<女体化>ジョタイカ①~出現~

”触れると女体化してしまう”
そんな”イカ”が発見されたー。

ジョタイカの出現に
世界は混乱へと進んでいくー…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーなぁなぁ、並木(なみき)ー
 あそこにイカがいるぜー」

そんな言葉を口にする男子大学生の岩見 俊太(いわみ しゅんた)ー

俊太たちは、大学の夏休みを利用して、
今日は海に遊びにやってきていたー。
俊太が、夏休み前に彼女と別れたこともあってか、
他のメンバーが気を遣って、彼女がいる面々も、
彼女と一緒にではなく、一人でやってきていて、
男子だけの夏休みのひと時を過ごしていたー。

「イカ?」
そんな俊太から”イカがいるぜ”と声を掛けられた
友人の並木 凌馬(なみき りょうま)は、少しだけ表情を歪めるー。

「ーーへへーうまそうなイカだったぜー」
俊太のその言葉に、
「こんなところにイカがいるか?それ、クラゲじゃね?」と、
そう返すと、それ以上はその言葉に興味を持たずー、
他の友達と話し始めるー。

「ーい~や!絶対にイカだったね!
 大体、イカとクラゲを見間違えるわけないだろ」
俊太は不満そうにそう言葉を口にするも、
既に凌馬は、夏休みを利用して海に遊びに来た
他の仲間と話を始めていて、
俊太の話をまともに聞いていなかったー。

「ーよ~し!だったら、イカを持って来てやるよ!
 見てろよ!」

俊太は少しだけ悔しそうにそう叫びながら、
イカを見つけたという方向に向かって一人で歩いていくー。

「ーはははー
 お~い、クラゲだったら危ないから気を付けろよ~!」
凌馬はふざけた口調でそう言うと、
俊太は「うるせー!イカだっての!」と、
それだけ返して、イカがいる方向に向かって走り出すー。

凌馬は少し呆れ顔で笑うと、
そのまま、他の友達との話をし始めてー、
海の方に向かって歩き出すー。

がー、その時だったー。

「ーうわあああああああああ!」
「きゃああああああ!」

謎の”悲鳴”が、別の方向から聞えて来たー

「なんだー?」

「ーさぁ?」

凌馬が言うと、横にいた
小太りの男子大学生・江川 益男(えがわ ますお)が、
表情を歪めながら、不思議そうに
悲鳴を上がった方向を見つめるー。

人だかりが少しできているのが見えるー。

「何かあったのか?」
凌馬がそう呟くと、
益男は「っていうか、さっき俊太のやつがイカがいた~!とか騒いで
走って行った方角じゃね?」と、少し不安そうに言葉を口にするー。

凌馬も「た、確かにー。アイツ、やっぱりイカとクラゲを見間違えて
クラゲに刺されたんじゃ?」と、一気に心配そうな表情を浮かべると
そのまま人だかりができている方向に向かって走り始めたー。

人が集まっている場所にようやくたどり着くと、
凌馬と益男は、「すみませんー」と言いながら
その輪の中に入っていくー。

すると、そこにはーー
男物の水着だけを身に着けた女が
顔を真っ赤にして、自分の胸を必死に手で隠そうとしているー

そんな光景が広がっていたー

「ーー!?!?!?」
凌馬が、”見ちゃいけないもの”を見てしまったかのような
表情で目を逸らすと、
隣にいた小太りの益男は「やべぇ女がいるじゃんー」と、
そう言葉を口にしたー。

がー、直後、信じられないことに
その女が叫んだー

「ーーり、凌馬、それに益男!」
とー。

可愛らしい声のその女の言葉に、
凌馬と益男は、互いに顔を見合わせて、
「え?誰?」「知り合い?」と、そう言葉を口にするー。

がー、しかしー、
その女は叫んだー

「お、俺だよ!俊太だよ!」
必死に胸を隠しながら、”イカがいた”と騒いでいた俊太を名乗る女ー。

「ーーいやぁー…ははー…
 俊太は、男なんでー。」
苦笑いしながら凌馬がそう言い放つー。

が、俊太を名乗る女は
「ち、違うんだ!このイカを触ったらこうなっちまったんだ!」と、
そう叫びながら、足元に落ちているイカを指差すー。

「ーーーーはぁ」
凌馬と益男は呆れ顔で顔を見合わせるー

ますます、意味の分からない女だー。

「ーまぁ、男の水着だけで海に来るなんて
 ヤバいやつだし、関わらないほうがいいぜー」
益男は横でそう言葉を口にすると、凌馬も静かに頷いて、
そのままその場から離れようとするー。

