<憑依>お母さん悪魔になっちゃう♡③~悪魔誕生~(完)

夫の治夫は、
なんとか妻を救い出し、
二人の子供を守ろうとするー。

しかし、
憑依された梨香は、そんな思いを踏みにじって行く。

---------------—

「音山ァ!」

倒れた音山の胸倉をつかむ治夫。

「---あひっ!?
 ゆ、許してください!」

音山が必死に叫ぶ。

「梨香はどこだ!?」
治夫が叫ぶと、
音山は、「し、、知らない…!」と叫ぶ。

「--知らないだと?
 あんたが、梨香に憑依してたんだろ!?
 梨香の身体をどこにやったんだ!?」

治夫が怒りの形相で叫ぶと
音山は必死に叫ぶ。

「し、、知らない…!
 憑依なんて…知らない!」

音山の目からは涙が浮かんでいるー。

梨香に憑依している人間は、
自分たちのことをよく知っていたし、
妬んでいるような発言をしていたー。

日常的に我が家の事を知っていて、
憑依しそうな人間は少ないー。

治夫は、この音山こそが
梨香に憑依した犯人だと思っていた。

がー
どうも、反応がおかしいー。

治夫を見て逃げ出したのは確かだから
何かあるー。
だがー。

「--お、、、奥さんが今、どこにいるかは知らないーー」

音山が必死に呟く。

「じゃあ、なんで俺を見て逃げたんだ!」
治夫が怒鳴る。

するとー

「あら…」

背後から声がした。

梨香の声だー

慌てて振り返ると、
そこにはキャバクラ嬢のような姿をした梨香がいた。

「---り、、梨香…」
治夫が驚く。

周囲の通行人が
治夫たちを見て、ざわざわし始めているー。

「音山さん、昨日は、良い夜でしたね
 うふふ…」

それだけ言うと、梨香は二人を無視して
そのまま立ち去ってしまう。

「--り、、梨香…!
 ど、どういうことなんだ!?」

音山の方を見ると、
音山は呟いた。

「す…すみません…昨日、旅行から帰ってきたら
 偶然、奥さんと出くわして、
 誘惑されてつい…
 その、、ホテルで…」

音山が呟く。

「----」
治夫は拳を握りしめたー

憑依しているのは音山じゃないー。

音山は旅行帰りに、梨香と出くわして
梨香に誘惑されてそのままラブホで
一晩を過ごしたのだと言うー。

治夫を見て逃げ出したのは、
そのためだろう。

「--人妻に手を出しやがって!」
治夫はそれだけ言うと、
音山から手を離した。

「ご、、ごめんなさいごめんなさい」

音山は、泣きながら謝り始めたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・

治夫は慌てて家へと帰宅したー

するとー

「--ほら!お母さんのおっぱい、もっと揉むのよ!」

千夏が、梨香の胸を触らされていた。

「--んふふふふ…
 千夏、お前をエッチな女に育ててあげるからね…
 くふふ…」

梨香が娘に胸を触られながら笑っている。

「--おい!」
治夫が叫ぶ。

「---パ、、、パパ」
娘の千夏が泣きそうな目で治夫の方を見る。

「ほら!手を休めない!」
梨香が怒りの声をあげる。

千夏は泣きながら母親の胸を
触っている。

「---ふふふ…
 次は、ママの女としての部分を見せてあげる」

そう言うと、梨香はスカートを脱いで、
股を広げて見せた。

「--千夏…ママのここに手を入れてみなさい?うふふ」

梨香が、娘の千夏に卑猥なことを
させようとしているーー

「おいい!やめろ!」
治夫は慌てて千夏と梨香を離す。

「千夏!部屋で休んでなさい」
治夫がそう言うと、
千夏は泣きながら呟いた。

「パパ…
 ママ、どうしちゃったの…?」

ボタボタと千夏の目から
涙がこぼれる。

「---千夏…」
治夫は、8歳の娘が
こんな風に辛い思いをさせられている現状を見て、
強く心を痛めた。

なんとかしなくてはならないー。

なんとか、しなくてはー

「---大丈夫」
治夫は千夏を優しく抱きしめてそう呟く。

「----よし、部屋に戻って」
治夫は、千夏を抱きしめ終えると、
千夏を安心させる言葉をかけて、
千夏を部屋へと向かわせた。

「---さて…」
治夫は、笑っている梨香の方を見る。

セーラー服姿で、下半身には何も身を付けていない
梨香が腰に手を当てながら笑うー

「--ふふふ…」

「--お前…一体誰なんだ!
 そろそろ正体を見せろ!」

治夫が叫ぶと、
梨香は少し何かを考えたあとに頷いた。

「ふふふ…いいだろう」

”そろそろ絶望を与える時だー”

