ある日、妹が豹変して
突然家出をしてしまったー。
困惑の状況の中、家へとやってきたのは…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「はぁ…はぁ…」
樹里が外に出かけたきり、帰って来なくなってしまった状況に
兄の雄平は焦りを感じていたー。
夜の街を必死に駆け回ったものの、樹里の姿は見当たらないー。
そして、スマホでどんなに連絡をしても、
樹里が呼びかけに応じる様子もなかったー。
時間が経過すればするほど、焦りばかりが膨らんでいくー。
”こんなことになるなんてー…
樹里の様子がおかしいと思った時点で
もっと話を聞いておけばよかったー”
そんな後悔もしながら、雄平は引き続き、
樹里の姿を探し、夜の街を駆け回るー。
しかしー、仮に雄平が
”様子のおかしくなった樹里”の話をよく聞こうとしていたとしても
”無駄”だったー。
何故なら、今日、家に帰宅した樹里は、
”樹里であって樹里ではない”状態だったのだからー。
”身体”は、正真正銘の樹里ー。
しかし、その”中身”はー、
樹里ではなかった。
だから、雄平がどんなに話をしたとしても、
”今の樹里”と分かり合うことはできなかっただろうし、
同じ結果になっていたー。
けれど、そんな”妹の豹変の理由”など知らない雄平からすれば、
樹里の”家出”に戸惑うことしかできなかったし、
どうすれば良いのか分からない状況であるのも確かなことー。
雄平はひたすら、夜の街を駆け回るも、
ついに”樹里”を見つけることはできなかったー。
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「ーマジで健也なんだよなー?」
夜の街のカラオケルームで、
ガラの悪い男がそう言葉を口にすると、
地雷系の格好をした”樹里”になった
クラスの不良男子・藤島 健也は
ニヤリと笑みを浮かべながら、
「ー俺じゃなかったら、こんなことしないだろ?」と、
そう友達に言い放って見せたー。
「ーへ、へへへー、まぁ、そうだよなー
に、しても”それ”元に戻れるのかー?」
樹里と入れ替わった不良男子・健也の不良仲間である
玉澤 亮吾(たまざわ りょうご)は、
少しだけ笑いながら、樹里(健也)の方を見つめると、
樹里(健也)は、地雷系の服を着ている自分の身体を
見下ろしながら、「ん~~~~~どうだかなー」と、
そう呟くー。
樹里と健也の入れ替わりは”事故”によるものー。
健也が、入れ替わり薬を使っただとか、
何か入れ替わるための特別な道具を使っただとか、
そういうことではなく、
健也自身にとっても、”予想外”の出来事だったー。
「戻れるかどうかは分からねぇけどー
でもさー」
樹里(健也)はそこまで言うと、
わざと亮吾の隣に座って身体を密着させて、
笑みを浮かべるー。
「ーこんな可愛くてエロい身体が手に入ったんだからー
別に戻れなくてもよくね?」
そう言葉を口にしながら、樹里(健也)が微笑むー。
樹里に身体を密着させられて、微笑まれた
亮吾は顔を赤らめながら
「へ…へへ、そ、そうだなー」と、そう言葉を
吐き出すのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーー」
一方、雄平は樹里を見つけることができないまま、
夜もすっかり遅い時間帯になってしまったことから、
一旦家に戻ることにして
大きなため息を吐き出しながら、道を歩いていたー。
「ーー…分かったー…じゃー」
雄平は別の場所で、樹里を探していた父親、
そして家で待機しながら連絡を待っている母親とも
電話で話をすると、
そのまま落ち込んだ様子で、再度ため息を吐き出すー。
「ー樹里ー。いったい、何があったんだよ…」
悲しそうにそう呟きながら、ようやく家の前まで
戻ってきた雄平は、
そのまま家の中へと入ろうとするー。
しかしー、その時だったー
「ーーーお兄ちゃん!」
と、そんな声が聞こえたー。
「ーー!?」
その言葉に反応する雄平ー。
が、雄平を呼び止めたその声は明らかに”妹”樹里の声ではなかったー。
何故なら、たった今、雄平を呼び止めた声は
”男の声”だったからー。
「ーーえ…?」
振り返った雄平は、その視線の先に
いかにもガラの悪そうな男が立っているのを見て、
困惑の表情を浮かべるー。
今、この男は何と言ったー?
”お兄ちゃん”と言わなかっただろうかー?
いや、そんなはずはない、
そう聞こえたのは空耳だと、
そう思いながら、雄平は
「えっと、何か用ですか?」と、そう返事をするー。
すると、そのガラの悪い男は
「お兄ちゃんー…こんな姿だけど、わたし、樹里なのー」と、
そう言葉を口にするー。
ガラの悪い、ゴツイ体格の男が突然、
目の前で”わたしが妹なの”と、そう言い始めたー。
「ーーじ、樹里ー…?