がー、その時だったー。

「ーーくっそ~!疑いやがって!だったらー!」
俊太を名乗る女は、悔しそうな表情を浮かべつつ、
そんな言葉を口にすると、
そのまま手にした”イカ”を投げつけて来たー。

イカを投げつける際に、胸を隠していた手を使ったために、
身体も全て晒されてしまって、
周囲の人々から戸惑いの声が上がるー。

「ーーって、うわっ!?」
イカを投げつけられた凌馬は、反射的にそのイカを
キャッチしてしまうー。

「ーーーー!?!?」
イカに触れた瞬間ー、
自分の身体の全身に、”得体の知れない違和感”を覚えたー。

今までの人生で一度も経験したことのないような、
とても、不思議な感覚ー。

「ーーー…な、なんだあれー?!」
「やべぇ…!」

不思議な感覚に「?」と、思っていると、
突然、凌馬の周囲にいた人間が、凌馬のほうを見て、
そんな声を上げたー。

「ーえっ…」
戸惑い凌馬ー。

”声もなんか変だな”と思いつつ、
自分の身体を見下ろすとー、
そこにはー…

「ー!?!?!?!?!?!?!?!?」

自分の”胸”があったー。

胸と言ってもー、
男の平らな胸ではなくー、
膨らんだ、女の胸ーー

「ーー!?!?!?!?!?!?」
突然の変化に、凌馬は真っ青になって周囲を見渡すと、
「えっ…こ、これは、ちがっ…!?」と、
周囲に向かって叫ぶー。

その声は”どう考えても”女の声ー。

思わず、海パンの上から自分のアソコを触ってしまい、
それが”ない”ことを確認すると、
「な、な、ないー!?」と、そう叫ぶー。

海パンしか履いていない状態で女体化してしまったために、
俊太と同じ目に遭う凌馬ー。

慌てて胸を隠しながら
顔を真っ赤にすると、
「お、お、お前、何なんだよこのイカ!?」と、
凌馬が可愛い声で叫ぶー。

すると、女体化した俊太は
「だから言っただろ!イカがいたって!」と、
そう叫び返すー。

胸をぎこちない手つきで隠そうとしながら
喋っている女体化した二人の光景は、
周囲から見れば異様な光景だったー。

「ーー…い、いやー、ま、マジで何なんだよこれー」
小太りの益男も困惑した様子でそう言葉を口にすると、
女体化した俊太は「うるせー!お前もこのイカを触れー!」と、
そう叫びながら、イカを益男の手に触れさせると、
小太りの益男も”女体化”してしまったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

30分後ー。

海の係員に連れられて、
事務所にやってきていた三人は、
借りた服を身に着けて、
戸惑いの表情を浮かべていたー。

「ーへへ…でもまぁ、女になっちまったなら、
 それはそれでいいじゃねぇかー」
ニヤニヤしながら、最初に女体化した俊太が言うと、
凌馬は「いやー…どうするんだよこれー」と、
自分の身体を見下ろしながら、
「松美(まつみ)にもどう説明したらいいのかー」と、
自分の彼女の名前を口にするー。

夏休み前に彼女と別れたばかりの俊太は
少しムッとしながら
「俺にはもう彼女なんていないけどなー」と、
そう言葉を口にすると、
「ーーで、でも、このままじゃお前だって困るだろ?」と
女体化した凌馬は言うー。

そんな様子を前に、女体化しても小太りな体格は受け継いだ
益男が「ーー俺なんか、彼女いない歴年齢だぞ」と、
俊太を見つめながらそう言うと、
俊太は少しだけ気まずそうに「いや、悪いー。すまんー」と、
そう言葉を口にしたー。

結局あのあとー、
”女体化”の原因となった謎のイカによって、
凌馬たち以外の人も数名、女体化してしまったものの、
謎のイカは係員たちによって”駆除”されたー。

ただ、係員たちは最初、生物を研究している機関に
謎のイカの死骸を回して分析してもらうつもりだったものの
駆除した直後、謎のイカの死骸は溶けるようにして消滅してしまい、
それはできなかったー。

「ーーーーへへーでも、女になったってことは
 色々とおしゃれしたり、今までできなかったこと、楽しめそうだよなー?」
女体化した俊太が自分の髪を嬉しそうに触りながら言うー。

が、凌馬と益男の二人は戸惑った表情を浮かべたままで、
あまり女体化したことに乗り気ではなさそうだー。

「ーーへへーまぁーー……
 そんなに気を落とすなって」
女体化した俊太はそう言うと、そこに女体化した三人を見るために、
謎のイカによる被害を免れた残りの2人の友人がやってきて、
困惑した表情を浮かべたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーほ、本当にー……凌馬なんだよねー?」