梨香が、突然苦しみだす。

「うぅぅぅぅぅうう…ううう…」

そしてー
梨香の口から、煙のようなものが吐き出されると、
梨香は抜け殻のようになって、その場に膝をついた。

膝をついた梨香は、虚ろな目で
口を半開きにしたまま、
涎を垂らしているー。

「--!!」
治夫は、梨香の口から飛び出た煙が、実体化していくのに
気付いたー

ついにー
憑依していた男が姿を現すー。

「----お前は…!」

治夫は目を見開いたー

「お届け物です~!」

治夫の実家は農家ー
実家から、よく野菜が届くー

そして
そのよく届く野菜や、宅配便を
いつも届けてくれていた
顔なじみの宅配員ー

その男が、梨香の口の中から
飛び出してきたのだ。

「くくく…いつもお世話になってますね…寺本さん」

宅急便の男が笑う。

「--お前…お前が梨香に…!」
治夫が、梨香の方を見ながら言うと、
梨香から飛び出した宅急便の男が笑う。

「えぇ…
 いつも、あんたの家に荷物を届けに来ているうちに、
 梨香さんのことが好きになっちゃいましてねぇ…。

 いつもいつも幸せそうな寺本さんの
 ご自宅を見てて、俺は嫉妬してたんだよ」

宅急便の男の言葉に、
治夫が叫ぶ。

「--ふ…ふざけるな!だからってこんな…!」

梨香はまだうつろな目でぼーっとしている。

「--俺は小さい頃からモテなくてね。
 いつも一人だった。

 告白しても振られるし、告白されたこともない。

 でもね…。
 梨香さんのことは…
 今回だけは諦めたくなかった。

 そんな時にー
 俺はネットで憑依薬を手に入れたんだ」

宅急便の男が笑うー

「貴様…!」
治夫は男を睨む。

しかし、男は悪びれる様子なく笑う。

「--憑依薬ってすごいよなぁ…!
 梨香さんが俺の思いのままだ!
 ぐへへへへへ…!
 お前たちのママは、俺のものなんだよ!
 くへへへへへへへ!」

狂気的な目で笑う宅急便の男。

元々歪んでいた性格がー
憑依薬という武器を手にして
完全に狂ってしまったー。

「ーー梨香の気持ちを考えたことがあるのか!」
治夫が叫ぶ。

「急にお前みたいなやつに好き勝手されて…!
 梨香のことが好きなら、少しは梨香のことを考えろ!!」

治夫が怒鳴り声を上げると、
宅急便の男は梨香の方をちらりと見た。

「えぇ…梨香さんのことはちゃ~んと考えてますよ」

!?