い、いやー、ふざけないでくださいー」
雄平は少し苛立ちを露わにすると、
すぐにハッとした表情を浮かべるー。
「ーま、まさか妹が家出したのと何か関係があるのかー?」
雄平がそう言葉を口にして、
そのガラの悪い男を睨むようにして見つめるー。
しかし、そのガラの悪い男は見た目とは裏腹に、
弱々しい表情を浮かべながら後ずさると、
「家出したのはわたしじゃないの!」と、
野太い声でそう言葉を口にするー。
発言内容と、その声のあまりにも強いギャップに
心底困惑したような表情を浮かべると、
雄平は、「い、一体何を言ってるんだー…?」と、
家の前に立ち尽くしたまま、困惑の表情を浮かべるー。
すると、その相手ー…
不良男子・健也と入れ替わってしまった樹里が
こう言葉を口にしたー。
「信じて貰えないかもしれないけどー、
わたしと、クラスの男子の身体が入れ替わっちゃったのー」
とー。
「ーえ…な、な、何…?い、入れ替わりー…?」
雄平は、心底戸惑ったような声を上げると、
目の前にいる健也(樹里)の方を見つめるー。
「ーー…そ、それはいったい、どういうー?」
急に”入れ替わり”と言われても、
すぐにその意味を理解することは出来ず、
雄平は狼狽えたような表情を浮かべつつ、
健也(樹里)を見つめるー。
すると、健也(樹里)は
「今日ー…」と、そう言葉を口にすると、
”入れ替わってしまったとき”のことを、
説明し始めたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーー」
昼休みー。
樹里はいつもと変わらない学校生活を送っていたー。
友達の純恋(すみれ)と共に昼ご飯を食べて、
そのあと、先生に課題を提出する予定があったため、
昼ごはんを終えると、樹里は職員室へと向かったー。
職員室で目当ての先生を見つけて課題の提出を無事に
終えると、樹里はそのまま、自分たちのクラスの
教室がある3階に向かって階段を上っていくー。
しかしー…”そこ”で問題が起きたー。
階段を登り切ったところー、
3階に上がってすぐの部分で、
不良の健也と別のクラスの問題児が喧嘩をしていたのだー。
階段を上っている最中の樹里も”何か騒がしいなぁ…”と
思いつつ、そのまま階段を上っていくー。
そしてーー
そのタイミングで、”予想外”の出来事が起きたー
「クソ野郎!くたばれ!」
健也と争っていた男子生徒が、健也を思いっきり突き飛ばすー。
しかし、相手の男子生徒の想像以上に健也が
勢いよく突き飛ばされてしまい、
健也の身はそのまま階段から投げ出されてしまうー。
「うぉっ!?おっ…!?」
健也が、驚きの声を上げるー。
健也を突き飛ばしてしまった男子生徒も、
流石に階段から本当に突き落とすつもりはなかったのか、
青ざめた表情を浮かべるー。
そしてーー
階段の上から突き落とされた状態になってしまった健也は、
ちょうど、階段を上っている最中だった樹里の方に
向かって転がり落ちて来るー。
「ーーえっー…」
樹里が目の前から不良男子の健也が転がり落ちて来ていることに
気付いた時には、もうどうすることもできなかったー。
状況を把握するとほぼ同時に、転がり落ちてきた健也は
自分の目の前にいたのだからー…
樹里はそのまま健也と共に転がり落ちてー…
そして、”意識を取り戻したとき”には、健也の身体に
なってしまっていたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そ、そんなー…う、嘘だろー…?」
健也(樹里)から”入れ替わってしまった”ということを
伝えられた雄平は、心底困惑したような表情を浮かべながら
そう言葉を口にするー。
「ーー…それでー…”どうしてこんなことになったんだー?”って
ずっと先生に怒られたり、生徒指導受けたりしててー…
言いに来るのが遅くなっちゃってー…」
健也(樹里)は悲しそうな表情を浮かべながら、
そう言葉を口にしたー。
”家”に来るのが遅くなってしまった理由は、
入れ替わった後に、階段から転落した件や、
樹里を巻き込んだ件を、先生から叱られていたのだと言うー。
「せ、先生に”入れ替わった”ってことは言わなかったのかー…?」
雄平は”入れ替わっている”という話が半信半疑ながらも、
健也(樹里)に向かってそう確認するー。
今日の、突然豹変して家出した”樹里”の振る舞いー、
そして、わたしが樹里なの!と言いながらやってきた不良”健也”の振る舞いー。