数日後ー。

彼女の松美に状況を説明して、松美と対面した
”女体化した凌馬”は、そんな言葉を掛けられていたー。

「ーあ…あぁー…ま、まぁ、髪は切ったし、
 できる限り男っぽくいようとは思うんだけどー」
そう言葉を口にする女体化した凌馬はー、
女体化直後は長かった髪をバッサリと切り、
できる限り、”男”のような格好をして、
過ごしていたー。

一方の友人・俊太は、
おしゃれに没頭して、元々女子だった周囲の大学生よりも
可愛くなってやる!と、ますますおしゃれを追求しているー。

益男は、女体化しても良くも悪くも容姿に無頓着で、
髪はそのままであるものの、今まで着ていた服を
使いまわしたりしているー。

女体化した三人は、それぞれ異なる道を進んでいる、
そんな状態だー。

「ーーう~ん、それ、治らないのー?」
松美が心配そうに女体化した凌馬を見つめるー。

女体化した凌馬も自分の身体に手を触れながら、
「あの”イカ”が、どういうイカだか分からないしなぁ…」と、
そう言葉を口にしているとー、
「えっ」と、松美がスマホを手に、声を上げたー。

「ーーーど、どうかしたのかー?」
元の声ではない、すっかり可愛くなってしまった声で
凌馬が心配そうに言うと、
松美は「これって、凌馬の性別が変わっちゃった原因のイカじゃない?」と、
そう言葉を口にしながら、スマホの画面を見せ付けて来たー。

そこにはー、
”謎のイカの目撃情報 男性が触れると深刻な変化も”
と、そう書かれていたー

「ーー…!」
女体化した凌馬は、その記事に載せられていた”イカ”の写真を見つめるー。

「ーーこ、これだー!お、俺たちが女になっちゃったときに触ったやつも、
 こいつだ!」
そう叫ぶ女体化した凌馬ー。

「こ、これって、どこでー」
凌馬が、すぐにそう言葉を付け加えると、
松美は「大学の近くの川辺みたいー」と、そう言葉を口にするー。

「ーーそ、そんな近くにー」
女体化した凌馬は戸惑うー。

先日、凌馬が女体化した際に訪れていた場所は
観光地でもある海ー。

普段、凌馬たちがいる場所から遠い場所だー。

がー、今後、”人間を女体化させるイカ”の目撃情報が寄せられたのは、
凌馬たちが通っている大学のすぐ近くにある川辺だったー。

かなり近い場所だー。

「ーーーと、とにかく俺、その場所に行ってみる!」
女体化した凌馬がそう叫ぶと、
松美は「えっ!?あ、ちょっと!」と、走り去っていく凌馬のほうを
心配そうに見つめたー。

”どうして、こんなことになってしまったのかー”
女体化してしまった凌馬は、そう思いながら
川辺へと向かうー。

走っていると、胸のあたりや、アソコのあたりに
男だったときとは違う感覚を感じて、
イヤでも自分が女体化したことを改めて再認識させられるー。

やがて、息を切らし始めて
「女体化してから、元々より少し体力が落ちたな」とボヤくと、
ようやく、凌馬はその川にたどり着き、
表情を歪めたー。

そこには、多くの人ー
いや、多くの”女性”が集まって
戸惑いの表情を浮かべたり、
嬉しそうに自分の胸を揉んだりしていたー。

”その様子”から、
凌馬はここに集まっている女性たちはー
”ついさっきまで男だった人たち”だと悟るー。

もちろんー、川辺で胸を揉む女性がいないとは限らないけれどー、
ここにいるのは、”女体化”した人たちで間違いないー。

そう思いながら、凌馬が川をのぞき込むと
そこには、あの日みた”イカ”の姿があったー。

そしてーー

「ーおい!隣町の池にも出たらしいぞ!イカが!」
と、集まっていた女の一人が叫ぶのが聞こえたー。

その言葉を聞いて、凌馬は
”人間を女体化させるイカ”が各地で増え始めていることを悟り、
「いったい、どうなっているんだー…?」と、
困惑した表情で呟くのだったー。

②へ続く

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コメント

人間を女体化させるイカが出現…★★!

イカのお寿司の写真を見ているときに
思いついたお話デス~笑
(どうして写真を見ていたのかはご想像にお任せデス~!)

明日もぜひ、楽しんでくださいネ~!!

続けて②をみる!

「ジョタイカ」目次

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女体化<ジョタイカ>

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