治夫は、梨香の方を見る。

梨香が、意識を取り戻していたー

「あぁ…♡ ゾクゾクする…♡」
梨香が顔を真っ赤にしながら
自分の胸を触りだす。

「--り、、梨香…!?」
治夫が唖然とした表情で梨香を見る。

セーラー服姿で
今の状況ー

てっきり、梨香が悲鳴を上げると思っていた。

しかしー
梨香は嬉しそうに自分の胸を触っている。

「---ど、、どういうことだ!」
治夫が叫ぶ。

すると宅急便の男が笑った。

「-俺の使っている憑依薬はねぇ、
 乗っ取られた身体の脳にじょじょに影響を
 与えていくんだよ…

 エッチのことしか考えてない俺の思考に、
 梨香さんの思考は塗りつぶされちゃった
 みたいだなぁ!えへへ!」

宅急便の男はそこまで言うと、
唖然としている治夫を無視して叫んだ。

「梨香!また憑依して欲しいか?」

その言葉に、
梨香は笑みを浮かべる。

「はい…憑依…憑依して…!
 もっともっと、、わたしに憑依して…!」

嬉しそうに叫ぶ梨香。

狂ったように宅急便の男に近づくと、
「憑依して…!早く、早く…!」と呟く。

憑依に興奮している宅急便の男の意識に
塗りつぶされて、梨香は憑依を求める
変態女になってしまっていた。

「--おい!梨香!目を覚ませ!」
治夫が叫ぶ。

その言葉に、ようやく梨香は治夫の方を見た。

「--わ、、わたし…どうしちゃった…んだろう…?
 ごめんね…治夫…」

梨香が目から涙をこぼしながら言う。

「でも、、、でも…我慢できないの…!
 憑依…早く、わたしの身体を乗っ取ってぇぇぇ!」

治夫から目を背けて、宅急便の男にすがりつく梨香。

「---ほら、梨香さんの幸せに感じることを
 俺がしてやってるんだぜ?
 優しいだろ?」

宅急便の男が治夫の方を見て笑う。

「きさまぁぁぁぁぁあ…」
拳を握りしめて、今にも襲い掛かりそうな表情で
男を見つめる治夫。

梨香はうっとりとした表情で
宅配便の男の方を見つめているー

「憑依して…早く!はやくぅ!」

飢えた女の声―

優しい母親の声なんてそこにはもうなかった。

「---ママ…」
部屋に戻ったはずの千夏が、
知らない男の声を聞きつけて戻ってきていたー

長男の勇樹もー。

「---ママ!」
「---お母さん!」

二人の子供が、梨香のことを呼ぶ。

その言葉を聞いた宅急便の男は笑った。

「--くくく
 ほら、梨香さん、
 可愛い子供たちが、呼んでるぞ?」

しかしー
梨香は、叫んだ

「--あんな子たちよりも、早く、わたしに憑依して!」

梨香の叫び声を聞いて、
治夫は唖然とする。

「お、、おい!梨香!お前、それ本気で言ってるのか!?」

治夫の怒鳴り声を聞いて、
梨香は言う。

「ごめん…ごめんね… 
 でも、、、でも…!」

梨香は自分でもわけが分からないと言いたげな様子で涙を流す。

「--くく…なら、俺にお願いしろよ、梨香さん」
宅配業者の男が言う。

梨香は子供たちの方を見たあとに、
一瞬迷うようなそぶりを見せたがすぐに叫んだ。

「--わ、、わたしに憑依して下さい…!
 お願いします…!
 この身体、好きにしていいですから…!

 あぁ…もう我慢できない…!
 ゾクゾクが抑えられない…
 わたし、、、壊れちゃううう…」

梨香が必死に土下座をする。

宅急便の男は満足げに微笑むと、
梨香に向かって呟いた。

「--永遠に、お前の身体は俺のものになるんだぞ?
 それでもいいのか?」

その言葉に、梨香は迷わず微笑んだ。

「はい…!この身体はあなたのものです…!」

とー。

宅急便の男は大笑いしながら叫んだ。

「聞いたか!はははは!
 数日間憑依されていただけでお前らの大事なお母さんは
 すっかり変わっちまった!
 くへへへへ!これからは俺が梨香だ!」

そう叫ぶと、
宅急便の男は再び、煙のようになって
梨香の身体の中へと入って行った。

「うぁぁ…なにか、、入ってくる…
 あぁぁあ♡」

梨香が苦しみだす。

駆け寄る治夫。

「--あぁあ…きもちぃ…いぃぃぃぃぃっ♡」

嬉しそうに身体を震わせる梨香ー

ほどなくして、梨香は完全に
宅急便の男に乗っ取られてしまったー

泣きじゃくる長男の勇樹と長女の千夏。

絶望する治夫。

「ふふふ…今日からお母さん、悪魔になっちゃう…♡」

梨香が微笑みながら立ち上がる。

「--あんたたち3人は、わたしの言うことを
 何でも聞くのよ」

梨香が高圧的に宣言したー

しかし、子供たちも、治夫も、ショックで
言葉を失っていたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

後日ー

長男の勇樹は、母の梨香の手で、
あそこを触られて
気持ちよさそうにうめいている。

娘の千夏は、梨香から無理やり着るように
言われたエッチな格好をさせられている。

治夫は、そんな様子を見ながら
なんとかしようとしていた。

しかしー

梨香が治夫に近づいて囁く。

「--わたしに逆らったら、この手で子供たちの命…
 奪っちゃうかもよ…?うふふ…

 逃げても無駄よ…
 夫に裏切られた悲劇の妻を演じて
 お前たちの人生壊してやるから…くくく…

 それに、わたしが人質になってることも忘れるなよ。
 こんな女の身体、俺がその気になれば
 いつでも壊せる」

それだけ囁くと、
身体を震わせた治夫を無視して
梨香は微笑んだ。

「--ふふふふふ…
 これからも、家族4人で、幸せに暮らしていきましょ?

 うふふ♡」

悪魔のような笑みを浮かべた梨香は、
甘い声でそう囁いた…。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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このあとの一家はどうなってしまうのでしょうか~?
皆様のご想像にお任せします~☆!

お読み下さりありがとうございました!!

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