その二つを見ていると”二人が入れ替わっている”ということは
妙にしっくりくるし、
それなら樹里の態度が別人のようになってしまったことにも
納得できるー。
「言ったよー…でもー」
健也(樹里)は悲しそうにそう言葉を口にすると、
「この身体ー…藤島くんは、そのー…」
と、普段からの振る舞いが悪くて、先生にも全く信用されないことを
説明したー。
”樹里”が、入れ替わりのことを説明すれば先生は信じたかもしれない。
しかし、何度も停学処分になった経験を持つような健也の身体で、
”入れ替わってしまった”と言っても信じて貰えないどころか、
余計に先生を怒らせてしまって、
信じてもらうことはできなかったのだと言うー。
「ーーそっかー…まぁ、それもそうかもなー…」
雄平は静かに頷くと、
戸惑いの表情を浮かべたまま、健也(樹里)を見つめるー。
「ーーー本当に、樹里なんだな?」
と、そう確認する雄平ー。
健也(樹里)は「信じてくれるのー…?」と、
心の底から、祈るような雰囲気でそう言葉を口にするとー、
「ーーその見た目だし、すごい複雑な気持ちだけどー
でも、話してて分かったー」と、兄・雄平は
そう言葉を口にした上で、
「ー確かに、樹里と話している気がするしー、
入れ替わったって言うのも、本当だと思うー」と
そう続けたー。
「お兄ちゃんー…!」
健也(樹里)が目に涙を浮かべながら言うと、
雄平は少しだけ苦笑いしながら、
「その身体でそんな顔してー、その身体の持ち主ー、
怒ったりしないのかー?」と、冗談めいた口調で笑ったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「で、その子の身体、どうするんだよ?」
カラオケルームで樹里になった健也と
楽しんでいた不良仲間・亮吾はそう言葉を口にすると、
「どうするって?」
と、樹里(健也)は足を組みながら
退屈そうにカラオケの曲の一覧を見つめていたー。
「い、いや、ほら、さっき言ってた話が本当ならー
その身体の持ち主が、お前の身体を今、使ってるってことなんだろ?」
亮吾がそう言葉を口にするー。
すると、樹里(健也)は
「こんなに可愛い身体、返すわけないだろー?」と、
邪悪な笑みを浮かべながら言葉を口にするー。
あのあとー、樹里と階段から転落した健也や
先に樹里の身体で目を覚ましたー
最初は驚いたものの、すぐに状況を把握すると、
樹里のフリをして、保健室の先生に
「もう大丈夫ですから」と、そう告げて、
保健室を出て来たー。
樹里の親友の純恋からも、
色々心配されたものの、
適当にあしらって、そして、
健也になった樹里とは会うことなく、
樹里の家に帰宅したのだー。
「ーか、返すわけないって、それは流石にまずくねー?」
不良仲間の亮吾がそう言うと、
樹里(健也)は立ち上がって亮吾に近付いていくー。
そして、足で亮吾を壁ドンすると、
「ーーもうこの身体は俺のものなんだよー
それに入れ替わったなんて誰も信じやしねぇー
コイツとか、コイツの兄貴が騒いだとしても
”そんなの知りませんけど~?”でも、済む話だろ?」と、
そう言葉を口にする樹里(健也)ー
「ーーへ…へへへー」
亮吾は壁ドンされたことに驚きながらも、
樹里の足の方をチラチラと見ながらニヤニヤと笑うー。
「ーーそうだー。
俺、家出してきたからさ、どっか泊まれるとこねぇかな?」
樹里(健也)がそう言葉を口にすると、
亮吾は「あぁ、まぁ、用意できないことはないー」と、
そう返してから、笑みを浮かべたー。
樹里の身体を奪う形になった健也は
今一度、地雷系の格好をした自分を見つめると、
ニヤリと笑みを浮かべるのだったー
③へ続く
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コメント
次回が最終回デス~!!
なんとか、お兄ちゃんに信じてもらうことが
できたのは、少しだけ希望がありますネ~!
今日もお読み下さり、ありがとうございました~!★!

コメント
元に戻るのは難しいですネ~!★
どんな結末になるのか~!☆
さすが無名さん地雷系も持ってたんですネ\(^o^)/笑
お家で地雷系メイクや地雷系ヘアアレンジして地雷系の服を着る分は楽しいですよネ♪♪笑
自分も無名さんのカラダになって地雷系でお出掛けしないように気を付けますネ(^_-)☆笑
感想ありがとうございます~!!
私の身体が若いうちに着ておかなくちゃ~!ってことで
だいぶ前に買いました~笑