした美紀(隆二)に言う。
「その歩き方だと、ちょっと…」
恥ずかしそうに言う隆二(美紀)
「ス…スカートって落ち着かないなぁ~」
美紀(隆二)が顔を赤らめながら
男っぽい歩き方にならないように注意する。
「あ、あと…言葉遣いも気を付けてね…!
それと、お風呂に入る時は目隠しをして欲しいのと…
あと、今ダイエット中だから、食べ過ぎないように…
それと…」
隆二(美紀)からの
意外と多い注文を聞きながら
”心配性は兄譲りだな”と隆二は思った。
「わ、、分かった…
何かあったら連絡するよ」
美紀(隆二)はそう呟くと、
足早にその場から立ち去った。
「(う~ん…スカート気持ちわりぃ~!
なんだか、着るべきものを着ていないような
そんな感じがする~)」
昇降口までやってきた美紀(隆二)は
久雄の姿を見つけて
「お!お待たせ久雄!」と叫んだ。
「---!?」
久雄が表情を歪める。
「美紀…?」
久雄の言葉に
美紀(隆二)ははっとした。
しまったあああああ!
早速やらかしてしまった!
「-----」
「-----」
久雄は困惑した表情を浮かべている。
美紀(隆二)も困惑する。
ついついいつもの自分(隆二)としての
行動が咄嗟に出てしまった。
いつも、兄である隆二のことを
”お兄ちゃん”と呼んでいる美紀に、
いきなり気安く”久雄”なんて
呼ばれたらそれはもう困ってしまうだろう。
「あ…えと、、、俺の真似…」
美紀(隆二)はとっさにそう口にした。
「---は?」
久雄がさらに困り果てた表情を浮かべる。
「あ…お、、俺じゃねぇ、えっと、、
り、隆二くんの真似~えへへへへへ~」
笑ってごまかしながら
美紀(隆二)は慌ててダッシュした。
スカートがめくれそうなことも
気にせず、とにかくダッシュした。
この場から逃げたかった。
いきなり入れ替わったことがばれたりしたら大変だ。
妹を溺愛する久雄に何をされるか分からないし、
そもそも美紀にも失望されてしまうだろう。
「--ってか、お母さんとの約束ってなんだ?」
美紀(隆二)はそう呟く。
住所は知っている。
美紀の兄である久雄とよく遊ぶからだ。
だから、それは問題ない。
しかしー
普段、どんな風に暮らしているかまでは知らない。
そんなことをあれこれ考えながら、
ようやく家までやってきた
美紀(隆二)
「はぁ…はぁ…」
なんとなく猛ダッシュで帰ってきてしまったので、
美紀(隆二)は汗をかいてしまっていて、
しかも髪の毛も乱れてしまっていた・。
「やっべぇ…はぁ…はぁ…」
美紀の身体が荒い息をしている。
その息が何となく可愛らしくて隆二は
興奮してしまう。
「--ってか…入れ替わったことに必死で
それどころじゃなかったけれど…」
美紀(隆二)は自分の身体を見つめる。
「ゴクリ…」
美紀(隆二)は顔を赤らめた。
「--こうなっちゃったら、アレやるしかないでしょ…」
自分の胸を見つめる。
女の身体になったのであれば
この膨らみを味合わなくてはいけない。
「入れ替わりしたときの挨拶みたいなもんだからな」
美紀(隆二)は笑いながら
自分の家の玄関の前で、胸をさわろうと…
「あ~~~~~!こら~~~~!」
背後から男の声が聞こえた。
そこにいたのは、入れ替わった美紀ー。
隆二の身体をした美紀だった。
「--どこ触ろうとしてるの~!!!!」
不貞腐れた様子で隆二(美紀)が言う。
「え、、、あ、、いや…そ、、その…!」
美紀(隆二)は慌てた。
しかも、どうして隆二(美紀)がここにいるのか。
お互いの家に帰って今日は1日を過ごすしかない、って
話をしたばかりのようなー
「あ…」
美紀(隆二)はそこまで考えてはっとした。
癖でー
自分の家ー
そう、隆二自身の家に帰ってきてしまっていた。
「---も~~~!何やってるのよ~!」
隆二(美紀)が叫ぶ。
「--あ、、ご、、ごめ…
つい癖で…」
「--わたし、お母さんと約束があるの
早く家に一度帰って~!」
隆二(美紀)が叫ぶ。
「--ご、、ごめん、、すぐ帰るよ!」
美紀(隆二)は慌てて走る。
うっかりしていた。
「あ…!」
美紀(隆二)は立ち止まって振り返る。
「あのさ、、、その身体で女言葉は話すのは
やめてくれよな?」
美紀(隆二)の言葉に
隆二(美紀)は、はっとした様子で
「あ、、うん… 、、、あ、、いえ、、おう!」と
答えたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「はぁぁぁ~」
美紀の家に帰宅した美紀(隆二)
母との約束も果たし、
部屋でのんびりしていたー。
うかつに部屋から出ればボロを出す。
だから、部屋に居た方が安全だ。
隆二の身体になった美紀も、
なんとかひと段落ついたようだ。
LINEで美紀とやり取りしながら思うー
入れ替わってしまったー
では、どうやって元に戻ればいいのか。
美紀(隆二)はLINEで隆二(美紀)と会話をしながら
ネットで”入れ替わり 元に戻る方法”などと
検索していたー
しかしー
出てくるのは
ネットの入れ替わり小説ばかり。
物語の中で「どうやったら元に戻れるのか」と
考えているシーンばかりが検索に引っかかる。
「あぁ~くそっ」
頭を抱える美紀(隆二)。
ふと、LINEの画面に目をやる。
”隆二くん、大きいね~”
と、隆二(美紀)から連絡が入った。
「--っておい!勝手に見るな~!」
そう叫びながら美紀(隆二)が
”見るな~”と返信すると
”トイレ行かなくちゃだし、仕方ないでしょ えへへ”と
返事が返ってきた。
「美紀ちゃんって以外とエロいのか?」
などと思いながら、美紀(隆二)は”だったら俺も”と
セーラー服を脱ごうとする。
着替えるのも悪いかと思って
帰宅してから数時間経過した今も
セーラー服姿のままだった
「はぁ~違和感ありまくり…
っつ~か普通に脱げばいいんだよな?」
その時だった。
ガチャ―
兄の久雄が、部屋に入ってきた。
「--美紀~!
いつものやろうぜ~!」
久雄が、年頃の妹の部屋にノックも
なしで入ってきた。
しかも、
その手には、メイド服が握られている。
「い…いつもの!?」
美紀(隆二)は驚く
この双子の兄妹…
いつも何してるんだ!?と困惑する。
久雄は、ズボンをパンパンに膨らませている。
「--!?!?」
美紀(隆二)は慌てて気づかれないようにLINEで
隆二(美紀)にメッセージを送る。
”いつものってなんだよ!?”
すると、すぐに返事が戻ってきた
”メイドさんごっこ”
とー
「---は?」
美紀(隆二)は、美紀本人からの返事を見て、
唖然とするのだったー
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
昨年頂いたリクエストを元にした入れ替わりモノです!
ようやくこうして書くことができました!
明日も続くので、お楽しみ下さいネ~!
コメント
SECRET: 0
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親友の妹と…とは中々面白そうな組み合わせですが、最後で吹きましたw
メイドさんごっこなんて私でもやったことないのに~!
SECRET: 0
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> 親友の妹と…とは中々面白そうな組み合わせですが、最後で吹きましたw
> メイドさんごっこなんて私でもやったことないのに~!
コメントありがとうございます~☆
メイドさんごっこ、やってみてはどうですか~?笑